【004】居候、空を飛ぶ 作:No.017

☆=9 ☆☆=16 ☆☆☆=13 合計=80

☆ (アポロ11 )
☆ (朱雀)
☆ (teko)
☆ (逆行)
☆ タイトルはよい。以上。 ふつう:☆(渡邉健太)


>ゴキ○リが大好物なのだそうだが見なかったことにした。
 アシダカグモか!

 窓辺からやがて飛び立つ〜、と某有名アニメソングを思い出しながら。
 親友と離れたことでなんとなく引きこもっていた少年が、バチュルと出会い、別れることによって一歩踏み出すお話、と読ませていただきました。
 おかあさんが心配していろいろと言ってくるのが、気遣いだと分かっていてもどうも自尊心に触れてうざったい、というちょうど私と同じ年頃の子供の心理がよくよく書かれていて、彼と一緒に、疎ましさと申し訳なさで胸が苦しくなりました……。
 おとうさんの言う「その時」を感じて外へ出た彼の、明日の行動が楽しみになります。まさに短編として出来上がっているな、という印象でした。しかし、胸に駆け込んでくるような情動は、あまり感じませんでした(一番印象的だったのは先のお母さんのシーンです)。
(CoCo)


ゲェーバチュル!!ただの観察日記ではなく、自己の成長やSNSでの他人との交流を組み込んでいる点がおもしろかったです。バチュルの描写が可愛かったww ぼくの家にも子蜘蛛が住んでいますが、バチュルみたいにかわいくないのでさっさと出て行って欲しいデス。
(tac-ティス)


まず、全体的に表現がくどい。
これは完全に好みであるが、【僕がその黄色い生き物を見つけたのは、メタングに似た掃除機と共に母が二階から引き上げていった後だった。】の文で2〜3回読む気を無くした。
僕が見つけたのはメタングなのか掃除機なのか、装飾語が多すぎて読みづらい。
その後も、表現がメタなのか比喩なのか、全てがごちゃまぜで、何が言いたいのかが読み取りづらい。
最初にバチュルと会った時も、ポケモンではないでも虫でもないということを言いたいのに、そんなに行がいるとは思えない。
また、黄色い毛の生えた饅頭、そして虫ではないという表現をしておきながら文字通りクモの子を散らすとはどういう意味なのか。前の方で、クモのようだとも何も言わないのに、文字通りクモの子を散らすという文章は矛盾している。
なので、そこの「文字通り」は要らない。そうでないとなぜ文字通り?と初めて読んだ時は困った。
そして電気を盗み食いするということを知った後でなぜ居候と表現したのか。
全体的な装飾を多用するなら、そこが二階であって、二階に厄介、あわせて十戒だといったら多分すごいツボに入った。高校生程度の主人公が知っているかどうかが問題である。これは物凄い個人的な好みであるので無視推奨。
また、バチュルが糸をつかって空を飛び、どこかへと巣立つのは実際にいる蜘蛛をモデルにしているようだが、ならばなぜバチュルが電気を食べるのかとの説明がつながっていない。この設定だと電気食べなくてもいいんじゃね?で終わる。
主人公は引きこもりであることが中盤で解っているのだが、読んでいくと物凄い甘え過ぎ。甘えてるくせに難しいことを言ってごまかし、友人のせいにして逃げているところが、10代という年齢の若さと勢いと万能感を示しているのはさすがである。ポケモンには成長途中の子供が主役なことが多いのだが、きちんとそういったものが書ききれていない人が多い分、これはさすがだと思った。
(きとら)

☆☆ (リナ)
☆☆ (穂風奏)
☆☆ (匿名)
☆☆ (匿名)
☆☆ (久方小風夜)
☆☆ (西条流月)
☆☆ (砂糖水)

☆☆
鳩さんがtwitterの現在地欄に「ぴじょんぴょん」と書いていたのが、作者だからなのか便乗してなのかわかりませんww
(レイニー)

☆☆
グッと来た文【「いつかくるさ。誰が何を言わなくてもここを出なきゃいけない。自然にそう思う時がさ。その時になれば身体が動く。俺はそう思ってる」「その時になれば?」「お前がいつかはわからんけどな」】
 バチュルたん、マジかわええ。連れ帰りたく(以下略)
『僕』がバチュルを通して、少し大人になっていくところもとても印象的でした。
 そしてバチュル達の旅立ちの仕方も素敵でした。まさかスワンナに乗っていくとは……! 確かに空を飛んでいますね。(ドキドキ)
(巳祐)

☆☆
たびたび出てきては顔色を窺うように散っていくバチュルたち。かわいらしくてついついにまにましてしまいます(笑) pixiのコミュには参加してみたいです……
 “無意味なオウムがえし”のくだりはとりわけ共感できました。継ぐ言葉を見つけられないとき、こんな風にはぐらかしてしまう。まるで自分が父に諭されているかのような移入を感じました。
 表現に関しては、一度目の「クモの子を散らすように逃げていった」がうまくバチュルと絡んでいて印象に残っただけに、まったく同じ形で二度使うことなく一度で留めておいた方がよかったのではと考えます。
(小樽ミオ)

☆☆
(作者には既出)
・起承転結がきちんとあって、終盤にかけてきちんと盛り上がる。すごいと思います。
・難を言うのであれば 「主人公のおかあさんがひとりだけ報われない」(未回収フラグとして残っている)。
これを回収するために、引きこもっていた主人公の自転車がパンクして使えず、おかあさんのママチャリ(うしろに子供のせるのがついてるような古いやつ)を 貸してもらって走りに行くみたいなところがあればいいのではないかと思います。
・さらに、親友に嘘をついているということの重みを増すために ネット上のやりとりすら主人公にはできない(=世界とのつながりは親友だけ)という状況を作り出すのが、いちばん手っ取り早いのかと感じました。 ネット上の交流が主人公にあると、彼の感じている孤独が、なまぬるくなってしまうような気がして。
(りえ)

☆☆
・貴方のご家庭の電気代が高くつくその理由は、バチュルのせいかもしれません。『バチュルホイホイ』をセットすれば、そんな問題もすぐ解決!とかいうCMが流れてそうですね
・スワンナにエレキネットなんか吐いたら効果抜群じゃないか
・文章はさらりと分かりやすい、だけ
・おもしろいけどちょっと大人しめ。もっとぐいぐい引き込んでくれてもいいのよ
・【前回の俺発見】 狙った?9999字って狙った?
(音色)

☆☆
バチュルたんマジ電気!! な作品でした。たとえ短い時間でも一緒に居れば愛着がわいてしまうもの。その出会いをきっかけに少年が一歩踏み出すという内容や、実在する蜘蛛の生態をうまく盛り込んだバチュルの飛行。ぜひともその光景を見てみたいですし、手乗りバチュルやら何やらかわいらしさを強調する描写が非常にうまいと感じました。
(リング)

☆☆
バチュルって虫ポケモンでは破格の扱いですよね。可愛がられ方とかが。蜘蛛が苦手なわたしからしたらちょっと……、なんですが。
 まあそんなことはわりかしよくて、この作品なんですけど面白かったです。ただバチュルと戯れるだけでなく、それに伴う感じで主人公の心情が変化するのが良かったです。
 心が暖かくなるというかなんだかほっとするかのような。
 男の子の家庭ってだいたいこんな感じですよね。口うるさい母といろいろモノくれて励ましてくれる父。そういうリアルさが家庭環境を際立たせていたと思います。
 誰だって別れは寂しいですよね。序盤から別れラッシュですが、別れという観点では序盤の中では一番と思います。
 最後のロックとのやり取りもいいなっと思いました。こういう関係いいですよね。
 9999字のパワーがしっかり出ていた、爽やかな作品でした。
 途中で出た動画とはなんだったのか気になります。
 あと感想と全く関係ないんですがメタングに似た掃除機も気になりました。吸い込み口が二つあるってことかな?
(でりでり)

☆☆
バチュルの可愛さをアピールする観察記なのかと思いきや、主人公が一歩踏み出す成長の物語でした。
主人公の悩みや家族の悩みも重くならないように書かれて短編では丁度いい塩梅なので、軽く読めて爽やかな読後感でした。
(クロトカゲ)

☆☆
バチュル……あのちっこくて黄色くて円らな青い眼のボサボサ子蜘蛛。可愛いですよねえ。主人公が虜になるのもよく分かります。
人付き合いがなんとなく億劫になりネット上での人間関係に満足してしまう辺りがリアルでした。ありますよねこういう気持ち。
バチュルの旅立ちにほんの少し後押しされた彼は、今後どういう道を歩み出すのでしょうね。
(レイコ)

☆☆☆ (匿名)
☆☆☆ (匿名)
☆☆☆  最後の展開が熱かったです。 (匿名)

☆☆☆
パチュルの描写が可愛いですね。ストーリーも、全く無駄なく、とてもきれいだったと思います。最後、パチュルが部屋から出て行くシーンは、とても感じるところがありました。 ☆3つです。
些細なことかもしれませんが、お父さんが入ってきた時の回想(?)のところで、ぼくが引きこもっていることがロックに『最近どうもバレている気がしていた』ととでているのは、少しもったいない気がしました。最近どうも〜〜の方はない方がしっくりきたかもしれません。ばれてるかどうかわからない方が、最後の文『実は俺、あれからずっと家に居た』が格好付いたかも?
ロックに『知ってる』って言わせる伏線なのかもしれないし、好みの問題って気もしますが。
いや、こんな話はともかくとして、とても面白かったです。
(SB)

☆☆☆
話の流れもよく、全体の描写が丁寧で読みやすいお話でした。特にバチュル達の細かい描写が好きです。勝手に人ん家潜り込んでタダ食いし放題なんて、なんとまあ図々しい……が、その図々しさも魅力の一つ。こんな可愛い居候なら大歓迎! でも、何匹もいたら電気代が跳ね上がるんだろうな……。
 難点は、全体の雰囲気が平坦でこれといった盛り上がりの無いところ、でしょうか。お母さんとの衝突の場面やバチュル達との別れの部分がそれに当たると思うのですが、語りがちょっと淡々としすぎているように感じました。主人公が無気力状態で引きこもっていることを考えると、これが妥当なのかもしれませんが……もっと激して欲しかった、うろたえて欲しかったなぁと。
 ともあれ、それらを差し引いても全体の完成度が高く、かつ個人的にも好みでしたので☆3つとさせていただきました。
(ラクダ)

☆☆☆
とてもリアルなバチュルたんだと思いました。
エレキネットって迷惑だな…。
あっという間にさらさら読んでしまったくらい、面白かったです。
(海星)

☆☆☆
ポケモン世界らしい描写で旅立ちを描く良作
(サトチ)

☆☆☆
主人公の父と母に対するそれぞれの心理描写が良くできていると思いました。父親には信頼しているような面が見られますが、母親に対しては少しうざいと感じていましたし、『ああ、うざい、うざいうざいうざい。この先は分かってる。決まってる。』この部分にとても共感する部分がありました。
(銀波オルカ)

☆☆☆
流石の安定感。バチュルが、バチュルが飛んだ!
 というのはさておき、面白かったです。外に出られない主人公とそれを責める母親。見守ってくれる父親の存在がいい具合に緊張を緩めてくれて、最後まで安心感がありながらも楽しく読めました。
(きとかげ)

☆☆☆
>母が仕事に行ったを確認すると、僕はいつもの様に降りていった。
 母が仕事に行ったを → 母が仕事に行ったのを もしくは 仕事に行ったことを
>僕はパソコンをスリープさせると、一階ダイニングに降りることにした。
>いつもの時間に下りていくと、まるで空気を読んだかのようなものがラップした皿に乗っかっていた。
>母が仕事に行ったを確認すると、僕はいつもの様に降りていった。
>ダイニングに下りても落ち着かなくて、大きな窓から空を見上げ続けていた。
>母が降りてきた。
 降りる と 下りる が統一されていません
(門森 輝)

☆☆☆
pixi!!
本当にありそうで笑ってしまいました笑
バチュル好きのコミュニティとか、スワンナが飛んでくるところとか、細かい設定が妙にリアル。
現実に限りなく近い二次創作だと思いました。
おもしろかったです。一瞬で鳩さんだと分かりました。
畏れ多くも短編の書き方は私と似ているのかなと思っていたり。
(鶏)

☆☆☆
入ってくんなよ母さん。ウチの母だってそこんとこはしっかり不可侵だと言うのに。笑
SNSの名前がpixiってのが上手いと思いました。ピクシーって。いやピクシーって。
いいですねこういうの。折角仲良くなったのにお別れ、っていう。電気代のことはばれるかどうかヒヤヒヤしましたが、いっそばれた方が物語的にはオイシイ気もしてちょっと残念かな? と思ったり。
ロックについていた嘘はやっぱり主人公のなかで引っかかっていたんでしょうね。
家の中にずっといると、やるべきことからひたすら目を逸らしているような感じがしていけないですよね。きっと主人公もどこかそういう思いがあったのだろうな、と思いました。
(乃響じゅん。)

☆☆☆
ポケモン二次創作ならではの魅力に溢れた秀作。今回の企画の内でも、特に面白かった作品の一つです。
 全編を通して比喩表現が豊富で、描かれる世界観も原作ならではの要素を加味しつつ、現在の我々の生活環境を疑似的に再現する事に成功しており、兎に角飽きが来ない。
 極自然な形で作中の世界に引き込まれて行くこの感触は、何時経験しても気分の良いものです(笑) 周囲の人々との様々な触れ合いを通して主人公を成長させる基本路線も、巧みな場面配置によって悲喜こもごもに彩られており、これまた文句無し。
 バチュルの成長に動物性タンパクが欠かせないなどの記述や設定も、それ自体は考えてみれば当然とは言え、実際に無駄や不足も無しに自然な形で物語に組み込んでいた辺り、作者の技量や発想の優秀さが窺い知れます。
 締めも良かったので余韻も十分。個人的には、疑う余地も無く最高評価です。

 ただ、難を挙げれば出てきてしまうのも事実は事実だったり。
 例えばバチュルの渡りについてですが、流石に電気四倍のスワンナにエレキネットと言うのは頂けない(苦笑) 原作なら一発K.Oでしょうし、そうでなくとも人間が取り除くのにも障害が伴うほどの代物を、普通に彼らに浴びせかけるのは愚行としか思えませぬ(汗)
 とても小さなポケモンであるバチュルの側としては、運んで貰う相手を出来るだけ刺激しないように努めるべきでしょうし、スワンナ側も運ぶ事に関してのメリットは全く無い訳ですから、不快な刺激が及ぶぐらいならこのような共存関係は成り立ちようがありません。ほぼ全編を通して大きな矛盾や説明不足が見当たらなかっただけに、この点のみは殊更不自然な感が強かったです。
 ……まぁ、確かにこの場合はスワンナが一番絵になるし、季節を告げる存在としても適任でしたけどね(苦笑) 後、某ファンタジー小説に出てくる『ナージ』と呼ばれる水鳥と被ったのは俺だけk(

 また、主人公が引き籠りになってしまった理由やそれによって生じた環境の変化についても、少し位置付けが弱かったような印象がありました。
 こちらは結果的に物語の大筋には影響はない上、字数の関係からみても、そこまで追求するべき点では無いでしょうが……それでもやはり、こう言った状況に置かれた人間としての懊悩や漠然とした不安感は、あると無いとでは全然作品の印象が違って来るものです。無くても支障が無いのは事実ですが、作品の重み自体は確実に損なわれる事になると思われまする。
 なんだかんだ言っても聡い人柄の主人公ですから、将来に対する不安や年齢相応の苦悩は、それなりにあるものじゃないかなと。……これが意志薄弱なキャラ付けだとまた変わって来ましょうが、ちゃんと自学出来るだけの能力と自立心がある以上、普通ここまで自分の立ち位置に無関心でいるのは難しいのではないかと思いました。
(クーウィ)

☆(自作品の為)
もう直したけどぴじょんぴょんはわざとではないよ(笑)。
数年前にファーブル昆虫記で見たクモが風に乗って旅立つ話と、山のいのちっていう絵本の影響を受けています。
最初はイトマルでやろうとしていたんだけどまとまらずに放置してたら、BWが出て、バチュルが出て、うおおおお! こいつだ! というのがやっと形になりました。
【タグ】バチュル、引きこもり
【お題解釈】見送る
(No.017 )







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