実家から色々と送られてきた。
先ほど宅急便のオニイサンがダンボールを運んできたので、受取証にハンコを押し、御礼をしてドアを閉めた。
「さて、何が入ってるっかなーっと」
カゲボウズら三匹が興味心身で見ているなか、俺はガムテープをはがし箱を開けた。
中には芋やら栗やら秋の味覚と、封筒が入っていた。
「何だコレ?」
開けてみると、中には二万円と手紙が入っていた。俺は二人の福沢さんに大興奮しながら手紙を読んだ。
<よお、パパだ。元気か息子よ。今回は引っ越し祝いとして二万円を―――>
「ああ、だから入ってたのか」
<あげません>
「いや貰ったんだけど!?」
<まあそう言うな。ちゃんと次回は送るから>
「何この会話形式!? ってか今回貰ったってば!!」
<とりあえず家で取れた野菜を送ったので許してくれ>
「もう金に関しては突っ込むのやめたわ」
そして大爆笑するゴーストポケモンども。ヨマワルが座っている俺の背中をバンバン叩き、ムウマが大粒の涙をボロボロこぼし、カゲボウズが転がりまわっている。
<本当はパパが入りたかったんだが――>
「やりかねねえなあの親父なら!!」
<母さんにゴミ箱を投げつけられたのでやめた>
「ナイス母さん!!」
なおも爆笑するゴーストの奴ら。こいつら本当にお化けか?
<ところで、自分のことパパって言うの吐き気がするからやめていいか?>
「勝手にしろよ!!」
<それはよかった。まあ後はそれなりにやってくれ。ちゃんと働けよ!!ファッキュー!!!>
「最後罵倒されたっ!!」
<P.S.最後間違えた。本当はアディオスだったわ。てへ☆>
「キモイわ糞親父っ!!!」
俺は手紙をくしゃくしゃにして投げ捨てた。ゴースト達がそれを拾い、三匹で読んでまた爆笑していた。
「お、この芋と栗うまい」
その晩、芋は味噌汁に入れ、栗は栗ご飯にして食べた。