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  [No.434] マステ女の残念な作品たち 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:09:46   29clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

今までの絵や文章をまとめてみようと思います。
文章より絵のほうが多いかもしれな……いえ、なんでもありませn
あと、立体ポケモンも、一応。


立体カゲボウズ、クオリティ低いなぁ……と最近つくづく思う風間です。

すべての作品に
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【批評していいのよ】
【貼ってもいいのよ】←え
をつけますので、よければ書いていただけると嬉しいです。


  [No.435] Link マステ絵 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:12:35   38clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
Link マステ絵 (画像サイズ: 1068×1513 293kB)

自身の初マステ絵です。
Linkのほうにもうpしましたが、こちらにも一応。


  [No.436] 【立体】バチュル 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:14:38   40clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
【立体】バチュル (画像サイズ: 352×288 13kB)

マコさんのポケリアにつけた作品。
これが、私の初立体ポケモンでした。


  [No.437] へびじゃないもん! 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:18:29   37clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 雨がふっている。湖からちょこんと顔を出したぼくは、さっきまでいっしょに遊んでいた友だちを湖周辺を見渡しながらさがしていた。ヒトカゲくん……彼は炎タイプのポケモンだから、雨は苦手なんだよね。でも、帰ったんならいいんだ。別に心配してたわけじゃないよ、ただ……ヒトカゲくんがまだここで待っているような気がしてたんだ。さっき、あんな別れ方をしてしまったから……

「ねぇ、ミニリュウくん。ぼく、ずっと気になってたんだけど、君ってへびだよねぇ?」
「え……?」
 今日の昼下がり、湖の近くでひなたぼっこをしていたとき、ヒトカゲくんがぼくにそう聞いてきた。はじめは腹がたったけど、ぼくが竜だって言ったときのヒトカゲくんの驚いた顔が見たくてちょっとだけがまんすることにした。
「へび……じゃないの?」
「ちがうよ!」
 ヒトカゲくんは少し考えてからもう一度ぼくに言った。
「でもぼく、ミニリュウくんみたいに手足がなくて、にゅるるんって長ーいからだの動物って、へびしか思いつかないんだよ。」
しょぼんとうつむくヒトカゲくんを見て満足したぼくは、そろそろ答えを教えてあげようと、ワクワクしながら口を開いた。
「ぼくは……」
竜だよ、ドラゴンさ!と、得意げに言ってやるつもりだった。そのつもりだったのに……彼はあのとき「わかった!」というような顔をして、目を輝かせてこう言ったんだ。
「わかった!ミニリュウくん、君は本当はなめくじだったんだね!」
「……」
「知らなかったよぉ。ぼく、ずっと君のことへびだと思ってたんだ。でも、へびはもっともーっとからだが長……あれ?ミニリュウくんどうしたの?」
「……がう。」
「え?」
「ぼくはへびなんかじゃない!なめくじでもないよ!ヒトカゲくんのばかー!」
ぼくは、大粒の涙をぽたぽたと落としながら湖に逃げ込んだ。ぼくはまだ小さいけれど、それでも小さいなりに自分がドラゴンだという誇りはちゃんともってたんだ。いつか、パパやママみたいな大きな翼で空を飛ぶのを夢見てたんだよ。それなのに……

 雨がふりつづいている。ぼくはさっきまでひなたぼっこしていた場所まで行ってみた。だれもいない。ヒトカゲくん、おこっちゃったよね。もう遊んでくれないかもしれない。どうしよう。
 ぼくはため息をついた。無意識に視線が下に落ちる。ん?なんだろう。土に木の棒で何か書いたあとがある。

あした はれたら また あそぼ

 ミミズみたいなその文字は、雨でもう消えてしまいそうだった。ぼくは置いてあった木の棒をくわえて、その文字の上にでっかくこう書いた。

ごめんね


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処女作。
ミニリュウはどこからどう見てもなめくじです。


  [No.438] 【立体】カゲボウズ 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:20:46   38clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
【立体】カゲボウズ (画像サイズ: 960×1280 173kB)

立体カゲボウズ。
今見ると、クオリティの低さに驚愕です。
新しく作り直そうかしら……


  [No.439] 私が歌う理由 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:24:04   31clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 歌が聴こえる。優しくて、とても綺麗な声。朝からパソコンをいじっていた私は、ふと窓の外を見た。青い水平線の上に、ぽつりと何かが浮かんでいる。あれは…

ラプラスと…少女?


私が歌う理由  風間深織


『楽譜は歌の設計図なの』

 いつだったか、あなたは私にそう言いました。きらきらと目を輝かせ、そう話すあなたは、本当に楽しそうでした。ポケモンにとってただの技である歌を「芸術だ」と言い張って、一緒に旅に出たあの日が昨日のように思えます。

『この紙を立体的に表現するのよ』

 オタマロのような丸がたくさん並んだ紙を見て、あなたは歌いだしました。透明で澄んでいる、綺麗な声。それだけじゃない、何か説得力のある声は、私にとってまるで魔法の声のように思えました。その歌声に感動し、何度涙したことでしょう。

『あなたの声も、すごくいい声。とても歌心があって、私は大好き』

 私の歌を最後まで聴いて、眠らずにいてくれたのもあなただけでした。時には、私の声に合わせて即興でハーモニーを作ってくれることもありました。

『行こう、アリア』

 アリアというのは華やかな旋律の独唱曲を表すのだそうです。ラプラスである私にそう説明しながら名前をつけたのも、あなたでした。私にはとてももったいないくらいの美しい名前を、いつかその名前に相応しいポケモンなればいいと、あなたが言ってくれたのを今でも私は覚えています。

「どうしたの?アリア」

 いいえ、なんでもないですよ。ただ、あなたと歌ったあの日々を思い出していたのです。あなたが私の歌声を好きだと言ってくれるから、私はとても幸せです。そして、これからも、あなたの隣で歌っていたいのです。

それが
私が歌う理由なのですから…



歌が少しずつ消えていく。ラプラスと少女は水平線の向こうに溶けてしまった。窓の外はまさに快晴。私はパソコンをシャットダウンして、久しぶりに海へと向かった。

ーーーーー+*-----+*-----+*-----+*-----

自分の所属していた合唱部で「何故歌っているのか」というのを真剣に考えたことによりうまれたさくひんです。


  [No.440] 机の上にあるもので 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:27:03   38clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
机の上にあるもので (画像サイズ: 1067×753 148kB)

学校で、生物の授業の時間に貼った作品。
「今、机の上に出ているマステだけで、何が貼れるだろう」という好奇心で作りました。


  [No.441] 【立体】ゴースといろいろ 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:30:39   37clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
【立体】ゴースといろいろ (画像サイズ: 640×480 19kB)

当時作成終了していた立体ポケモンたちを集合させてみたものです。
ゴースが立たなくて、みんな横に倒して撮影するという、謎な作品。


  [No.442] ゴースは友だち! 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:35:30   39clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
ゴースは友だち! (画像サイズ: 1591×911 238kB)

音色さんのゴースがかわいくて出した作品。
もともとは一枚一枚の絵で、合体するとこのような感じになります。


  [No.443] 葡萄とたんす、マスカーン。 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:41:46   45clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 家がゆれた。もう、だめかと思った。いや、だめなんだけど、うん、だめなんだ。この状況は非常にマズい。嘘だろォ?今日家に俺以外いねぇぞ?やべぇぞ。ああああ、どうする俺!
 落ち着け。そうだ、まず落ち着いて今の状況を整理するんだ。えっと……こんな時に限って物の名前が思い出せねぇ!チキショー!ふざけんのもいい加減に……いや、今はこんなパニクってる場合じゃねぇ。落ち着け。落ち着け俺。餅つけ。
 よし、まず自分の名前から確認だ。俺は葡萄。ミノムッチの葡萄。名前はまだな……いや、名前は葡萄?とりあえず俺はゴミのミノのミノムッチだ。それは間違いない。そしてニックネームがブドウなんだ。そうだった。よし、ちょっと落ち着いてきたぞ。よしよし。
 そう、俺は家にいた。俺の主人は確か……今日はいとこの家に泊まりに行くとかなんとかで一日いない。そんで、そのいとこは虫が嫌いだから俺は家で留守番……あーまたなんかイライラしてきた落ち着けよ俺。そんで、次だ。さっさと次いこう。家がゆれた。急にゆれた。そして俺はこれ、この……名前が出てこねぇ!えっと……そうだ!たんす!これは、たんすだ。This is たんす。このたんすの下敷きになったんだ。
 なんか全然話がまとまってねーなぁ。とりあえず、俺は今、たんすの下敷きになっているわけで身動きがとれない。重要なのはこれなんだ。動けない。重さは感じるが痛みは感じない。……え?これってやばくないか?ショック症候群?え、そうなのか、そうなの?え?うそーん。
 なんか妙に落ち着いてきたぞ。ん?動けない……わけでもなさそうだ。少しだけだがばたばたできる。ばたばた。思い切って葡萄前進でもしてみるか。いや違う、匍匐前進や。あかん、あれじゃブドウ前進やないかぁぁぁあ、でも俺名前がブドウだから間違っちゃいねぇのか。あ?う?紛らわしいなぁ全く。ばたばた。ばたばた。
 っていうか待てよ?俺、とくせい「だっぴ」じゃなかったか……?いや、まじで。だっぴすればここから出れるよな。そうだよな?よし、いっちょやってみっか。葡萄のだっぴ……

▼ブドウ は ミイラに なった

……?ミイラ……?葡萄がミイラになったらただのブドウ酒だぞ?え?いやいやいや……。ミイラ?何故ミイラ?
 いやーな予感。このたんす……もしかして……
「オイたんす。お前まさか」
返事はない。でも、このたんす、小刻みに震えてやがる。笑ってるぞコイツ。ふざけんな。見事にやなよかんが的中しちまったじゃねぇか。
「お前……たんすじゃなくてデスカーンだな!」
「バレたか。そして私はデスカーンではない。マスカーンだ。お前が葡萄であるのと同じ的な意味で」
「……いや、いいんだけどよ。お前がポケモンなら話がはやい。そろそろどいてくれないか?」
やっと……やっと解放される。このはっきり言ってメタボ感溢れるマスカット…じゃなくてマスカーンの下敷きから卒業できる!やっほい!
「それは、残念だが不可能だ。私はここでずっとたんすとして生きてきた。それ故、動くことを忘れてしまったようなのだ」

……嘘だろォ!?


 とある静かな一軒家。大きな地震の余震が続く中、哀れにもがく葡萄が一匹。

「だれでもいいから、俺とマスカーンのでぃすたんすを離してくれよぉ……」

ーーーーー+*-----+*-----+*-----+*-----

地震直後のチャットでうまれた作品。
実はカレー屋が「ミノムッチって葡萄っぽい」と影から教えてくれた……というのは秘密。


  [No.444] 桜咲く冬 投稿者:風間深織@PC   投稿日:2011/05/12(Thu) 18:43:36   41clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
桜咲く冬 (画像サイズ: 1515×1071 267kB)

 彼女は冬のままでした。仲間たちは次々と春を迎え、色を変えていきます。それでも彼女は冬でした。ずっとずっと……冬でした。


 ホドモエシティを少し北に進むと、そこには「シキジカの谷」があります。そこではたくさんのシキジカが、リーダーと呼ばれる一匹のシキジカを中心に、協力し合って生活していました。そして、春になるとシキジカは土色から桜色へと色を変え、その体毛の美しさで、その年のリーダーを決めます。
 その中に一匹だけ、土色のシキジカがいました。彼女はシキジカの中でも有名で、一年中冬のままでいることから「永遠の冬」という異名をつけられていました。

「ねぇ、どうしてずっと冬のままでいるの?」
「知らないわ。私だってどうして自分の毛の色がずっと冬なのか……わからないの」
「ふぅん。まぁ、いいわ。あなたの隣にいると、私の毛の色が綺麗に見えるもの」

 彼女はいつでも友だちの引き立て役でした。そのせいでしょう、毎年リーダーになるのは決まって彼女の友だちでした。

「いいなァお前のおトモダチは。お前の近くにいるだけで何回もリーダーになれるんだもんなァ?」
「あいつらだって、お前がずっと冬のままて、薄汚い土色だから近づいてきたのかもしれないぜ?」

 彼女のことを悪く言う輩もいました。でも、それもしかたのないことだと、彼女はあきらめていました。彼らの言うことも、あながち間違っていないからです。




「毛の色が変わらないでいるなら、いっそずっと春の姿でいられたらよかったのに……」

 その日の夜、彼女は一本の桜の木の下で泣いていました。彼女は、本当は知っていたのです。自分が他の仲間に嫌われ、悪口を言われていることも全部、知っていたのです。

「どうして私だけ……」
「……知りたい?」

 急に後ろから声がしました。彼女はとっさに涙を拭うと声のするほうを見ました。そこにはひとりの少女が立っていました。綺麗な淡い桜色の髪の毛、真っ白なワンピース、その少女はポケモンである彼女からでも、とても美しく見えました。

「ねぇ、どうしてあなただけ冬のままなのか……知りたい?」

 彼女は自分でも、どうして冬のままでいるのかわからずにいました。仲の浅い友だちに、どうやって毛の色を変えているのか聞いてみても、そんなの自然に変わると言われるだけでした。自分でも、なんとなく毛の色を変えようと頑張ってみたりもしました。それでも、彼女に春が来ることはありませんでした。

「知り……たい」
「じゃあ、教えてあげる」

 少女は彼女をじっと見ました。覚悟はあるかと目で問うように、彼女の目を見つめました。彼女はそれには動じず、しっかりと前を向いていました。

「それは、本気で毛の色を変えようとしてないからよ」
「そんなこと……」
「ないって、本当に言える? 本気のつもりは本気じゃないの。あなたは本当の本気で春になりたいと思っていたの?」

 彼女は少女の言葉に反論することができませんでした。よく考えてみれば、少女の言うとおりです。彼女は、本当の本気で春になろうとしたことが、一度もありませんでした。努力する前にあきらめて、私だけ不幸な思いをしていると思い込んでいたのです。

「空気の流れを感じなさい。桜がひらひら舞い散る動きを、じっと見つめるの。あなたは毛の色を変えることを覚えずに生まれてきた。だから、少し努力が必要なのよ」

そう言うと、少女はくるりと背を向けて歩きはじめました。

「他の季節のことは、他の季節が教えてくれるわ。きっと」

少女は足音をたてて歩きました。ゆっくりと、でも確実に。

「空気の流れを……感じる」

 彼女はその夜、ひたすら桜の花びらを見つめました。花びらが暗闇に溶け、自分の姿さえ見えなくなっても、彼女は目を閉じて空気の流れを感じ続けました。そう、本当の本気で。



 朝がきました。彼女は一晩中、空気の流れを感じていました。閉じていた瞳をゆっくりと開けると、綺麗な朝焼けが見えました。そして、朝焼けに照らされた自分の土色の体が、少しずつ、少しずつ、桜色に輝いていくのを見ました。ずっと眠っていた春の毛は、それはそれは美しく、少女の髪の毛のように艶やかでした。


 そのときでした。少女の足音が、だんだん遠のいていくのを聞きました。そのゆったりとした時の歩みを……彼女は確かに聞いたのです。


 彼女に、大分遅い春が来ました。もうすでに葉桜になってしまった春の木が、もうすぐやってくる初夏を告げていました。