マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.85] Vol.3 お手紙 投稿者:スフィア   投稿日:2010/10/23(Sat) 19:57:52   54clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 実家から色々と送られてきた。
 先ほど宅急便のオニイサンがダンボールを運んできたので、受取証にハンコを押し、御礼をしてドアを閉めた。
「さて、何が入ってるっかなーっと」
 カゲボウズら三匹が興味心身で見ているなか、俺はガムテープをはがし箱を開けた。
 中には芋やら栗やら秋の味覚と、封筒が入っていた。
「何だコレ?」
 開けてみると、中には二万円と手紙が入っていた。俺は二人の福沢さんに大興奮しながら手紙を読んだ。
<よお、パパだ。元気か息子よ。今回は引っ越し祝いとして二万円を―――>
「ああ、だから入ってたのか」
<あげません>
「いや貰ったんだけど!?」
<まあそう言うな。ちゃんと次回は送るから>
「何この会話形式!? ってか今回貰ったってば!!」
<とりあえず家で取れた野菜を送ったので許してくれ>
「もう金に関しては突っ込むのやめたわ」
 そして大爆笑するゴーストポケモンども。ヨマワルが座っている俺の背中をバンバン叩き、ムウマが大粒の涙をボロボロこぼし、カゲボウズが転がりまわっている。
<本当はパパが入りたかったんだが――>
「やりかねねえなあの親父なら!!」
<母さんにゴミ箱を投げつけられたのでやめた>
「ナイス母さん!!」
 なおも爆笑するゴーストの奴ら。こいつら本当にお化けか?
<ところで、自分のことパパって言うの吐き気がするからやめていいか?>
「勝手にしろよ!!」
<それはよかった。まあ後はそれなりにやってくれ。ちゃんと働けよ!!ファッキュー!!!>
「最後罵倒されたっ!!」
<P.S.最後間違えた。本当はアディオスだったわ。てへ☆>
「キモイわ糞親父っ!!!」
 俺は手紙をくしゃくしゃにして投げ捨てた。ゴースト達がそれを拾い、三匹で読んでまた爆笑していた。

「お、この芋と栗うまい」
 その晩、芋は味噌汁に入れ、栗は栗ご飯にして食べた。


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