マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ
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  •   [No.2828] ダイゴさんとハルカちゃん。2 投稿者:きとら   《URL》   投稿日:2013/01/07(Mon) 21:14:00     173clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:ダイハル?】 【かいてもいいのよ】 【浮かび上がる特定の人物】 【ほもください】 【ほも注意!

    前書き:ほも注意!!!
        ほも注意!!!
        ほも注意!!!
        大事なことなので三回以上いったと思います。


     自宅の郵便受けに混じっていた白い封筒とメタモンの切手。色と反対に禍々しいオーラに包まれているのは一瞬にして差出人が解ったからだ。ダイゴは速くなる脈と冷や汗を感じつつ、震える手で封を開ける。
    「ほもください」
     そんな彼女の声とメッセージが一瞬にして脳内に再生された。



    こんな郵便が来た。


     写真つきでダイゴはSNSに投稿した。いま流行のソーシャルネットワークサービスは、簡単に知り合いと連絡が取れるので、ダイゴももちろん利用している。友達やリーグ関係者、親しいトレーナーやデボンと特に親しくしている人に限り、プライベートなアカウントを使っている。


    ぷちめたもん:きゃー!ほもー!



     すぐに返信が来るのは、これが差出人だからだ。ハンドルネームの通りにメタモンの切手を貼って、あんなものを送って来るのはこいつしかいない。ぷちめたもんというハンドルネームを使い、天真爛漫な言葉を投げかける。


    出たなほもくれめたもん!


    なお、ここから下は画像サービスの規約に違反するので写せない。


     そうしてダイゴは改めて送りつけられたものを見た。相当仲良くなければこれは嫌がらせの域でしかない。





     










     なぜなら全裸で抱き合う筋肉質の男と男の合体している絵ハガキだった。




     ぷちめたもんことハルカと出会った頃、ダイゴはチャンピオンで彼女はまだ子供だった。少女というより子供だった。そして仲良くなっていき、チャンピオン戦でハルカがダイゴを敗ってから色々変わった。
     用事があってダイゴがホウエンを離れていたし、ハルカもカントーやジョウトに遊びにいきがてら旅をしていたので長い間ネットを通じてのやりとりしかしてなかったが、それでも1年に一回くらいは会っていた。その時はまだ気付かなかった。
     ホウエンに戻り、デボンのイベントで人手が足りないとSNSに投稿したところ、ハルカが戻ってきてるし手伝うといってくれた。ダイゴの私的な判断なので謝礼が出せないといっても、ハルカは快く了承してくれた。しかし親しい仲もあり、その日の夕食をおごった時にダイゴは気付いたのだ。


    「ハルカちゃん!!」
     かなり茶目っ気の増した彼女の姿を見つけた。遊びに行こうと誘ったわけでもなく、ただ単に浅瀬の洞窟にふらっと寄っただけなのに、会うとは思わなかった。
    「ダイゴさん!久しぶりですぅ!」
     再会を祝うかのように笑顔だ。しかしダイゴはまず言わなければならないことがある。彼女の頭に軽くげんこつを落とした。
    「久しぶり、じゃないよ! 何送ってるの! 僕がどれだけ処分に困ったか……」
    「いったぁ……え、捨てちゃったんですか? ダイゴさんなら喜ぶかと思ったのに」
    「……一体どこでどう間違ってこんな風に育っちゃったのか……ねえ、ハルカちゃん。本当はリエって名前なんじゃないの?」
    「あたしはあたしですよー! 昔からハルカです! 男の人と男の人がイチャイチャしてるだけで萌え! はぁ、ポケモンのオスとオスでもいいからイチャイチャしてないかなー」
     男と男をイチャイチャさせて喜ぶ通称腐女子。誰の影響なのか全く解らないが、気付いたらハルカはほもくださいが口癖になっていた。SNSではずっと彼女の発言はほもくださいで埋まってるか、タマゴが孵化したとかの報告だ。前者8割、後者1割、その他1割。
     いくら発言が問題あるとしても、昔からの仲である。生暖かく見守っているが、時折ダイゴにその刃が降り掛かる。男と男が合体している絵はがきが送りつけられるのもその一環だ。
    「で、ダイゴさんはいつほもになるんですか?」
    「なりません」
     ハルカの言葉を借りれば、ダイゴほどのイケメンがほもじゃないわけがない、とのこと。そんなことあるわけないと話しても無駄であった。どうしてそんなスイッチが入ってしまったのか。男性の半数以上が潜在的な同性愛を持っているというが、女性の半数以上がそれを好むのだろうか。考えても考えてもハルカの変化にはついていけそうにない。
     ハルカにかまってる暇はない。今日はここに貝殻を取りに来たのだ。同じくハルカもここにタマザラシを探しに来たようで、ダイゴのことにかまってるわけではない。
    「タマザラシー、タマちゃんは川住まいのさすらいタマザラシー」
     そんな呑気な歌が聞こえてると思えば、ダイゴの背後にタマザラシを抱えたハルカがいる。もう捕獲したらしく、ダイゴの仕事をじっと観察している。
    「ダイゴさんみてくださいこの子! 女の子ですよ! きっとほも好きですよ!」
    「世の中が全部ハルカちゃんと一緒だと思わないでね」
    「そんなことないです! みんなほもくれますもん」
     白い貝殻を拾う。その後ろを生まれたてのアチャモみたいにハルカがくっついてくる。
    「あー、男はみんなほもになればいいのに」
     後ろから念仏のように唱えられて、思わずほもと自分で口にしそうだ。ハルカが勝手に思い込むこと自体は勝手にしていればいいが、まわりに言いふらされては困る。
    「わかったからハルカちゃん黙ってて」
    「じゃあほものこと考えるー」
     と、ポケナビからSNSにつないで何か投稿している。内容は解ってるし読みたくもない。しかしそうしていればハルカは黙ってるので、ダイゴは貝殻を拾うことに集中できる。
     頼まれていたものを全て拾う。ハルカは飽きたらしく、岩に座ってSNSに集中している。
    「帰るからね」
    「あー、待ってー! ダイゴさんお腹空いたー!」
    「何があったかな」
     この辺りは昔から変わってない。本当にハルカだけが変わってしまったかのように思えた。ダイゴに完全に甘えて来るところや、食べ物の好みは多少苦いものが好きになってきたくらいで変わったことがない。
     ハルカのポケナビが鳴る。誰からを見ると舌打ちしてそれを消す。
    「いいの?」
    「だって勝負する必要ないですもん」
     今はSNSで勝負を申し込むような人がいるのか。確かに一番手っ取り早いけれど、いちいち相手していたら面倒なものだ。


     ダイゴの家で昼食の片付けをしていると、玄関のチャイムが鳴る。貝殻を頼んでいた張本人がやってきたのだ。
    「ミクリいらっしゃい」
     ダイゴの友達だ。いろいろあってダイゴの代わりにチャンピオンを引き受けてくれたとてもいい人。元はルネシティジムリーダーで、水タイプが専門だという。とても美形で、ファンはダイゴよりも多い。
    「ハルカちゃんも来てるんだ。おいでよ!」
    「おや、元気なんだね。お邪魔しようかな」
     ミクリが中に入ると、すでに食後のデザートに入ってるハルカに会う。
    「あー、ミクリさん!」
    「久しぶり。元気そうでよかった」
    「やだなー。あたしはいつでも元気です」
     プリンを平らげると流しに片付ける。ダイゴが紅茶をいれて、レモンの輪切りが添えられる。
    「ところでー」
     レモンティーに砂糖を入れてハルカが話を切り出した。
    「ダイゴさんはいつほもになると思います?」
     ミクリの手が止まる。その場の空気が滞った。
    「ハルカちゃんそういうの好きなの?」
    「むしろミクリさんはダイゴさんの恋人なんですか!? どっちが攻めで受けなんですか!?」
    「……つまりこういうことかな」
     ミクリはダイゴのさらに近くに座った。思わずダイゴが身を引いたが、そんなことおかまいなしにミクリは彼の腰に手をまわす。
    「キャーーー!! ほもー!!」
    「やめてよミクリ!」
    「つまりミクリさんが攻めでダイゴさんが受けですか!? それともミクリさんの誘い受けですか!?」
     ハルカの目がキラキラ輝いている。ダイゴの目が嫌がっている。ミクリの目は楽しそう。
    「こういうのとか?」
     空いてる方の手でダイゴの細い顎を掴むと、そのまま唇に触れる。その瞬間、ハルカのとても黄色い声が上がり、ダイゴは全力でミクリを拒否する。しかし女の人の扱いになれたミクリに反抗できるほどダイゴはそんな経験があるわけでもない。
     ミクリから唇を放してもらえた時、ダイゴはぐったりとしていた。





    バトルフロンティアついたー これからタワーなう

     ハルカは久しぶりにまともな書き込みをする。歩きながら高くそびえる塔を見上げる。あの中の何階まで今日は行けるのか。今から楽しみで仕方ない。


    めたもんがフロンティアいるなら私も行こうかな


     それを見てハルカは舌打ちする。しつこいのだ。何度も何度も。相手をするだけ無駄だ。


    前は気合いのハチマキだったから今日は光の粉ほしい



    光の粉とか運強いさすがめたもん



     お前にぶつける為だ、と心の中で返信をする。本名も知らない誰かにここまで粘着されているとさすがに気持ち悪い。
     この類の人間は、ハルカがこのSNSを利用し、知り合ったトレーナーとやりとりを初めてから数ヶ月後に現れ始めた。
     ふらふらと所在不明のダイゴともすぐ連絡とれるし、彼氏つまりユウキが遠くまでポケモンの調査に行ってても連絡が取れる。カントーで知り合った友達とも気軽にメッセージを送れる。トレーナーにとってはかなり便利なツールだった。
     しかしハルカはチャンピオンにまでなって、有名人となってしまっている身だ。突撃してくるファンは後を絶たず、未成年のハルカに対して非常に性的な発言が続く。気持ち悪いとユウキに何度も相談していた。
     中々応えてくれないハルカに対して業を煮やした粘着質ファンからは、罵倒が飛ぶ。誰にでも股を開く尻軽、と。実際は今のところユウキ以外との経験が全くないのだが、そうでもしないと向こうのプライドが保てないのだろう。ハルカをそう貶めることで、そんな女と関われない自分は正解なのだと。ハルカにとってはかなり迷惑であるが。
     そんなことを繰り返され、ユウキの前だけではかなり泣いてわめいた。散々泣いた後、ハルカ何もしてねえじゃんと慰めてくれる。いつもはぶっきらぼうな言い方が、この時だけは優しく響いた。
     ユウキに抱きつきながらハルカは自分に来たレスを思う。女なんてみんなクソだという男からのメッセージを。
    「どうしてこの男は女をクソとかいっておきながら私にやらせろって言うの? そんなに好きなら男は男とやってればいいじゃない」
     ハルカは自覚していなかったが、これこそ目覚めの第一歩である。ハルカのことを微塵も愛してない悪意の塊である男へ無自覚の復讐を始めた。
    「彼氏いますか?」
     男に対してそう言い始めたのである。中にはそういうのに理解をあるフリして近づいて来る人間もいた。
     さらにほもくださいと言い始めた。すると大抵が蜘蛛の子を散らしたようにいなくなっていったのだ。

     そうして気持ち悪い男は消えていく。やっと快適になったと思った頃、ダイゴがホウエンに戻って来ると言っていたのだ。
    「ダイゴさんが帰って来るなら遊べ! カイナの海鮮市でなんかおごれよ放蕩チャンピオン」
    「了解。今度の土曜日の夜でいいなら」
    「ユウキもダイゴさんに会いたいっていってたんで行くー」
     そんなたわいもない約束だった。その後はすぐにハルカが見たポケモンの話に移っていた。しかし悪意というのはどこにでもいるものである。
     ダイゴはとてもイケメンの部類に入る。ハルカも見た目はかっこいいと思ってる。変人だけど、悪い人ではないし、仲良くしてくれるお兄さんである。ハルカが初心者の頃はかなり助けてくれたし、今でも様々なアドバイスをくれたりするのだ。
     そんなダイゴを本気で恋人にしたいと考える女はたくさんいる。ダイゴ自身があまり覚えてなくても、向こうはしつこく覚えているものだった。
     そしてそんなダイゴとSNS上で仲良くしているのを見て、ゲスの勘ぐりをする人間はたくさんいる。こいつが本命の彼女なのではないかと。ハルカからしたら何言ってるんだとしか思えないが、向こうは本気だ。
     
     そんな女が今ハルカにまとわりついているやつの正体だ。光の粉どころかカイリキーで粉砕したいくらいである。向こうはこっちの顔知っているが、ハルカは知らない。しかしハルカにはチャンピオンとなった時のポケモンたちがいるのだ。出て来たら向こうの負けである。
    「あたしの彼氏はユウキだし、そもそもダイゴさんと年はなれ過ぎてんだろうが」
     そんな愚痴をいっても思い込んだ相手には伝わらない。未成年ハルカの相手は成人だ。こんな大人にはなりたくないと思うばかりである。


    あたしもフロンティアいるよー!


     バトルタワーの挑戦から戻ると、思わぬ返信にハルカは嬉しくなって返事をする。



    まじー!?あとでごはんいこ!



     まさか来てるとは思わなかった。ハルカは約束を取り付け、バトルタワーから出て来る。
    「リーフ!」
    「ハルっち! 久しぶり」
     カントーで会ったトレーナーである。リーフという名前のマサラタウンから来た女の子だ。


    「最近さー」
     レストランにつくなりハルカは話し始める。
    「ん、まだいるのダイゴさんのファン」
    「まだいるよ。なんか新しいの湧いてる。どこをどう見たらあたしとダイゴさんが恋人なのか説明ほしいわ」
    「インターネットだからね、誤解も生みやすいし」
    「それにしても誤解しすぎじゃない? そもそもどこでダイゴさんのプライベートなアカウント知ったんだか」
    「ダイゴさんが教えたとか? でもそしたらダイゴさんの親しい人たちしかいないよねえ」
    「そうなの。だから困ってるんだよね。あたしはただのほもが好きなめたもんだっていうのに」
    「メタモンなのはいいけどほもはやめなよ」
    「ほもがいいー。ほも。もう男はみんなほもになれ!」
     まわりの視線が痛い。そうやってみんな去っていけばいいんだというハルカの心の声が聞こえた気がした。




     あの女、親しげに私のダイゴ様と話しやがって。しかもダイゴ様に勝ってチャンピオンになったとか、子供のくせに生意気よ。
     嫌がらせしてやる。子供のくせに私のダイゴ様に近づくなんてあり得ない。
     
     すれ違い様に私の落としたハンカチを拾ってくれたダイゴ様。それはもう運命だった。ダイゴ様と結婚するしかないの。それなのにあんな子供が親しいなら、あの子供が手を引くようにすればいいんじゃない。
     あー、もうまたダイゴ様と親しくしてる。しかもなんなの!友達とも楽しそうに!
     続ければいつかダイゴ様から手を引くでしょ。絶対ダイゴ様は私のものよ!


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ほもください
    そのフレーズで特定の人物が浮かび上がった貴方へ向けるダイゴさんとハルカちゃん。
    ダイハルが夢小説で何が悪い私の作風だと言い張った方がいましたので、主人公=自分なら、どんなキャラだって許されるよねという意味も込めて。
    これが許せないならその言葉取り消せよ☆って思っています☆

    ハルカがネットで気持ち悪いやつらにからまれて疲弊していました。けれどハルカは悟られないよう、ユウキ(彼氏)の前以外ではそのことを言いません。でもミクリは何となくそれを察知しています。
    なので実際に会った時に元気だったのと、ほもくらいで喜ぶなら喜ばせてあげようとダイゴを被害者にして応えました。
    ダイゴの嫌がりを見てれば解る通りダイゴは気付いてません。ほとんどダイゴが原因なのにね!!

    ミクリみたいな男がいるかよ!っていいますが実際います。優しい男はいます。

    ハルカみたいな子もいます。っていうかその人がモデルです。


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