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知恵袋に寄せられた相談:
5日程前、エンジュシティの南の方で良い雰囲気なゾロアークのカップルを見かけたんですが、何と片方が色違いだったんです!
色違いなんて初めて見たので物凄く印象に残っています。そこでふと気になったのでお聞きします。皆さんが見た色違いのポケモンを教えて下さい!
回答1:
私も4ヶ月程前にヤドンの井戸の辺りで色違いのゾロアークを見掛けました。ロコンと一緒に歩いてました。
ロコンが鬣を触りたそうに見てました。実際少し触ったりしてました。微笑ましかったです。
回答2:
先月の下旬にキキョウシティの西の方で同じく色違いのゾロアークを見ましたね。
確かコジョンドと手を繋いで歩いていたと思います。紫色の鬣が綺麗でした。
回答3:
クチバシティに色違いのゾロアークと通常色のキュウコンの夫婦がいました。可愛いロコンの子供もいてとても幸せそうでした。
ゾロアークがキュウコンに一途なのが凄く伝わって来たっす。あれこそ夫の鑑っすね。
あと、質問者さんのゾロアーク達は絶対カップルじゃないです。決して良い雰囲気でもないです。
回答4:
うちのイーブイが色違いです! 銀色でもっふもふで超かわいいです!
この子タマゴから生まれたんですが最初見た時汚れてるのかと思って洗いそうになりました(笑)
進化させるか悩んでますがそれは別の話ですね。
回答5:
いつだったかは忘れましたがウバメの森で色違いのゾロアークを見た事があります。
キュウコンの尻尾を枕にして気持ち良さそうに寝てました。羨ましかったです。……羨ましかったです。
あの時からいつかキュウコンを手に入れて同じ事をするのが私の夢になりました。羨ましかったです。
回答6:
ゾロアーク大杉ワロタwwwwwwまあ俺が見たのもゾロアークなんだがwww
確か2ヶ月位前にヨシノシティの北辺りで普通のゾロアークと一緒に鬣を梳かし合ってたな。ゾロアークたんカワユス。
まぁ何が言いたいかって言うと、リア獣末永く爆発しろ。
回答7:
僕もこの間ラジオ塔の入り口付近でゾロアを抱いてる色違いのゾロアークを見掛けました。
ゾロアは普通の色でしたが非常に可愛かったです。
それにしてもゾロアークの目撃情報多いですね。同じ個体だったりして(笑)
回答15:
去年の冬頃だったかな、どこだったかは忘れたけど私も色違いのゾロアークを見かけました。
確かフォッコと焚き火囲んでたと思います。言うまでもなく可愛かったです。両方共。
それで確かゾロアークが振り向いた拍子に火が鬣に燃え移っちゃって2匹共焦ってたっけ。あれは笑った。
――――――――――――――――
どっかの誰かに似てますねぇ、フヒュヒ。本人じゃないと良いですねぇ、ニヤニヤ。
という訳で某ゾロアークをお借りしたかも知れませんしお借りしてないかも知れません。どっちでしょうねぇ、ニタニタ。
知恵袋のスレは既にありますが、これは毛色が違うので別で立てました。
とりあえずキュウコンの尻尾を枕にしたいです。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【回答してもいいのよ】
【浮気してもい……浮気はだめなのよ】
【回答3はベストアンサーにはならないのよ】
【尻尾を枕にしたいのよ】
3/24追記: 回答15を追加しました
携帯をいじっていたらテキストフォルダからプロットらしきものが飛び出てきましたので、折角だからこっそりあげることにしました。後書きのページにも色々書きましたが、こちらも良かったぜひ(ドキドキ)
【以下、携帯のメモ帳からそのまま抜粋】
ポケモンストーリーコンテスト案を出していこうページ1
★タイトルは?
こちら鏡屋メタモンでありんす。
★主人公は?
メタモン。
殆どのポケモンを知っており、その知識を活かして、その者が知りたい姿を見せる鏡屋というモノを始める。昔、お礼にもらったというキセルをいつも身につけている。一人称はわらわっち。その辺の説明も入れておく。
★どんな話?
イーブイの進化の悩みから可能性の広さを説く【未来編】
ルージュラの恋の悩みから、今というものと向き合う【現在編】
トレーナーが捨てた卵から変えられない過去を説く【過去編】
★流れは?
最初はメタモンの紹介で1000文字以内。
後は未来編、現在編、過去編の順番で各3000文字以内。
★それぞれの性格
・メタモン
古風な喋り方が特徴的。甘いモノに目がない。冷静にモノを見る。
・イーブイ
好奇心旺盛なイーブイで、メタモンに将来のことを相談しに来る。
・ルージュラ
恋に生きているポケモンで、もっと美しくなりたいと思っている。
進化することはできないかとメタモンに相談しに来る。
・トレーナー
卵を孵して、個体値が低いと見るや、そのポケモンを捨てる人。
間違えて高個体値のポケモンを捨ててしまう。
――――
ポケモンストーリーコンテストの案を出していこう。ページ2
★一人称は?
・メタモン…わらわっち
・イーブイ…ボク
・ルージュラ…わたくし
・トレーナー…俺様
★実は。
イーブイは実はトレーナーに捨てられていたポケモン。
後にエーフィに拾われ、育っていく。
話の終わりはイーブイがエーフィに進化して、メタモンが「願わくば、この子のように強く生きて欲しいでありんす」と呟いて終わり。
★セリフ。
・わらわっちはあくまでお主の見たい姿を写したにすぎん。
・未来を決めるのは最終的にお主なんじゃ。
決めて、その先を進んだら、戻ることはできん。
だから自分に責任を持つのじゃ。
それが今というやつでありんす。
・鏡はあくまで表面を映しているだけでありんす。
中身までは映せん。
どんなに姿を変えようともわらわっちはわらわっち。
お主はお主なんじゃ。
中身を変えること……それも進化の一つじゃないかのう?
・知っておるか?
捨てられたポケモンはな、成長すると、やがて捨てられた意味をというものを知って、捨てた人間に復讐するのだそうじゃ。
【このプロットらしきものに関する補足説明】
・現在編にて初期案はルージュラでありましたが、進化しないポケモンにするはずだったのに、ルージュラはムチュールから進化していたことを忘れていました。
ポケスコに提出後、それに気がつき、急いで他の進化しないポケモンを検索。
唇が気に入ったのでマッギョに決定。
・このプロットらしきものを打ち出したのは第二回ポケスコの募集が始まったときで、このプロット(?)を打ち出す前にこの案は薄らと浮かんでいました。
要するに温めていたのであります。
ちなみに、そのときに浮かんだタイトルは『メタモンが語る!』
・ページが二つに分かれているのはメモ帳が500文字までしか入らなかったからです(汗)
このような感じでわらわっちストーリーが生まれたわけですが、実際に物語を書いてみると、オムニバス形式で四つのお話を書かなければいけなかった上に、それぞれの字数目標を破ったりしてしまいましたから、全体で軽く10000字オーバーが起こって調整が大変でした。(汗)
それでは失礼しました。
「ライモンシティ行き、間もなく発車します。駆け込み乗車はおやめください」
帰りのバトルサブウェイが動き出す。ここから帰る人たちはいろんな事情を抱え込んでいた。途中で負けたもの、区切りをつけて帰るだけのもの。ただこの時間は人が少ないのか、広い車両に一人だ。
途中の駅で買い込んだキャンディを一口。そして真っ暗な窓の外を見る。
夜のように真っ暗だ。ここは地下鉄、景色なんて見えない。時々、反対方面に向かうサブウェイが見えた。それ以外は何の変わりもない、ただの暗闇である。
「パスを拝見します」
車掌の言葉に顔をあげる。首からぶら下げていたスーパーシングルトレインの許可証を見せた。
「あれ、さっきのサブウェイマスターの……サガリさん!」
「僕はクダリ!」
名前を間違えられて一気にフォーマルな表情から、プライベートな子供っぽい表情へと変わる。
「クダリさんですか、すいません」
シングルトレインにいたノボリと良く似た人だ。親戚なのかもしれないが、性格がだいぶ違う。
「クダリさんもバトルサブウェイ好きでこの仕事してるんですか?」
「ノボリと一緒にしないでよ!僕はバトルが好きなの!」
同じじゃないか。そう思っても言葉には出せなかった。苦笑いでやり過ごし、荷物から残ったキャンディをクダリに渡す。
「お疲れ様です。青リンゴ味ですよ。よければどうぞ」
サブウェイの窓は相変わらずの暗闇だ。ダイヤが違うのか、他のサブウェイともすれ違わない。
「お仕事は?」
「君で終わり。……さっきから外ばかり見て、何が面白いの?」
クダリがつまらなそうに言う。確かにそうかもしれない。彼にとって見慣れた暗闇。
「クダリさん。誰かが私に言ったんですよ。電車って人生に似てるって」
「なにそのいきなり哲学。僕に解るよう説明してよ」
「受け売りなんで上手く解釈できないんですが、電車は乗り遅れたら二度と乗れない。人生も、チャンスの電車に乗り遅れたら二度と乗れない」
クダリはとてもつまらなそうだった。相づちの声からしてもう話を聞いてる態度ではない。
「クダリさん、私、過去に一人、すれ違ったままの人がいます」
「その人は、ポケモンを人間から解放するといった信念で突き進みました。私は違うといって対決したままいなくなりました。その他にも私には友達がいます。二人とも、途中迷ったりしてましたが今では自分の道をいってます」
「その時、私は何をしていたんでしょうか。みんなより人生の特急に乗った気分で、二人に勝った気でいたんです。二人とも、普通列車に乗って、乗り換えで迷っても自分の行き先を見つけたのに私は乗り換え駅でどの電車にのっていいか解らないんです」
「で?」
今まで黙ってたクダリが口を開く。
「で、って、私が今思ってることですよ」
「何を迷ってるか知らないけど、乗り換え駅なら来た電車に乗ればいいじゃん」
クダリが飴を嚼んだ。
「これだから子供は嫌いだ。迷ってる自分がかっこいいとか思ってるんだもん。乗り換え駅にいて迷ってるっていう自覚あるなら最初に来た電車に乗ればいいだけじゃん。君つかれる」
クダリが立ち上がる。座ってる時とは違って、その背丈は大きい。クダリを目で追うと、窓の外に灯りが見える。
「もうライモンシティに着くよ。それじゃ」
「あ、クダリさん!」
「何?」
「また勝負してくださいね」
「君が勝ち抜ければね。……直接申し込むんだから腕には自身あるんだろ」
クダリは車両のドアに手をかけた。そしてもう一度振り返る。
「君、名前は?」
「私ですか?私はトウコです」
「ふーん、そう。じゃ」
そのままクダリは白いコートと共に消えて行く。トウコはその方向に頭を下げた。
ーーーーーーーーーー
バトルサブウェイの帰り。今まで辿ってきた道は何だったのか。見えない窓を見て主人公は何を思うのか。
幼なじみはそれぞれ目標をみつけたのに、主人公だけぽーんと放り投げられたようで、エンディング後はもしかしたら
クダリにはまだ会ったことないけど下りだからクダリさんにした。
【好きにしていいのよ】【最近サブマスが気になるのよ】
メッセージありがとうございます!
ポケモン嫌いは結構好きな題材でした。
「私」側からの一方的な視点の話であったのに、タブンネの気持ちを汲んでもらえてとても嬉しいです。
他者と暮らすにはある程度の知識が必要ということですね。
親は自分が世話するんだから「私」は知らなくていいと思ったのか、両親もあまり知識がないか。
どちらにせよ些細なズレでこんなになってしまったのです。
それは現実の人間関係でもそうなんじゃないかなあと思います。
切ないっていう感想もらえて嬉しいっす!
ありがとうございました!
【タブンネの半分は優しさでできています】
久しぶりにマサポケを覗いたら、なんとまあ「ポケモン嫌い」を書いてくださっていた……! ありがとうございます!
なんだかもう……切ないなあ。
タブンネに対する誤解で嫌悪を募らせる“私”と、嫌われながらも“私”と家族を気遣うタブンネの姿が……うわああああ orz
愛玩用として可愛がられていたが為に、父親の変調に気付いてもどうしようもなくて。母親までもが同じ変調を抱えてしまって……それもどうしようもなくて。見守り続けることしか出来なかった上に、“私”からは殺されそうになるほど憎まれて……うおおおおお orz
でも、“私”が悪いのかといえばそうじゃないんだろうなあ、と。情操教育の為に子供に生き物を与える、というのは割と聞く話ですが、子供が全て生き物に興味を持つかと言えばそんなことは無いわけで。当然興味を持てない子だっているし、そんな子からしたら突然現れた「家族の一員」なんて煩わしいだけなんでしょうね。
ただ、もし両親が“私”とタブンネを引き合わせる時にきちんとした説明をしていたら。もし“私”が自分でタブンネの事を調べようとしていたら。
誰が悪い、という訳でなく、無知故に起こった思い込みによる悲劇だと思うと……悲しいなあこれ……。
> 「タブンネってポケモン知ってる? 倒すとたくさん経験値をくれる、優しいポケモンよね!」
相手を瀕死に追い込まないと経験地が貰えないという事を考えると、この一言はなかなかキッツイですね……。願わくば、いつか彼女に真実を知る日が訪れますように……。
面白かった、という表現はそぐわないかもしれませんが、この作品を読めて良かったと心より思います。読了後も残る切なさが半端ないです。
書いてくださったことにお礼を申し上げます。本当にありがとうございました!
【げしげししていいのよ……だと……? とんでもねえ!!】
私が物心ついたときから、そいつはいた。ピンク色のタブンネというポケモンだった。
私の情操教育に、と大人しいポケモンを知り合いからもらってきたという。そのタブンネは両親の願いにそぐわず、私に触覚のような耳を押し当ててはどっかへ行くようなやつで、私も特にタブンネを好きじゃなかった。気に入らない時には叩いたりした。その度に両親はタブンネをいじめるんじゃないと怒っていた。私はますますそれが面白くないので、タブンネの耳を引っ張って遊んでいた。小さなタブンネは私のおもちゃだったと思う。
そのタブンネが最も懐いているのが父親だった。毎日触覚を背中に押し当てては父親のまわりで何かやっている。父親を取られた感覚もあって、私は本当にタブンネが好きじゃなかった。父親と遊んでる時に、ちらっとこっちを見てくるのも不快だった。
私の誕生日、こたつでケーキを食べていると、いつも一番に父親のところへ行くのに、触覚を押し当てただけで私の隣に来た。お祝いしてるよと両親は言ったが、私はタブンネにケーキを取られると思った。だから耳の触覚を引っ張った。タブンネはいつものような高い声で鳴いた。母親が私を叩く。タブンネがかわいそうだと。私はかわいそうじゃないのか。タブンネは母親のところに行った。何度も父親を振り返った。
次の日もタブンネは父親に近づこうとしなかった。肩が凝り過ぎて痛いと言えばタブンネはいつもならさする。けれどお気に入りのソファーに座ってても、父親が来るとこたつの下に潜る。ついに嫌われたんじゃないと母親は笑っていたが、正直タブンネがいなくてすっきりした。
数日後、父親は死んだ。心筋梗塞。心臓の血管が詰まる病気だといった。
原因なんて解り切っている。タブンネがやったんだ。ポケモンだから、人を病気にすることなんてできる。あんなに懐いていたタブンネがぱたっと懐かなくなった。そのあたりから具合が悪くなったんだ。
母親に訴えてもタブンネはそんなポケモンじゃないとしか言わない。絶対に嘘だ。タブンネはそんなことをするポケモンだ。誰も信じない。
タブンネは父親がいなくなると、私によってきて耳の触覚で触って来た。あれに触られたら殺される。いつも以上にタブンネを叩いた。しばらくタブンネは遠巻きに私を見て、それからまた近寄ってくる。叩かれることが解っててそれでもタブンネは近づいて来た。気持ちが悪かった。
私に近づかなくなったタブンネは、母に近づいた。けど私の姿を見るとそこで止まる。私が怖いらしい。
そうして母と私とタブンネは一緒に暮らしていた。タブンネの姿を見るだけでもむかついてくるが、母親はかわいがっている。私の背が大きくなり、タブンネを見下ろす形になって、ますますタブンネは私に近づいて来なくなった。
私は遠くの大学に進学することになり、実家に母と悪魔のタブンネを一緒にしておくわけにはいかないといった。けど母親は相変わらずタブンネはそんなポケモンではないとしか言わない。タブンネはじっとこちらを見ている。その青い目が小さな頃の思い出と重なってむかついた。あいつさえいなければ父親は死なずに済んだのに。
タブンネのことで母親とモメたのもあって、その日は早く寝た。
朝早く起きると、タブンネは耳の触覚で母親の背中を触っている。またあいつやっている。またあの時と同じことをやっている。今度は両手を添えて、背中をさするように触ってる。けがらわしい。
タブンネの耳を引っ張ると、いつもと違って散々抵抗する。短い手を振り回して私をつかみにかかる。突然の反抗に戸惑った。母親もタブンネを怒らすんじゃないとしか言わない。タブンネは母親の方しか見てない。
数日後、母親が倒れた。父親と同じ心筋梗塞だった。
もう間違いない。タブンネは二人も殺した。葬儀の間、ずっと私の隣から離れなかった演技も全てお見通しだ。お前のせいだ。お前がうちにいるから二人とも死んだ。私の両親を返せ。
私の後にくっついて、何のつもりだタブンネ。もうお前を庇う人間はいない。私は台所から包丁を取り出した。タブンネの目がおびえる。
一歩前に出た。タブンネが一歩下がる。命乞いのつもりか、涙を浮かべてる。ポケモンって泣けるんだ。人の親を殺しておいて、自分は命乞いするんだ。
包丁を振りかざした。タブンネは一目散に逃げ出した。閉まっていた玄関を開けて、後ろを振り返らずに去っていった。
悪魔はいなくなった。しかしあのタブンネを逃がしたのは私の気がおさまらない。
「タブンネってポケモン知ってる? 倒すとたくさん経験値をくれる、優しいポケモンよね!」
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他力本願スレより、ラクダさんの「ポケモン嫌い」から頂きました。
ブラックの図鑑を初めて見て、タブンネって脈で体調を知るんだーって思って、そういえば漢方も脈から診断するはず、そして癒しの波動ってかなりレベル高くないと覚えないんだなー。
そんなタブンネの妄想から始まり、「無知は虐待へつながる」という言葉をもらい、げしげしにいたりました。
ずっと前にDV的なものを書きたいと言ってたのがついに投稿できるよ!
私はゲーム中に出てくるNPCをいじるのが好きみたいです。
【好きにしていいのよ】【げしげししていいのよ】【げしりかえすから】
ばあちゃんちに遊びに来たらコ―タスが火鉢の周りでぼんやりしていた。
丁度あったかくなっていたのでそのまま火鉢にあたる。
ぺけぺけと呑気な足音をさせてぶちまるが餅の袋を持ってきた。
「ぷやぁ」
焼いてくれ、とでも言いたげに差し出してくる。
しょうがねぇなぁと3個ばかりだして金網の上に乗せる。まだ膨らむまでは時間がかかる。小皿と調味料を取りに行った。
海苔と醤油と、後はチーズなんかも良いかも。落とすとまずいのでぶちまるにはマヨネーズを持たせた。
戻ってくるとコ―タスが欠伸をかまして餅を睨んでいる。ふくらみはまだまだといったところか。
早く焼けろとばかりにぶちまるは耳を揺らしながら餅を眺めている。焦ったって焼けねぇっての。
餅を見るのに飽きたのか、コ―タスの背中をぱしぱし叩いて反応を見たりしている。遊べ―とばかりにコ―タスまとわりついているが、湯気亀は全くの無反応。
そうこうしているうちにぷっくら来た。醤油とマヨネーズをあえてソースを作っている間にひとつ、ぽんと弾けてぶちまるが飛びあがった。
チーズをかけて海苔に挟む。ほら、火傷するなよ。
猫の手は使えるくせに猫舌じゃないらしいぶちパンダははふはふ言いながらびよよよんと伸びる餅を頬張る。
コ―タスの分も焼くべきかなぁ、とぼんやり思いながら頬張った。
――――――――――――――――――――――――――――――――
余談 前田くんちのおばあちゃんちには火鉢があります。決してコ―タスの名前ではない。
マヨ醤油チーズ餅は至高。コレステロール値は保証しません
【好きにしちまえばいいのよ】
ん〜、カッキーン☆
まさかの書いてみた降臨にどきどきです。
今度は一体何が入ったんだ主人公の家の壁w
しかし自分の家の壁がこんなのだったら自分も確実にキレると思いますwww
>【もしもし、あたしキトラ!いま貴方の後ろにいるわ】
壁の中、だと……ごくり
(以下無限ループ
ありがとうございました!
「おい、そのピカ何とかの鳴き声はいいから、普通に喋れよこの不法侵入者」
「らーい」
おいおい今度はもっと言葉が通じないやつが来たぞ。ピカなんとかの鳴き声はもういいっていったらライなんとかの鳴き声にしやがった。
代わり映えのない芸しかもたねえ、つまらないやつだ。しかもずっと壁の中かららーいらーいと言っている。答えて欲しいのかこいつは。
「らーい」
義務的に俺が声を発すると、明らかに壁の中の空気が変わった。
「らーい!」
さらにテンションが上がる。こんなのテレビの中でしか見た事無いぞ
「らーい!」
俺に言えというのか。俺の答えを待っているのか。そんな恥ずかしいことできるか!!!!
「らーい!!」
「……らーい……」
「らい!?らい、らいらいらい!!」
おいおい一人でやり始めたぞ。俺はなんで壁に向かってこんな茫然と立ち尽くしてんだ。人の入らなそうな薄い壁の中から、足音がドタバタとする不思議。一人目の時もそうだったが、どうやって動いてるんだ。
「おい、いい加減にしろ!」
思いっきり壁を殴った。壁は黙った。気配も消えた。こんなことなら最初から叩いておけばよかったかもしれない。
「セイセイセイセイ!」
やたら落ち目の芸人の真似するやつだ。感心してる場合じゃない。
「いい加減にしろ不法侵入者!」
「イーヨー!」
ちなみにテレビは反対側だ。どうやって壁の中でこんなのができるんだ。疑問だらけだ。壁からギターの音色が聞こえる。
「マサラタウンはポケモンがいないって言うじゃなぁい!?」
「オチは解ったから黙れ」
俺の言葉はやっと通じたか、壁は黙った。いやむしろそれが正解だ。壁がペラペラこうも喋っては気味が悪い。
明日業者を呼ぼう。それがいい。そしてこの壁を解体して調べてもらおう。
そう決意した後ろで、壁が再び「らーい」と言った。
ーーーーーーーーーー
「ピカー」に対抗できるのは「ライー」しかないと思った。
こんなんで書いてみたと名乗っていいのか物凄い疑問
本当に疑問。
しかし壁の中の言い出しっぺとして書かずにはいられなかった
【げしげししていいのよ】【もしもし、あたしキトラ!いま貴方の後ろにいるわ】
「げ」
私はディスプレイを眺めていた。中には真っ黒い空間に一人取り残された少女。ドット絵だが、白いニット帽と黒いタンクトップ、巨大な黄色いボストンバッグが目立つ。おまけとして膝上十五センチのギリギリミニスカートは、ちょっとやりすぎなんじゃないかと付け加える。
十字キーを押しても、ABボタンを押してもウンともスンとも言わない。一応動くことは動くんだけど、それでもそこから出ることは敵わない。彼女の目の前にはひたすら闇が広がり、決して終わることのない空間が続く。まあ、ドット絵である彼女にそれが映っているかどうかは分からないんだけど。
数日前にネットで見かけた、表にはまだ出ていないポケモンの遭遇、捕獲方法を試してみたところだった。私は製作者側じゃないからアレだけど、よくこんな複雑なプログラム作る気になるよね。
見た時の私の気持ちは、『ダメだ』という気持ちと『好奇心』という気持ちが半々になっていた。でも何も面白いことがない退屈な日常。たまには、そういう『危ないこと』をしてみたい。
そう思っているうちに、DSにソフトを入れて電源を点けていた。サイトで見た通りのことをして、一体どうなるのかをちょっとドキドキしながら見ていた。
だけど、間違えた。
緊張だかなんだか分からないけど、手が震えて十字キーを押し間違えた。おかげでバグが発生して、この有様。
彼女は永久にこの部屋から出られないらしい。
「参ったなー」
私は頭を掻いた。せっかく図鑑完成して、他地方からの受け入れも出来てたところだったんだけど。手持ちもほとんどレベル100に達してたのにねえ。
「仕方ないか」
前からのソフトから経由していなかっただけでも、有り難いと思おう。そう自分に言い聞かせて、私はレポートを書いた。これ書いたら一生……本当に一生彼女はこの空間の中に閉じ込められる。でもまあ、プログラムだし。それに。
「リセットすれば、また会えるし」
私は電源を切ると、再び最初の画面になったのを確認してボタンを押した。黒い画面と白い枠が出現する。白い画面の文字が踊る。私は迷わず『はい』を選択した。
データを消去していると、ケータイが鳴り響いた。開いて確認する。ゲーム仲間からだった。
「なんだなんだ」
こんな内容だった。
『図鑑完成したよ!ニコッ (゜▽゜)v(゜▽゜)v o(゜▽゜)o イェーイ!!』
その下に添付ファイル。見れば、カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ四つの地方のポケモンを集めたという図鑑のデータの写真があった。記念すべき最初のポケモン、フシギダネが永久に続く笑顔で飛び跳ねている。
「いいなあ。私もがんばろ」
私は返信した後再びDSのディスプレイに目を向ける。とっくにデータは消去されていた。はじめからを選んで博士を迎える。
「また会ったね博士」
博士はプログラムの通りに私に話しかけてくる。ナナカマド博士。歴代博士の名前はほとんど全員が植物らしい。じゃあ彼の名前も植物なのか。意外。
そう考えているうちに主人公の性別を決める画面になった。迷わず女の子をチョイス。名前。名前は……
リ ン ネ
巡る、ってイメージでつけた。博士の激励と共に彼女の体が縮み、さっきのドット絵までになる。そこから先は、前にもやっているからスラスラいけた。
主人公のライバルの少年に急かされ、湖へ。
忘れていったカバンを調べて、ムックルとの戦闘へ。
緊急事態ということで中に入っていたボールを一つ選ぶ。前はヒコザルだったけど、今度はポッチャマ。
戦闘終了後、博士とその助手の少年に会うところまでで本日は終了。目が痛くなった。丁度夕食に呼ばれたところだったし、いいだろう。
「裏技?」
次の日、私は学校で昨日のメールを送ってきた友達と話していた。彼女も相当のゲーマーで、新作ゲームを彼女に与えれば必ず二十四時間以内にクリアしてくる。
そんな彼女を私はすごいと思うだけでもなく、ちょっと嫉妬していた。どうやったらそんなに早くクリアできるんだか。一つのゲームをじっくりかけて遊ぶのも醍醐味だと思うのだけど。第一そんな簡単にクリアしてたら次のゲームを買うお金がすぐ無くなってしまう。
しばらく前まではそう思っていたけど、彼女が何処かの財閥会長の孫娘だという話を聞いてからは、もうどうでもよくなった。彼女の脳と財力にかかれば、どんなゲームもすぐにクリアされてしまうのだ。
「そう!この前掲示板で見たんだけどね」
彼女はその愛くるしい顔をグッとこちらに近づけてきた。初対面の男は大体これに引っかかる。こんな可愛くてスタイルもいい、おまけに性格もいい彼女がゲーマーなんて、誰も思わないだろう。
「サイトを回ってたら、何か掲示板……というか、チャットをみつけたの。そこに色んなゲームのバグがあって。面白いなーって思って見てたら、最後の方にポケモン関係のバグがあったの」
「また変なのじゃないの?下手したらデータ消し飛ぶとか」
私は昨日のことを思い出した。電源切ってどうにかなるならいいけど、プログラム自体が変になるバグがあるような裏技は辞退したい。
「ううん。むしろすごく楽しそうな感じだった。耳貸して」
こういう昔の少女漫画のようなことを平気でやってのけるのが彼女だ。続く言葉に、私の目は点になった。
「……は?」
『ゲームの中に、入れるらしいの』
「ただいまー」
帰宅途中でコンビニで買ったキャンディーを舐めながら私はドアを開けた。両親は共働きで深夜まで帰ってこない。最近二人と顔を合わせたのは、いつだっけ……
テレビを点ける。午後五時のニュース番組だった。最近幼い子供が急に失踪する事件が相次いでいるという。何処かの誘拐魔の仕業だろうか。評論家の『最近は子供をきちんと見ない親が増えていますからね』という言葉で私はテレビゲームに切り替えた。PBR。ポケモン・バトル・レボリューション。
リモコンを持ってコロシアムをチョイスする。さて、今日は何処のマスターを倒そうか。
(……)
BGMが右耳から左耳を突き抜けていく。口の中のキャンディーは舌の上で甘味を出していた。飲み込むと喉が痛くなる。
彼女の言葉。その裏技を使うと、ゲームの中に入れるらしい。嘘だろふざけんな、と言いかけたところで始業のチャイムが鳴ってしまった。去り際に彼女が呟いた。
『後でメールでやり方教えるわ。暇ならやってみて』
そのメールはまだ来ていない。忘れているのか、習い事で遅くなっているのか。お嬢様というのは色々苦労が絶えないのだといつだったか言っていた。何不自由ない暮らしで何を言っているんだ、と周りに突かれていた。
昨日消したデータのエンペルトが、相手にハイドロカノンを出した。元データは消えても、こちらに移したデータはこちらをリセットしない限り消えない。一つに何かあっても複数あれば、支障はない。
もしかしたらこの世界も同じなのかもしれない、と思い始めた時。ケータイが鳴った。慌てて手に取る。差出人は彼女だった。
title:裏技の件
少しドキドキしながら本文を見て…… あれ?
『ごめーん。何かあの裏技、私の勘違いだったみたい。帰ってからもう一度見たら、下手すればゲームそのもののデータが消去されちゃうって書いてあったから。
だから忘れてね』
なんだ。彼女の早とちりか。まあいいや。しかしゲームそのもののデータが消し飛ぶくらいの裏技って、どういう弄りかたしたらそうなるんだろう。ちょっと気になったけど、そのことはそれっきり忘れてしまった。
(でももし…… もしもゲームの中に入れたら、どんなことになるんだろう。この世界とは全く違った世界。普通では不可能なことも簡単にできてしまう。空を飛んだり、戦ったり、巨大な陰謀に立ち向かったり――
そうだ。ポケモンゲームの中に入れたら、ポケモンと旅をすることだってできる。彼らの背中に乗って空を飛ぶって、どんな感じなんだろう。伝説のポケモンって実際に目の前にしたらどうなるのかな。ルビサファのグラードン、カイオーガ、レックウザ。レジ三体。
彼らが本当にバトルしたら、世界が終わるどころじゃない。この世が終わる気がする……)
次の日は休日だった。朝九時くらいに起きようと思って布団の中で丸まっていたら、いきなり下からドンドン音がした。慌てて飛び起きると、部屋のドアが勢いよく開いて、母さんが入って来た。流石の母さんも、休日は仕事が休みだ。
「大変!大変よ!」
母さんは慌てると、文に主語が無くなってしまう。何が大変なのか。眠い目を擦り、私は布団からのそのそと起き上がった。
「何。休日くらい遅起きさせて……」
「大変なのよ!アンタの友達がいなくなっちゃったのよ!」
「は」
「今テレビでやってるから、早く来て!」
スリッパを履く余裕もなく、私は一階のリビングへ転がるように降りてきた。テレビは朝のワイドショーだった。普通なら芸能人の結婚や離婚を面白可笑しく報道するんだけど、今日は様子がおかしい。左上の画面に文字が並んでいる。
“財閥会長の孫、突如消息不明”
額を冷や汗が伝った。さっきから同じニュースが流れているらしく、アナウンサーが事件の概要を話し出した。頭が真っ白であんまり読み取れなかったが、こういうことらしい。
昨日、彼女は帰った後に両親に挨拶した後自分の部屋に閉じこもったらしい。夕食もそこで摂るということで、メイドは彼女の部屋の前に夕食を置いた。二時間後に食器を回収しに来た時はドアの前に空の皿があったことから、その時はまだ部屋の中にいたらしい。
だが、朝になってメイドが起こしにドアを叩いても返事がない。鍵がかかっていて手動では開けることができない。心配になって両親を呼びに行き、二人が呼んだが変わらず。最終手段ということで壁を斧で割って入った。
だがそこには誰もいない。彼女がいつも使っているパジャマが脱ぎ捨てられた状態で散乱していたが、当の本人の姿はなかった――
財閥会長の孫娘と言えば、誘拐の線も考えられる。だが抵抗した跡はなく、警察は知人の犯行から捜査を進めるという。
「……」
「大変なことになっちゃったわねえ」
「お母さん」
「何よ。どうしたの?顔色悪くして」
「いや、」
私がそう言いかけた時、玄関のチャイムが鳴った。はいはい、と母親がボタンを押す。話していくうちに状況が変わったことが分かった。私に向かって目配せをする。ついでに自分の服を引っ張る。
すぐに分かった。上へ行き、玄関の方を見る。見慣れない車が一台。見慣れないスーツの男が二人。片方はスラリ、もう片方はずんぐり。
私は一先ず簡単に着替えた。
「――さて」
スラリとした人の方が手帳を取り出す。横にしてメモする。彼らはメモする時、手帳を横にするという話を昔聞いたことがあった。
「君は、失踪したお嬢さんとは友達だったんだよね」
「はい」
「最近、何か変わったことなかったかな。どんな些細なことでもいい。例えば、変な男が彼女の近くにいたとか」
彼らは思った通り、刑事だった。知り合いから当たっていくというマスコミの話は本当だったらしい。
「いえ……。あの子は送り迎えは自家用車だったし、言い寄る男なんて沢山いました。でもあの子は男遊びとかするタイプじゃありません。自分の趣味の方が大事みたいな子で」
「趣味?」
「はい」
ずんぐりした方が身を乗り出してきた。思わず顔が引きつる。
「どんな趣味かな」
「ゲームです」
「ゲーム?そのお嬢さんはゲーム好きだったのかい?」
驚いた声。無理もないだろう。彼らの中の彼女の像が、ガラガラと崩れ落ちた瞬間だった。
「私もよく一緒にやってたんですけど、彼女はどんなゲームも簡単にクリアしてしまうんです。それに関しては、無敵でした」
「ほー……」
理解できない、という顔をしている。この世代の刑事さんを寄越したこと自体が間違いだったんじゃないのかな。
「ちなみに、最近ハマっていたゲームは?」
「ポケモンです」
「ポケモン!」
二人が顔を見合わせた。その色にはっきりと確信の色が浮かぶ。焦りも入っているような気がした。その顔色を見て、私はある一つの可能性を思い出していた。昨日、帰ってきた時に見たニュース。その後の彼女のメール。話。
まさか……
「刑事さん、あの子の部屋にDSはありませんでしたか。ピンク色の、シールが沢山ついているやつ」
「悪いけど、一般の人に捜査内容を話すわけにはいかないんだ」
「あったはずです。せめて、その中に入っていたソフトだけ確認させてください。
……ポケモン、なんですよね?」
刑事さんは苦い顔をして帰っていった。私はケータイにメールや着信が入っていることを確かめるために二階へ行った。床にDSが置いてある。一番古いタイプ。厚くて今の型に慣れている人は使いにくいだろう。だが私にとってはこれが一番使いやすい。ポケモンやるときはいつもこれだった。
ケータイのメール履歴を見る。あの子の最後のメールが頭の中に浮かんだ。裏技の件が大きなバグを引き起こすことになりそうなこと。だから私に教えることはしない、そう言われた。
――本当に、そうだったの?
ケータイが鳴っている。私は無意識に通話ボタンを押し、耳に当てた。ディスプレイに表示された文字が『非通知』であることも知らずに。
「……はい」
ザー、ザーというノイズの音が聞こえた。電波状態が悪いらしい。私は窓際に行った。だけどまだノイズが晴れない。というか、一体誰がかけてきてるの?
「もしもし?誰ですか」
『二つの世界は繋がった』
ゾクリ、と寒気がした。甲高い声。よく事件の証言とかに使われる、フィルターが掛けられた声に似ている。
「え?」
『賽は投げられた。お前達の過ちだ!』
ケータイのディスプレイが光りだした。白い光が私の視界に広がって……
何も、聞こえない。
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