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タグ: | 【匂わせる程度の腐向け要素】 【3074】 |
「僕の、初めてのポケモンだ……。ありがとう、ユウキさん!」
ラルトスを捕まえたあの日のミツル。
「ユウキさん。僕を、あなたのライバルにしてください!」
キンセツシティで戦った後の、照れ臭そうなミツル。
「ユウキさん! ぜったいぜったい、またバトルしましょうね!」
チャンピオンロードの出口で見た、涙を浮かべながらも俺を送り出したミツル。
あの頃のミツルは、一体どこへ行ってしまったんだろうか。
◆◆◆
ミツルの様子がおかしいのに気づいたのは、弟のユウトが旅に出てからすぐのことだ。
まず、笑わなくなった。ふたりきりの時も、ポケナビを見詰めてぶつぶつ言っている。面白くなくて押し倒しても、どこか上の空だ。
最近バトルフロンティア近くの小島にできたリゾート地では、夜な夜なタマゴをかかえて自転車で走る緑髪の王子が現れるという噂を親父から聞いた。信じたくないが、ミツルはそのリゾート地に入り浸っている。
なにがあったんだ。そう問い詰めてもミツルは薄っぺらい笑みを浮かべて話を反らした。
「なんなんだ、いったい……」
考えすぎて頭痛がしてきた俺は、10年来の友人に助けを求めることにした。
「……へー。それは心配ね、一体何があったの?」
俺達の関係を知ってる数少ない人物のひとり、エンジュはいつもの冷たい声で電話に出た。
「それが分かったら苦労しねーよ。なんか思い当たることないか?」
「それをなんで無関係の私に言うのよ?」
「お前以外に相談できる奴いないんだよ。頼む、なんでもいいから」
「分かったわよ……」
なんだかんだ言って優しいのがこいつの良い所だ。
「あんた、随分前にミツルに一度も負けたこと無いって言ってたわよね」
「ああ」
「それって、今も?」
「そうだな」
「じゃあ、それが原因なんじゃないの」
「……どういうことだ?」
「勝ちたい相手に何度も負け続けたら、このままじゃいけないって思うのは当然のことよ。それで強くなる方法にたどり着いたのが今のミツルなんじゃないの」
「……」
「あんた、相変わらず鈍いわね」
◆◆◆
とりあえずエンジュのセリフが言いたかっただけ。あとミツルくんが予想以上にあざとかったので。
ミツルくんがああなったのは、大体主人公のせいじゃないかなーって。
まだまだ直せそうなところはありますが、やる気出すために投下。
まず間違っていたことは、もろの木さまを見つめていた少女は、座敷童でもなければ「八百万の獣」でもない、ということだ。
「社(やしろ)です。社、美景(みかげ)」
彼女は人間だった。しかも、中学二年生。タメだ。
駅前広場のベンチ。私はフルートを脇に置いて、彼女と一緒に座った。道行く人々ともろの木さまがよく見える。
しゃべろうとしてもなかなか声が出て来ない私に、彼女は淡々と自己紹介をしてくれた。もろの木さまを見ていたときの彼女の瞳は、どこか温かくて、まるで子供を愛でる母親のようだったけど、今はなんだか表情が冷え切っている。しゃべっていても、顔のパーツがほとんど動かない。小さな鼻と、小さな耳をしている。。真っ黒な瞳は深く澄んでいて、とても綺麗だけど、たぶん癖なのだろう、常にじと目だ。睨まれているとまで感じないけど、心証としては、軽蔑が三分の一程度含有されている。なんとなく、こっちが普段の社美景なんだろうと思った。
彼女のコートの下は、制服だった。天原町からは電車で八駅先の御堂鹿(みどうろく)まで、片道四十分。彼女の通う麗徳学園は、御堂鹿駅からさらに二十分バスに乗って、やっと辿り着くところにある。中高一貫の私立中学だ。
それを聞いて、私は目を丸くした。偏差値を考えると、麗徳は冗談抜きでスーパーエリート校だった。雲の上にあるような大学に毎年卒業生を送り出し、そのまま彼らは国家公務員とか医者とか弁護士とか、とにかくハイスペックな人間でないとなれない職業に就いていく。私からすると、異次元で生活しているような人々だ。
麗徳なんかに通う子たちは、小さい頃から英才教育を受けているような、都会の子供をイメージしていた。小学生のうちから毎日塾に通って、色んな教材に囲まれて、二カ月に一回模擬試験がある。試験の結果で親の機嫌とその日の晩ごはんのメニューが変わる――ちょっと穿った見方かな。
とにかく、まさか天原町から麗徳に通っている子がいるなんて、思ってもみなかった。
彼女の綺麗に切り揃えられた黒髪は、着物を羽織ると確かに座敷童の風貌そのものだ。美術部の佐渡原くんが描いた絵画みたいな風景も、彼女がモデルならば、実際に再現できそうだと思った。
この夏から秋にかけて天原中の三面記事となっていた「座敷童、現る」の発信源は、間違いなく彼女なのだろう。社美景にそのことを伝えようかと一瞬思ったけど、結局口にしなかった。そんなことをしたら、今度こそこの黒曜石のような鋭い目で睨まれてしまうかもしれない。きっと睨まれる。そして、私は実際それどころではなかったのだ。
社美景の頭の上。ときどき宙返りをしながらふわふわと漂う“こいつ”は何だ?
「美景、ちゃんと説明してやってよ。この子、まるで突然家に見知らぬ請求書が届いたみたいな顔してるよ」
その生き物が言った。社美景は苛立ちを隠そうともせず目を瞑り、「だから今ひとつひとつ順序立ててるんじゃないですか」と、早口で呟いた。
「あ、あの」やっと思いで、私は声を絞り出す。
「何ですか?」
「あ、えっと。もしかしてこの」私は失礼かなと思いながら、この生き物をなんと呼称していいか分からず、指をさした。「八百万の、獣。ですか?」
彼らは顔を見合わせた。緑色の生き物は「ふーん。一応、義務教育程度の知識はあるんだ」と言った。ほんのちょっとみたいだけど、彼は感心してくれたようだった。
「その通りです」相変わらずの無表情で、社美景は言う。「彼はコノ。もろの木さまのお付きの獣(しし)です。あなたが呼んだように、『八百万の獣』とも言います。ええと、彼の正式な神名は……」
彼女に「コノ」と紹介されたその生き物は、頬を膨らませた。
「コノハナノトキツミノミコト! 何回言ったら覚えんのさ!」
「あんまり興味の無いことは、すぐに頭から抜けるので」
コノは手足をばたばたさせた。おもちゃを買って貰えなくて駄々をこねる五歳児みたいだ。
「あの、コノさん。たぶん私、この前あなたを見ました。えっと、正確には見たというよりは、感じたというか――あの、とっても強い光だったので」
ユズちゃんと張り込みをした、あの夜の出来事だ。あの光の玉から感じた熱は、ほんのり緑色だった。熱に色があるのは変だけど、でも、確かに緑だった。
「ああ、やっぱりあのときの女の子だったんだ!」コノは嬉しそうに笑って、上空に円を描いた。「そりゃそうだよね。ひとつの町にそんなに木行の気質を持ってる人間がいるわけないし」
社美景が、その「木行」についても説明してくれた。どうやら、コノのような「八百万の獣」の声を聞くことのできる、一種の特殊な能力らしい。
「五行思想では、この世界のすべてのものが、木、火、土、金、水の五つの元素からなる、という考え方をします。“この世のすべて”ですので、人間も、神様も、この五つから出来ていると考えます。あなたのように『木行』に一段階開いていれば、同じ『木気』のコノみたいな獣(しし)の言葉を聞くことができます」
そんなことを、麗徳学園では習うのだろうか。いや、そんなはずはないか。
「じゃあ、社さんもその『木行』っていうのが開いてるの?」
「いえ。私は土行(どぎょう)です。幸いにも二段階開くことができたので、他の五気に属する獣(しし)とも対話ができます。どれか一つの五行を二段階開くと、その人は『神子』と呼ばれる存在になり、あらゆる獣(しし)の声を聞くことができるのです。ですから、さっきコノがあなたのことを『神子』と言ったのは、厳密には間違いです」
「なんだよ、実際その辺の定義なんて曖昧だろ?」コノが口を尖らせた。
「まあつまりは」彼女はコノを綺麗に無視する。「あなたも私も、今、神的なものを『口寄せ』している、ということになります」
「くち、よせ?」
聞いたことのない言葉が次々出てくる中で、「口寄せ」は、一応聞いたことがあった。死んだ人の言葉を聞くことのできる、いわゆる「降霊術」だと思ったけど、口寄せって自分自身に霊が乗り移るんじゃなかったっけ? 前にテレビで霊媒師の特集をやっていたのを見たが、イタコのおばあちゃんが「キェー」とか叫んでて、ずいぶんと胡散臭かったような記憶がある。そのことを言ったら、社美景は鼻で笑った。
「マスメディアで取り上げられている霊媒師の類は、概ねヤラセです。本当の霊媒師は、『繋ぐ者』なのですから功利主義者の経済人に加担することはしません」
「繋ぐ者?」
「ええ。細かいことは、話すと長くなるので。それに、身体に憑依させるのが通常なのでは、ということですが、その役目はコノが担ってくれています。コノの言葉は、そのままもろの木さまの御言葉となります。それが神と獣(しし)の本来の関係ですので」
霊媒師とは、つまり自分自身が「八百万の獣」になる術を使う者なのだという。今はコノがいるから、実際に「もろの木さま」を自分に憑依させる必要がない、ということらしい。なんだかややこしい。
「大体分かった? お譲さん?」コノがひらりと宙返りして、私の目の前まで降りてきた。
「うん。一応」
「よしよし。物分かりの良い子は好きだよ。名前はなんて言うのさ?」
「茉里(まつり)です。津々楽(つづら)茉里」
「茉里だね。良い名前じゃん。美景より素直そうだし、美景より優しそうだし。期待の新人ってとこだね」
素早く伸びてきた社美景の手を、コノはひょいっとかわして、一気に五メートルほど上空まで羽ばたいた。
「――とにかく、本題です」彼女は真っ黒な瞳を私に向けた。「私たちは今、あなたのその木行の気を必要としています」
そういえばさっきも彼女、言っていた。私を指して「この人は、きっと力になります」と。
「えっ、でも……」
私は苦笑いで返した。いくら私が人にはない特殊な力を持っていたとしても、こうやってコノみたいなもののけさんたちとお話できるとしても、何かその道で役に立てるとは、到底思えない。だって私は、ちょっと横笛が吹けるだけの、ごくごく平凡な中学二年生だ。
「その、社さん。申し訳ないけど、私にはなんにも……」
言いかけたそのとき、妙なことが起こった。突然頭の中に、声が響いたのだ。
(すまない)
ぎくりとして、私は目を見開き、辺りを見渡した。近くには、こちらを見向きもせず通り過ぎていく人々と、私を見て不思議そうにしている社美景意外に、人はいない。
そして、コノの姿が消えていた。
(すまない。巻き込むつもりはなかった。でも、君しかいなかった)
声は、回線不良のトランシーバーみたいにところどころ途切れて、聞こえづらかった。
そして唐突に、大きなエネルギーを感じた。
それは光だった。ユズちゃんと張り込みをしたあの夜に感じたものと同じだ。緑色の、まるで生まれたての命が呼吸しているみたいな光。それでいて、すぐそこまで太陽が降りてきたかのような、眩い光。
いつの間にか、何も見えなくなって、何も聞こえなくなった。社美景も駅前広場の道行く人々も、そしてもろの木さまも、何も見えない。声も出ない。
だけどなぜか、全然不安を感じたりはしなかった。むしろ心地が良い。このまま気持ちよく眠ってしまえそうだった。柔らかな熱を感じる。ほのかに、草の香りがする。青々と茂った芝生に、仰向けに寝そべっている気分だ。
(ここ天原は、神域なのだ。この町にいる限り、私は君を守ることができる)
また声。今度はさっきより、よく聴きとれた。男の人の声だ。チェロみたいな低い声だけど、老人のような声にも、二十歳くらいの若い男の声にも聞こえる。
次第に光が弱くなっていった。ゆっくりゆっくり、目の前の景色が晴れていく。感じていた熱も冷め、草の香りもいつの間にかしなくなった。
夕日を浴びた、駅前広場がまた現れる。そしてすぐに、違和感に気付く。
セピア色の駅前広場が、止まっている。
(目を凝らして、広場にいる人たちを見てごらん)声が私に促す。
一時停止して微動だにしない人々は、なんと白黒だった。
まるでそこだけまだ着色していない、未完成の風景画みたいだ。ただ白黒というだけでなく、彼らに当たっているはずの太陽の光も、彼らから長く伸びているはずの影もない。
そこだけ、人型に切り抜かれてしまっている。
すぐそばを通り過ぎようとしている老夫婦は、ほとんど白に近い灰色をしていた。母親に手を引かれている小さな男の子は真っ白で、その母親は白と黒の中間くらいのグレー。駅の改札を見ると、サイズの合わない上着を羽織った、無精髭の男がいた。ほとんど黒に近いグレーだ。
(切り離されてゆくごとに、人は黒くなってゆく。私の力ではもう人々を守ってゆくことができない。大きな力が、もうすでにこの天原に入り込み、人と人を切り離し、また彼ら自身にそうさせるよう、働きかけている。私がふがいないばっかりに、この有様だ)
切り離された人。不思議なことに、私はその声の言うことを、その意味を、すんなりと理解した。切り離す。その言い方が、すとんと腑に落ちた感じがした。
この光景は、気分が悪い。あまり見ていたくなかった。相手の陣地を攻め倒すことでしか存在意義のないチェス盤の上のコマたちのように、大小様々、モノクロのグラデーションを纏った人々が、駅前広場に転がっている。
ふと、私は自分の掌を見た。白い。けど、純白ではなかった。その色にはわずかに濁りを感じた。私も幾分か切り離されたのだろうか。それとも、自分で切り離したのか。いつ? 一体何本? 分からない。覚えがない。
それが、怖かった。一度切れたら、元通りにはならないのだろうか。
家族がいて、恋人がいて、友達がたくさんいても、独りぼっちの人は山ほどいるんだよ――お父さんがそう言っていた。私は、自分が独りぼっちだなんて感じたことはない。けど、決して一度も「切れた」ことがないわけではなかったのだ。頭がくらくらして、目の前の白黒の人たちがぐるぐると回った。そして私は、隣りに一緒に座っている物体に気が付く。
私は思わず口を抑えた。
(私は、彼女を助けたいと思っている。彼女は、より多くの声を聞こうとし、より多くの人を、繋げようとしている。それなのに、今の私は、彼女に何ひとつ出来ないでいるのだ。なんと、もどかしいことか)
社美景は真っ黒だった。まるで原子爆弾の放射能で焼かれたように、光を失った黒だった。
動悸がする。息が苦しい。汗がどっと噴き出すのを感じた。少しだけど、吐き気もした。社美景から、少しでも離れたいと思った。でも、体は動かない。
その人型の物体は、絶望の象徴でしかなかった。黒々と染めらてしまった彼女の顔を見る。常に軽蔑を含んだ目つきだと思っていたその瞳は、今は何も映していない。
さっき彼女と話しているときは、何にも思わなかったのに。どうしてだろう。彼女は、今にも泣きそうなくらい悲しい表情をしていた。
(人々を切り離す、大きな力。その力を持っているのも、また人なのだ。しかし、もう一度繋ぎ直すことができるのもやはり人であると、私は信じている)
停止しているその世界で、もろの木さまがざわりと葉を揺らした。
作者です。
自作「黒色火炎」の解説文を書きます。
ネタバレを多大に含むので、それを了承した上でお読みください。
テーマ
鳥居と言うことで、神社、救いをテーマにしました。
ポケモン世界と私たちの世界とでもっとも異なる点は、ポケモンの有無です。普通は神社に神様はいませんが、ポケモン世界には救いを与えてくれるものが本当に存在する。その事を書いてみたかったです。
救いを与えてくれるものが本当にいる。その事を考えたときに、じゃあその救いを与えてくれる神様は誰に救ってもらえればいいのかなと考えました。
そこでこのお話が生まれました。
鳥居の向こうには何があるの? と問われれば、こう答えましょう。
「鳥居の向こう側には鳥居がない世界が広がっている」
救いを求めるために人々は鳥居をくぐります。しかし、救いを与える場であるところの「鳥居の向こう」には救いがない。
私はこの皮肉が大変気に入りました。
救いを得る場所がない「地獄」。そこで永遠に生き続ける神様。
そんな神様を、神様に頼りっぱなしの「こちら側」の青年が、救ってあげる。
そんなお話を書いてみたかったです。
面白いな、と思ってくれた人が一人でもいたら、私はとても嬉しいです。
つまらないと感じたら、ごめんなさい。
以下は細かい解説です
テーマに大変な皮肉を含んでいるので、ストーリーもちょっとグロテスクな(しかし一見すると気づかない)皮肉を沢山入れてみました。
人間側のお話の文体を(特に第一章で)やたら明るくしたのは、人間のすむ場所がこちら側だったからです。
特に、両親が死んでしまったナナと呼ばれるキャラクターを、死んだ両親を恋い焦がれ続けている(そしてその事すら忘れてしまっている)キュウコンが優しく救ってあげると言うのは、秀逸だったと密かに思っています。
このシーンを人間側、キュウコン側でわざわざ二回も出したのは皮肉に気づいてもらいたかったからなのですが、通じたでしょうか?
わかって読むと、結構強烈です。
キュウコンちゃんごめんよ・・・・・・。
しかし、皮肉だけでお話が終わってしまうと後味が大変悪いですし「救いのない神様を救う」というテーマを完結できません。
そこで、こちら側と向こう側を繋げる工夫が必要になってきました。「こちら側」を乱入させて擬似的な鳥居を作成し、そして地獄に救いを与える為の前準備です。
私は「掛け合い」というシステムを作中に導入しました。
なんのことはなくって、人間がいった台詞に擬似的にキュウコンが答えるという場面の切り替え方にしたんですね。
さすがに最初の2節はいれようがなかったのですが、それ以外はこの掛け合いを結構いれています。
掛け合いは皮肉を伝える場面でも結構便利で、
人:神様にも、心の救いはあるのかな
神:なら、その神は、いったい誰に救いを求めるのだ?
とか、
人:神様に聞けば、答えてくれる。そんな気がした
神:神が私に答えをくれたことは一度もない
とか、鳥居のこちら側と向こう側の対比を鮮明にしつつ(この対比はキュウコンの一人語りでも何度か繰り返した)、けれども人間主人公がキュウコンと会話しているような感じを出せると言うことで、結構気に入っています。
ただ、やり過ぎてちょっとあざとかったかも。うっとうしいと感じたらごめんなさい。。。
で、この掛け合いは第二章になるとちょっと雰囲気が変わってきます。
神:神とは所詮、その程度のものだ
人:ヒトとは所詮、この程度のものなのかもしれない
みたいに、共通項っぽくしてみました。第二章からはなるべく対比という要素を減らしています。一章が残酷な皮肉を与える場面としたならば、二章は神様に救いを与える場面ですから。
人間主人公がキュウコンと同じく本来の目的を忘れて研究に没頭してしまったのも、共通項を作るための措置です。この人イタイなーって思いながら書いてました。
極めつけはこの一行
――ヒト頼みにしては、上出来だと思います
これをぜひ神様に言わせたかった。
そして、本来の意味を失った「伝統」の暗喩である「炎をはけたら救われる」という無意味な願望の承認を経て、キュウコンが(ホンの少しだけ)救われる。
そんなエンディングです。
ヒト頼みにしては、上出来でしょう?
異論反論酷評批評、何でもしてください。
よろしくお願いします。
以上
こんばんは。お初にお目にかかります、禍津水神の作者です。
勝手がよくわからないもので手違い、不備などございましたら申し訳ございません。
一番初めにこのお話の原型を思い付いたきっかけは今年行われた式年遷宮だったはずなのですが、まあそんな話はさておいて。
鳥居の向こうに入っていくお話が多かったので、「鳥居の向こうに出る」お話・「鳥居の中からこちらを覗きこむ」ようなお話を、と禍津水神を書きました。こんなにキュウコンだらけ狐だらけになるなんて思いも寄らなかったんですが、内容的にどうしても日照りキュウコンを使いたかったので……勘弁してください。「水神様」の正体にタイトル詐欺だと言って頂ければこの上ない幸せです。
さてはて、巫女ちゃんの存在も忘れてはなりません。王道的な「童話のお姫様」的な素質を持った子ですが、書いているうちに少しずつ彼女も変化しております。上手く書けていますように、伝わりますようにと作者としては祈るしかありませんが……。鳥居の向こうにいるちっぽけな女の子。禍津水神の物語は鳥居の向こう「へ」を軸に水神様と彼女の「鎖を引き千切る」お話(のつもり)です。それは精神的にも物理的にも。……ああ、なんだか語っちゃってて、小恥ずかしいですね。
それでは最後に一つだけ。こちらも禍津水神を書く上で気を付けていたつもりです。
学問の神様、天神・菅原道真公もですが、日本の神様(というよりも多神教の神様たちでしょうか)って普通に禍津神様や怨霊がいらっしゃったりするんですよね。鳥居の向こうに居る者たちは必ずしも「良いもの」とは限らず、ヒトの思考や見方によってその解釈は歪められます。生の神は死の神に。焔神は水神に。
貴方のご存知の神様は、本当に「水神様」ですか?
楽しんでいただければ幸いです。
お付き合い有難うございました。
ちなみに作者は昨日、フリーに潜ったら、黒サーナイトさんに出会いました。そして、破壊光線に3タテされました。泣きたくなりました。
ではみなさん、ただ今より「さよなら、また逢う日まで」のプレゼンをはじめまーす。
まず最初にテーマ。「過去にとらわれた青年」というものをテーマにしました。
この青年、最後まで名前出すか迷ったんですけど、一応出しました。でも、名前のクロスというのは、彼の過去の苦しみを十字架に見立ててつけてみました。
主人公の心境の変化がみどころっちゃー見どころでしょうか? 一人称が僕に変わるところが気に入ってます。よくありそうなネタですが。死にそうなくらい苦しいことがあっても、生きる希望を忘れるな。って言いたくて、小説内で頑張ってもらいました。
どんなに苦しい過去があっても、君は今を生きているんだよ。だから、死ぬなんていうな!
っていうのが、小説を書きながら思ったことです。
ちなみに、「主人公そこ変われ!!」との意見を見かけました。私も同意見です。シロナさんになでなでしてもらうのは、「オレだあああああ!!」と書きながら思いました。どうか、読むときはリア充マジで爆ぜろと思いながら読んで下さい。
冗談です。2割ほど。
それではこれにて「さよなら、また逢う日まで」のプレゼンを終わります。
どうかリア充二人の永遠の幸せを祈ってやってください。これから先は、クロスに幸せに満ちた未来があるように……。
ありがとうございました。
初めまして。都市の影の作者です。
作者は、メガミュウツーYはミュウスリーだと疑いませんでした。メガシンカと聞いたときの絶望感、半端なかったです。
そんなことはさておき。
えーと、この作品は私のマサポケ関連の小説で、初めてのものです。初めてがカフェラウンジでなく、鳥居ということにツッコミを入れたくなるかもしれませんが、生暖かい視線で見守ってください。
この小説テーマは「一夜限りの邂逅」といったものです。
今年の映画のミュウツー押しを見て書きたい衝動に駆られ、それと都市伝説ときいてアニポケの我ハココニ在リの最後を思い出したために書きました。
なんとなく、みなさんの小説の合間に挟まれる小休止程度に読んでもらえたら〜なんて思って書きました。
ミュウツーがこの警官君と話すことで、少し心が温かくなったように、読んでもらえた人に少しほっこりしてもらえるといいですね。
「生きていていけない人間なんて、一人もいないんだよ」
みたいな。
それでは、これでプレゼンを終了します。
ここまで読んで下さって、ありがとうございます!
見た展覧会の図録「伊万里染付の美−「図変り」大皿の世界−」▲ |
皆さんおはようございます。
プレゼンというわけではありませんが、出来れば、是非ともお願いしたいことがありますので投稿させていただきます。
この二つはセットになっており、内容がお互いに関連づいています。
どちらかだけでも支障はありませんし、どちらを先に読んでも問題ございません。
ですが、読む順番によって捉え方が異なると思います。
絶望感に浸りたい方は小説30「ホーリー・ランプシェード」を先に、
救いを求める方は記事116「悪魔の光」を先に読むと
よりお楽しみいただけると思います。
取り急ぎ、お伝えさせていただきました。
128番の作者の、ここのです。
作品の補足説明として書きこませていただきます。
文中に登場する、「ホロン」や「δ種」は私の造語ではなく、2005年頃に登場した、公式の単語です。
まぼろしの森を抜けた先には、ホロンという土地があり、特殊な磁場によってポケモン元来のタイプが変化している、というものです。(http://wiki.livedoor.jp/jester_the_pcg/d/%A6%C4-%A5%C7%A5%EB%A5%BF%BC%EF)
雷属性のピジョットも実在しています。(http://www.google.co.jp/imgres?sa=X&hl=ja&rlz=1T4SNJB_ja_ ..... &ty=98)
元ネタがかなりマイナーなところだったので、補足させていただきました。
それでは失礼します。
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