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気がついたら読みながら涙が出てました。「向こうの世界」の僕の、リアルタイムで体験したゲームやアニメでの感動のシーンがもう映像として脳裏に現れるようで。
どっちの世界も本当だと言えるような丁寧な日常描写が素敵ですね。ポケウッドの脱力系ラブロマンスには笑いました。ダンバル可哀想ww
パチュルが家に忍び込んでたり、マメパトがその辺にいたりするポケモンの世界の描写も素敵ですが、色々妖怪ウ●ッチだの●ree!だの、「向こうの世界」の小ネタも丁寧なのが、この作品が描き出す世界の濃さみたいなのを感じます。
「僕」が死ぬほどうらやましい。私もポケモンのいる世界へ行きたい。ゆめしまを体験できなかったということにもなんだか感情移入しちゃいました。私がBW始めた頃にはもうその辺りのサービス終わっちゃってたんで……。私のところにもムシャーナさん来ないかしら、煙だけでもいいから。と思いました。
夏の日差しも秋に移り、みなさまいかがお過ごしですか?
さて秋と言えば運動となり、ぴじょんぴょんもといなんばーじゅうななさんの指令で第?回マサポケオフを企画する運びとなりましたことをお知らせし、ボーリング大会にきまりましたことをお知らせします。
その他レクリエーションは人数によりけり。
サンシャインシティ周辺での計画になります。
参加条件は、
ボーリングを元にしたオリキャラ、既存キャラのネタを予めかいておくこと。当日感想交換します。
ボーリングなので靴下ハイテキテネ。
人数が少なければ乙女ロードいくもよし、サンシャイン水族館をまわるもよし。
本ばかり読んでないで体を動かそう!
初心者歓迎
売り込み歓迎
むしろその時に買うからもってこいと作者にかけあうのも歓迎
肝心の日時ですが、
10月の日曜、スパークの日に早めに切り上げてから遊ぶ
その他の日
11月3日
12月、ポケセンが移転してから
どのあたりがいいでしょうか?参加したい、用事が合うなら参加したい方、どんどん意見ください!
むしろスパークに出るからついでに、という意見もあるかもしれないです。
なお、ゴーヤロックは強制参加となります。キテネ
博士がケースの中身を弔う(処分する)場に謎の人物が襲撃、それを奪取し博士を口封じ。
一年後、とある地方の片隅で不気味な噂が囁かれ始める。
闇に蠢く謎のポケモン。それを作り出した者の意図とは――――。
初めまして、ラクダと申します。
どうしても、某ゾンビ映画のウイルス奪取、あるいは某恐竜映画の胚強奪の場面が浮かんでしまいこんなことに。
例えば、ポケルスの悪性変異株(ただし博士が持ち出した物は不完全で無害)、または遺伝子操作した既存のポケモンの胚(これも未完成のまま)の情報を、部下の研究員の一人が襲撃者とその背後に流して奪わせ、自分はちゃっかり新部署に勤めつつ頓挫した計画の再構築を目論む、とか。
襲撃者側はテロ目的か兵器用のポケモンを手に入れるため狙っていた、とか。
要は狂暴化して手の付けられなくなったポケモンの話です。
主人公はトレーナーか、はたまた危険に巻き込まれた一般住民か……。
意味深な切り方に、ああでもないこうでもないと想像するのが面白かったです。
続編を楽しみにお待ちしております。
「困りましたぁ……。」
「ばにぃ……。」
「しかし、客が集まらんことにはなぁ……。」
ヒウンアイス。
2年前、ヒウンシティで大人気だったアイス。
私はそこの売り子で、この2年間、ここで働いて来ましたが
最近はお客さんが減っちゃいまして……。
今でも買ってくれる人と言えば、近所の捕獲屋さんと
ワルビアルとエルフーンを連れた男性と子連れの家族。
あとは各町のジムリーダーさんが時々買って
それにあやかって誰かが買って行くくらい……。
「やっぱりぃ、バニラ味だけじゃダメなんですよぉ
チョコレートとかぁ木の実とかぁ、いろいろ使って
味を増やして客受け良くしないとダメですよぉ!」
「それは構わんが……アイデアがあるのか?」
「…………。」
「何も考えてないのね……。」
うー…申し訳ない……。
「すみませーん!」
「!!」
この声……まさか!!
「シュロさああん!!」
「うおおっ!!?」
「シュロさん助けてえええ!ウチのアイス屋のピンチなんですぅぅ〜!!」
「わかった!わかったから落ち着け!!首、くびが、しま、る……っ!!」
**************
「新商品?」
「そうなんです……今、うちの店に来る人は
シュロさんとスリムストリートにある捕獲屋の皆さんと
子ども連れの方ぐらいで……。」
「なるほど、客層を増やす為に
味のバリエーションを増やしたいと。」
それから、彼は腕を組んで考え込む
その横では、ワルビアルの膝の上で、エルフーンが
この上なく幸せそうな表情で、アイスを頬張っていた
ヤバイ、可愛い。超和む。
「……こういうのはどう?イメージング・シティアイス。」
「はい?」
「簡単に言えば、イッシュ各地の街のイメージを
アイスにしてみてる……っていうの何だけど。」
イッシュの街を……イメージしたアイス……!?
「それです!さすがシュロさん!ありがとうございます警部どの!」
「警部って……確かに俺刑事だけど……
今それ関係ないよね?って、聞いてる?おーい。」
こうしちゃいられない、急いで案を練らなきゃ!!
あ、そうだ!!
「シュロさん!ありがとうございます!今日はお代いらないんで!!」
「あ……ちょっと!……行っちゃったよ……。」
―くいっ
「んー?もういいのか?……なら、行こうか。」
「ガウガ?」
「お代?そりゃ置いてくよ、なんか悪いし……
それにしても彼女、いつもながら行動が素早いね。」
「わぅ……。」
「確かに、呆れるな……まあでも、そこが
看板娘である彼女のいいところなんだから
……新商品、楽しみにしようぜ。」
それから二週間後。
ヒウンアイス、新商品のおかげで、前よりも
お客さんが増えました!!
今日も大忙しですぅ♪
*あとがき*
今回は番外編です。
番外編版の主人公登場です。
私の運営してる小説サイトのメイン主人公ですが
ここでは時々登場します。
捕獲屋の皆さんとも絡ませる予定。
彼のワルビアルとエルフーンは、父親と幼い娘みたいな関係です
基本、番外編は彼とワルビアルとエルフーンとアイス屋の看板娘と
彼女のバニプッチ+シュロの他手持ちで進んで行ったり。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【寧ろ書いて(描いて)下さい】
【批評してもいいのよ】
※何かちょっとマニアックなので苦手な方はバックプリーズ
(お馴染みのポケウッドのマークが現れる。数秒後、画面に赤い文字で一つ一つ文字が打たれていく)
――全ての始まりは、二つの新聞記事からだった
(何者かによって瀕死の重傷を負わされたサブウェイマスターと、ライモンシティの路地でボロボロの白衣を着て倒れていた科学者の記事が映し出される。センセーショナルな話題に騒ぎ立てるマスコミ。『逆恨みの犯行か』『腹いせか』と見出しが躍る)
難航する捜査と、被害者から紡がれた『情報』
(意識を取り戻したノボリに、会議室で警察官達が電話で話を聞いている。そこへミドリがマイクを奪い取る。イラッとするヒメヤと、やれやれと笑うサクライ。ミドリの質問に、ノボリがゆっくりと答える。
『目が―― 真っ赤だったのです』)
そして敵の毒手は、強いトレーナー達に伸びていく
(ユエが路地裏で敵と対峙している。彼女を守るように立つのは、闘争心むき出しのバクフーン。
ユエの右手に、鉄パイプが光る)
(海中に作られた部屋の中で、レディ・ファントムがコートを脱ぎ捨てる。外ではブルンゲルと相手のポケモン達が戦っている。それを一瞥した後、日本刀を相手に向ける。
相手の拳には、メリケンサックが光る)
交わるはずのない、二つの事件。その『目撃者』が目覚める時、衝撃の事実が明らかに――
(血煙に巻かれて沈んでいくレディ)
(短髪になったユエが、片腹を押えながら何処かの病室の入り口に現れる)
(事件現場で、何かを見つけるミドリ)
(事件を報道するビジョンを見上げ、カクライが帽子の鍔を下げてクスリと笑う)
ポケウッド最新作、劇場版WKコレクション、『G−愛する者へ−』 ○月○日公開!
(先ほどの殺伐としたイメージとは裏腹に、柔らかい、切ないイメージを植えつけるようなピアノ曲が流れる。机の上に置かれた、一枚の手紙。誰かの手がそれを取る)
――純粋なる愛がもたらす結末を、貴方は目撃する――
以下、監督や脚本家、主演者の名前が表示される
――――――――――――――――――――――
紀成『……っていう話を来年の映画に所望するんだが、どうする?』
全員『知るか』
映画の予告を思い出しながら書いた。実は二年近く前から温めてるネタだったり。てか一度書いたんだけど、収集がつかなくなって途中で止まってる。
ところでこの話に繋がる物を既にこの掲示板にアップしてるんだが、分かる方はいるかしら?
分かったら教えt(ry
【突っ込み受け付けます】
【何をしてもいいのよ】
ヒウンシティ。
イッシュ南部に位置する、世界と繋がるビジネス街。
その街の中央にあるセントラルパークに繋がる大きな通りが4つある。
その中の1つ、スリムストリート。人通りがまばらな狭い道。
そこに、名のある捕獲屋(ハンター)や密猟者(裏ハンター)達が
「風雲児」 とも、「最強」 とも呼び恐れ敬う、サザンドラのシルエットが目印の
人気No.1の「捕獲屋Jack Pot」があるのだ。
「ただいま戻りました。」
「るまー♪♪」
気温30度を越える中、アイスを買いに行った青年が戻って来た。
出かけたときのまま、クルマユを腕に抱いていて、そのクルマユは
行きとは違い、にこやかな表情でアイスの入った紙袋を持っていた。
「おお、アズキ。お帰り。」
「……あれ?リラ姐さんだけ?」
「ああ、ヴィンデとウィルはうちに喧嘩吹っかけてきたバカ共の粛清。
イズナは帰って来たルルーメイとポケモンバトルの特訓。
特訓組はともかく、喧嘩組はすぐ帰ってくるよ……何もなければだけど。」
「ああー…じゃあ、先に選びます?」
「……ロイヤルブラックティー&モカ。」
「わかってますって。」
小さな机の上に乱雑してるカードを片付けて、アズキの腕の中のクルマユが
アイスの入った紙袋を机の上に置いた。
「ヒウンアイスか。久しぶりに食べるな。」
「本当ですね……そういえば、期間限定のフレーバーもありましたよ。」
「あー、あれだろう。新人ジムリーダーの3人をイメージした。」
「ええ、それです。詳しいのはこれに書いてますよ?」
「……それはあとでいいから。アイスが溶ける。」
「はいはい。」
紙袋から取出した、アイスの入ったバラエティーボックスを机に置き
ふたを開けて、アズキはリラ姐さんがリクエストした、紅茶とカフェモカがミックスされた
1つのカップアイスと、備え付けのスプーンを彼女に渡した。
「やっぱりこれが一番でしょう。」
「姐さん、紅茶好きですもんね……あ、だから手持ちも紅茶の品種なのか。」
「そういうこと。ほら、他の連中が帰って来る前にさっさと選んで冷凍庫に入れとけ。」
彼女に急かされて、アズキは1つ選んで残りを冷凍庫に入れると
クルマユと半分ずつ食べながら、他のメンバーの帰りを待つことにした
*あとがき*
どうも、NOAH です。捕獲屋の話ですが基本的にほのぼのしてます。
ヒウンアイスは彼らの好物なので、必ずどこかで入れるつもりですが
フレーバーの名前があまり思いつかないので大変です。
今回は2人+クルマユのみ。
クルマユの鳴き声これであってたっけ?
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【批評してもいいのよ】
話の流れ的にゲノセクトだと思うのは私だけ?
ゲノセクトをP2ラボに連れて来た時に出会った博士が
この男の人だとしたら、プラズマ団に襲われ強制連行されて
ゲノセクト復活。その後行方不明。
で、見知らぬトレーナーが彼の元にゲノセクトを連れて来る
そんな流れな気がします。
……あくまで私的展開ですが。
でも、No .017さんのイメージも素敵だと思ってますので
あくまでたくさんあるイメージの1つと捉えて下さい。
……それでも誰かが書いて下さったら光栄です。
【書いてもいいのよ】
いやこれ絶対事故るでしょ。この後。
夜道で野生のポケモンにあってハンドル回して事故るね。
そして死体を養分にして研究成果が実体になって出てくるね。
で場面は一転、
どっかの街から主人公の旅が始まる。
研究成果と主人公がどこで出会うかはまた後の話
【誰か書いていいのよ】
初めての投稿になります、いつもはチャットの方で顔を出しているコマンドウルフといいます、よろしくお願いいたします。
ちなみに、過去にマサポケにノリで1回投稿したことがありますが、あれはノーカウントということで。
あまり長い文章や細かいところまで書く技量はないので余地のある構成にしてみました。
自分の中である程度設定は決めた上で書いてみたのですが、これだけでどんな続きが想像できるものなのでしょうか。
今のところまだ続きは頭の中を漂っていますが、参考にさせていただきたいと思います。
研究施設の一角で行われるこじんまりとした送別会
私がリーダを勤めていた研究チームが今月末を持って解散することになったのだ。
前々からその気配はあったが、それに気づいたころにはどうすることも出来なかった。
解散が確定した時点で私は研究者から身を引くつもりでいた、部下からは惜しむ声もあったが
肩の荷が下りたような気持ちになり、その流れで辞表を出し受理された。
そして、今日が研究者として最後の日だ、そう、チーム解散と私の送別会である。
夕方からソフトドリンクを飲みながら談笑、時間は夜20時を回ったところだろうか
「さて、そろそろお開きにしようか」と、私は皆に声をかけ閉めの言葉を述べ始めた、
「今まで世話になった、我々の研究は最終的に評価されることは無かったが、
極めて価値のある研究であったと自身を持っている、これからもそのつもりだ。
それぞれ違う部署と研究につく事になるだろう、特に健康には気をつけて生活してほしい…
短いが以上だ、諸君らの健闘を祈る。」
うっすらと目に涙を浮かべる研究員もいるなか、片付けが始まる。
そう、価値のある研究だった、しかし何も残らなかった、成果も記憶も。
唯一残っていた研究チームも今月末を持って解散となる。
資料は電子化され保管されるが、引継ぎは無い、数少ない残った機材も破棄される、
もう誰の目にも触れることはないだろう。
研究員の一人が声をかけてくる「あの・・・博士、これも破棄ですか・・・」
それは冷蔵庫のようなものといえば判り易いだろうか、中身は研究の成果物である。
私は少し考え、この研究のケジメとして自分の手で弔うことにした。
博士「これは私が処理しよう、研究者として最後の仕事にするよ。」
成果物を冷蔵庫から輸送用ケースに移し変え、私は施設を後にした。
本来持ち出しなどできないものだったが、セキュリティの人間とも長い付き合いだ、
中身と理由を説明をしたら目を瞑ってもらえることになった。
後ろのトランクにケースを入れ、車は走り出す、静まり返る夜の道へと吸い込まれるように。
Jack Pot(ジャックポット)とは
ギャンブルにおける大当たりのこと
ただし、何を以ってジャックポットとするか
という明確な基準は存在しない。
語源には諸説あるが、ポーカーに
由来するとする説が良く聞かれる
転じて、日常生活においては
大成功という意味としても使用される
(出典・ウィキペディアより)
小さなテーブルを囲む4つの影。
1人は、黒い髪の少年。
1人は、その少年の兄と思われる青年。
1人は、紫の髪に、鋭い金色の目の少年
1人は、オレンジの髪に赤渕の眼鏡をかけた青年
そして、彼らの手にはトランプが握られ
4人の側にはそれぞれ、エネコ・クルマユ・ブラッキー・コロモリの姿
そのすぐ近くに、紫の髪の少年そっくりの
桃色の目の少女とエーフィがいた。
「……いいか、てめえら。」
「うん。いつでもどうぞ!」
「俺も大丈夫。」
「ボクもOKだよ。」
「……わかってんな?これに負けたヤツは
ヒウンアイス全フレーバーを自費で買ってきやがれ。」
「……ただパシリ決めんのに大げさだな、お前ら。」
鋭い金色の目の少年が、荒々しい口調で
顔色を全く変えずに罰ゲームの内容を告げた。
少女の皮肉を無視して、紫の少年は目線を合わせると
全員、異議無しと頷き、彼の合図でカードを出した。
「フルハウス!」
「ボクもフルハウス!!」
「げ……2ペアだ。」
「ヴィンデは?」
「…………。」
ヴィンデと呼ばれたのは、先ほどから仕切っていた紫の少年だ。
にやりと笑うと、カードを降ろした。
「ロイヤルストレートフラッシュ……俺の勝ちだ。」
******************
「あっちぃ……。」
カードで負けた黒髪の青年は
クルマユを抱えて、人で溢れるヒウンの中心街である
モードストリートを歩いていた。
「ヴィンデのヤツ……あの場でロイヤルストレートフラッシュって……
リラ姐さんといいヤツといい……さすが双子の悪魔。強運姉弟……。」
ぐちぐちと人込みの合間をすり抜けて
青年はアイスの販売ワゴンについた。
最近、客足が減ったのか、前ほどの賑わいは
あまりなかった。(買いやすくはなったが。)
クルマユは早くしろと言わんばかりに
青年の腕を無言でべしべしと叩いていた。
「ぼたん、大人しくしろ、財布取辛いから。」
「…………。」
「よし……すみません。」
「はぁーい!」
「全フレーバーのヒウンアイスをセットで。」
*あとがき*
今回はわが子を出しました。
リラとヴィンデは、だいぶ前から
皆さんの前に出したかったキャラです。
ポケライフつけて書いてみたけど
これからは関係無しに書くかも
もしかしたら続くかも。
とりあえず、今回はこれにて。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
「……何があったの」
午後十時十分前。もうじき今日の開店時刻は終わるというところ。店内もお客の姿はまばらで、隅っこでゼクロムを飲んで粘っているサラリーマンしかいない。
従業員、バイトがユエと目の前のカウンター席に座っている少女を交互に見つめる。その目が周りの同じ立場の人間に向かって『おいどうなってるんだよ』『おいお前聞けよ』『やだよお前が行けよ』と会話している。
バクフーンが『やってらんねー』と彼らを見て大あくびをした。
「目元が腫れてる。右頬に部分的に赤い跡」
「……」
「どうせまた、お父さんと喧嘩でもしたんでしょ」
「ユエさん!」
少女が顔を上げた。男性陣がおお、と顔を歓喜の色に染める。彼女はとんでもない美少女だった。
イッシュには珍しい黒い髪と瞳。肌はぬけるように白く、染み一つない。これで泣き顔でなければもっと美しく見えるだろう。
男達の視線を一瞥して、彼女ははっきり言った。
「格闘タイプ使いが、悪タイプ使うのって、いけないことでしょうか」
「……は?」
気の抜けた声を出したのは、男達だった。周りの女性達の射抜くような視線に、強制的に『ちいさくなる』を使うハメになったが。
「別に私は良いと思うけど」
「ですよね!格闘タイプだけじゃ勝てない相手もいますよね!」
「エスパータイプとかね」
たとえ相手に有利なタイプの技を持っていたとしても、得意不得意がある。それに相手のタイプが有利だということは変わらない。例外もあるが、それでも相手の苦手な技を出したが耐えられて逆に返り討ちにされました―― なんて話も少なくない。
話を聞いていたバイトの一人が、少女に声を掛けた。
「ねえねえ、貴方は悪タイプが好きなの?」
「え…… あ、はい」
「どうして?」
「えっと…… 好きな物に理由なんていりますか」
変な所でしっかりしている子だ。バイトがおののく。ユエは話しても大丈夫?と彼女に促した。
頷いたのを見て、周りに説明する。
「この子はミユ。お父さんが有名な格闘タイプ使いで、幼い頃から格闘タイプ使いになるように言われてきたの。でも最近悪タイプに興味を持ち始めて、それで時々お父さんと喧嘩してここに来るようになったのよ」
「初めまして。マコト ミユと申します。マコトは真実の真です」
腰まである長い髪が揺れる。男達の頬が緩んだのを女性陣は見逃さなかった。顔が般若のそれになる。
バクフーンはポケッターをやっている。
「悪タイプに興味を持ち始めたのは六年生の時で…… 偶然、テレビでジョウト四天王のカリンさんのバトルを見たんです。それがすごく素敵で、バトルの仕方だけでなく使うポケモンもかっこよくて……
私もああなりたいって」
「それは、カリンさんみたいな女性になりたいってこと?」
「え?……いえ。私は悪タイプ使いになりたいな、と」
「あ、そうなの」
『ああ良かった』『ほんとに』『アンタ達何を想像してんのよ』という会話を無視し、ユエは続ける。
「それで、こっそりモノズを捕まえて育てていたんだけど、お父さんにバレちゃったのよね」
「モノズは餌代が結構かかって…… それで自分のお小遣いで買う薬やフーズだけでなく、家に置いてあるミカルゲ用の餌も少し拝借してたら、ある日見つかっちゃって」
「何でミカルゲ?」
「従姉妹がホウエン地方にいて、しばらく預かってるんです」
ペナルティは三時間の正座と同時進行のお説教。ただひらすら嵐が過ぎるのを待っていたミユだったが『あのモノズは知り合いのブリーダーに引き取ってもらう』と言われた途端、反撃した。いきなり動いたため足が吊ったが、それでも口は動かしていた。
結果、道場が半壊する惨事になった。
「でもよくモノズなんて捕まえられたね」
「リオルに手伝ってもらいました」
「格闘タイプも持ってるんだ?」
「この子だけですが」
そう言って出したリオルは、普通のより少し小さかった。聞けば幼い時に脱走してしばらく病気だったことが原因だという。
「塀がその日来た嵐で一部壊れてて……」
「随分大きい家みたいだけど」
「はい。母屋と離れ、そして庭園があります」
サラリと言う辺り、自慢している様子はない。住む次元が違うと言うことが痛いほど分かる。
リオルはバクフーンの気配に気付いたのか、裏からカウンター下へ回っていった。数秒後、『グエッ』というガマガルの断末魔のような声が聞こえた。
「結局モノズだけは死守して、育てられることになったんですけど……」
「良かったじゃない」
「でも私は悪タイプ使いになりたいんです!出来ることなら悪タイプのパーティで旅もしたいし、……そう、チャンピオンにだってなりたい!」
「……」
沈黙の渦が店内を包む。それを破ったのは、ドアに取り付けられているベルの音だった。いらっしゃいませ、と言いかけたユエの口が止まる。ミユが立ち上がった。
「父上」
「え!?」
今度こそ男性陣は驚いた。が、目の前の男に一睨みされてズササササと後ずさりする。
男がユエに頭を下げた。
「ご迷惑をおかけしました」
「いえいえ。とんでもない」
「ミユ、帰るぞ」
だがミユはカウンターに突っ伏したまま動かない。痺れを切らした男がミユの腕を引っ張った。
「迷惑だということが分からんのか!」
「いやー!」
「はいはい騒ぐなら外に行ってくださいね」
流石カフェのマスター。そこらへんはキチンとしている。そして容赦ない。
「……そこまで悪タイプを使わせたくない理由ってあるんですかね」
親子が帰った後、バイトの一人がぽつりと呟いた。ユエが掃除しながら答える。
「ミユのお母さんは、ミユがまだ小さい時に、捨てられて野生化したヘルガーに火傷を負わされて、それが原因で亡くなったの」
「そんな重度の火傷だったんですか」
「ヘルガーの吐く炎には微量だけど毒素が含まれていて、火傷するといつまでも疼く。……授業でやらなかった?」
たとえ軽い事でも、場合によっては何を招くか分からない。ミユの母親は、その犠牲者になった。
「それが元であの子のお父さんは悪タイプを嫌っている、と?」
「嫌っているかどうかは分からないけどね。彼だって一応大人よ。全ての悪タイプがそういうことを招くわけじゃないってことは、理解していると思うわ」
「じゃあどうして」
「……」
淀んだ空気が、夜のライモンシティを包み込む。
夜明けはまだ遠い。
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