◆対象:
「かごの外へ」(http://masapoke.sakura.ne.jp/lesson2/wforum.cgi?no=3270&reno= ..... de=msgview)
◆梗概(861字)
かよ子はお母さんと二人でわかば市の団地に住んでいる、小学三年生の気弱な女の子。家では行きたくもない塾へ行かされ、学校ではやりたくもない生き物係をすることになって、毎日がとってもゆううつ。おまけに生き物係で面倒を見るのは、やんちゃで暴れん坊のアチャモでした。だめ押しにお母さんは大のポケモン嫌いで、アチャモの面倒を見ると聞いてカンカンに怒っています。かよ子のため息は止まりません。
けれどそんなかよ子にも、一つ楽しみが。同じ塾に通う一博くんとおしゃべりすることです。一博くんは穏やかで優しい男の子で、いっしょにいるとかよ子はいつでもニコニコしてしまいます。
毎日くたくたになりながら、どうにかアチャモの面倒を見てあげるかよ子ですが、ある日アチャモが外ばかり見ていることに気が付きます。そう言えば、あのアチャモはどこから来たんだろう。先生に訊ねてみると、迷子になっていたところを捕まえられて、二年前からずっと鳥小屋で暮らしているということでした。
ところが、ここで大変な事件が起こります。かよ子の大好きな一博くんが、遠く離れた延寿市に引っ越してしまうことになったのです。塾にも通わなくなる、もう会えなくなる――かよ子は目の前が真っ暗になる思いでした。
そんなかよ子の身に、さらなる事件が。かよ子のお兄ちゃんに「大変なこと」が起きてしまって、お母さんがかよ子に留守番を言いつけて出かけてしまいました。ひとりぼっちの家で、かよ子はたくさんの不安に押しつぶされそうになってしまいます。
けれどその夜、かよ子は不思議な夢を見ます。狭い場所に閉じ込められていた自分を、あのアチャモが助け出してくれたのです。
かよ子は気が付きました。アチャモと同じように、自分も家を飛び出して外の世界へ出てみたいんだと。
放課後に鳥小屋までやってきたかよ子が、アチャモに「いっしょにお外に出よう?」と呼び掛けました。アチャモはもう大喜びで、かよ子の胸に飛び込んでいきました。
かよ子とアチャモは仲良く歩調を合わせて、一博くんが住んでいるお隣の吉野市へ遊びに行くのでした。