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クロ梗概
作品URL: http://masapoke.sakura.ne.jp/stocon/novel24.html
カズキは151ちゃんねるに日々書き綴られる「どろぼうブラッキー」の都市伝説に夢中だった。
ポケモン交換システムGTS、そこから交換で件のブラッキーを手に入れればどんなものでも「どろぼう」してきてくれるという。
一人暮しの大学生であるカズキは休日は動画サイトに投稿する曲を作成するなど気ままに過ごしているのだが、苦痛なのは月一回の家族との食事会であった。
事故で半身不随になった弟、そしてそんな弟にべったりの母を見る事が嫌だったからだ。
ある月の食事会でカズキはポケモンの引取を依頼される。
弟が持つ介助ポケモン、その訓練の過程で脱落した個体を引き取ってほしいという内容だった。
弟のせいで母から放置され育ったカズキは、そのポケモンをGTSに流してしまう。
交換でやってきたのは都市伝説のどろぼうブラッキーだった。
クロと名付けられたブラッキーは「欲しいものはなんだ」とカズキに問う。
曲の再生数、才能、あらゆるものを盗めるようになったカズキだったが、なかなか欲しいものを言おうとはしない。
だが共に過ごすうち、欲しいものは「母の関心」だと指摘される。
そんな時、弟からコンサートの誘いが入り、最後の情けのような気持ちをもって出かけていく。
ところがコンサートで上演されたのはカズキが曲を作り始めた原点となる歌「はがねのつばさ」であった。
カズキは涙し、欲しいものが分かったとクロに告げる。
それからは夢中になって曲を作った。
「どろぼう月光ポケモン」という曲だった。
「ただ一緒にいて欲しい」
そう歌詞をつけた。
だが、動画が投稿される直前に、クロはどこかへと去ってしまう。
カズキは再会を願い、空中稲荷に絵馬を奉納した。
ご利益など信じていなかったが。
だが、ひさびさに開いた151ちゃんねるで都市伝説の内容が少し変わっている事に気が付くのであった。
今まで名無しだったどろぼうブラッキーに名前がついていた。
その名前はクロ。
クロという名前だった。
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