赤い花と黒い影 梗概
作品URL:無し(同人誌収録)
負の感情を糧とするポケモン、カゲボウズ。 それを研究するミシマは、ある日たくさんのカゲボウズを引き連れた青年を見つけ、観察を開始する。 けれどすぐに見つかってしまい、研究目当てで交際を申し込む事になる。 ツキミヤ、と青年は名乗った。同じ大学で考古学を学んでいた。彼の影に巣食うカゲボウズ達を観察して過ごすうち、ミシマは彼と親密になっていく。促されるように自身の孤独を打ち明けるのだった。 自分には存在感がない、誰も気が付かない。故にポケモンも持てなかった、と。 けれど会話をきっかけに、もう一度向き合ってみようと決心するのだった。 センターの見合いに足を運ぶミシマ。だが十歳の時と同じくポケモン達は彼女の前を通り過ぎていく。 次の日、暗い気持ちでツキミヤを待つミシマを慰めたのは、青年の影からはぐれ出た一匹のカゲボウズであった。 そんな時、教授らしき男がタテバヤシを知らないかと訪ねてくる。 知らないと答えるミシマ。だがツキミヤとの一致に気が付いてしまう。 そして聞かされる。かつてツキミヤという男が発掘成果の捏造から失脚したのだと。 不意に戸を開ける音がした。二人はツキミヤ――本名タテバヤシの姿を認める。 教授は言う。父親の失脚でここに君の居場所はない。私の処に来ないか、と。だがツキミヤは拒絶し、教授は去っていく。 君も帰れ。ツキミヤが言う。だがミシマは動かなかった。 瞬間、戸が閉ざされ、青年の影が、カゲボウズ達がミシマを捉えた。 影に侵されるミシマ。ツキミヤが囁く。君は僕と同じ憎しみを持っている、と。 「僕はこの世界が嫌いだ。君も自分に気づかないこの世界を恨んでいるだろう?」と。 ミシマは自身がカゲボウズの贄であったのだと自覚する。 だが、互いの記憶が交錯するまどろみの中、別の答えを見出すのだった。 私は恨んでいない。 「だってあなたが見つけてくれたもの」 ミシマは答え、解放される。 次に目覚めた時、一匹のカゲボウズが心配そうに見下ろしていた。 ミシマはカゲボウズを手持ちに入れる。 そしてツキミヤにトレーナーになると告げると、旅立っていくのだった。
(860文字) -----------------------------------------------------
手ごわかった… 思いのほか、まとめるのに苦労しました。 イマイチ出来に納得いってません…が、 梗概の条件を満たしつつ、ある重要なネタバレを隠せた点ではよくやった! 読んだ人はわかるね?
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「私と付き合ってくれませんか」 なぜそんな台詞を吐く事になったのか。 すべてはカゲボウズ男のせいなのです。
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