【008】シンクロ 作:猫田博人
作:猫田博人
☆=28 ☆☆=7 ☆☆☆=3 合計=51

☆(サトチ)
☆(アポロ11)
☆(リナ)
☆(匿名)
☆(teko)
☆☆(クロトカゲ)
☆(匿名)
☆(久方小風夜)
☆(匿名)
☆(西条流月)
☆(朱雀)
☆(匿名)
☆(匿名)
☆(砂糖水)
☆シンクロという題名で顛末を暗示させていて面白いです。(きとかげ)


電車に揺られてうたた寝をすると、こういった夢を見ることがある。悪夢ではないけれども、少しドキッとするような。何か子どものころの記憶が首をもたげてきたのだろうか。そして目を覚まし、電車を降りるときにはもう忘れているような、些細な物語なのだ。
がんばりましょう:☆
(渡邉健太)


全体に漂う寂寥感が不思議な余韻を残す作品でした。声や瞳の色の表現などが綺麗で好きです。
 ただ正直に言わせていただくと、「主人公はなぜエーフィとブラッキーを取り替えたかったのか」という疑問が離れませんでした。ずっとブラッキーが欲しかったのなら、イーブイの段階で昼夜のコントロールをすれば済む話では、と。あるいは、手に入った時点で既にエーフィだったという設定なら……しかし読む限り、『彼女』は主人公に深い愛着を抱いているようなので、これはやっぱり懐き進化を遂げたのかなあという気がしました。それなら尚更、それほど懐いた仔をあっさり交換に出してしまうだろうか、とも。そして交換後、主人公と相手がうろたえる場面。……つい、『欲しかった仔の姿で今までの仔の心』なら、お互い特に問題は無いんじゃないかと思ってしまいました(流石にこれはあんまりな考えかと思いますが)。
 体は新しい主人の元へ送られても、心だけは元の主人の元にいたいと願う彼女(彼)にグッときました……が、そうなるとやはり「飼い主達は何故交換を?」という疑問が堂々巡りに……。
 このお話の雰囲気は好きなので、いっそこれをプロローグとしてロング版で連作掲載の形で補完していただきたいなと思いました。
(ラクダ)


グッと来た文【「彼が彼女の声でぼくに鳴くんだ」「彼女が彼の眼でぼくを覗くんだ」】

 これは……交換されたポケモンはエーフィとブラッキーですかね?(間違っていたらスイマセン)
 繰り返される『見つめる』という言葉が、開いた行間に伴って、胸に響いて来ました。
『ぼく』が本当に欲しかったものはいつも身近にあったもの、もしくは、傍を離れたくなかったエーフィの心が『ぼく』に見せたものなのか……シンクロというタイトルから『ぼく』の心とエーフィの心が重なったのかもしれないかな、と思いましたです。(ドキドキ)
(巳佑)


シンメトリーな作品。
正直最初読んだ時は何のポケモンで、どうしてそうなっているのかも分からなかったし、結局これは何が起きてどうしてこうなったのかということも分からなかった。
あとで聞いて分かったことで、二匹はブラッキーとエーフィであるということだが、それでも何が起きているのかよく分からない。
主人たちがイーブイを持っている時に進化させたいと思っていたポケモンと、違うポケモンになってしまったため、交換をしたかったということだろうか。
もっと短くして詩にするか、もっと長くして深く書き込んだ短編にすればよかったのではないか。少なくとも、これを読んだだけでは何も感じられなかった。
(鶏)


なぜ漫画でやらなかったし。絵本でやらなかったし。
絶対に作者の人は漫画畑か絵本畑の人だと思います。
もったいねえ……orz
あ、できたら見せてください。わくわくしながら待機しています。
あとtwitterで、「シンクロの二匹はシビルドンとガマゲロゲ」とありえないデマを流してしまいごめんなさい。
(りえ)


すみません、わたしはこれを読んで何がどうだったのかを余り理解出来ませんでした。
 これを通した作者の意図もよく分からなかったです。(欲に囚われてポケモンの交換をしてはいけない、ということ?)
 ポケモンがなぜ交換したポケモンの声とか視線だとかはいいんですが、それが何故ポケモンの持ち主を戻す必要に至ったのかがどうしてもわかりませんでした。
 全体的に淡白でしたので、力強い何かを感じれずに終わってしまいました。
 なんというかこんなことしか書けなくて本当に申し訳ないです。
(でりでり)


たぶん私の読解力が足りないのでしょう。作者様の意図を汲み取れた自信がありません。申し訳ないです。
野暮を承知でお聞きしますが転送中に彼と彼女の意識?が入れ替わってしまったということでいいのでしょうか。
ぼかすのは構わないのですがせめてもう少し明確なヒントが欲しかったです。交換大好きな者としては少し胸が痛い(苦笑)。
(レイコ)


これは…エーフィとブラッキーなのでしょうか??情報が少なすぎて、評価の付け方にとっても悩みました…。描写はシンプルなのですが、ちょっとシンプル過ぎですかね…(汗
(銀波オルカ)


誌のような文体。文章としては不慣れな洗練されて無い感じがするけれど、わりと好き。
「フィー」「異常は何も診られませんね…。」等の主人公以外の台詞はあえて書かず、主人公の気持ちと起こったことのみを淡々と語ったほうがよかったかも。選択と集中を。また、元の持ち主に戻った時点で、精神だけ入れ替わった目的は果たされているため、元の飼い主に戻った後に瞳が元に戻るというのは違和感があった。
(補足: たぶん、飼い主が思い出してる→シンクロ っていうことなんだろうけど三度くらい読んでやっとわかった。飼い主の元を離れたくないという二匹の気持ちがシンクロしたとしたほうが直感的にわかるのでは。)

ちなみに私がやると、下のようになる。
参考までに。


ずっとぼくの欲しかった仔。どうしても手に入らなかった仔。
けれどその仔を手放した感傷よりもまず、ぼくは近くの草原でボールを開いた。

彼女の眼がそこにはあった。
あるべき場所にその眼はあった。
夜明けを待つ、深い朝のような空の色をした眼がそこにはあった。

「ごめんよ」

ぼくは彼女を抱きしめた。

「ごめんよ」
「ごめんよ」

僕は彼女を抱きしめたまま、いつまでも泣き続けた。

【タグ】エーフィ、ブラッキー、詩的
【お題解釈】送る、送り返す(交換、転送)。
【補足】エーフィとブラッキーの特性は両者ともシンクロ。あいてからうけた「どく」「まひ」「やけど」をあいてにうつす効果で、本作ではそんな彼らのとくせいを使っている。
(No.017)


進化条件がほぼ同じで、同じイーブイから進化するポケモンをどうしてこのような形で交換し合うのか、よくわからないという印象が強い作品でした。性別が違うという点だけが唯一の交換する利点でしょうか……理解できなくはないのですが、そんな描写もなかったのでわからずじまいです。

そのため、ずっと頭上に疑問符を掲げたまま物語を読み進めることになってしまい、物語を楽しめなかった気がします。
同じ交換するにしても、例えば交換しないと進化しないポケモンでしたら納得できたのですが……フーディンやクロバットなど。
(リング)


・分かりづらい
・つまり、お互いのポケモンがお互いのご主人に会いたいからシンクロしたのか、二匹が同時に同じことを思ったので意識がしんくろでもしたのか、わからん
・多分俺の解釈は両方間違っている気がする
・短い作品ではあるが、これくらい短いのならもっと行間詰めて、さくっとまとめてみてください。これも一種の書き方だろうけど、白く見える
(音色)


ホラーと判断しても構いませんか。(何)
タイトルがタイトルだし、これはシンクロの特性が引き起こした現象なのかなぁという気はしますが。
贈り物は贈り物じゃなかったって……言いたいことは何となく分かりますが、全然上手く言えてへんやんと、関西人が突っ込みを入れるレベルです。
(乃響じゅん。)



鉤括弧閉じの前に句点を置いている箇所が7ヶ所見受けられます

>その子を受け取った喜びが抑えきれず、ぼくは近くの草原でボールを開いた。
 子 は他の箇所では 仔 になってますので統一した方が良いかと思われます
>「―――フィー」
 ダッシュは2マス分にしましょう
>「異常は何も診られませんね…。」
 診られませんね… → 見られませんね…… 三点リーダーは2マス分にしましょう
>「…フィー。」
 こちらも三点リーダーは2マス分にしましょう
(門森 輝)



詩のようなテンポの良い文が続き、リズミカルに読むことができました。ただ、展開が速すぎる、というのが一読目の感想です。こういう文体上仕方がないのかと思いますが、もう2,3行付け足すだけでも、描写が細かくなるのではないでしょうか。
(穂風奏)

☆☆(小樽ミオ)
☆☆(SB)

☆☆
最初読んだときよく分からなかったんですけど、後で分かったときのすっきり感が半端なかったです。小説というより詩に近いのかな? 面白かった。
(逆行)

☆☆
うげ、ポケモンプレイヤーにはちょっとドキッと来るストーリー!そうだよなあ、ゲーム上ではあんまりこんな感情は抱かないけど、いざ実際にポケモンが存在していたらこんなことになるかもしれない…。文字数が少ないながらも心理的にザックリくる表現にグー!b 
(tac-ティス)

☆☆
 最初、何のポケモンを指しているのかわからなかったのですが、とくせいがシンクロのポケモンを検索して納得。鳴き声もその通りでしたね。察しが悪くて申し訳ない限りです。
 分かってから読むとあらふしぎ、最初はなんのことだかわからなかったお話が、実は糸電話のようにシンクロする二匹のポケモンと、トレーナーの絆のようなもののお話に読めました。
 たしかに、こちら側の通信交換は何気なく図鑑を埋めるためにするものですが、向こうでは、少なくともちょっとした期間を一緒に過ごしたポケモンを送り出してしまうわけですから。
 感慨深いお話でした。
(CoCo)

☆☆
 文字通り詩の様な作品。ってか、これはもう詩だろオイ(苦笑)
 しっかり練られた言葉のリズムと、空白の目立つ散文調のセンテンス。どっからどー見ても小説と言うよりは詩で御座います。……だが、それが良い。
 良いっつうか、どころか素晴らしいとすら感じましたね、わたしゃ(笑) さっと読むだけでは今一破壊力が無いのですが、繰り返し読んでいくとどんどん味が出て、引き込まれていく。その感触は、丁度前回のエントリー作品である、『一個の同僚へ、祝福を』に似ていました。
 ストーリーも単純ながらインパクトは強く、読了後の余韻も中々のもの。その短さに似合わぬ満足感を抱けた一作です。
(クーウィ)

☆☆☆
短いながらも美しい。美しさが心に響きます。
(レイニー)

☆☆☆
タイトルに納得。
歌うような文章に、しっかりと感情が絡めとられました。
(海星)

☆☆☆
何が起きてるのか解らず、チャットでロゼッタストーン解読大会が行なわれた。
詩的な世界。ファウストな世界。
天才にしか見えない世界というものがあるが、私は天才ではないので全く理解が出来なかった。
詩もあまり見ない。
けれど、誰かの放ったロゼッタストーン解読してるのかという言葉でどツボに入らせていただいたので、☆二つ。
にしようかと思ったけど、小説の内容だけではなく、これを読んで誰かと話題を共有してあんなに楽しめるという発見をさせてくれたお礼に、さらに追加で☆みっつ。
(きとら)






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