【030】サ一タヒ廾ソ天之 作:久方小風夜 ☆=9 ☆☆=18 ☆☆☆=11 合計=78 ☆(朱雀) ☆(逆行) ☆(リナ) ☆(アポロ11) ☆ふーん。ふつう:☆(渡邉健太) ☆ いい話だとは思うが、謎は多い。死神とはヨマワル?サマヨール?ただでさえポケモンの要素が薄いのに死神なんていう表記にしたらもうポケモンじゃないのではないか。ポケスコという場でなければポケモンと推測することすらしなかっただろう。 それからタイトルをあえて崩した理由はなんだろう。葬送なんて言われなきゃ分からなかったし、葬送だと分かっても、なぜ崩したのかは全く分からない。何か物語に関わる大きな意図があったのか、と考えてみたが、葬送は多少関係しているにしても、崩す理由は不明のまま。謎、謎、謎。置いてけぼりをくらう。 それから寺と死神の関連性に疑問を感じた。仏教に死神? 一人称で書かれた作品であるならば、登場人物の主観や信仰するものがはっきりするため、そのちぐはぐ具合もある程度は納得いくが、この作品は三人称で書かれているのだ。だとすれば死神は死神だろうし、寺は寺。気にならない人もいるとは思うが、私はこの適当さに興醒めしてしまった。仏教なら普通は鬼だよね。と、ここまで書いているのだが実はポケモン小説なので正直どうでもよかった。が、最後にぽっと出してきたものが寺で、お経で、となってくるとやはりすんなり理解することが難しい。恐らく、ポケモン世界に登場するものが、坊さんしかいなくてお経しかないのだろうと解釈したのだが、それなら何故「死神」という表記にしてしまったのだろうと思う。ポケモン世界に忠実なのか、現実っぽく書きたいのか、その中途半端具合も評価を下げる一因になった。 つらつらと書いてきたが、要するに私が言いたいことは、死神じゃなくてヨマワルでいいじゃないっすか。ってことです。 (鶏) ☆ 真っ先に「火垂るの墓」思い出しました。死神ヨマワルさん。ただし死神はヨマワルさんじゃなくてただの死神でも成立してしまうよなーというのはちょっと気になってしまうところ。そして、正直言うと「火垂るの墓」という印象以上のものが出なかったのが個人的に残念。 タイトルはインパクトありますが、ストレートに「葬送」で良かったんじゃないかなーという思いが。 (レイニー) ☆ あれ、いつの間にか兄死んでる!? せめて死にかけてるような描写は欲しかった。読み返してみれば、まーあんだけ食ってなかったんだから死ぬよね、とは思うのだけど唐突感があったと思う。 途中に死神が兄妹を支援する描写があるけど、結局死ぬ運命からは逃れられなかったことでいいのだろうか。死神の数が日に日に増えているというのは二人が死に近づいているからということで、黒い布も葬儀の為なのだろうか。(ただ死人の服は白いので坊さんの葬儀用?) あと、おにぎり食っちゃうのはあきらかに妨害なんだけれど、これはまあ、死神の正体が死んだ子どもとすれば、支援したり邪魔したりちぐはぐなのも納得いかないでもない……ような気がする。結局子どもだけではどうにもできなかったのかもしれない、とも。 それと、僧侶を呼びに行く描写があることを考えると、成仏できていないのかもなーとも思った。 まとまってりゃいいというわけでもないんだろうけど、ちょっと釈然としない部分が多かったかな。雰囲気はすごい好きなんだけど。 「蛍の墓」っぽいです。たぶん兄妹のせいですが。おにぎりと聞くとなんとなく「一輪の花」を思い出します。おにぎりずるい。 【タグ】戦争、ヨマワル、霊界の布?、タイトル芸 【お題解釈】葬送、花を贈る(手向ける) (No.017) ☆☆(ラクダ) ☆☆(小樽ミオ) ☆☆(穂風奏) ☆☆(匿名) ☆☆(西条流月) ☆☆(砂糖水) ☆☆(匿名) ☆☆ 死ぬのを迎えに来たのは、仲間を増やしたいからなのか。もしくは死んでほしくないと願った証拠なのか。前者の気持ちも後者の気持ちもどちらでもあったのだと思います。 自分が不幸になると、道連れにしたくもなるし、逆に自分のようになってほしくないとも願う。相反する気持ちを、死に向き合わせることで浮き彫りにさせた、恐ろしくも心温まるお話でした。 (リング) ☆☆ グッと来た文【兄は目をこすりました。黒衣を纏った死神の姿が、違うものに見えたのです。自分や妹と同じような、人間の子供たちでした。寂しそうな顔で、妹へ花をおくっていました。】 戦争の傷痕が焼け野原の描写などから伝わってきて……また、なんとか生きようと前を歩く兄妹の姿にも胸を打たれました。 あの兄妹についてきた死神と呼ばれている者はその戦争で亡くなってしまった子供達、ということでしょうか? 果たして、あの兄妹達が生きるのを願って応援の意味でついてきたのか……それとも死んだときに二人ぼっちで寂しくないように迎えに来たのか……そう思ったりしました。 追伸:最初は読み方が分からなかったのですが……ツイッターなどで流れている感想を見て、ようやく分かりました。葬送という言葉を分解したタイトル、ということですかね?(汗) (巳佑) ☆☆ ・日本語でおk>タイトル(りえ) ☆☆ ・読めない。何これ。タイトル読めない。読めないもんつけるな ・ヨノワール?ヨマワル?ドクロの頭といえばヨマワルだけど、あいつら手はないよな。たぶん ・妹が死ぬフラグは立っていた。兄が死亡するフラグはおにぎりらへんで多分たった。解釈あってる? ・結局死神なゴーストポケモン達はなにをしたがったの ・戦争という状況だけど、なんかいまいちわからない (音色) ☆☆ 最初は魔王、中間からほたるの墓のような話。 最後は兄妹が死神の仲間になるでいいのかな。 (きとら) ☆☆ 之の使い方が割りと難しかった。けど理解出来たときの謎の達成感が気持ちいい。 こういう雰囲気の話とこういう三人称が大好きです。 他の作品とは逆にこの淡々とした進行が効いてました。分かってらっしゃる。 兄妹が健気だった。他の登場人物も優しくて、その中の現実感が苦しいですね。 ただもうちょっと兄(と妹)のスペックが欲しかったなあ。 ヨマワルでしょうか? 死神の使い方が非常に利いていたと思います。 いやあ、蛍の墓観たくなった。ちゃんと観れてないんですよね。 って待てーい!!!! なんで兄死んでるの!? え? いや、ほんとに意味がわからないどうして!? おい兄しっかりしろよ!!!!! 立て、立つんだジョー! (でりでり) ☆☆ 火垂るの墓のようなお話ですね。 ヨマワルの姿をしていた子ども達は結局ある意味死神同然に二人を連れ去って行きましたね。悪気はないのでしょうが、幽霊というのはそういうものなのかもしれません。おにぎりを渡してくれたり、布を被せてくれたりと生きていて欲しそうではあったのですが。 れいかいのぬのの使い方もなかなか味がありましたね。折角霊力のある布なのですから、幸運の兆しになるかと思いましたが、残念。 二人の瀕死の旅路のひもじさがよく伝わってきました。雰囲気は好きです。 最初読んだ時に「あれ、兄貴何で死んでるんだ!?」と思ってしまいました。三回読み返して、ようやく気付きました。タイミング的にはヨマワルの正体が見えた時ですよね。妹が死んだ際にずっと妹の亡骸を抱き続けてたあと。病気がうつったか、空腹か、気力を失い体力的な限界が来たのか。定かではありませんが、いつ死んだか気付けなかった自分が悔しい……。 (乃響じゅん。) ☆☆ >焼け野原になった町の中で、幼い兄妹が二人だけで生きていく術はありませんでした。 >しかし、夜風は容赦なく幼い二人から身体の熱を奪っていきます。 >兄は何度もお礼を言って、風呂敷の切れ端に、もらった3つのおにぎりを包みました。 数詞は他の箇所ではひらがなで書かれているので統一した方が良いかと思われます (門森 輝) ☆☆ 葬はわかったけど後は??(サトチ) ☆☆ うわああ……あかん……戦災孤児の話はあかんて……ちいちゃんの影送りとか火垂るの墓みたいな系統は苦手なんです…… だって哀しくなるだけで希望がないんですもの……希望があるからいいとも限りませんけど…… (レイコ) ☆☆☆(匿名) ☆☆☆(匿名) ☆☆☆(匿名) ☆☆☆(クロトカゲ) ☆☆☆ ジブリの火垂るの墓を思い出しました。ついてくるヨマワルを想像するととても怖いです。 (海星) ☆☆☆ 寂しい味わい。好きです。 ヨマワルたちは先に死んでしまった子供たちで、妹は自分より幼い子供たちの世話を見るつもりでおにぎりを渡していたのでしょうか……。 (きとかげ) ☆☆☆ 戦争からの描写っぽいなーとは思っていたのです。兄弟は、あの子供たちに天国へ連れて行かれてしまったのでしょうか。それとも、死神になったのでしょうか。死神たちが花を送る場面では、思わず涙が出てきそうになりました…。タイトルは、『葬送』ですかね。考えるのに何日かかったんだっけか…。 (銀波オルカ) ☆☆☆ 戦争をバックに小さい子が主人公の物語ってだいたい報われないのが多いのに、これは(結局亡くなるけど)ちょっと救いがあってよかった…。死神いい仕事したなオイ!文章も情景をシンプルに書いてて切なさがさらにアップしてたぜ…。シンプルってちょっと心にくるよな…。 (tac-ティス) ☆☆☆ 個人的に、今回の企画で最も総合得点が高かった作品。 ある程度は文章に改善の余地があったり、どこかで見たような設定や人物像に戸惑わないでもないでしたが、読み終えた時の余韻は一番大きく、目に付く様な欠点やストーリーの物足りなさと言ったマイナスポイントも、さほど大きいものではありませんでした。 全編を通して一定のリズムと雰囲気で纏まっており、そこから生み出される哀しみや温かみを受け止める際、何も邪魔になるものが無いのが最大の強み。ストーリー展開は最早突き様が無いほどに王道ですが、反ってそのシンプルさゆえに、物語をじっくりと味わう事が出来ました。 ヨマワルを『死神』に例えつつも、最後にそれを別の形で贖った部分は、言葉にするのが難しいくらいに好きです。 後蛇足ながら、最後の締めはこの手のお話にはお約束の形式ですね…… ベタながらもこれがあってこそ、こう言った作品は強い訴えを含む事が出来るのだと思いますです。 (クーウィ) ☆☆☆ 今回一番好きな作品です。たぶん。 でも難しい。なぜ彼らは「期待」の目をむけ、「恨めしそう」にしたんだろう? もしかしたらもう妹は助からないとわかっていたから、兄には助かってほしかったのかもしれない……などとは思いました。 もしくは、ほんとうに妹をつれていくためにやってきたんだけど、彼らはつれていかざるをえない存在なんだけど、つれていかざるをえない存在になってしまった理由は兄妹とおんなじだから、とても悲しい……とか。 この解釈のはばのようなものも好きな理由です。提示される事実と、障子紙の向こうにうっすらと透けて見えるストーリー。読んだ人の数だけのお話になるのを、しかし説明不足とは言わせない(事実は克明に書かれているから)。 送らざるを得ないのか、もしくは送ってしまったのか……兄妹とヨマワル。せつなくて素敵なお話でした。 (CoCo) ☆ とりあえずタイトルについてだけ言い訳させてください。 (2011年5月12日チャットログより抜粋) 風間:「天」のつく文字をひたすらあげてもらえないですか?(21:44) 久方:ソ天しんにょう って頭に浮かんできて何かと思ったら昔覚えた「送」って漢字か(21:56) No.017:送って 小説の題材としておもしろそうだな(21:56) きとかげ:「送」ですか?次のポケストのお題にでもしますか?w(21:56) 久方:おいなさんがくいついた(21:56) No.017:むしろ次回テーマにしたい(21:57) 久方:Σ(21:57) というわけで今回このお題になった元凶は多分自分ですごめんなさい。 この時からすでにタイトルはほぼ決まってました。特に深い意味はないです。 (久方小風夜) |