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こんなコメントでよいのならまた書かせてもらいますね 続き、お待ちしておりますー
ふにょんさん、コメントありがとうございます。
> 発想がすごいですね。 リアル+ポケモンかぁー もし、あったら大変なことが起きるでしょうね。
私は、褒められるような発想をしてはいないと思うのですが・・・。
これからも、楽しみにしてますよ! 感想・・・になってましたかね・・・
恐縮です。色々まだ考えてますので!感想も、こんな感じで構いませんよ。
こういうのって書いて大丈夫でしたか?いやならもう書きませんのでイヤなら言って下さいね。
いや、全然大丈夫です!ありがたいです。
また訪問、よろしくお願いします!
発想がすごいですね。 リアル+ポケモンかぁー もし、あったら大変なことが起きるでしょうね。 これからも、楽しみにしてますよ! 感想・・・になってましたかね・・・ こういうのって書いて大丈夫でしたか?いやならもう書きませんのでイヤなら言って下さいね。
伏線・・・上手ですね。 見習いたいくらいです。 まだここまでしか読んでいませんが、続きのほうも がんばってください
※この話は、その5より、時間軸的に前の話です。
それは、何てことない普通の日の夕方の話。
大学の講義がようやく終わり、家路についていたマイコ。ポカブは腰に着けたボールの中にいた。
「はぁ、今日もきつかったー、……ん?」
ガーガー、ガーガー!
近所から何か鳴き声がする。
……何かがおかしい。
マイコはそう確信し、鳴き声の聞こえた方向に向かった。
「ガーガー、ガーガー!」
「ピィ、ピィ……」
「ようし、ヤミカラス、もっとつつけ。」
「「「やっちまえ、ワシボン1匹くらい朝飯前だろ!」」」
行った先にいたのは、沢山のヤミカラスに攻撃される1匹のワシボン、そして、ヤミカラスのトレーナーらしきチンピラ達だった。
「やめなさい、ワシボンが可哀想でしょ!」
マイコは真面目に注意するが、
「はぁ?テメェの言うことなんて聞けねぇよ!」
「「「ただのバカじゃんおめぇよぉ!」」」
チンピラは聞く耳を持たない。
プチン!!
マイコの中で何かが切れた音がした。
「うるっさいんだよ、モブ野郎!大人数で1匹虐めて何が楽しいのよ?後、バカはあんたらだ!」
そう言って、マイコはボールを投げてポカブを場に出した。
「……ポカブ、ヤミカラスに火炎放射。ワシボンを傷つけずに。」
火豚ポケモンの鼻から放出された炎は凄まじかった。黒いカラス型のポケモンは高く上がった火柱に1匹残らず巻かれ、黒焦げになって墜落した。
「うわぁ、ヤミカラスが!」
「「「ひぃぃっ!」」」
「お前、ウチのアニキに言いつけてやるからなぁ!……ここは逃げてやる!」
「「「痛い目遭っても知らねぇぞー!」」」
チンピラ共は一旦退却した。しかし、完全敗北宣言はまだなので、再び来そうな予感は大きい。
「うわぁ、酷いケガ……すぐに治してあげるからね。」
マイコは持っていた傷薬を雛鷲ポケモンに塗った。
「ピィ、ピィ!」
ワシボンのキズは大分治り、元気が戻ってきた。
その時である。
「あっ、ここに居ったんやな、マイコ!」
「何か巻き込まれてたって思ったで。」
2人の青年が来た。彼らは不良の仲間ではなく、マイコの友人だ。
「あっ、アッキーにタロウちゃん!」
「お前にちょっと言いたいことがあんねん。さっき、騒ぎを起こしそうなくらいの炎が上がっとったで。俺らの口から言いたくはないけど……、やったのはマイコやろ?」
アキヤマがそう言うと、マイコは観念した様子で、
「アキヤマさん、キザキくん、本当に申し訳ありませんでした。」
土下座した。
「あ、あの……マイコちゃん、ホンマに土下座せんといて……。」
キザキが大分困惑していたので、マイコは土下座をやめ、すっくと立ち上がった。
その時だった。
ポカブは光に包まれた。3人はじっとそれを見つめる。誰も言葉を発する者はなかった。
光が消えた時に目の前にいたのは、二足歩行で、卵形の体をした火豚ポケモン。
「チャオブーだ……!」
「え、どういうことなん?」
「初めて目の前でポケモンが進化するのを見た!何だろう、凄く嬉しい!」
「何かようわからへんけど、マイコちゃんの喜びを見るといいことって感じはする。」
ポカブから進化したチャオブーをボールに戻し、話はワシボンに移る。
「このモフモフの鳥はどないしたん?」
「さっき襲われているのを見つけて、助けたの。」
「やからさっき、炎がめっちゃ上がってたんやね。」3人の話が盛り上がっていると、何やら声がした。
「お前かぁ、俺様の子分を可愛がってくれたのは……!」
「マイコ、」
「(親分来やがった……!)どうしたの?」
「あの男の気に障ることしたんか?」
「ひょっとして、ヤミカラスのこと?」
「さっきの炎で焼いた奴等の話やね。」
「まぁいい、仲間を呼びやがったなら、3人まとめて叩き潰す!」
((いやいや、俺らは呼ばれたわけやないのに!))
(今サラッとまとめてって言ってた……!)
3人にとっては不本意ながら変則マッチは始まった。途端に1本ヅノポケモンが出てきた。アニキのポケモンらしい。
「コイツは僕が相手したります!」
「行くの?タロウちゃん!?」
「キザキ、お前大丈夫か?」
「僕は勝ちますんで、アキヤマさんもマイコちゃんも僕を信じてほしいです。」
そう言って場に出したのは、頬にそばかすがあり、お腹に貝、つまりホタチを持つラッコポケモン。
「ヘラクロス、メガホーンで突き刺せ!」
「ミジュマル、かわして背中に乗ってくれ!」
猛烈な角の一撃は虚しく空を切るのみだった。そして、背中は、ヘラクロスの死角でもある。背中から攻撃する術のない側と、死角を握った側とでは、差は歴然としている。
「何か悪いかもしれへんけど……、ミジュマル、シェルブレードで角を攻撃してくれ。」
ミジュマルは腹のホタチを掴んだ。貝からは水の刃が出ている。
ザシュッ
ヘラクロスの角は見事に分断され、一気に戦意喪失に追い込まれた。
ミジュマルは何か得意気だ。キザキはほっとしていた。
「よかった、勝てた!」
「ヘラクロス使えねぇなぁ!次出してやる!」
新たに場に出たのは、毛が長く獰猛な噛み付きポケモン。
「今度は、俺が相手したるわ。」
「アッキー、私が最後で大丈夫なの?」
「お前が一番やってくれるはずやから。」
アキヤマが出したのは、体の多くが緑色で、葉っぱのような大きい尾と小さい手を持つ草蛇ポケモン。
「ツタージャ、動き回って、リーフブレードで切りつけてくれ。」
小回りの利くツタージャがスピードで上回るため、グラエナは的を絞れない。
「キュウウ」というツタージャの鳴き声と共に切られていくグラエナ。
気がつくと、自慢の長い毛を文字通り全てバッサリ切られたグラエナは蹲り、ツタージャは無傷という、差が凄い状態になっていた。
「よかった、勝ったで!」
「キュウウウ!」
「くそ、最後のポケモン出してやる!」
アニキがそう言って出したポケモンは、天狗みたいな邪ポケモン。
(ダーテングなら、チャオブーで何とかいけるかも……!)
マイコはチャオブーを場に出した。
「チャオブー、火炎放射……!」
しかし、マイコの指示が通る前に、邪ポケモンがマイコを羽交い締めにした。
「痛い、痛い!」
「これなら、豚も攻撃できねぇなぁ!」
「卑怯やぞお前!!」
「マイコちゃんを放せや悪党!」
アキヤマとキザキはポケモンと共にアニキに立ち向かおうとしたが、子分達に包囲された。
「アニキの邪魔はさせねぇぞ!」
「アニキの顔に泥塗りやがったお前らは通れねぇなぁ!」
子分に包囲された状況を打開する方法を二人は必死に考え、出した結論はこうだった。
「草の誓い!」
「水の誓い!」
パートナーとの絆が大事なコンビネーション技だ。
マイコもその言葉を聞き、指示を飛ばした。
「炎の誓い!」
3個の誓いは混ざり合い、3匹には虹の光を与え、子分達には動きを鈍らせる湿地効果や、火の海効果が襲いかかった。
「あちぃ!」
「沈む、沈む!」
子分の手が出なくなったのはいいが、ダーテングはマイコもろとも火の海に飛び込もうとした。
「女も消せる!」
アニキが過信した、その時だった。
ビュオッ、ズバッ!
雛鷲ポケモンが凄い速さで必中の燕返しを繰り出してきた!
ダーテングは余りの勢いに、マイコを放し、火の海に転げながら突っ込んでいった。
「はぁ、はぁ……。」
「大丈夫か?」
「何とか……。」
ダーテングが火だるまになってからアニキはボールに戻し、こう言った。
「ま、ま、ママー!」
そして逃げた。
「「「「アニキー!!」」」」
子分達も逃げた。
「アイツ、マザコンなんやな。」
「あんな厳ついのに、ママって言うんすね。」
「もうこれに懲りて襲って来ないはずだよ。」
3人が話していると、ツタージャとミジュマルは光に包まれた。
光の中から出てきたのは、ツタージャより体が長くなった草蛇ポケモンのジャノビーと、ミジュマルより体が大きくてホタチを2つ持つ修行ポケモンのフタチマルだった。
「これが、進化なんやな……!」
「今まで以上に愛情を与えなアカンって思いますね。」
「強く、正しく育つんですね。」
そして、マイコの側にはもう1匹。
「ワシボン、付いて行きたい?」
「ピィ、ピピピィ!」
了承の意を示したので、マイコの手持ちが増えることになった。
進化と新たな仲間は、マイコ達を内面的に強くする。
喜びに満ちた日が待っているはずだ。
おしまい
マコです。
進化の話は一度は書いておきたかったんです。
真っ直ぐ育ってほしいです。マイコ達には。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
ここは、ポケモン世界の郵便局。リアル世界のそれ同様、集荷された荷物を運ぶ場所。
ただ、今日は何か慌ただしい様子。それもそのはず、ポケモン世界じゃない場所にポケモン達を運ぶ日だ。
「おいおい、何で『日本』にポケモンを送るんだ?」
配達員の一人は言う。
「第一、その世界の人はポケモンの扱い方を知らないだろう。みすみす世界を1つ消すようなことだ。」
別の人も同調した。しかし、また別の、これまで黙っていた若い者が反論した。
「送り先の世界は、ポケモンがアニメやマンガ、ゲームの題材になっていて、しかも国民的なものになっています。たぶん大丈夫でしょう。」
「更に、このポケモン世界では、今、トレーナー達が強いポケモンを作るためにポケモンを産ませ過ぎて、ポケモン過多になっています!余りすぎたポケモンの輸出先に相応しいのは、ポケモンが居らず、更にポケモンの知られている世界なんです!」
この言葉に反対する者は居らず、こうしてポケモンはリアル世界に送られることになる。送り主は不明にして、厳重な封をした。
そして、ポケモン転送装置を応用した、ポケモン世界とリアル世界を繋ぐゲートを通じ、ポケモンは運ばれた。
ただし、クーリングオフは効かないので、一度届いたポケモンとはきちんと絆を結ばないといけない。
更に、配達員の気遣いで、ポケモンの食べ物や傷薬なども届けた。ボールや特殊状態を治す薬も買えるよう、手配した。
ポケモンが、マイコ達のもとに届くまで、あと数時間。
マコです。
ポケモン達がリアル世界にやってくる前に、ポケモン世界の人が下準備を行っていたのです。しかし、マイコ達はそれを知りません。
陰の立役者にスポットを当ててみました。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
博物館の中では、男の子を人質に取られてどうにもうまく動けないマイコ達を尻目に、ロケット団員が高らかに笑い声をあげた。
「ハーッハッハッハッ!お前らがやっと手出しできなくなった!」
「くそっ……どうすりゃええねん……。」
ハマイエの言葉にも、マイコとカワニシはただうつむくばかりだ。
そんな3人を見て、ロケット団は調子に乗ったのかこう言った。
「俺らに負けた土産としてこれをかけてやる。」
そう言うなり、特大の太陽の石をアームで少し削り、マイコ達にかけてきたのだ。
「い……石!?」
「危なっ!」
「かけらやから当たったらケガするで!」
人間のみならず、石はポケモン達にも降りかかった。しかし、チャオブーはスピードも上昇したからか、器用に避けていた。一方、こちらは……、
「モンメン、危ないから避けろや!」
「チュリネも避けんと、ケガするで!」
ハマイエとカワニシが必死に逃げるよう言うが、綿玉ポケモンと根っこポケモンは降りかかる石のかけらを避ける様子がなかった。
そして、石が2匹に触れた瞬間、
光が辺りに広がった!
「!?」
びっくりしたロケット団員は、アームから男の子を落としてしまったのだ!
アームから降ってきた男の子を助けたのは、元は綿玉ポケモンの、風隠れポケモンだった。自分の体の綿をコットンガードで大きくしてクッションのようにしたのだ!
焦った悪党は男の子のところに向かおうとしたが、先程まで根っこポケモンだった、花飾りポケモンの繰り出した奇妙な葉っぱによる攻撃を食らった。葉っぱを避けようとするも、それは徒労に終わる。何故ならそれは追尾の葉っぱ、マジカルリーフだからだ!
悪党が足止めされている間に、3人は男の子の元に向かった。
「大丈夫!?」
とマイコが聞くと、
「うん。」
と男の子は言ったが、やっぱり怖かったのだろうか、
「うわーん、怖かったよぉぉ!」
泣き出してしまった。
男の子が泣き止むのを待って、マイコ達は聞いた。
「名前は何て言うん?」
「アカミネ タケル。」
「いくつ?」
「4さい。」
しかし、手はパーだった。
「4歳でも5歳でもあれは怖いやろ。」
ハマイエは言う。
「人質に取られて、しかも落下したからなぁ。」
カワニシはこう返す。
「お兄ちゃんとお姉ちゃん、名前なんて言うの?」
タケルが聞いたので、マイコは答えた。
「私はマイコ。私の隣にいるのがハマイエ君、その隣にいるのがカワニシさん。」
「マイコお姉ちゃん、ハマイエお兄ちゃん、カワニシお兄ちゃん、ありがとう。」
「いやいや、感謝されることしてへんよ。」
「マイコ、タケル君を安全なところに移動させようか。」
「チャオブーが一緒についていくから多分大丈夫だけど……できる限り急ぐよ。」
「速報です!男の子が立てこもり事件の起こっているニシニホン博物館から出てきました!」
記者が声を張り上げた向こう側には、タケル君が両親と再会している様子が映った。
ただ、タケル君はマイコ達のことを話さなかった。
それには、こういう理由がある。
「マイコお姉ちゃん達ってつよいの?」
「少なくとも、機械に乗った、悪い奴らより強いよ。」
「お姉ちゃん達ってヒーローみたい!」
「ヒーローじゃないよ。悪い奴らを見て、嫌な予感がしただけだよ。けど、私達がアイツらを絶対倒すから。」
「すごい!」
「タケル君、」
「なあに、マイコお姉ちゃん。」
「私達のことを秘密にしてくれるかな。」
「なんで?」
「ヒーローは、いつだって、正体を明かさないの。私達がやったって堂々とは言いたくないし。」
「……、わかった。」
つまり、口止めだ。こういう訳で、無事にタケル君を脱出させた。
「くそぉぉぉ!よくも!」
ロケット団は怒り、マイコ達に襲いかかろうとしたが、勝負では焦りを感じる者が負けるのが普通だ。
イタズラ心の特性が発動した風隠れポケモン・エルフーンの痺れ粉で、ロケット団側の動きは鈍った。チャオブーが攻撃の構えを取ったところで、ロケット団員は言った。
「炎だ!炎をくれ!」
「あげる訳ないじゃん!1回した失敗はまたしないでしょ!」
マイコがそう言って、チャオブーに指示した技は、瓦割りだった。
瓦割りでボロボロになった機械に、次いで襲いかかったのは、風隠れポケモンの繰り出した沢山の荒れ狂う風、暴風だった。
そして、フィニッシュブローとして行われた技は、蝶の舞を踊った後に出された花びらの舞で、使ったのはドレディアだ。
機械が風と花びらで破壊され尽くし、ロケット団はうなだれた。
「バカな……我々の計画は完璧だったはず……どこで狂ったんだ!」
「石のかけらを降らせたところからですよ。」
マイコは落ち着き払っていた。
「しかも太陽の石やったからなぁ。」
「俺らも焦ったけど、起死回生ってヤツやね。調子こいたらアカンねん。」
ハマイエと、カワニシはそう言い放った。
「くそっ、くそぉぉぉ!こうなったら……最後の手だ!」
そう言って、ロケット団は何かのボタンを押して逃げた。
「逃げるなや!」
「待てぇっ!」
「卑怯者!」
3人は追いかけようとしたが、
ガラガラガラ……
建物が崩れる音がした。
そして、屋根だった大きな部品が3人に降りかかる寸前のその時!
3人は、奇妙な浮揚感を感じ、周りの風景が変わるのを見た。
そして、たどり着いた場所は、みんなでよくたむろする劇場の建物の前だった。
送り届けた人は老人だった。傍らにはケーシィがいる。
「あ……あの!おじいさん、あっ、ありがとう……ございます。」
マイコが代表してお礼を言うと、
「おい、チャオブーを使っていた女!ボクは老人じゃないよ!」
と言った。
「あんた、見た目完璧じいさんやんか!」
と、ハマイエが言うと、
「ボク自身の姿をバラしたくないからこういう姿をしているだけ。分かるかい、エルフーンを使っていた青年。」
何か事情があるらしい。
「じゃあ、名前だけ教えてくれへん?」
カワニシは尋ねた。
「うーん、本当の名前は言えない……って言うか、忘れちゃったよ。ドレディアを使っていた青年さん。長い間使ってないからだね。だからさ、通り名だけ言うよ。」
その名は……、
「『サイキック・キャリヤー』。念力の運び屋さん、さ。」
男はそう言い、更に付け加えた。
「君たちが助かったことはレスキューの人に言ったよ。行方不明じゃみんな困るから。」
そう言って立ち去った。
「立てこもり事件ですが、室内にいた人は無事救出され、犯人は逃走したようです。以上、建物の倒壊が起こったニシニホン博物館前からお伝えしました。」
こうして、事件は幕を下ろした。
しかし、マイコ、ハマイエ、カワニシの3人及びポケモン達は、自分達を助けた謎の男、サイキック・キャリヤーの存在の方が気になってしょうがない。
「貴方の命が危ない時には、貴方にとって最も安全な場所に運んであげます。無償でね。貴方がたに損はさせません。その代わり、別の場所から巻き上げますよ。フッフッフ。」
おしまい
マコです。
事件は無事に解決したようですが、謎の男、サイキック・キャリヤーに助けられた3人。
不思議で、掴み所がない男。
勇敢な心を持つ人の前にしか来ないらしい。
マイコ達じゃなくても、気になるかもしれないです。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【サイキック・キャリヤー気になるのよ】
ここは、マイコ達が住む街にある、大きな博物館。
ここで、「世界の『石』展」が開かれている。
最大の展示物は、何と言っても、特大の「太陽の石」。
「なぁ、これってホンマのヤツなん?」
ハマイエ リュウイチはその展示物を見ながら疑問をぶつけた。
「分からないよ。太陽はそもそも石のできる環境じゃないし……。」
サカモト マイコは頭の中の情報から必死に考えを引っ張り出している。
「あれ、この立て看板に何か書いとるけど、来てみて、2人とも!」
カワニシ ケンシロウは2人を呼んで、立て看板を見た。
看板には、こうあった。
この太陽の石に、以下のポケモンを近づけないで下さい。
・クサイハナ
・ヒマナッツ
・チュリネ
・モンメン
「……言いにくいけど、2人とも当てはまっているよ。」
マイコの指摘通り、ハマイエはモンメンを、カワニシはチュリネをパートナーとしている。
更に、この場所はポケモンをボールから自由に出していいところだ。
モンメンもチュリネも、気のせいが目がキラキラしている。
「「……。」」
2人は黙って自らのポケモンを抱き上げた。触ってしまった方が大変なことになるのは目に見えている。
その後も、3人は様々な石を見て回った。
隕石(らしきもの)や炎の石、水の石などもあった。
ポケモンがこの現実の世界に来てから、進化の石が各地で掘り出されている。
勿論、展示されるだけあり、全て本物らしい。
そして、3人が展示物に満足して、帰ろうとした、その時だった。
ブチン!!
いきなり照明が切れた。
「何やねん、一体……?」
「電気系統のトラブルちゃう?」
そんなことを、ハマイエとカワニシが話していると、いきなり警備員が叫んだ。
「おい、嘘だろ!?」
何と、警備員達のうち、2、3人が本物の警備員を襲撃していたのだ。
博物館にいた人達が何があったんだ、という感じで集まってくる。野次馬みたいだ。
偽物の警備員は、警備員達のポケモンを倒し、制服を脱いだ。
彼らは黒地の上着に、赤い字で「R」と書いた服を着ていた。
「えー、我々ロケット団は、ここの展示物で珍しい石を奪いに来た。我々に反抗する者は容赦しない。」
客達がざわざわする中で、本物の警備員が叫んだ。
「皆様、アニメの話と思っている方も多いでしょうが、本物です!ショータイムじゃありません!!」
それを聞き、客達がパニックを起こしながら逃げた。
しかし、それを知ってか知らずか、マイコはロケット団に向かっていった。
「マイコ、何してんねん!」
ハマイエが聞く。
「アイツらの話、聞いとったん?マズイで、マイコちゃん!」
カワニシも止めるが、
「多分、今動かないと、大変なことになるよ!アイツらを止めないと……!警備員さん達に任せてられないよ!」
それでも、マイコは様子を変えずにこう言い放ち、ロケット団を見据えてボールを投げた。
そこに現れたのは、ポカブの進化系の火豚ポケモン。
「いつの間に進化させたん!?」
「街にいる、好戦的な不良トレーナーと戦ってたら進化した!」
マイコはそう言いながら、チャオブーに指示を飛ばした。
火豚ポケモンは体を燃え上がらせ、ロケット団のポケモン、ズバットやゴルバット、グラエナなどを倒していく。ニトロチャージでスピードも上がったチャオブーにかなう敵はいない。
「ここらへんは倒した……!ハマイエ君、カワニシさん、危ない!」
しかし、2人は見事な連係プレーで圧倒した。
グラエナが襲いかかろうとした時、綿玉ポケモンが綿胞子で動きを鈍らせ、その隙を突いて根っこポケモンが体力を吸っていく。ギガドレインだ。
親友同士での連係プレーにマイコが感動していると、イライラした悪党が声を張り上げた。
「お前ら、こっち見てみやがれ!」
ゴゴゴ……
機械の音がした。
そこには数人のロケット団員と、アームのついた機械、そして、
「うあぁぁぁぁん!」
4、5歳の男の子がいた。
その男の子はアームに掴まれていた。なので、マイコはアームを溶かそうと考えた。
「チャオブー、火炎放射でアームを溶かして!」
火豚ポケモンの吐いた炎の力は凄まじく、アームを溶かすことには成功した……様に見えたが、すぐ再生されてしまった。
「お前、鋼だから炎でいけるって思っただろ?これは炎を吸収してしまう特注品だ!後、お前らがこっちを攻撃したら、ガキをケガさせる。」
「「「卑怯者……!」」」
あまりにも最低な手口に3人は憤慨したが、下手に動いては男の子が危ない。
ただ歯をくいしばるしかなかった。
「臨時ニュースです。オオサカ市のニシニホン博物館で立てこもり事件が発生したようです。詳細が判り次第続報をお伝えします。」博物館の外では、ただ事でないという雰囲気が漂っていた。
後編に続く
マコです。
大ピンチのマイコ、ハマイエ、カワニシの3人。
起死回生の一手は出るのでしょうか。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
ヒトモシの紫色の炎を頼りに木立を分け入っていくと、ろうそくポケモンは私たちを待っていました。そして、私たち2人は、ポケモンと共に、向こうを観察することにしました。
ヒトモシにゴーストタイプが付いているのは、周知の事実です。
ヒトモシが必死に私たち2人に伝えたことをまとめると、向こうにゴーストタイプの気配を感じた、ひょっとしたら、シャドーボールをコウノくんの後頭部に当てた犯人がいるらしい、とのことです。
その時、向こうに人が見えました。その人を見て、私は愕然としました。
「み、御影さん・・・?」
「誰やねん、そいつ、お前の知り合い?」
「大学の先輩です・・・。」
ミカルゲ顔のその人こそ、御影さんでした。
そして、私たち2人は、顔より彼の着ていたシャツに目が釘付けになりました。
「bonnou108」
今流行りの人数がやたら多い女子アイドルグループのパクりらしきネーミング、これだけでもインパクトが大きいのに、その裏には、
「tamashii108」
何か似たネーミング。更に、かなめいしのプリントも。
「・・・」
「・・・ブッ」
御影さんの顔にぴったり過ぎて我慢の限界です。私は吹き出してしまいました。
そこで、トキくんに小声で怒られました。
(俺ら今覗き見してんねん!バレたらどないするん?)
(ごめんなさい。)
ちょうどタイミング良く、アキヤマ ケンタくん(私はアッキーって呼んでる)と、彼のパートナーのツタージャが呼びに来ました。
「そろそろキャンプファイヤーやるでー!」
「キュウウ!」
「はーい!アッキー、今行くー!」
「アキヤマさん、すぐ行きますんで!」
御影さんのことなんて忘れよう、今はみんなといるんだ。
みんな集合しました。9人のはずなのに、10人います。おかしい。
「何で10人おるん?」
「幽霊ちゃうん?」
「やめろ、俺幽霊苦手やねん!」
・・・ハマイエくん、一際でかい男がびびってどうすんの。彼のパートナー、モンメンもちょっと心配そうです。
「マイコくんじゃないか。」
「御影さん、何でここに」
「君がここに来ると聞いた」
「誰ですか?私は大学でそれを誰にも話してないですが。」
御影さんはそれをスルーして、みんなにあいさつしてました。
ただ、みんな顔は笑ってますが目が笑ってません。怖い。
「マイコに何かしたらコンクリに詰めて海に流す」って聞こえてきそうです。
「キャンプファイヤーをするのか。」
「はい。」
「炎タイプのポケモンを持っているのは」
3人手を挙げました。私と、トキくん、後、ノムラ ショウヘイくん。
「ポケモンを出してくれ。」
出されたのは、ポカブ、ヒトモシ、ダルマッカ。
「この3匹のポケモンのひのこで、大きな炎を作ってくれ。」
3匹の所を強調されて言われました。
「「はぁぁっ!?」」
トキくんとノムラくんが文句を言いそうなので、説得をしなければなりません。
「御影さんが問題出してきたから協力してくれない?」
「マイコだけじゃアカンの?」
「3匹って念押しされた。」
「守らへんかったらどうなるん?」
「コウノくんの二の舞、もしくは最悪の事態。」
「ハクション、ハクション!」
コウノくんが2回くしゃみをしていたので、何か罪悪感があります。
でも、説得の方は「最悪の事態」を出したおかげで(?)2人の同意を取り付けました。
御影さんの問題はまだ簡単な方でした。
威力がどうも2匹より低い(特攻が低い)ダルマッカのひのこを、ヒトモシに当ててもらいびの特性を発動させればいいのです。ポカブには普通にひのこを使ってもらいます。
「ポカブ、ひのこ!」
「ダルマッカ、ヒトモシにひのこ!」
みんなは最初、「何言うとんねん!」って言ってましたがこっちは本気です。
ヒトモシの頭の炎は常より強く輝き、
「ヒトモシ、ひのこ!」
ヒトモシの吐いた、特性でパワーアップしたひのこは、ポカブが出したひのこと混じって大きな炎になりました。
「うん、いいだろう。」
「「「やったぁ!」」」
御影さんの問題は頭を悩ませるのですが、やった後に肩の荷が下りてスッキリするのです。
みんなも拍手してました。しかし、御影さんの口から信じられない言葉が飛び出すのです。
「じゃあ、その炎に入ろう。もちろん、みんなは見ておくだけでいい。」
『はぁぁぁっ!?何言うとんねんあんた!』
「自殺行為はやめてください!」
「自殺とはひどいぞマイコくん。修行だ。」
そう言って、御影さんはシャツを脱ぎ、ズボンも脱ぎ、ふんどし一丁の姿になりました。ふんどしが紫色なのには、もうみんな触れんとこう、という思いが聞こえてきた気がしました。
御影さんは呆然とする私たちを尻目に、炎の中に入っていきました。
水もかぶらずに。
30秒経って御影さんが出てきたので、私たちはようやく我に返りました。
「オタマロ、ハイドロポンプ!」
「ミジュマルもハイドロポンプ!」
セシタ ユタカさんのパートナー、オタマロと、キザキ タロウくんのパートナー、ミジュマルが同時にハイドロポンプを出し、御影さんに水を勢い良く浴びせました。炎から出た時は、体は真っ黒だったのですが、水を浴びせたとたんに炎に入る前の肌が出ました。超人です。
しかし、ふんどしは焼けたので、御影さんは、今、全裸です。
「気持ちがいい修行だった!」
「裸で何言うとんねん!」
「はよ服着てください。」
「何で無事やねん、あんた!」
「マイコは見るな!」
セシタさんに目を塞がれました。何が起こっているか分かりませんが、とりあえずみんなの怒り声が聞こえます。ストーカーやろ、用ないなら出ていってください、とか。
御影さんを何とか追い出し、ようやく平和が訪れましたが、あんなキャンプは二度とやりたくないです。
以上が、御影さん伝説を生で体験した話です。ただ、人に迷惑かけないで欲しいです。
強制でおしまいにしろ
マコです。
まず、色々な人に謝ります。
すみませんでした!
こはるさん、御影先輩のキャラ崩壊甚だしくすみませんでした。
ギャグチックな話を書こうとしたらこんな飛んだ話に・・・。
あれはひどいトラウマになりそうです。キャンプに行った9人には。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【むしろ好きにしていいのよ】
私の通う大学に、御影さんという一風変わった人がいます。
・・・嫌、一風どころではないかもしれません。
まず、第一に、年齢不詳で何回生かすらわからないです。とりあえず、私が入学した時からいるらしいです。大学院に行っているわけではないという話も聞きました。ちなみに私は二回生です。
第二に、大学近辺の安アパート「幸薄荘」に住んでます。最近になって知りましたが、あそこはカゲボウズがいっぱいいるらしいです。あんなところに住めるのが凄いです。
第三に、変なイベントに参加しては、凄い伝説を残してます。ここでは言えない話もあります。
そして、最後に、なぜか私はよくその彼に会います。しかも会う度に問題を証明するよう迫ってくるんです。更にそれをすぐ解かないと拗ねます。子どもです。難題を突き付けられた日には、泣きながら調べてます。
そんな御影さんですが、今は夏休みです。会うこともないって思っていました。
でも、甘かったです。
そんな夏のある日の話をしましょう。
その日、私は劇場の男友達(みんな年上)8人とキャンプ場に向かっていました。車2台に分乗して、ポケモン達も一緒です。
その場所は空気が綺麗で、気持ちがいいです。
「行ってよかったー!」
「おいコラマイコ、そんなん言うてる暇あったら手伝え!」
「はーい!」
オオバヤシ ケンジさん(私はばーやんって呼んでる)に叱られました。
・・・今、カレー作りの準備の最中でした。でも私はかなり不器用です。中学時代にミシン壊したことあるし・・・。手先の器用さが求められる細工は下手です。
私は何をすれば・・・って考えていると、
ゴンッ!
影の塊(シャドーボールらしい)が後頭部に直撃し、コウノ リョウスケくんが倒れてしまいました。
私は、ばーやんと一緒に、コウノくんをコテージに運びました。
コテージ内で看病よろしく枕元に2人座り、様子を見ていましたが、起きる気配がありません。ポカブ(私のパートナー)と、バチュル(ばーやんのパートナー)も不安そうです。
その時、コウノくんのパートナーのエモンガが弱い電気を身にまとい、彼の胸にうつ伏せになるよう、勢い良く乗りました。弱めの「スパーク」みたいです。AED(除細動)と原理は一緒です。
ビクン!!
体が震えた後、コウノくんがようやく目覚めました。
「あれ、オオバヤシさんにマイコやないですか。・・・僕何でここに」
「お前いきなり倒れよったから連れてきてん。」
「ばーやん、いきなりはないでしょ。影の塊が頭に当たって倒れて、看病してたけど。・・・歩ける?」
「「マイコこそいきなりやん!」」
そんなこんなでコウノくんも無事歩けるぐらいに回復し、みんなのところに戻ると、カレーができてました。料理のうまい、ハマイエ リュウイチくんに指揮を任せた甲斐があった気がします。イイ匂い!
大絶賛のカレーをみんなで(ポケモン含め)平らげ、自由時間です。
キャンプファイヤーの木の枠ができて、川で遊ぼうとしたら、フジワラ トキくんのパートナー、ヒトモシが木立に入っていきました。ビックリしてたら、
「お前もはよ来いや!」
と、トキくんに言われて、私はポカブと一緒に、ヒトモシが行った方向に向かいました。
後編に続く
マコです。今回は前編後編に分けました。
こはるさん、洗濯日和シリーズに登場した御影先輩借りました。すみません。私のフィルターをかけた結果、変人になりました。後編の方が出番が多いと思いますが、キャラがぶっ飛んでいると思います。
【楽しみにして欲しいのよ】
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