シロナ「言っておきたいことがもう一つ、最深部にいるウルガモスは強いから気をつけてね」
ダイスケ「情報提供、感謝します」
シロナ「どういたしまして」
ダイスケがコーヒー一杯一気飲みした後、シロナが引き出しから一枚の紙を取り出し、ダイスケに渡した。
シロナ「ちょっと面白い話があるけど、聞く?」
ダイスケ「ええ、いいですよ」
ワンダーブリッジ
一方、マリーはワンダーブリッジから海を眺めていた。
マリー「いい景色…。こんなスポットがあったなんて」
じっくり見つめた後、エレベーターに乗ろうとしたがエレベーターは来ない。10分、20分待っても来なかった。
マリー「おかしいな〜、ちゃんとスイッチ押したのに」
その時、マリーの耳元にこんな言葉が…
???「いくら待ってもエレベーターは来ないよ。だって、エレベーターのシステムは私が掌握したから」
マリー「…誰!?」
???「私を一人にしないで。あなたがここに来た理由は私に会いに来たのでしょう?」
マリー「ち…違う……私は」
???「お願い。私を一人にしないで」
サザナミタウン
シロナ「つい最近、新しくできたワンダーブリッジ。あそこでは奇妙なうわさがあるの」
ダイスケ「うわさ?」
彼は耳を疑った。どんなうわさなのか知る気満々だった。
シロナ「あそこでは、夕頃になるとエレベータのシステムが機能しなくなっちゃうの。整備員によると『ただのシステムトラブルだ』っていうけれど、実際は『幽霊がいるのじゃないか?』という話があるの」
ダイスケ「あのワンダーブリッジに、何か悲しい出来事があったのですか?」
シロナ「……ええ。だけど、それを表に出してはいけないから」
ダイスケは考えた。もしかしたら、予期せぬ事故でも起きたのか。と
ダイスケ「すいません、もうそろそろ行かなければならないので」
シロナ「ワンダーブリッジのほうは通らないほうが身のためよ」
そう言われるとダイスケは頷き、感謝の言葉を述べた後、別荘から出て行った。
シロナ「…さて、あの人、無事であるといいけど」
続く