連作短編「ナナシマ数え歌」これにて完結です。
毎月七日の更新を目標に、間に合わねえええええっと思ったこと、もはや数え切れず。
何とか完結できてよかったああああ
今回舞台としたナナシマは、リメイク板の赤・緑で追加された地方?です。
自然が豊かで、各々の島には特徴が溢れていて面白いので、好きな地方の一つです。
管理人様がホウエンをプッシュしていらっしゃるので、私はナナシマが好きな人が一人でも増えればいいな、と(無謀
一つの地域を舞台にした連作短編で、話ごとに主人公(語り手)と文体が変わる構成は、「草祭」という小説の影響を受けています。
民話風の話が好きな人にはぜひお勧めしたい一冊です。私は擦り切れるくらい読み込んでます(笑)
この連作の、大きなテーマは「迷走」です。
思い、悩む姿こそ、真に人間らしいと私は思うのです。
そんなひねくれかただから純粋なハッピーエンドが書けないんですよねわかります(
以下、各話の後書きを、さっくり書いてゆくのでネタバレが嫌な方はご注意ですよー
【序章】
発端は、一つの数え歌。
息抜きで作った歌から小説ができるという、何ともアレな始まりでした。
書き始めたのが一昨年の秋だから、一年半も足踏みをしていたという実に残念な初連作。
【1】火炎鳥
火炎鳥の設定のモデルは、ハワイ神話の「ペレ」という神様です。美しく、気性の激しい、火山の女神。
某漫画の影響なのか、火の鳥には女性っぽいイメージがあります。
【2】藤蔓の揺籃
テーマは『葛藤』です。
長老のモデルはロンサム・ジョージ。たった一匹のピンタゾウガメ。最近亡くなったと聞いてショックでした。
原語でいうところの"from the cradle to the grave"の表現をなんとか使いたかったけれど、そのまんま使うとあんまりなので何かいい表現は無いか……と必死に探しました。
別に使わなければ……いいのに……とか……
【3】木の実の鈴
もはや何も言うまい。
【4】氷の時間
1の島が火の島なら、4の島は氷の島。
途中で交わされる議論は「悪魔の証明」をもじった話題です。
【5】潮騒の迷路
肝試し、楽しそうだけどやったことが無いのです。
ラプラス本当に好きだなぁ。
【6】そらゆめがたり
オモダカ氏の名前は漢方薬に使う植物から。漢字で書くと「沢瀉」。タクシャとも読みます。……初見殺しである。
平和を願いつつ心のどこかでは破滅を思うような、危なっかしい話にしたかった。共犯者の心理というかなんというか。
【7】旅の終わりに
序章で旅に出た語り手の帰着点。
物語的に起伏は少ないのですが、大きな括りとして穏やかな結末にしたかったです。
ナナシマの名前の由来は七日で出来たという言い伝えから、というのは実は公式設定なんですよ。
最後に、連作を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
読んでくれている人がいる! という思いがあったからこそ、挫けず、締切にも負けず続けられました。
マサポケのすべての方々に感謝の気持ちを!