【第1話】
今日。獅子丸は倭君の手を握り、歩いていた。駿府から尾張にやって来た。
「さあ獅子丸、つきましたよ。ここが私たちの新しい住処です。」
倭君が獅子丸を連れてきたのは、庭80坪、結構新しそうな家だった。
「広ーい!でもこんなに庭大きくて、どうするんです?」
「獅子丸、あなたは若いのにそのようなことまで考えて素晴らしいです。このような大きい家を作ったのは、あなたの父上です。感謝しなさい。」
獅子丸の父は、獅子丸が1歳の頃に戦で死んだ。つまり、獅子丸は覚えていないのだ。
「へえー感謝します!」
すると、倭君は風呂敷の中から何か取り出した。赤と白の、獅子丸の手の中にすっぽり入りそうな球体だった。
「では、これを授けましょう。ポケモンというものです。ポケモンは、私が今持っているモンスターボールの中に入っています。この1体から始まって、バトルをし、育てていくうちに強くなります。仲間も増えます。これは父上の形見です。」
倭君はモンスターボールを軽く投げた。
中から出てきたのは・・・・・・モノズだ。
「うわあ!何ですかこれは?イデデデデデ!!!」
モノズが獅子丸に噛み付いた。
「さあ、私にも分かりません。まだポケモンには学名がついていないんです。あなたがいい名前を付けなさい。」
倭君は包帯を取り出し獅子丸の腕に巻きつけた。
「痛たたたたたた。では、竜聖とします。大きくなったら絶対に竜になります!!」
「そうですか。では、このポケモン図鑑も差し上げます。父上が大切に使っていた本です。ポケモンの絵と技が載っているので、大変便利です。あなたも、大切に使うのですよ。確か、父上はレベル19だと言っていました。では、遊んでらっしゃい!」
「いってきまーーす!」