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  [No.2356] オレとアイツと焼き鳥と 投稿者:akuro   投稿日:2012/04/04(Wed) 20:09:16   65clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

「あかね、かえんほうしゃ!」

 オレの横を、あかねが放った真っ赤な炎が通り過ぎて行く。 その炎はバトルをしていた野生のオニドリルに見事にヒットし、焼き鳥が出来上がった。 ……って、オイ。

 「あかね、もうちょい手加減できねーのか?」

 オレは一仕事終えたあかねに問いかけた。

 「バトルに手を抜くなんて、有り得ない」

 ……同情するぜ、焼き鳥、もといオニドリル。

 「そうだよらいち! バトルはいつでも真剣にやらなくちゃ!」

 あかねの後ろにいたモモコがうんうんと頷きながら言った。 まあ、その気持ちは分かるが……。


 オレたちは今、まだまだ弱いワタッコのあおばにバトルを見せて、経験値を稼がせている所だ。 当のあおばは空中に浮かび、炎が当たらないギリギリの所でバトルを見物している。 ……器用だな、アイツ。

 そんなことをしていると、焼き鳥の匂いにつられたのか、草むらからゴマゾウが出てきた。 ああ、ご愁傷様です……。

 「あ、ゴマゾウ発見! あかね!」
 「了解」

 モモコがあかねに指示を出し、あかねは炎を吐き出す為に息を吸い込んだ。

 ゴマゾウは臨戦体制をとっていたが、怖いのかその瞳は潤んでいる。

 「……」
 「モモコ? 準備オッケーなんだけど」

 あかねのそんな声が聞こえてモモコの方を見ると……固まってんのか? あれ。


 「……」
 「オーイ、モモコー? どうしたんだー?」
 「……か、」
 「か?」





 「か、可愛いいいーー!!」

 いきなり叫んだかと思ったら、モモコはゴマゾウに飛びついてぎゅうーっと抱きしめた。 その速さといったら、カイリューもびっくりだ。

 「……モモコ? どうしたのよ」
 「可愛すぎるー! この子とは戦えないー!」
 「……」

 ……オイモモコ、お前さっき「バトルは真剣に」とか言ってなかったか?

 「あ、あそこにヤドン発見! あかね、最大パワーのかえんほうしゃー!」
 「了解」


 ……ヤドンはいいのかよ!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ほぼ実話。 ゴマゾウ可愛いよね

[なにしてもいいのよ]


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