【005】永久に続く物語 作:紀成

 ☆12 ☆☆16 ☆☆☆2 =50


(自由感想)
・どういう感想を抱かせたいのか。それがわからなかった。
・ホラーとするにはダークライではホラーっぽくないし、小道具が怖くない。
・人間椅子(江戸川乱歩)、かまいたちの夜の1ストーリーは同じ構成の話だがすごくこわい。こわさの仕掛けを研究してみるとよい。
りえ大統領

☆☆☆
 読み終えたときの不思議な感覚。迷路をさまよっていたかのような感じです。小説の中の小説の中の小節の…まさに合わせ鏡。

☆☆
 テーマは鏡と思われる。誤字脱字を1箇所確認(5/10時点)。話の流れには、読解が不可能になるような点は無い。しかしながら、オチが無いように感じられた。物語は常に平行線をたどり、変化が見受けられない。あと、話がテーマとあまり関係ない気がした。
あつあつおでん


グッと来た文【「私が今いるのは、夢? 現実? それとも、永久に続く合わせ鏡の中?」】
なんか中世な雰囲気を感じさせる世界だなぁ……おぉ! これはホラーだったの!?……なんだぁ、小説の中の物語だったのかビックリさせ……って、えぇ!? そう来ますか!?(汗)といった感じに、終始、手に汗を握る油断ならない物語だったと思います。見事に騙されました。
『悪夢は繰り返される』といった感じに、ダークライさんがすごい似合ってました。台詞もなんかダークライさんにピッタリだと感じたのは私だけではないはず。(汗
一応最後は『永久の物語』という本が燃やされるという結びとなっていましたが、最後の『永久に続く物語』という一文から、まだ物語は本当は終わりを迎えていないのではないかと喉が鳴ってしまいました。(汗)本を読んでいたその男も既にその物語に囚われた一人、だったりして。(汗)
後、合わせ鏡の描写に背筋がゾクっとなりました。(汗)
巳佑


はやみねかおるさんの「機巧館のかぞえ唄」を思い出しました。
カレー屋さん


お題:鏡(合わせ鏡の無限性)
合わせ鏡からループというアイディアはすごく好きです。ただ、それだけに難解だという印象も。特にアズミの夢の部分がわかりにくかったです。何故アズミは、マユが幻だと感じているのかというところでひっかっかってしまって。あと、文法的なところで突っ込ませていただくと、ダッシュは二マス使用です。
レイニー

☆☆
 作品の中で別の作品が展開されるという話であり、ひとつひとつの話にしっかりとした世界観があるので、読んでいて混乱することはなかった。ただ、ダークライがこんなことをした理由などを書いてくれると、主人公のダークライに親しみを持てた。
西条流月

☆☆
 この手のトリックはよくあるものですが、何より扱い方が難しいものであると思います。特に短編では。 多少の粗はあるものの、その難易度をものともしない文章力と構成力で、上質なミステリーになっていました。お題の鏡もキーアイテムになっていて、申し分のない仕上がりでした。ですが、この作品をポケモンの二次創作として考えるのならば、若干の疑問が浮かんできます。ポケモンの名前を人称代名詞に差し替えてもファンタジーとして成り立ってしまうのではないでしょうか。それ故に二次創作というよりは、一次創作の色が強く、ポケモンとか抜きでオリジナルで読んでみたいと思える作品でした。そこが惜しかった点です。


☆☆
 描写の流れが自然で、どんどん読み進めてしまいました。ホラー、いいですね。


 まさに劇中劇。劇中劇中劇中劇ぐらいですかね。描写も中々不気味でダークな雰囲気を出せていて良かったですし、作者さんのやりたいことも伝わってきました。グッドです。一つ言うなれば、ダークライの大笑いが私の緊張の糸を解いてしまいました。ストレートに言わなければもっと怖かったのに……。
乃響じゅん。


 メビウスの輪形式の流れを汲む作品。
 合わせ鏡や暗所でのフロントガラスなど、各所に不安を煽る形で『鏡』を配し、独特の雰囲気と世界観を確立させています。これはこれで面白いし、中々作りこみもしっかりしているのですが……哀しいかな、インパクトが弱い。 ボリュームもあって読み応えは十分なのですが、扱っているテーマがテーマだけに、どうしても平坦な印象が拭い切れないのです。特に痛かったのが、冒頭の勢いが保てなかった事。 冒頭の情景描写とその後に続く最初のパートは、文句無しの高水準だと思えたのですが……その後に続く後のパートが、最初の部分に比べるとやや単調で、折角高まった気持ちや意識が、徐々に冷めてしまいました。最後は相応の盛り上がりを見せ、再び作中世界に対して強く惹き付けられはしたものの、既にそこまでに下がってしまった温度は如何ともしがたく、結局最終的に印象に残ったのは、ほぼ終局部分のシーンだけに限られてしまいました。……これは、自分がミステリーを余り読まない為に、偶々そう思えただけなのやも知れません。
 しかしそれでも、やっぱりコンテストである以上は、そう言う人間をも唸らせるような、しっかりした作品構成であって欲しかった。読了後の余韻も中々のものであり、最後まで☆の数を他の作品と争っただけに、惜しいものがあります。
クーウィ

☆☆
 これでもかと繰り出してくる「……と思ったら」が結構怖い。
>「夢オチって一番タブーだって自分で言ってたよね」このセリフ、メタというかギャグっぽくて作品世界と微妙に合わないような気も……。
>物書きようの机の上には、「物書き用」?
サトチ

☆☆
 冒頭からグイグイと引き込み、中盤まで疾走していたものの、最期はうやむやにしちゃった感がある。それなりに楽しめたことは楽しめたので勢いで☆2つつけちゃったけど。
 「現実だと信じていたい世界」にマトリックス的何かを感じた。導入の装置としての合わせ鏡は無限ループを象徴していて使い方としては良かったと思う。ダークライが黒幕だとすれば、バトルし勝利して脱出のようにすればポケモン小説らしくはなったかもしれない。(ただし、その場合永久に……にはならないが。あくまで一例である)
お題:鏡タグ:三人称、ループ、ダークライ、合わせ鏡、マトリックス
地方:不明
死亡:なし
No.017

☆☆
 シルクハットというのは紳士の装束で、そういった男性は屋内では帽子を取るのが当然。品のいい文章に見せかけていたが最後に化けの皮が剥がれた。
 ああ、化けの皮が剥がれてダークライなのか。
 認識論の提示もなんだか中途半端でどうしたいのか分からない。少女が現実へ帰るとされる部分の描写は、例えば映画『風の歌を聴け』の荒廃したジェイズ・バーのようでもあるが、このテキストだけでその美しい風景は想起できない。 永遠に議論が続くのか、『永遠に続く物語』がフェイドアウトしていくことで終末をなくして永遠とするのか。いろいろなものが曖昧なままで、けれども『END』と明示されている。
 見た目は良作のようだが、そこまで褒められる作品でもない。規定の字数に少し余裕があるので、作者が途中で飽きたか、根気が尽きたのではないか。
渡邉健太

☆☆
<作品情報>テーマ種別 →鏡作
品タグ →【観念的な鏡】【合わせ鏡】【ループ構成】【一般文芸寄り】
ポケットモンスターシリーズの二次創作としての意義 →必要最低限満たしている。
テーマの消化度合い →「鏡」、引いては「合わせ鏡」の持つ狂気的な部分が切り出されている。問題ない。
<講評>
 合わせ鏡というのは昔から畏怖や好奇の対象で、合わせ鏡の奥に「悪魔が見える」といった話が付けられることが多々あります。本作品は、そうした「合わせ鏡」の狂気じみた部分を的確に抽出し、物語を所謂「ループ構成」で閉じ込めてしまうことで、物語そのものが合わせ鏡のような形になっていると言うことができます。構成とテーマをうまく合わせて来たのは秀逸です。 個人的には結構好きなのですが、やはり多くの定義を必要とする「ループ構成」は文字数制限のあるこのコンテストでは難しいようで、もう少し状況の描写があるとうれしいと感じました。個人的には、字数制限無しでもっと多重に様々な視点・世界を重ね合わせ、より読者を混乱・幻惑するような作品になって欲しいと感じました。コンテストという、さまざまな制約を受ける場の中ではポテンシャルを発揮するに至っていない、まだまだ伸びしろがある、そういう意味でこの評価とさせていただきます。今後の更なる活躍に期待しております。
586


一読目:どっかでこれ読んだことあるぞ?はやみねかおるという児童書の作家さんによく似たお話があった。そっくりは言いすぎかもしれないけど。途中のお話から戻る時や『end』の前の締めくくり方が。…よもやパクリではないですよね、きっとたまたまかぶっただけですよね、と不安になった。なんつーか作者様が予想できてしまう文体ですね。
二読目:うーん、あまり恐怖感がめぐってこない。なによりタイトルで落ちが予想ついちゃうってのがあるなぁ。おそらく合わせ鏡をテーマにあげたかったんだろうけどちょっと無理があるような気もする。結局、このお話の終りはどこ?ってなる。それこそ無限だけども、続けば面白いってわけじゃない。
三から八読目:はやみねさんの似た作品と読み比べてみるとセリフがまったく一緒のところとかある。別の意味で怖い。
九から十読目:うーん、お話そのものもちょっと。これファントム嬢じゃないだろうな!?とか思ったりしちゃうし。☆は1つで。もっとうまい料理法があると思ってしまうのです・・。誤字もどき発見:夢なら平気だとうと思っていました。『う』は多分いらないんじゃないかな?
音色


 最初の方はドキドキしながら読んでました。
 婦人の話が続くと思ったら、実はそれは「話の中」で、っていう劇中劇パターンですね。わたしが一度挑戦してみたかった分類でもあるんで最初は非常にわくわくしながら読んでました。
 この手の作品をポケモン二次創作で見るのはわたしは初めてだったのでなおさら良かったです
 読み手をぞくぞくさせるこの書き方、魅力的です。文章力は全体的に高いと思います。が。 >「被害者の部屋にあるクローゼットの中に……」
警察で事件性がないと判断された場合、関係者がいくらあり得ない理由を並べても家出人扱いらしいのでこれは違います。ただの行方不明者の方が適切かと。 そして話を若干遡りますが、車がトンネルに入った時点でもう完全にオチが読めてしまい、残りがだれました。
 いつまで続くのか、と後半は前半の楽しさがまるで無く、いかんせん流石に長過ぎた。そもそもダークライは何がしたいのかの意図が全く見えて来なかったのが痛恨的です
 オチもオチで、すごく弱く終わってしまったのはかなりマイナス評価。そもそも本を燃やした理由が何度も読み返しましたが分かりません。金箔とかついてるならブックオフとかで売った方がいいです。それかリサイクルしてください。
 ところで最後のシルクハットの人ってまさか……。
でりでり







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