【021】SCIENTIST

☆ 12 ☆☆ 10 ☆☆☆ 4 合計44

(自由感想)
こんな係長、実際にいたら大変そうだなあ、なんて思いますが、一方でいたら楽しそうだなあ、なんて思います。 折角足跡について話したのに、そんなこと習ってますよと言われてしまうシーンが面白いです。 学校で教わったで終わってしまうとは……。 変わり者の係長と、トウコちゃんに惹かれているらしい助手。どちらも見ていて非常に面白い人達でした。 では、拙文失礼しました。
きとかげ


あそこの研究員さんですねw 非常に好感が持てる作品でした
re


助手の青年が抱いた恋心や トウコさんの『待ってました』発言、そして、係長の行動が一つ一つ、お茶目な感じで可愛らしいと感じました。
……そして話の結びにも期待を裏切らない係長に拍手!!
巳佑


主人公の呆けたキャラと文体は読みやすかったです。スケッチする理由や、クレヨンでなければならないわけ(生物画は黒の鉛筆で書いて、色を塗る代わりに点描することが多い)なんかもかくとリアルな感じでより良くなるのではないのかなと思います。
SB


研究所の風景が目に見える様です ほほえましい作品ですね
もけはらまこと


こんな掛け合いのノリが大好きです。
CoCo


なんとなく読みにくいと思います。「 」の行頭下げになれてないだけですが。

(※応募原稿がそうなっていましたが、規定により現在は管理人修正を入れています)


・キーワード  科学者,ほのぼの,コメディ寄り,物理的な足跡
・感想  今回のテーマである「足跡」が登場するまでがやや長いと感じましたが、「足跡」という文言に深い意味を込め、その意味するところを奇をてらわずストレートに描写しているところは評価に値すると思います。筆者がテーマに対して込めたメッセージが分かりやすい作品だと言えます。
ただ、作品全体を見渡した際に、率直に言ってまとまりに欠けている感は否めません。日常風景を切り取った作品は常に作品が冗漫になる危険性を孕んでおり、残念ながら今回はそれに当てはまっているという印象を受けました。「足跡」についてのメッセージは非常に分かりやすく共感が持てるので、全体の構成を見直してみると良いと思います。
586


机でもってそれぞれのキャラクターを説明している点が非常にうまいと思った。なんか抜けたとこがあるけど好きなことには全力投球なおじさん、助手さんのツンデレっぷりが好み。キャラクターの作り方はうまいと思う。
風邪を引いたという設定がもう少し生かされていてもよかったかな。スケッチの途中でクシャミの一つでも入れるとか。いや、夢中になってるからなくてもいいかもしれないけど。(どっちだよ)
で、この評価の原因だけれども、メインのシキジカのスケッチがあんまり足跡に関係がなかったせいか、最後の足跡博士と、シキジカの足跡にとってつけた感があったことこれによる点が非常に大きい。
「例えば、夏の始まりに、道路に残った桜の花びらを見ると、「ああ足跡だ」と思うんだ」あたりのくだりは非常に好きなので、むしろそのあたりからふくらましていって欲しかったかな。
が、うまくは言えないが、こう、事件性のないことを描けるのは結構大事だと思うので、そこは大切にしていって欲しいと思う。
No.017


今回拝見させて頂いた作品群の中でも、相当ユニークな内容の一作。
…それだけに、他には無い様な、一種独特の味わいがありました。
ややクセのある軽い人柄の主人公と、それとは打って変わって事務的な助手とのやり取りは、なかなか楽しかったです。
月並みな事にも心を動かせる主任を、情感豊かな人間だと受け止めるべきか? 若しくはそれに振り回されがちな周囲の人々を、気の毒な立場であると取るべきなのか…?  ……まぁ、傍から見てる分にはどっちでもいいか(笑)
ライトな内容の物語に合わせて、最後には軽妙なオチも付き。……特筆出来るような、大振りな道具こそありませんでしたが…一つの物語としては、とても良く纏まっている作品だと思いますね。
今回、周囲の作品がかなり飛ばし気味でしたので、結果的にちょっと目立たない感じだったのは残念です……
クーウィ


変なヒトたちのゆるゆるな日常、という印象。なんかBL風味も漂っていたり。
ゆるゆるは味でもあるが、主人公がもう一つなにを考えているのかわからず感情移入ができづらい。
たとえば、主人公はなぜ風邪と言われて憤慨しているのか? 理由もわからないし、そんなに目立ちたいキャラにも見えない。
現状では、ギャグだとしてももう一つ不完全燃焼な気がするので、いっそのこと、もっとはっきりコテコテなギャグにしてもよかったのではないだろうか。

>ふと、ゴォンゴォンという機械音が耳に入ってきて振り向いた。
何の音? 自転車ならこんな音はしないだろうし……?

サトチ

☆☆
サッパリさっくりと読める楽しい作品だった。係長の語りによって進行していくので、それはそのまま彼の性格でもある。作中主体と文体の一致が小気味いい良作。
終幕の「足跡って、全ての基本なんだ」という件。若い助手は、学校で習う基本だと答える。しかし教わった理屈と、人生経験に裏打ちされた知識は似て非なるものである。(これは小説にも同じことが言える。芥川賞の選評において、石原慎太郎氏が、人生に裏打ちされた言葉の欠如を危惧していたのを思い出す。)  こうした世代間のギャップによって、人間を浮き彫りにした点が本作の魅力だろう。
難点は改行である。一文ごとに改行されていて、段落の把握ができない。  例えば係長と助手のデスクの比較の件で、いきなり「彼のデスク」と現われたために、誰? と迷った。これは段落によって分けられていれば平易に読めたはずで、一文ごとの改行が文章の進行を妨げた悪例である。改善されたい。
渡辺タテタ








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