【027】境界線の溝 作:逆行 ☆=19 ☆☆=9 ☆☆☆=10 合計=67 ☆(きとかげ) ☆(久方小風夜) ☆(匿名) ☆(リナ) ☆(ラクダ) ☆(朱雀) ☆(小樽ミオ) ☆(穂風奏) ☆(匿名) ☆(匿名) ☆(匿名) ☆(teko) ☆(サトチ) ☆ ポケモンを殺しておきながらもそのことに対して何とも思ってないマスターのことがどうしても好きになれませんでした。そのため、どうしてもマスターを信頼しているツタージャに感情移入ができず、読む・意見を書く上で苦しかったです。 そして、これは、【020】(ポッポくん)にも言えることですが、「送られる」側を主人公にして描いてしまうと、「送」というのがちょっと見えづらくなるのかなという印象があります。それは、受動的な「送られる」という語より「発つ」とかそういう主人公にとって能動的な単語の方が近くなってしまうからなのではないでしょうか。 そして、初めの一文の位置づけが正直よくわかりませんでした。誰に向けた誰の言葉なのかなどなど。 「ただ生きる」って何なんでしょうね……(答えが出せなかったらしい (レイニー) ☆ ・最初のセリフには何の意味があるのかわからない ・途中からご主人変わった?ヨーテリーとハーデリアだし ・サトシのツタージャの過去話かと一瞬思ってしまった ・要するに自分に甘いご主人様が嫌いになれないのねはいはいわかりました、という印象 ・結局のところ、よく分からない。何が言いたいの?何がしたかったの?どの辺が書きたかったの?境界線ってどこ?お題はどの辺にいかしてるの?そんな感じ。 (音色) ☆ 最初の文章、ただ生きていろ、の方が自然だと思う。 なんだか仕事をやめたいという愚痴のように聞こえるのは気のせいか。 あと、一度信じたものを裏切るよりか、裏切ったものを信じる方が難しい。 なぜこのツタージャ逆なんだろう。 (きとら) ☆ 事態の解決も、作中主体の成長もない。ルサンチマンでもないし、自分の優れた点を見出した訳でもない。タイトルとの関連もよく分からない。五千字以上も費やして、完全な停滞を独白することにどんな意味があったのだろうか。 参加賞:☆ (渡邉健太) ☆ なんという共依存。DVを受けてしまう女性の典型的な例ですねー……育て屋で悪い男につかまってしまわないか、おじさん心配です。 このまま何度も何度も裏切られ続けて、それでも『あの人にもいいことがある』と言い続けてついには自分がその毒牙にかかってしまうところが想像できてしまう悲しいツターじゃですね。 共依存は怖いです。 (リング) ☆☆(西条流月) ☆☆(砂糖水) ☆☆(クロトカゲ) ☆☆ こえー。これは怖い。心理描写の妙。 昔むかし、個人サイトや個人日記が隆盛だったころに、とあるリンク先の友達がちょっと受け入れがたいことを日記に書いていて、私はすごく悩んだことがある。その人のこと好きだったし、仲良くしてたんだけど日記に書いてたこと(別に私のことではない)がどうにも許せなくて。結局その人に意見とかはしなかったのだが、しばらくはウンウンと悩んでた。今でもときどき思い出すことがある。 だからこう「ポケモンにとどめをさした」ということに関して悩むツタージャの気持ちにはすごく共感できた。しかも日記レベルじゃなくて、実際の行動だからね。主人が再び同じあやまちを冒したかどうかまではわからないんだけど、わからないから逆にこわいっていうか、心にひっかっかり続けるというか。 いやぁこれは怖い小説だわ。 【気になった点】 冒頭の 生きていれ! は文法的に正しいのだろうか? 生きていろ! 生きていればいいんだ! 生きていてくれ! とかじゃないの?(私が知らないだけならごめん) またこれは主人がそう言ったのか、ツタージャ自身が自分に言い聞かせる為のものだったのか。一番冒頭に出ているから、この作品において重要なのかと思っていたのに、どこにかかってるのか、どこに生かされているのかがさっぱり見えなかった。 【タグ】葛藤、ツタージャ 【お題解釈】ちょっとわからなかった。あえていうなら言葉を贈る? (No.017) ☆☆ グッと来た文【ループから永遠に抜け出せないのかと、恐怖を感じた。】 トレーナーの他の命を八つ当たりの道具にしているような殺しのシーンでは胸が切なくなりました。説教をくらってムシャクシャしている気持ちは分からんでもないですが、それで命を奪っていいという理由にはもちろんなりませんし……。あのトレーナーは自分がやっていることの問題に気がついていないのでしょうか……もし、それに気が付いていないのなら、そのトレーナーとポケモンに出来てしまった溝は埋まらないと思いました。(汗) そして、ツタージャが葛藤するのも無理ないと思い、鳥肌が立ちました。(汗) 信じたい、でも信じたくない、といった感じにツタージャが徐々に自分を見失っていきそうな心理描写がすさまじかったです。 (巳佑) ☆☆ 歴史は二度刺すっ・・・! これは24とは違う意味できつい話だなあ。 まあでもお題が分かりにくかったですね。というよりこれお題が全く無いのでは? 送別、とありますが、話の内容からそぐわないように思えます。となればお題は一体どこに……。 しかしいい感じに上手くまとまっていました。 いやー、しかし24といい優柔不断は身を滅ぼす。わたし自身にもよくよく言い聞かせなければ。 (でりでり) ☆☆ 自分の気持ちを正当化しようともがくツタージャの辛さが痛いほど伝わってくる作品でした。 ツタージャ自身も自分が未熟者であると分かっているんですよね。きっと縁を切った方がいいのだと分かっているのに何もできない自分。一歩踏み出せず、結局依存してしまう自分。両極端に揺れ動く気持ちも、それは未熟ゆえ。結局答えを出すも、まだ心は迷路の中……なんてイイ話なんだと(笑)。ごちそうさまです。 最初の一文と後の文章との繋がりが見出せませんでした。無い方がいいかも。文章に違和感ありますし。 正直☆☆☆をあげたいところなのですが、お題がほぼ使われていなかったので一つ減点です。送別と言いたいのでしょうが、送別はちゃんと見送られてこそ送別です。勝手に出て行くのはちょっと違う気がいたします。ツタージャがマスターと別れようとするための屁理屈の一つなのかとも思いましたが……。 余談ですが、この話を読んでこの曲を思い出しました。 http://74.xmbs.jp/onexone-14647-n2.php?guid=on (乃響じゅん。) ☆☆ ポケモンでも人間並みに思考を張り巡らすときだってあるし、トレーナーから離れたくなるときもあるんだろうなあ。妙に人間クサイツタージャがイイネ!ただ、幸せかって言われたら当の本人(ツタージャ)は幸せなんだろうけど第三者から見たらそうじゃないような…と不安になるストーリーでした。これは難しいな。考えさせられる (tac-ティス) ☆☆ 怖いぐらい破壊力のあったお話。……ってか、ある意味トラウマクラスの問題作。誉めてます。ええ、全力で() 兎に角、心理描写とそこに描かれている葛藤がすごい。どうすごいかと言うと、この手の自己嫌悪とその追求にしては、全く容赦がない事。 多くの場合、こう言う懊悩は延々堂々巡りを繰り返すか、若しくはどこかで手厳しさが欠けており、中途半端なものに終わる事が殆どなのですが……この作品の主人公は、敢えて自らの意識に決別ではなく許容する事を選択し、尚且つその決定そのものに対して覚悟を据える事を決断している。こう言う片の付け方の作品は初めてでしたので、非常に新鮮な感じが致しました。 更に結びの形も、それで無事大団円を迎えるわけではなく、再び同じようなシチュエーションを用意した上で、結果のみを未決のままに残し置いて幕を閉じている。これを中途半端と評する方も少なからず居られるとは思いますが、自分はこの非常に後味の悪い不気味な締め方が、結構気に入っています。 そこそこの字数の割には、全くそれを感じさせなかった一作。……惜しむらくは、物語の形式上、描かれる世界が限定されており、やや平坦な印象が否めない事。 まぁしかし、少なくともこの作品に関しては、それは大した問題ではありませんね。ただ、同時にお題の存在感もちょっと薄かったような感じでしたので、そちらはかなり評価に影響してたりします…… (クーウィ) ☆☆☆(匿名) ☆☆☆(アポロ11) ☆☆☆ ・出だしがすごくいいと思います。(りえ) ☆☆☆ 生きろ!ではなくって『生きていれ!』なんですね。 一瞬誤植とも思いましたが「生きていればいい」の命令形かなと勝手に解釈しました。間違ってたらすいません。 タイトルと言い、ツタージャの最後の一言と言い、作者さんの感性に☆3つです。 (SB) ☆☆☆ バイバイするツタージャ可愛いです。 (海星) ☆☆☆ >何も信じるな、何も疑うな、ただ生きていれ! いれ → いろ もしくは おれ かと思われます >御主人様に優しくされると、ここから離れたくなくなっちゃうんだ。 御主人様 は他の箇所では マスター となってますので統一した方が良いかと思われます >たとえば「貧しさのためにお金を盗んだ」とか「襲ってきた相手を殺した」とかだっだら。 だっだら → だったら >私が支持通りに動かなかった時、あえて聞こえるように舌打ちしてくれればいい。 支持 → 指示 (門森 輝) ☆☆☆ ツタージャの苦悩の書き方、とてもうまいです。まさしく溝でしたね。『快く送ってくれるような事を言っておきながら、さっきよりも私をきつく抱きしめている。これじゃあ逃げたくても逃げれない。矛盾しているよね、これ。』上手すぎだろうこの文…! ただ思ってしまったのが、『送る、贈る』のテーマはどこぞ…?です。 賢くもバトルでは弱く、そして何より優しかったツタージャ。ちょっといまからツタージャ育ててきます。 (銀波オルカ) ☆☆☆ 恐いなあ恐いなあ、恐いなあ。マスターの二面性もツタージャの葛藤も恐い恐い。ゾッとします。こういう関係性は現実でもザラにありそうですもの。 書き方が非常にエグイ。そして上手い。手放しで喜べるような内容ではありませんが……不思議と不快感はあまりなかったです。ラストは戦慄ものでした。 (レイコ) ☆☆☆ *おもしろい文章だ *悪い男についていく女の思想にも近しいものをかんじる *だいすきなんだ。だいすきならしょうがないんだ。 *胸にじわじわきた *きっと最後のシーン、彼女は目を閉じてる *ごまかしきれなかった *せつない *タイトルの意味? (CoCo) ☆☆☆ あえて王道を外してきた作品。 叙情的な表現が多く、文章も巧くて読みやすい。冒頭で自由になりたい、主人の下を離れたい、しかしそれは嘘。といった具合にフェイントかけてから本題を提示する手法は、読者にテーマを印象づけるのに一役買っていると思う。 しかし、最後の一文が余計なことをしてくれた。 一度トラウマを経験したツタージャだったが、ラストシーンではそれがまた繰り返されようとしている。その流れを思い出してツタージャは思うのだ。 「大丈夫、私はマスターを信じているから。」 何を信じる? マスターがポケモンを殺さないことだろうか? ラストに至るまでにつらつらと述べてきたことは、マスターの「負の部分」が人間的におかしくて、それを肯定するか否かという問題についてだ。作中でも「やっぱり本質の問題から目を逸らしてはいけない。ポケモンを殺した。それを許すか許さないか。」と述べているとおり、それは間違いない。 そして最終的にツタージャは肯定することに決めた。マスターを信じると心に誓った。が、翌日のことだ。あの事件が繰り返されて、その時に信じることは何だろう。 殺さないでくれ、と思ったのなら物語が成立しないことになる。既にツタージャは物語を丸々一つ使って、肯定することに決めたのだから。 じゃあ、そうした負の部分があっても、マスターの本当の姿はそうではないと信じている、そんな意味だろうか。数文前で語られていたように、マスターは絶対的に良い人で、神様なんだから……と言い訳をして。 これについては明確な描写がないから分からないとしかいいようがないが、私の解釈では、マスターが良い人・神様、それを信じるのではないと思っている。つまり、殺さないということを信じているのだと思うのだ。 当然これでは物語が破綻するが、この作品の本当にすごいところはここから。 冒頭で伏線が張られていたとおり、ツタージャは何より嘘つきという特徴を持っていた。これが実は信じ切れていないという可能性を物語上に残す。そして最後に文字数を見てほしい。5501。ほぼ半分というのは恐らく意図的なものだろうと私は思う。 確かにこれ以上付け加えることはないが、なぜ1万字の半分くらいになっているのか? 答えは物語のラストを見ることで簡単に解決する。 もう一度同じ事が繰り返されるからだ。残りの4500字を使って、この作品で起きたことをもう一度繰り返すから語られていない、それだけのことだ。この後、ツタージャは再び葛藤の螺旋に陥ることになるだろう。そうして泣いて信じたふりをして、また繰り返す。そうして終わらない。 実際のところは作者にしか分からないが、私はこの物語にそうしたある種一定の無限性を感じた。ここまで語らせたのだから評価は必然的に決まってくるというものだろう。文句なしの☆3つだ。 だがお題の使われ方が曖昧という点は直してほしい。 余談 自分でも深読みしすぎではないだろうかと思っている。あるいは偶然なのではないだろうかと。 とりあえず最初の方で語られた事件に※マークを付けてほしい。それから、ラストの事件にも※を付ける。一番目の「しかし、マスターはその後もまだ何か言っていた。」の後から最後まで(もちろん繰り返すのだから二個目の※部分も含む)の文字数を計ってほしい。 4461文字 私は鳥肌が立った。 (鶏) ☆ 自作品。最初の一文絶対いらん。なんでいれたんだろう。(逆行) |