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  [No.2018] 鳩をどけろ、カメラを回せ 投稿者:紀成  投稿日:2011/10/21(Fri) 20:41:26   98clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

ピジョンが住み着いていた。
それは、私にしか見えないようだった。なんとも無い、普通のカメラなのに、私がレンズを覗いて何かを撮ろうとすると、必ず一羽のピジョンが景色の中に映っていた。シンオウ地方の大平原、カントー地方の田舎道、ジョウト地方の紅葉道、ホウエン地方の大海原。
そして私が住むイッシュ地方の大都会の中にも。

普通の人にはただのカメラらしい。以前友人に見てもらったが、特に変なことは無く写真が撮れた。丁度夏休みだったため、一面の向日葵が眩しかった。だが、もう一度私が撮ると必ずピジョンが咲き誇る向日葵の中でこちらを見ているのだ。
ある時は大平原上空で空を飛んでいた。
またある時は田舎道で土をつついていた。
そのまたある時は紅葉道で振り返っていた。
そしてまたある時は大海原で餌を採っていた。

何回『疲れているのかな』と思っただろうか。医者に相談しても、何の解決方法も見出せない。何しろ、『疲れているのだから旅行にでも行ってきなさい』と言われ、すっきりしたところでそのカメラを取り出してみても、やはりピジョンが映っているのだ。
これはノイローゼなのか。いや、もっと別の何かなのか。
私はピジョン恐怖症になりそうだった。否、なりかけていた。

丁度その頃、高校時代の同窓会があり、私は生まれ故郷のカントー地方に出かけた。何故こんな時に限って同窓会なんて開くんだ、と思ったが友人には会いたかった。皆それぞれ仕事に就いていて、その話に花が咲いた。ある者は観光会社に就職し、ある者は保母さんになり、ある者は小説家になっていた。
『こうして見ると、よくあんなにやんちゃしていた自分が社会に出れたなって思うよ』
友人の一人が呟いた。彼は高校時代、勉強せずに部活に専念していた人物だった。
『そうね。大人になりたくない、言いなりなんかになりたくないって言ってた私たちが……』
そういう彼女は不良グループに入っていた。今思えば、それも小さな可愛い物だったのだが。
『知識もついた。金も稼げるようになった。充実しているはずなんだけどな。
でも正直に言えば、あの頃は夢を見ていたんだ』

夢を見ていた。
その言葉が、いやに引っかかった。

『下らない話で笑い転げたり、学年の可愛い子に一斉に告白して玉砕したり、ガキっぽい原因で喧嘩したり……
見えない明日を恐がることもなく、ただ楽しんでいた』

私は同窓会の名簿を見た。一人だけ、いなかった。聞けば、警察官になった者だという。随分今日の同窓会を楽しみにしていたようだが、昨日殉職してしまったらしい。
『おい、記念写真撮ろうぜ』
皆が皆、デジカメを取り出す。私もあのカメラを渡した。さて、今回は大丈夫だろうか。
『撮るぞー』

パシャリ、という音がした。


案の定、写真にはピジョンが映っていた。俺の友人の膝の上に、ちゃっかり座っている。
……
今の生活に、不満はない。それは友人達と同じだ。だが、俺の目にはピジョンが映っている。何を象徴しているのか。過去への執着か、それともこれから先の不安か。
どちらでもいい。

避けて通れる物、通れない物。
退けることが出来る物、できない物。

どうやら俺がいくら退けようとしても、ピジョンは退いてはくれないらしい。
ならば。


『鳩はどけずに、カメラを回せ』


  [No.1882] 数えちゃったぜテレポのカオス 投稿者:マコ  投稿日:2011/09/18(Sun) 20:08:01   66clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

こんばんは。マコです。
自分の【書いてみました】を含めてのテレポートのカウント、しました!



テレポートの回数は7回です!
ですから、最終カウントのあった「そこは金色の大地」での回数が13だったので、後6回です。
私のヒロイン(マイコちゃん)がヒメリの実をあげているはずなので、テレポートに使うか、他の技に使うか、他の話に出てくるポケモンについばむとか虫食いされるか。
其処ら辺を楽しみにしてます。


  [No.1876] カオス「か‐おす」 混沌としていること。もしくは何もかもごちゃごちゃになって見分けがつかないこと。ケイオス。[英」chaos 投稿者:音色  投稿日:2011/09/17(Sat) 20:33:09   115clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 ばっしゃん
 落ちた先は水たまりでした。もっというと水が張ってあるタライでした。
 付近には俺より先に飛び込もうと待ち構えてた黒坊主がぐるぐる旋回している。
 そして極めつけは、ホースを構えた青年一人。

 あ、毒男だ

 って何故やねん。俺別に洗われぶほっ。ホースの水かけんな。
 だぁぁあれだ、話がややこしくなる前にとんずらしよう。テレポテレポ。


 ・・ここどこー。
 ほらあれですよ。俺のテレポートって完全ランダムじゃないですか。どこに行くか俺に決定権がないわけで。
 真っ暗なんですよ。光がないんですよ。俺フラッシュでも使えたら問題なかったんだろうけど技マシンにも嫌われる体質だから覚えられないんですよ畜生。
 洞窟?洞窟か何か?ねぇここでズバットかコロモリかその進化形に襲われたら俺どうすればいいの。穴を掘るを習得してるアイアントとかだったらマジ鬼よ。
 真っ暗、つーか圧迫感。あの、あれだ、もふもふ地獄に近い。ていうかあの、俺、移動できないっつーか浮いてません?持ち運ばれてません?

「だめ。返してきなさい」

 なんかどっかで聞いたセリフ、とか思う前にぼとっと落とされた。俺一般的に言う爆発物だからもうちょっと大切に扱ってくれてもいいんだよ?
 どこで俺を拾ったのか分からないジュぺッタ君に挨拶する前にテレポで逃走しました。


 落っこちた先はなんかのテーブルの上でした。
「おい、これってどういう事だ」
 なんか紫色の制服来た男の子がカード持ってこっち見てるんですけど。
「俺はフィールドにノコッチは出したけどビリリダマとか出してないんだけど」
「うるさい、うちの光学ポケモンバトルシステムは開発中だと言っただろう。多分何かのアクシデント・・」
 ちょ、やっべここポケモンの世界っつーかポケモンカードバトルの世界じゃねぇかぁぁ!よりにもよって第一話とかぁぁ!
「すんません間違えましたお構いなくどうぞっ!」
 間違える方向すら間違えているような気もするけど俺のテレポってまさにカオス。


 ・・・。
 ナゲキってたしか五匹一組でうろうろするんだよね。ぶっちゃけそれって結構物騒じゃねぇ?怖くねぇ?格闘タイプが五匹で群れ作ってうろうろすんだよ。囲まれたらアウトじゃねぇ?
 ってことは俺すでにアウトなんだよね。
 囲まれてます。めっちゃ睨まれてます。俺何にもしてないよ。ただテレポートしたらズルッグの真上に落っこちただけで。
 ダゲキ4匹+ズルッグってどこの果樹園ですか。予想はつくけど。物凄く予想はつくけど。
 逃げよう。これ逃げないと死亡フラグだから。自分で意図せずフラグ立てて回収なんていやだ。

 

「ぬー」
「・・・」
「ぬー」
「・・・」
「ぬー」
 なんですかこの間の抜けた癒し感全開の鳴き声は。ぬーさん!ぬ―さんじゃないかお前は!
 悪人にまさかのギガインパクトをかますぬ―さんが好きだ俺は。別にプルリルと人間の恋物語が嫌いなわけではなく。
 ところで、ぬーさんがいるだけでここは一体全体どのシーンですか。わからねー。
 まぁ、仮にどのシーンでも俺は背景を転がる赤白ボール以上に描写されることはおそらくないだろう。
 それではさよなら癒し空間。くそ、次はヌオーになりたい。何も考えたくない。課題とか現実とか試験とか追試とか。



 ごろん、と次に落ちた場所はどうも金属臭かった。なんつーか、うん、焦げたようでそれでいて・・。
 火薬?爆発物?そんな感じ?いや、俺自身が爆発物ですが何か。
 ・・なんというかね、ここすごく物騒な空気をはらんでますよ。なんてシリアス、俺みたいなちゃらんぽらんギャグより横着者星人(元人現在ポケモン)がくるような場所じゃないのよ。
 転がっていけばもっと普通の場所に出られると信じてみる、が、そんなフラグ圧し折られるにきまってるじゃんか。
 キュウコンが死んでいた。一瞬長老かと思ったがまともに考えてあのチート狐が死ぬはずないから即その考えは却下された。
 直視したくないんだけど、死臭とかきついんだけど、その横で尻尾が一本のロコンが親であろう狐にすり寄っているのが目に入る。
 ・・・まともに考えれば、流れ弾か狙われたのか。銃撃だろうけども。
 戦争、とかいうシリアスな単語がひょいと出てくる。いかん、これ以上俺がここにいたら世界観破壊じゃ済まない。それこそネットの壁崩壊してこの世のありとあらゆるアホワールドがバグにまみれるだろう。
 本能に従えば俺がこの鈍色の時代にいればほぼ間違いなく死んじゃうという恐怖が勝ちました。
 逃げます。逃避します。俺に安住の地を。願わくば冷蔵庫を。


 ここまでうろうろゴロゴロしてたんだけどさぁ。
 俺テレポートのカウントしてねぇや。
 まぁそのうちきれるだろう。
 その時はその時です。
 いい加減家に帰りたい。
 ポケモン世界放浪記って言うかこれただの罰ゲームだよ。お腹すいたけどビリリダマって何食うんですか。電気か、電気なのか。
 誰かたすけてー(棒読み)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
余談  一カ月ほど書いていなかったような記憶があるのでリハビリしてみるともー駄目だこりゃ。
冒頭の奴は脳内辞書検索結果です。

【これいつ終わるんだろう】
【打ち切って欲しいのなら拍手しなければいいんだよ?】


  [No.1872] まさかそういう展開だとは 投稿者:マコ  投稿日:2011/09/17(Sat) 05:10:22   65clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

音色さん、レスありがとうございます。
性別不明のビリリダマの一人称が「俺」って何故?とか思っていたら、成る程、そういう真実があるとは。びっくりです。

オプション云々は、パッと「こうなったら面白そうかな」って思い、そうしました。
ですから、早くレベル5にならないと、自分で攻撃できないのです。
タイプ一致技を使えるのは、本当にずっと先のようです。

頑張れ、ビリリダマ。頑張れ、音色さん!


  [No.1870] 俺というキャラクターそのものがなんか違う 投稿者:音色  投稿日:2011/09/16(Fri) 22:19:32   61clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

なんか【書いてみた】ついとるー!

どうも、ビリリダマな音色です。
ていうか、もしやマコ様気づいておられなかった?

ビリリダマって、俺ですよ?つまり音色ですよ?名前がないことはないですよ一応。ただ面倒くさいからだしてないだけで(略

・・しかしよくよく考えればビリリダマ=俺と言う図式を正確に何処にも書いてねぇじゃん俺!うーん誤解をまき散らすわけだすんませぇぇぇん!


まーいつの間にかマコ様ランドともコラボれたみたいだし長老は是が非でも俺に攻撃技を与えようとしないらしい

俺がレベルアップ音を奏でられる日はあるのか!(多分ない

【でも俺と言うキャラがなんか違いすぎるような気もしないでもないような気もしない・・・つまりどっちだ】


  [No.1869] 【書いてみました】飛んで来てみたら(後編) 投稿者:マコ  投稿日:2011/09/16(Fri) 22:05:14   59clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

派手に雷ぶっ放して悪党を沈めて(というが、俺は雨乞いをしただけだ)少し経ってから、会話することになった。
けど、人間にポケモンの言葉なんぞ通じねえから、話っつってもどうすんだ?


とか思っていたら、女が何かピンクの獏みたいなポケモン、ムシャーナを出していた。
「テレパシーで通訳できるみたいだから、話せるよ、多分ね」
じゃあ、折角だから、俺がこうなった経緯を話して、悩み相談でもしてみようか。


〈俺は名前のないビリリダマなんだ。元はお前らと同じ人間だった。けどある日、ある怪しい喫茶店に迷いこんで、そこから帰る途中に長老とかいうキュウコンにもふもふされて、こうなったんだ!〉
「訊きにくいこと、訊いていいかな?」
女が質問してきたから、取り敢えず聞いてみる。
「もふもふってどんな感じなの?」
〈それかぁ。それは……出来るなら、二度とされたくねえ。気持ち悪い。地獄だな〉
「もし俺らが食らったらどうなんねん?」
〈物好きだな。多分、まともにロコンかゾロア辺りになるんじゃねえのか。俺が特殊なだけで〉
「……お前は人間に戻れるん?」
〈そんな話は聞いたことねえ。多分、無理だ〉
こいつら食い気味に訊いてくるな。
すげえ、カンサイの人(女は違うけど)。


そして、暫く話した後、俺は切り出した。
〈皆、俺の悩みを聞いてほしい〉
「どんなもの?」
「俺らでよかったら聞くで」
〈どうすれば俺は強くなれる?〉
『……』
あ、皆黙りこんだ。


しばらく時間が止まった感じになったけど、男の一人が口を開いた。
「簡単やろ。戦って、相手を倒せばええやんか」
〈そうなればいいんだけど、のっぴきならない事情があるんだよ。これ見てみろ〉
俺は紙を投げた。長老からもらったやつを。
「……ええ!?」
「ホンマかこれ?」
「悲惨やなぁ……」
それは俺の技リストだ。
嫌な音、テレポート、雨乞い、充電。
「……お前、どうやって攻撃すんねん」
「悪あがきとかかな?」
〈85ターン耐えられるか!〉
そんなことは無理だ。
どんなに強い、伝説的存在の奴でも無理だ。
〈だから、俺に攻撃技を教えてほしい。何でもいいから!〉
「10万ボルトがいい?それとも、雨乞いがあるから雷?」
おお、どっちも嬉しい!
「命中に重きを置くなら10万ボルト、雨乞いを活かしたいなら雷がオススメやな」
〈雷がいい!〉
「じゃあ、雷の技マシンを当てようか……」
黄色いディスク型の機械を俺に当てようとした女だったけど……、

バチッ!!


「嘘っ!?」
「何で拒絶されんねん!」

何故か弾かれて、雷を覚えられない。
その時、俺の頭の中に声が聞こえた。
《甘いぞ、ビリリダマよ。お主は技マシンを使えぬ。》
長老!!何てことしてくれる!
〈じゃあ、他人の補助しか出来ねえのかよ!?〉
《その場合、経験値はほっとんど貰えないがな。》
〈うぎゃあああ〉
7人が憐れんでる……。


〈ごめんな、何か迷惑掛けっぱなしで……〉
「い、いいよいいよ。何も悪くないし」
「せやで。お前に責任はないやろ」
そして、さよならの時になって、女が何かを俺に渡す。
これは……ヒメリの実?
〈貴重だろ?いいのか?〉
「トモダチのしるし。これを見て食べて、私達を思い出してね」
「お前、色々あるやろうけど、負けんな!」
「強くなったお前とまた再会したいわ」
久し振りの優しさに心が温まった。
俺は嬉しさと共に、テレポートをした。




マコです。
これにて完結です。
しかし、長老は悪いですね。
研磨して、更に変なオプションをつけるとは。
音色さん、ありがとうございました。
【コラボ万歳】


  [No.1865] 【書いてみました】飛んで来てみたら(前編) 投稿者:マコ  投稿日:2011/09/16(Fri) 03:50:32   67clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

俺はビリリダマ。元・人間。訳あってポケモン世界に迷いこんで、もふもふという名の研磨をされ、テレポートで色んな世界をさ迷っている。


で、飛んで来たのはいいんだが……。


何で俺は黒ずくめの奴に抱かれてんだ!
仕方がねえからじたばたと暴れてやった。
「フン、ただのボール風情が、暴れたって一緒だ!」
効いてねえっ!まあ俺はじたばたなんて覚えてねえし、ビリリダマはじたばた覚えねえからな。
じゃあ、今度はテレポート……。



出来ねえ!!
何で出来……あ、そこには棺桶の……デスカーン。
こいつ、黒い眼差し使って来やがった。逃げられねえのか……。


俺が諦めかけた、その時だった。


救世主、否、救世主達は、突如として来やがった。


正直、俺の周りには、わんさかと黒ずくめの奴、つまりロケット団がいた訳だ。
だが、突如として現れた6人の男と1人の女は、ポケモンに上手く指示して、悪党をバタバタ倒していく。
つえぇな、こいつら。
特に女が。弱点とか見抜く知識が半端ない。


つうか、俺を抱いてる奴もヤバイって顏してやがるし、そろそろ悪党全滅、か?
けど、その悪党は意外なことしやがった。

ポーン

ってえええっ!
俺投げられた!
やべえっ、逃げて逃げて救世主さん、俺に当たったらマジで死ぬから!

「ビリリダマ投げたやん!」
「アカン、どうすりゃええねん!」
カンサイ弁で言われても!俺も無理!
つうか、このまま人殺しとかになったら俺どうなるのまさか刑務所とか処分場とか
「ら、ラグラージ!」
あ、女が動いて沼魚が出てきた。
ってぶつかる!

ゴト……。


「……え?」
「爆発……せえへんやんか」
俺……地面に衝突したはずなのに爆発してねえ。何で……。


……あ。思い出した。ラグラージ。
確かこいつ、隠れ特性持ってて、それが「湿り気」だった気が。
「ともかく、これで人質ならぬポケ質いないから、思い切って攻撃できる!」
女がそうやって宣言していた。こいつだけ言葉の感じが違うのか。


俺は助けてもらったから、恩返しをしたくなった。


空に向かって叫んだら、雨雲来た。つうか呼んだ。
そうしたら、とにかく雨降った。雨乞いだからな。

まあ、雨降るのはここら辺だけだがな。

救世主は最後の仕上げとばかりに、電気のポケモンばかり出している。あ、指示出る。
「ライボルト、」
「デンチュラ、」
「レントラー、」
「デンリュウ、」
「サンダース、」
「ジバコイル、」
『雷!!』


6本分の太い稲光が煌めいたから、俺らは勝った、はずだよな。




後編へ続く。



マコです。
まず、音色さん、さ迷うビリリダマを勝手に使ってすみません。
私の話の世界に迷いこませてみました。
後、折角だから、と、テレポート以外の技使わせてみました。
雨乞いからの必中雷コンボで相手を打ち破りました。
攻撃技がなくても、協力すれば、何とかなるようです。
それでは、また後編で!


【何か色々すみません】
【コラボを恐れないで】


  [No.1755] ミドリのジャローダに彼女が出来たようです。 投稿者:紀成  投稿日:2011/08/16(Tue) 10:54:51   83clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

最近、仕事があまりはかどらない。パソコンは使えるが、愛用の机が使えないことが多くなっているからだ。冷房の効いた部屋で、ガラステーブルで慣れない体勢で仕事をする。当然、腰も痛くなる。
理由は分かっている。ジャローダのせいだ。
自分の机を陣取って、せっせと手紙を書いているのだ。尻尾を器用に使い、ガラスペンでインクをつけ、可愛らしい便箋に文字を書いていく。はっきり言って何を書いているのかさっぱり分からないが、ポケモン同士では通じるのだろう。
そして、その書いている横顔がとても嬉しそうなことに、本人は気付いているのだろうか。ツタージャ時代からクールで通してきた彼の性格が、ここで崩れるとは。
主人であるミドリはおろか、本人すら予測できていなかったのかもしれない。

そう。ジャローダに、彼女が出来たのだ。

一ヶ月ほど前。期末試験が終わった日、ミドリは家に戻らずに直接ヒウンシティへ向かった。十三時発のホウエン、ミナモシティ行きの客船に乗るためだ。毎月連載している雑誌のコラムに、ホウエン地方のコンテストを紹介することになっていたのだ。
船に揺られて三日。ミナモシティに着いたその足でミドリはコンテスト会場に向かった。ノーマル、スーパー、ハイパー、マスター。全てのランクと、五つの部門がそろった巨大な会場だ。
会場内はコーディネーター達が沢山いた。連れているポケモンはどれも毛並みがそろっていて、艶もいい。片隅にはポロック製作の機械もある。
その中に、ミドリは一際輝く毛並みを持ったミロカロスを連れた女性を見つけた。女性自身も美しい。
「あの、お時間よろしいですか」
女性が振り向いた。ミドリは名刺を取り出す。彼女は驚いた顔になった。
「まあ!記者さんなの?」
「こんな子供に…とお思いかもしれませんが、全力で記事を書かせていただきます。取材よろしいですか」
彼女が笑った。
「ええ。お願いするわ。どんなことも聞いて」
「ありがとうございます。では…」
彼女の名前はミレイ。キナギタウン出身の二十八歳。連れているミロカロスは幼い頃、ヒンバスの時に怪我をしていた物を助けてそのまま手持ちになったという。
「最初はどうしていいか分からなかったの。バトル向きでも、コンテスト向きでもないでしょ。でもね、ある時本で見たのよ。すごく珍しいポケモンだって」
進化方法は、しぶいポロックを沢山あげること。美しさを磨いて進化するらしい。かなり特殊な進化方法だ。
「しぶい味の木の実を集めるのに一ヶ月。レベルの高いポロックを作るのに二ヶ月。進化させるのに三ヶ月」
「大変ですね…」
「でも今ではバトル、コンテスト共に活躍できる、大切な相棒よ!」
ミロカロスが嬉しそうに鳴いた。大きい。どのくらいあるだろう。これじゃうちのジャローダよりでかい…
「貴方はどんなポケモンを連れてるの?もしよければ、見せてくれないかしら」
私はボールを二つ取り出した。海の側で、しかも冷房が効いてるから、彼も水蒸気になることはないだろう。
「ジャローダ!フリージオ!」
ギャラリーが大きくどよめいた。当たり前といえば、当たり前。イッシュのポケモンはここでは見られない。
ジャローダは相変わらずツンとすまし顔。フリージオは周りの熱気で今にも水蒸気になってしまいそうだ。
しかしこうして比べて見るとミロカロスはでかい。ジャローダの二倍近くある。うちのジャローダは♂なんだけどなあ…
ふと、ミロカロスがミレイの後ろに隠れてしまった。彼女がどいても、すぐにまた隠れてしまう。
「どうしたの、ミロカロス」
私とジャローダは顔を見合わせた。もしかして…もしかすると…
ジャローダは何処から取り出したのか、バラの花を差し出した。だけどミロカロスは出てこない。尻尾を器用に使って受け取るだけだ。
「…」
私はこんな人間臭い姿を見せるポケモンを、初めて見た。


まあ、それから二日の滞在期間の間にめでたく二匹は恋人同士になって、今は遠距離恋愛中。年の差って感じじゃないけど、体格差…?カップルの誕生となったのでした。
ちなみにユエさんに話したら、『うちのバクフーンもそういうお相手がいてもいいかもね』って。
その言葉を聞いたバクフーンが食べていたユキノオーカキ氷を噴き出しかけたのは、また別の話。

――――――――
何かシリーズ化した。そして音色さんありがとうございます。さて何をいただけるのか…
楽しみにしております!さて次は誰のポケモンにしようかなー


  [No.1754] 成長した火山にお祝いを 投稿者:音色  投稿日:2011/08/15(Mon) 23:56:07   81clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

「これはこれは・・・」

 いつものようにメラルバを預けにきた黒服の男性は、贔屓にしているカフェの看板息子の急成長にさすがに戸惑いを隠せなかった。

「朝起きたら、進化してたのよ」

 店主の言葉に苦笑する。アイテムを利用する進化ならともかく、己の経験によって姿を変える種族であるならばあり得る話だ。
 カウンターに寄りかかるようにしてこちらを見ているバクフ―ンも、どこか気まずそうな顔をしている。

「ふふふ、とても立派になられましたね。私としても、彼の成長は喜ばしい限りですよ」
「よかったわねー、そう言ってもらえて」

 よろしいですか、と前置きをして大きくなった火山の首元をそっと撫でてやる。マグマラシの時にもメラルバと一緒にたまに近寄って来たときに、よくこうしてやった。
 やはりくすぐったいのが、目を細めて嬉しそうな顔になる。

「では、いつものようにお願いしますね」

 まだ少し眠りの中にいるメラルバをそっと彼に預ける。
 マグマラシ時代の時は、少しずつ成長するメラルバを抱っこするだけで精一杯だったのに、今では頼もしく彼女を受け止めてくれた。


 ぱちり、と目を覚ましたメラルバはいつも嗅ぎ慣れた匂いが少し変わっていることに首をかしげた。
 くんくん、と抱っこしてくれている相手がどうもいつもより、大きい。
『ほえぇ?』
『ん、起きたか?』
 見上げたそれは、見慣れたマグマラシではない。しかし、変わらない彼であるという事が匂いで分かる。
 大きく、温かくなった彼に、メラルバは一気に鼻をこすりつけて甘え始めた。


「さて、何がよろしいでしょうかねぇ」
 その頃、カクライはショッピングモールにいた。
 バクフ―ンに・・彼に気に入ってもらえるものはなんだろうか。
「ふふふ、他者に何かを送るという事は、久しぶりですね」
 心なしか、彼の口元は緩んでいた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
余談  つづくよ、たぶん
バクフ―ンもふもふしに行きたい。うちのメラルバぎゅぎゅっとしてください。

【進化おめでと―!】


  [No.1753] そこは金色の大地 投稿者:音色  投稿日:2011/08/15(Mon) 23:31:42   120clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 テレポート 13/20

 ごろりとやってきた場所は、なんかすごく静かだった。
 鮮やかに広がる田畑は金色で、豊作の秋がその場を支配する。
 なんつーか、えらく平和な場所に来てしまった。いやー、今までは586様ワールドばかりをさまよってたわけだからこういう呑気な場所だと落ち着く。
 ・・いや、落ち着きたいんだけど。

 どうもここも穏やかな空気とは裏腹な気がする。

 ごろごろごろり、転がっていくと何やらお祭り準備ムードをぶつかる。
 雨降大社、と書かれた場所にうっかり出てしまった。中から声が聞こえる。

 
 燃えよ、燃えよ、大地よ燃えよ
 燃えよ、燃えよ、大地よ燃えよ

 見よ、暗き空 現れし火を
 火よ我が命に答えよ

 燃え上がれ火 燃え上がれ火 燃え上がれ炎よ
 燃え上がれ火 燃え上がれ火 燃え上がれ我が炎
 我が眼前に広がるは紅き地平

 燃えよ、燃えよ、大地よ燃えよ
 恐れよ人の子 我が炎
 燃えよ、燃えよ、野の火よ燃えよ
 放たれし火 金色の大地に燃えよ


 少し細いがまぁ窓越しに聞こえるから良いんじゃね、と適当な事を思っていたらなにやらダメ出しをされている。
 妖怪九十九は人を食って云々、のあたりで納得する。なるほど、どうやらかの有名なツッキ―のお話らしい。
 しばらくマシンガントークで怒られるツッキ―に多少同情。しかしどこかで何かを間違うと俺が喰われかけるかもしれない。ビリリダマだけど。
 お話の展開的にそりゃないか。
 長居してもあれかな、と思って転がり出す。後ろからはっきりとした声で雨の歌が聞こえた。


 降らせ、降らせ、天よりの水
 降らせ、降らせ、天よりの水

 見よ、空覆う暗き雲を
 雲よ我が命に答えよ

 降らせ雨を 降らせ雨を 消え去れ炎よ
 降らせ雨を 降らせ雨を 消え去れ悪しき火
 我が眼前に広がるは豊かな田

 降らせ、降らせ、大地を濡らせ
 恐れよ妖 我が力
 降らせ、降らせ、野の火を流せ
 降らせ雨を 金色の大地を濡らせ


 歌はまるである種の呪詛でもある。
 毎年毎年歌い続けば、それだけ強くなるような気もする。
 部外者が勝手なこと言ってんじゃねーよ、一人突っ込んで転がっていく。


 あり、と気がつけばどうも不思議な時間になっていた。
 先ほどまでは確かに昼だった。太陽は天辺近くにあり当分夜は来ないとばかりに思っていれば。

 夕日だった。なんか、時間がおかしい。勢いよく風が吹いた。

 ばったりと、ダ―テングにあった。
 ただ普通のとちょっと違ってる感じで。威風堂々、というか、そりゃまぁ立派だった。蓄えた白髭がよく似合っている。
 まるで風と一緒にそいつが現れて、なんというか、不思議と怖くなかった。
 
「この辺では見ない者だな」

 狐の眷族ではないだろう、ぽつりと天狗は言った。
 あぁ、そういえば、あの話のなかには居場所を奪われた山の神様が登場したなぁ。ふと思い出す。

「この景色が好きか?」
「へ、えぇ、まぁ、好きです」

 突然聞かれて思わず適当な言葉を返す。風が波打つ金の穂、夕闇が僅かに橙色を残して田を染め抜いていく。

「そうか」

 友の狐もこの景色が二番目に好きだと言っていた。
 ほんの気まぐれで、間違いだらけで迷い込んだ俺に話しかける天狗は、少し寂しそうだった。
 神としての名を呼ばれることが、この先に、おそらく二度とないだろうと先刻その妖孤と語ったばかりなんだろうと、思い立つ。

「俺は、忘れませんよ!」
「?」

 テレポート間際に、どうにか思い出した山の神の名前を呼ぶ。
 どんな表情したのか、見れば良かったと後悔したけど、まぁ、いいか。



 部外者、読者、そこにいちゃいけない舞台裏。
 ごろごろしながら俺は今日も迷子です。


 つづけむっそ
――――――――――――――――――――――――――――――――――
余談  やっちまいました。野の火とのコラボ。いやなんかもうごめんなさい。白髭さん大好きです。


【コミケお疲れさまでした!という思いを込めて】
【もうお約束だ、拍手を(略】


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