10まんボルトという技がある。
だが、この技は電圧100,000Vの電気を送りこむ技ではない。
日本名の命名者が「これは10まんボルトくらい出ている」と適当に名付けたようで、電圧に根拠など無い、そもそも英名はサンダーボルトである。威力が90くらいの強烈な電撃を放つ技なら何ボルトだろうと「10まんボルト」と呼ぶ。
このように技名の付け方はすごく適当である。
例えば地震、これが本当に地震を起こしているならばそう簡単に連発できるわけがない、だから"天災としての地震を起こすわけではない"と考えるべきだ。建物内で使っても建物に被害は全く無いが、相手を大きく揺らす技であることは確かなので、そういうことをする技と見られる。
地面を介して相手に振動エネルギーを送り込み、相手の体を共振させて内部から直接震わせる技なのだろう、内部からダメージを与えるならば威力100も納得できるし、建物を壊す心配もいらない。
岩落としや岩雪崩も、本物の岩を使っていないのだろう。岩のエネルギーを凝縮させて一時的に実体化させ、それをどれだけの量を作り出して上から落とせるかどうかで技の名前が変わってくる。
一時的に実体化させた岩のような物なので、時間経過ですぐに消滅するのだろう。同じように水技も一時的に水を作るため、時間経過で消えて無くなると見られる。
ところで、名は体を表す通りに、適当につけたはずの技名の通りになった技もあるだろう。
大文字という技がある、もともは大きな炎を吐きだして広範囲を焼く技で、相手全身を焼くためにダメージも大きい、元々は中心から放射上に炎を広げるように吐く技だった。
その炎の余韻がたまたま5角の星の形に残った様子を「大」の字に似ているという理由で「大文字」と名付けたようだ。これがもしも「*」の形に残っていたら木文字、はたまた十文字や、米文字とでも呼ばれていたかもしれないということだ。
人々は人伝に聞いたその炎の奥義に魅了されて、競い合うように自分の炎ポケモンに習得させようとした。炎ポケモンたちは見知らぬその技を「大」の字を頼りに再現し、その技は子どもや子孫へとワザの遺伝がされていった。
結果として本来存在していた広範囲に炎を吐く技ではなく、綺麗な「大」の字を描く炎の技となり定着した、そして技マシンとして規格化がなされて統一された。人間の言う技名そのものになった稀な例だろう。
ポケモンの技名の命名方法は適当なので、実際にどのようなことが起こっているかを、技名に惑わされずに考える必要があるだろう。
あなをほるやダイビングも、本当に地面に潜っているわけではなく、一時的に4次元空間に身を潜めていると考えるべきだろう。