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  [No.2157] ミカルゲを撥ねた 投稿者:音色   投稿日:2011/12/28(Wed) 23:48:11   94clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 朝っぱらからサンタコスムウマージに着せ替え人形にされ、それでも仕事をこなすため、仕事場について作業着に着替える。
 冬だからと支給された上着もチョロネコ印の紫色。紫ってゴーストカラーじゃん。どこまでこいつらとの縁が憑きまとうのやら。
 自転車に荷物を積み、ヨマワルとルートをチェック。ゴースは木枯らしに吹かれて飛んでいきかけるのをヌケニンが見送っていた。おい!
 いざ出発する前になるとどうにか戻ってきたゴ―スはするりとポケットに避難。やれやれ。


 209番道路はそこそこ広いのに中州が多くてついでに橋も多い。最短ルートを見つけるのにいつも苦労する。
 面倒な時は河原を突っ切る。バランスは悪いが時間には変えられないっつーの。
 先を飛ぶヌケニンにヨマワル。お前らは空を飛べていいよなぁちくしょう!地べたを事情なんか知らないで気楽なこった。自転車の不都合を叫んでみる。意味無し。
 ポケットの中でカイロと一緒にぬくぬくしているゴ―スの野郎はこのあと私の八つ当たりを受けることなど知る由もなかった。


 12月の終わりといえばあっという間に暗くなる。仕事は終わって帰りのついでに買い物すればありゃ、星が綺麗。とかいってる場合じゃない。
 吐く息は白い、要するに寒い。ヌケニンは呼吸してないからそうだが、ゴ―スもヨマワルも鬼火で暖をとって・・って、それ温いの?青白いのに?あぁ、化学的に考えりゃ青い方が温度は高いのか・・・。
 自転車の明かりじゃ心細いが、正直鬼火も頼りにならない。ヌケニンのフラッシュはこ―ゆー時こそ打ってつけ、と思ったのだがあれって一瞬じゃん。ってことで却下。
 早く帰りて―とか思いながら209番道路に差し掛かったら、どうも妙な音がする。みょーんみょーんと機械だか鳴き声だか微妙な感じの。あれだ、除夜の鐘の予行演習か?なわけないか。
 何だこれ。怨霊かなんかでも出るってか?ゴーストがいたらマジビビりコースだが、生憎ゴーストホイホイ体質のこっちには本物が3匹ばかし憑いているわけだから全然怖くない。というか、怖いの域を超えてる。
 お仲間?ゴ―スは知らんといい、ヨマワルは首を振り、ヌケニンは無反応。そうか、同種族じゃねぇか。
 じゃあいいや。無視。これ以上うちのゴースト人口増やすわけにもいかんし。かかわり合いになるまい。
 そう思って再度気合を入れてこぎ出した。近づく謎のおんみょーんもそのうち通り過ぎるだろうと思いつつそこそこ速度も出てきて良い感じになってきた瞬間。
 ぎゅわん、と音がしてなんかはねた。
 え、なに、小型のポケモンでも撥ねちまった?慌てて止まる。おい、鬼火持ってこい。
 見づらい青白い炎に照らされて見つけてそれは。
 ・・・ただの石。
 何だ、石か。その割にはいやに鈍い音がしたな。おんみょーんも急に止まったし。ゴ―スがせっつく。何。え、こいつポケモン?まじで。
 いや、ポケモンにしちゃ小さくねぇか。石だけ。・・・ちょっと割れてるけど。撥ねた衝撃にヒビでも入ったか。
 拾ってみると何か声っぽいのが聞こえる。よくよく聞くとおんみょーん・・・ってこいつか!さっきからうるさかったのは!
 うるさい腹いせに買い物袋からサランラップを出す。うにょうにょ紫色の顔っぽいのが出てきたがオール無視。ラップでぐるぐる巻きにしてやるこの野郎。
 3秒後、紫のうにょうにょは出てこれなくなった。こいつ、ゴーストっぽいくせに塩化ビニルはすり抜けられんのか。ゴ―ス爆笑。ヌケニン無表情。ヨマワルだけ気の毒そうに見ていた。
 よし、気が済んだ。こいつこのまま放置・・ヨマワル嫌そうだね。しょうがないなー、ヌケニン、シザークロス。
 出てきたうにょうにょがポケモン語で抗議するが無視。いや、ひたすらおんみょーんを連呼されても通訳通さなかったらわかんねぇし。
 とりあえず落ち着いたっぽいから、ゴ―ス通訳よろしく。


 この石、じゃないこのポケモン、ミカルゲとかいうポケモンらしい。予想通りゴーストタイプ。私のゴーストホイホイ体質超万能。嬉しくねー。
 で、こいつ普段はこの道路のはじっこにある御霊の塔とやらにはめ込まれているらしいが、近所の悪ガキやら野生のポケモンがぶつかって崩れて道のまん中にほおりだされて恨み事を吐いていたらしい。それがあのおんみょーんか。
 いや、悪ガキはともかく野生のポケモンに崩されるってどんだけもろいんだそれ。とりあえず直してくれと懇願してくるので夜中の騒音被害を防ぐために一応現場に向かって見る。
 ・・・これか、三途の河のほとりで積み掛けを崩された出来そこないの石の塔みたいなの。しょうがねぇな。直す、はめる。はいおしまい。
 まぁ次は崩されないように頑張れ、適当に声をかけて家に帰った。その日は。


 しばらくしてまた通りかかった時にヨマワルが気にするようなそぶりを見せたので様子を見に行った。
 案の定ぶち壊れていた。あー、まぁ、うん、ミカルゲはどこだ。
 その辺の落ちていた。・・・紫のうにょうにょが無いから寝てんのか?
 川につけてみる。冷たさで今年最大のおんみょ―んを聞いた。うるせぇ。
 そしてまた壊されているのを見てショックを受けていた。
 御霊の塔の場所が悪いんじゃないかって気がする。引っ越しを進めてみた。



 数時間後、うちの庭に御霊の塔ができていた。
「いや、そーゆーことじゃなくて」


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余談   とゆーわけでミカルゲの出現場所はもりのようかんです。

【年末年始で間に合うのか】
【何してもいいのよ】


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