祝・完結! こんばんは、七つの物語を読み切った喜びと寂しさがない交ぜになっているラクダです。
毎月一話ずつ、きっちりと更新されていくお話をいつも楽しみにしていました。
全話読了後に何気なく最終更新日を見て驚愕。ひょっとして、これを狙っての一月七日開始だった、と……? うわすげー!!
(この発見にテンションが上がり、そうだ感想も七日に書かせていただこう! と謎の結論に達したために遅くなってしまいました。読了そのものはかなり前でした、すみません…w)
まず最初の序ですでに心を鷲掴み。不思議で妖しげな夢の場面、正しい歌詞を思い出して口ずさむ場面。ああ、これから物語が始まるのだという期待に鳥肌が立ちました。
続く第一話、火炎鳥の雰囲気も非常に好みでした。淡々としていながら、焦りや不安が生々しく伝わる語りに引き込まれました。この、何かしらの物事に対して自分のせいだろうかと悩む気持ち、子供の頃によく感じたなあ……。
第二話、最初の四行で「亀のヌシ様! 猪のヌシ様! 蛇のヌシ様!」と叫ばずにいられませんでした……w 以前、チャットにてお聞きした「きっとネタが分かるはず」というのはこの事だったのですねw
第三話は“木の実の鈴”の使いどころに脱帽いたしました。木の実を加工し、その音色で「眠り」を覚ます……この発想は無かった、やられた! そして、七話中最も切ないお話の内容にもやられた……。苦しいけれど大好きです。
第四話、なんだか甘酸っぱい……からの苦い記憶。子供の頃の行動を、今はもうどうすることもできないと知っているからこそ感じる後悔と罪悪感。思わずあるある、と頷いてしまいました。これも切ないなあ。
第五話のタイトル、肝試し、青い入道。この後の展開を想像して戦々恐々としていただけに、彼らが無事に帰ることが出来てほっとしました。賢いラプラス素敵な子。といいつつ、ホラーも大好きですが(
第六話の【そらゆめがたり】に、【くさのゆめがたり】のタイトルを重ね合わせてついついニヤリ。(以前薦めていただいた草祭り、最高でした! 特にくさのゆめがたりがドツボに入りました。ありがとうございました!) あえてポケモンの姿を出さず、ナナシマの謎に焦点を当てた構成が面白かったです。
第七話、いい意味で起伏の無い、穏やかなお話でした。まさに全体の締めですね。途中、「大自然の力って素晴らしい」に思わず吹きましたが、置き換えて想像すると『旅行に連れて行ったチワワがハスキーになっちゃった☆』みたいなもので。なるほどこれは実家に報告できないよなあとw 大人な雰囲気の語り手さんの、お茶目な一面が素敵でした。
最終、全ての物語を読んだ後に、再び数え唄を口ずさむととても感慨深いです。改めて上手いなあと。
どのお話もそれぞれ魅力的でしたが、個人的に一番は藤蔓の揺り籠でした。
この作品の内容、テーマ、凄く好きです。何がその生き物にとっての“幸せ”なのか? 研究者・少年双方の言い分が分かるだけに、よけいモヤモヤした気持ちに……。
モデルがロンサム・ジョージであったと聞いてさらに倍増するモヤっと感。
感情移入しすぎて苦しいのに、何度も読まずにいられないお話でした。うまく言葉にできないくらい、大好きです。
長くなってしまいましたが、最後に少しだけ。
連載終了、誠におめでとうございます! そしてお疲れ様でした!
このシリーズが終わってしまったのだと思うと寂しいですが、きっとまた新しい作品でお会いできる日を楽しみにしております。
七か月間楽しませていただきました、ありがとうございました!