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  [No.3197] 【リレー小説】あるホワイティの履歴書【1月2日版】 投稿者:チャット創作隊   投稿日:2014/01/03(Fri) 03:04:13   142clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
タグ:リレー小説】 【1月2日】 【描いてもいいのよ】 【参加して欲しいのよ】 【ここまで真面目だけどはっちゃけてもいいのよ

 1月2日 参加者(敬称略):(流月, 砂糖水, ラクダ, 殻, αkuro, クーウィ, 門森 ぬる)
 ※全員分写したつもりですが、お名前が抜けている方がおられましたらお知らせ下さい。その他にも何かお気付きになりましたら修正して下さって構いません。(筆記者・門森 ぬる)
 皆様明けましておめでとうございます。この度チャットでリレー小説なる物を創作する事になりました。経緯をかいつまんでお話ししますと、
 1. 2014年1月2日のチャットにてリレー小説の話題になる。
 2. 判甲斐(http://masapoke.sakura.ne.jp/lesson2/wforum.cgi?no=1329&mode=allread)の話題になりまたやってみたいねとなる。
 3. 何故か怪盗モフリティーから西暦ホワイティ、履歴書ホワイティ、あるホワイティの履歴書、と連想していく。
 4. あるホワイティの履歴書をテーマにやってみようとなる。
 といった感じです。どうしてこうなった。
 何はともあれ始まります。チャット参加者が入れ替わり立ち替り、数文ずつ執筆する「あるホワイティの履歴書」。執筆、読書、共にお楽しみ下さい。


―――――――――――――――――――――――――――


 目の前には履歴書がある。
 記入はまだない。当然、履歴書というものは何かを書き込まないといけないのだけれども、しかして何を書き込めばいいか皆目見当がつかない。
 いや、名前とかあるけれど、それ以外が思いつかない。名前なんかよりも職歴とか学歴とかまったくないような人間になにを書けばいいのか。
 トレーナーなんてのはヤクザな職業。
 そんなわけあるかと反発した親の言葉がそのまま返ってきたような現状に思わずため息がでた。
 トレーナーには自由がある。自分で自分の道を決めて何が悪い。
 そう言って街を飛び出した一週間前の自分に言ってやりたい。
 自由とは自分で決めること。そして、全ては自分でやらないといけないのだ。
 自分でやるということは金勘定もすべて自分でやらないといけないということである。
 そして、十歳の子供にできる仕事なんて、今のご時世そうそう転がっちゃいないのである。
 ポケモントレーナーとしての実力があれば、歳に関係なく働き口があるというのだが、残念なことにまだひとつも手に入れていない。巡り合わせが悪かったのだと言い訳はさせてほしい。せっかく辿り着いた町のリーダーはよその街にコンテストに行ってしまっていて、しばらく帰ってこないと言われれば、別の街に行くしかない。そして、次の街に着けば今度は武者修行に行っていると言われてしまえば、やはり次の街に行くしかない。ただ、そうやって相手がいないからと言って旅の出費までなくならないということにはならない。
 結果として、成果は上がらず、金はなくなり背に腹は変えられないということで、アルバイトをすることにした。ポケセントレーナーをこころざすならば、トレーナー業で稼ぎたいところだったが、実績のない人間にトレーナーとしての仕事などない。
 となると、全く無関係の業種でも思い切って飛び込まねばなるまい。好き嫌いなど言っていられないのだ。手始めに、ポケセンの片隅にある雑誌棚を漁ってバイト情報誌を数冊抜き取った。清掃、土方の現場作業員、皿洗い、スナックの従業員……? どれを見てもピンとこない。できたら本来の目標のトレーナー業に関わるような仕事を選びたいが……。
 そこで目についたのが、簡易宿所の従業員の求人だった。ポケセンやジムのある町には大概、旅をするトレーナーが一泊したり、日雇い労働者がアパート代わりにするような、宿泊料の安い旅館が立ち並ぶ、一種の宿場が成り立っているが多い。こういった職場ならば、先輩トレーナーがどのような暮らしをしているのか間近にみることもできるかも知れない。 そうしてある安宿の主人に連絡を取ったところ、今こうして履歴書を書かされることになったのだ。
 ぱふ、と。頭の上で寝ていたペロッパフが机に降りてきた。いや、落ちてきた、と言うべきか。彼女はべちゃりと書きかけの履歴書に張り付き、痛そうな声を上げてじたばたしている。出鼻をくじかれた。
 取りあえずポケットを弄る。「ポケットにファンタジー」とか歌ったのは何処のグループだったろうか。そんな事を考えつつ、目の前の障害をボールの中に回収する。左のポケットにゃモンスターボールが二つ。叩いても増えないし(震えて文句は言うが)、逆のポケットにも夢なんぞ在中しちゃいない。履歴書の代わりを引っ張りだすと、名前を記入して溜息一つ。世知辛い世の中である。
 そんな世の中で生きていく為にはどうしてもお金は必要だ。気を取り直して履歴書に向かう。名前は書いた。学歴、職歴、賞罰……うん、とりあえず後回しにして書けそうな所から書いていこう。年齢、手持ちのポケモン、バッジの数……書ける所を埋め、再び履歴書と向き合う。うん、やっぱり白い。


―――――――――――――――――――――――――――

 1巡して区切りが良く入室者も減少した為、ここで一旦終了とさせていただきます。参加された方々も、閲覧された方々も、どうもお疲れ様でした!
 尚、次回は1月3日の21時頃開始を予定しているとの事です。飛び入り参加も歓迎しております。1文からでも参加出来ますので、興味のある方は是非是非奮ってご参加下さい。


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