マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.477] 2日目 買い物へ行こう! 投稿者:マコ   投稿日:2011/05/27(Fri) 13:43:50   48clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

マイコがジラーチと出会った翌日、彼女は携帯電話でジラーチを撮影していた。
『マイコ、それ何?』
「これはね、携帯電話っていうんだ。この世界ではこれがなくちゃ生きていけないの。後、ポケモン図鑑もこれに入ってるよ」
ジラーチが画面を覗き込むと、そこには、写真とともに基本データが載っていた。

ジラーチ  願い事ポケモン
タイプ 鋼・エスパー
身長 30センチ
体重 1.1キログラム
特性 天の恵み……技の追加効果が出やすい

1000年のうち7日しか目を覚ますことができない、幻のポケモン。
様々な願いを叶える力を持っていることで知られる。
腹にある閉じられた目が開くとき、

「あれ、文が途中で切れてる。続きが気になるんだけどなあ」
閉じられた目が開くと、一体何が起こるのだろうか。
『それは自分で確かめて。たぶん、マイコと一緒にいるときに見られるはずだから』
ジラーチもはっきり教えてくれないようだ。


今日は休日。バイトも大学もない。完全なオフの日である。
そこで、マイコはジラーチを連れて買い物に行くことにした。
「えーと、これは今日安いから買おう。これは高いな。あとこれは……」
『マイコ、何してるの?』
「値段を見ながら買うものを決めているの。私、そこまでお金を持っているわけじゃないからさ……」
『マイコ、これはー?』
「高いよこれ!」
スーパーに入り、食品を値段と相談しながらカゴに入れ、ジラーチが念力で浮かせている食品を見ながら、これは高いだの大丈夫だの言っていると、
「おっ、マイコやん。こんなところで何しとんねん」
マイコの友人のうちの1人、ハマイエがやってきて、マイコに話しかけてきた。
「うわ、ハマイエ君じゃん。……まずいとこ見られたな」
「別にまずくないで。ところで、そこにいる星みたいなやつは何やねん」
「ジラーチっていうの」
『はじめまして、僕はジラーチっていうんだ!よろしくね、ハマイエさん!』
「しゃべった!?」
『テレパシーだよ。しゃべっているように聞こえるのかもね』
「ところでさ、ハマイエ君、何か買い出しに来てるの?」
「自炊のためにな。お前もこの様子を見る限り買い物中か。料理の腕は上がっとるんか?」
「……たぶん」
「お前よう言うわ。最初すごい味のお菓子持ってきたくせして」
「……!!!!」
『どうなったの?ハマイエさん』
「食べた人は泡を吹いて倒れて、数時間後にベッドの上におった。俺もそのうちの1人や」
マイコはスーパーで恥ずかしい過去を大暴露されてへこみまくっていた。
「お願いだから、これ以上はやめて……」


買い物を終えて、レジに並ぶ2人。そこでハマイエは、自分のパートナーである風隠れポケモンに財布を渡し、お金を払うように言った。
「大丈夫なのかな?」
マイコは心配していた。エルフーンは特性であるイタズラ心の性質が強く、このようなことには正直向かないと言われているからだ。会計をやる前に商品を持って行かれるなんて窃盗まがいもあったらしい。
しかし、目の前にいたフワフワのポケモンは、そんな心配も無用で、きちんと代金を渡し、お釣りもきちんと受け取っていた。
『すごーい……』
「エルフーンえらいね。すっごく訓練したんでしょ?」
「最初は商品を買わんと持っていこうとしたこともあったからな。だいぶ謝りながら教えていって、今はもう大丈夫になっとんねん」
結構努力して学ばせていっているようだ。


そして、ハマイエと別れ、帰ろうとした時である。
ジラーチが思い出したようにマイコを呼んだ。
『マイコ!クロスのペンダントを売っているお店に行って!』
「クロス!?どうして?」
『買ってほしいんだ』
急いでアクセサリーショップに足を運んだ1人と1匹。
「クロスのペンダント、何個買えばいいの?」
『バトルの上手そうな人数分。マイコの分も含めて』
「……7個くらい買おう。値段は……1つ500円か。えーと、3500円……出費がすごいな」
そう言いながらも、マイコは財布からお札を4枚ほど出していた。
「これ7個ください!!」


「ありがとうございましたー」
店から出て、家に帰りついてから。願い事ポケモンはペンダントに何やら力を送っていた。
力を送られたペンダントは光に包まれていた。何だか、店に飾られていた時よりも綺麗になっているのは気のせいだろうか。
「ジラーチ、今何をしたの?」
『千年彗星の加護をこれに与えていたんだ。多分、妙な邪悪の力が働いてもこれをつければ守られるはずだよ』
「何だか分かんないけど……とりあえず、1個もらうよ」
そう言って、マイコはペンダントをつけた。
『似合ってるよ、マイコ』
「ふふ、ありがとう」
マイコは明日にでもみんなにこのペンダントをあげよう、と決めた。


このペンダントが本当に守護の役目を果たしてくれる日が来ることを、まだマイコは知らない。


3日目へと続く……



マコです。
マイコちゃんの日常。1人暮らしに買い物は付き物。
エルフーンがイメージによらずお利口です。
信頼あってこそ、こんなことができるんです。
さて、次回はペンダントを渡して、ジラーチも見せることになりそうです。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】


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