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  [No.528] 第1話 異邦人の侵略 投稿者:マコ   投稿日:2011/06/14(Tue) 14:08:33   53clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

ライト少年とゲーチスとの戦いから2年経った、現在のリアル世界。国内の政治は、政治にあまり興味のないマイコ達にも分かるくらい、荒れていた。
「本日もナガタ町は、与野党の対立が激しく……」
うんざりするくらい、政治家達は茶番劇とも言える罵り合いを繰り返す。マイコを含め、一般庶民はみな、彼らを信じてはいなかった。
ついていたテレビを切った後、彼女は、特に見る番組もないので、手持ちのポケモンと一緒にコミュニケーションでも取ろうか、とした、その時だった。
急に、国会中継にテレビが切り替わり、スイッチも独りでについたのだ!!
「えっ!?みんな、つけた?」
マイコが6匹のポケモン……エンブオー、ウォーグル、ムシャーナ、フシギバナ、ラグラージ、ライボルトに聞くも、みな首を横に振るだけだった。
「おかしいなあ、さっき切ったはずなのに……」
すると、再び画面に異変が起こった。国会中継の画面が急に真っ暗になり、アナウンサーが焦った表情で緊急原稿を読み始めたのだ!
「お伝えします。緊急ニュースです。先程トウキョウ都のナガタ町にある国会議事堂が、」
次の瞬間、誰もが耳を疑う、信じられない言葉が流れた。


「国会議事堂が、消滅、しました……。」


全くもって信じられなかった。ブラックホールに呑まれたという可能性は考えられない。サマヨールやマルノームが呑み込める大きさだって限られている。サーナイトもブラックホールは作れる、とそのポケモンを持つオオバヤシからは聞いているが、作ることなんて滅多にない。ましてや、大きさも建物を呑み込むほどではないし、作ったらサーナイトの命が尽きる。じゃあ、ダークライのダークホールか?それもない。ダークホールは相手を眠らせる技だ。建造物を消滅させる性能はない。
ポケモンに関する知識を総動員しても、マイコには理屈が掴めない。
そうこうしているうちに、テレビが再び切り替わった。

そこには、ゲーチスの姿があったのだ……!!


「こんにちは。ワタクシが、プラズマ団の総帥・ゲーチスです」
「ゲーチス……まさか、あの……!?」
マイコ自身も、ポケモンホワイトをプレイしていたため、ゲーチスと聞いてピンと来るのは早かった。しかし、なぜ、ゲーチスが?
「ワタクシ達、プラズマ団の手によって、日本の政治の中枢は消滅したのです!喜びなさい、国民達よ!」
彼女はそれを聞き、腹から湧き出る怒りを抑えきれずに手が自然と握られていた。


先程消滅させたなら、国会議員が大量にいたはずだ。更に、今日は衆参同時審議の日だと聞いていた。全員消滅……となると、600人以上も犠牲になったと考えられる。明らかに、ロケット団以上の悪さをしているし、ハッキリ言うとこれはクーデターなのだ。
「これによって、日本は不幸から解放されたのです!そして、次は、ポケモン達の解放です!国民がポケモンを持っていても、ポケモン達が不幸になるだけです!さあ、今こそ国民達よ!ポケモンをトレーナーから解放しなさい!」
「こんなの……おかしい……。私は、絶対、そんなことしない」
6匹の仲間達もこくん、と頷く。彼女にとって、ポケモン達は色々と思い出を共にしてきた仲間なのだ。ポカブが送られてきた日から始まったそれは、気づけばフルメンバーが揃い、最終進化までいっていた。何かが起こる度、絆も確かになっていく。最高の信頼で結ばれた1人と6匹は、そう簡単に切り離されるものではない。
「そのことに文句がある者は、トウキョウに来て下さい。ワタクシ達がお相手します」
ゲーチスがそう言い、画面はブチリ、と切れて真っ暗になった。
「あいつ……本当に心がない……。やっぱり外道だ……」
その時、携帯電話がブルッと震えた。着信だ。

着信 オオバヤシ ケンジ

マイコはすかさず受話器ボタンを押した。
「もしもし!?」
『マイコか。さっきのテレビは見たん?』
「見たよ。いきなりスイッチがつくし、聞いてて腹が立って……」
『俺も我慢できへんかった。……まあ、それはそうと、お前に聞きたいことがあんねん』
「何?」
『トウキョウに行こうかって思ってんねんけど……マイコも行くか?』
「行きたいけど……ばーやん、交通手段とか大丈夫なの?」
『テレポートで行くから、大丈夫。準備できたら連絡せえよ。迎えに行くから』
「……分かった」
マイコは急いで身支度を済ませ、ポケモンの準備も整えた。そして、もう一度、連絡を入れた。
「準備完了です」
『分かった。すぐ向かうからな』


5分もしないうちにオオバヤシが来た。
「あいつ……ゲーチスに会いに行く気?」
「決まっとるやろ。あんな不条理なこと受け入れられへん。あいつだけはめっちゃムカつくからな」
そう言いながら、戸締りをし、テレポートで現地に飛んだ……。


次に続く……。


マコです。
ようやく、リアル世界のお話に入りました。
物凄いことになってます。
……誤解の無いように言っておきますが、決して私自身はこうなってほしいとか思ってはいません。
ただ、何してんのかな、こんな時に、とは思うことはありますが。


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