マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.530] 第2話 600族至上主義のトレーナー 投稿者:マコ   投稿日:2011/06/14(Tue) 14:20:21   65clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

※人間の消失場面がありますので、見る方は注意することをお勧めします。






テレポートでトウキョウに飛んだ2人。そこには、もう既にトウキョウに来ていた他の友人の姿も見えた。
「みんな、どうしてここに?」
「劇場のテレビでさっきの映像を見て、トウキョウに行かなアカンって話になってん」
「で、一度6人で来たんやけど、マイコもきっと来るやろうなあ、って結論が出たんよ」
「やから、俺が迎えに行った。これで大体分かったか?」
「……うん」
マイコも物分かりはすんなりと行く方なので、説明を聞いて状況を理解した。
と、ここでマイコが口を開く。
「……ところでさ、ここにいる人数、多くない?」
「ざーっと見て、100人以上は居りそうやな」
実際、マイコ達7人がいるこの場所には、100人以上のトレーナーと思しき人達がいた。そして、マイコはその内の1人から声をかけられた。
「君は何という名前?」
「私ですか?……サカモト マイコと言います。あなたは?」
「僕はイチノセと言うんです。君のポケモンの手持ち、教えてくれません?」
正直、マイコは戸惑った。会って数分も経っていない状態で、ここまでがっついて話をされると、怪しいとしか思えないからだ。
しかし、しばらく悩んだ挙句に、教えた。そして、それを聞いたイチノセから、トレーナーとして失格とも思える発言が飛び出してしまうのである。
「私は……そうですね……エンブオーと、ウォーグルと、ムシャーナと、フシギバナと、ラグラージと、ライボルトを持っていますね」
それに対してのイチノセの返答はこうだった。
「ふーん、合計の種族値が1匹も600にいってないね。特に、ライボルトなんて、種族値475……クズだ、クズ!話にならない」

マイコはそれを聞き、脳の血管が数本ブチブチッと切れるくらい憤った!!


「冗談じゃないわよ!!あんた最低!!!あたしのポケモンをクズ呼ばわりすんじゃねえよ!!!!」
彼女の腰についていたボールも、6個ともガタガタ揺れていた。みんな同じ思いのようだ。
「種族値だけで話を進めないでよ!あたしのポケモン達は、みんな信頼というものを持ってるの。さっき出会ったばかりのあんたに何が分かるのよ!!」
「フッ、僕はあいにく、600族のポケモン以外は認めない主義なんだ。それ以外はクズなんだよ、分かるかい?」
「……種族値とか600族とかさっぱり分からんけど……マイコちゃんがブチ切れてるのと、イチノセさんが偏見を持っていて、間違っているのだけは分かるで。マイコちゃんに謝れ」
こうキザキが言うと、イチノセは言った。
「種族値も600族も分からないなんて君も落ちこぼれだね」
(こいつ全体的に人をナメとるな。マイコちゃんが激怒するのも分かるし、実際俺も怒りたいわ)
イチノセはそれを説明していく。
「種族値っていうのは、ポケモンが種族として、どのくらい強いのかっていう数値で、HP、攻撃力、防御力、特殊攻撃力、特殊防御力、素早さのステータスごとに決まっている。同じ種類のポケモンなら、全員一緒だ。そして、その合計が600に達しているポケモンが、600族だ。もちろん、伝説ポケモンは除いての話だ。それを満たすのが、カイリュー、バンギラス、ボーマンダ、メタグロス、ガブリアス、サザンドラの6匹。僕はそれを全部持っているんだ。君のポケモンはどうなんだ?」
「……ダイケンキと、フライゴンと、ジバコイルと、マニューラと、ムウマージにクロバット。イチノセさんが言うポケモンは1匹もいませんが文句はあります?」
こう言ったキザキだったが、もう若干ケンカ腰である。
「……やっぱりいないんだね。クズの友達はやっぱりクズか」
「「ふざっけんなああああっ!!!!」」
ブチ切れている人が2人に増えた。クズと言われると腹が立つのはみんな一緒のようだ。
「やっぱりクズはクズ……ん?」
変わらずイチノセが2人をバカにしていると、空気が一変した。
そして、次の瞬間、熱風やら水流やらがガンガン吹いてきたのだ!!
「な……どういうことだあっ!?」


ざわざわ、ざわざわ
「何か向こうが騒がしいで」
「まさか、揉め事起こしてるんちゃうやろうな?」
オオバヤシの予想は的中していた。残りのみんなが行ってみると、

マイコとキザキの手持ちのポケモン12匹が、今にもイチノセを襲わんとしていたのだ!ちなみにボールは、彼らの足元に12個全部落ちていた。
「!!!」
寸前まで来たポケモン達に、イチノセは、さっきまでの他人を小馬鹿にした口調はどこへやら、すっかり参ってしまっていた。
「あ、あ、やめて……もう、君達のこと、バカにしないから、」
このように、最初は2人に謝罪をしていたイチノセだったが、その数秒後には、
「……ねえ、600族を持っているトレーナーの人!あの人達が明らかに悪いでしょう!?」
反省のかけらもない一言を発していた。
「……あんた、まだそういうこと言うんだ。全部の責任をあたし達に押し付けようとするのね」
「きっかけを作ったのはイチノセ、お前やんか。お前が謝らなアカンやろ?」
こんなのでは、2人の怒りも収まらない。とそこに、ようやく事の次第を理解したみんなが2人の隣に来た。
「俺は、サザンドラを持ってんねんけど……正直、イチノセ、あんたが悪いで。何差別してくれとんねん」
「俺もイチノセの方が悪いと思うで。こっちはガブリアス持っとるけど、ただ単に他人をバカにしたいだけやん」
それぞれ600族である三つ首の悪竜と、青い鮫のような砂竜を持つオオバヤシとトキまでもマイコとキザキの肩を持ったため、もうイチノセに勝ち目はなくなった。
「うう、すみません、でした……」
イチノセが土下座を深々と行ったことで、問題は解決したのだった。


そして、ポケモン達をボールに収め、無事に解決し終えた、その時だった。
マイコ達7人以外の、100人以上のトレーナーがみんな消滅してしまったのだ!もちろん、さっきまで大揉めしていたイチノセも、だ。
「え……!?」
「100人以上は居ったはずやのに……」
すると、どこからともなく声がした。
「わっはっはっは!!これで邪魔者はお前達だけだ!」
「あんたらは……」
「プラズマ団だ!我々の科学力に恐れ入っただろう!」
どうやら、さっきのトレーナーの消滅も、彼らの仕業らしい。
「たくさんの人をどこにやったの!?」
「ポケモン世界に送り届けてやったのさ!もう自力じゃあ帰れねえだろうよ!」
「……ひどい……」
プラズマ団のしていることは、もはや、クーデターを超えてジェノサイドだと言える。
「お前達7人には、ゲーチス様と七賢人様が待っていらっしゃるから、あの方々からじっくりいたぶってもらうことにするぜ!はっはっはっは……」
どうしても、最悪最低のプラズマ団を許すことはできない。
みんなで、国会議事堂の場所にある、プラズマ団の城に入っていくことにした。


次に続く……。


マコです。
イチノセさんの見方は大分いけないと思われます。自分で書いていて腹が立ってきました。
そりゃあ、マイコちゃんもキザキくんも怒るでしょう。
そして、ポケモンBWで行う悪事より数倍パワーアップしている気がするプラズマ団の悪事。
これ以上の悲劇が起こる前に、何としてでも止めなければなりません!!


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