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  [No.684] 第9話 フルバトルその6 VSスムラ 投稿者:マコ   投稿日:2011/09/01(Thu) 11:44:30   45clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

仮想空間内にある洞窟に、オオバヤシはいた。この洞窟は、電気の力が働いており、岩も浮遊していた。視界も利く。そして、彼の前に、男女の下っ端プラズマ団がいた。
「プラーズマー!来たな反逆者め!ここがお前の墓場だ!」
「私達とのダブルバトルに勝ったなら、ここを通してあげる。言っておくけど、私達手強いからね!あんたなんか足下にも及ばないくらいよ!」
(自分で手強いとか言う奴は大体弱いねん)
「分かったわ、相手になったる」
トレーナー1VS2という、変則的なダブルバトルだ。下っ端の方は、警戒ポケモンとゴミ捨て場ポケモンを、それぞれ出してきた。
「ミルホッグ、お先にどうぞ!ダストダスに順番を渡すわ!」
「よーし、この勝負もらった!ダストダス、あのムカつく男にヘドロ爆弾!」
いかにも毒々しいヘドロの塊がオオバヤシ目がけて飛んでいく。明らかなダイレクトアタックだ。
しかし、その目論見はほうようポケモン、サーナイトの放ったサイコキネシスによって未遂に終わる。楽々と念動力でヘドロを止めたかと思うと、その放出の軌道を変え、跳ね返す要領でミルホッグへとぶつけ返したのだ!ヘドロ爆弾とサイコキネシスのダブルパンチを食らった格好の警戒ポケモンはすぐにノックアウトされていた。
「何で攻撃がこっちに来るのよ!あんた卑怯よ!」
「俺に直接攻撃しようとしたお前らに言われとうないわ。こっちは普通に攻めただけ。悪いか?」
一方のゴミ捨て場ポケモンも、能天気ポケモン、ルンパッパが放ったバブル光線と冷凍ビームによって氷の中で目を回していた。
「サーナイト、ルンパッパ、よう頑張ったな。……どうしてんお前ら。もう終わりか?」
「……くっ、まだまだ!ウツボット、行ってきなさい!」
「こっちはペリッパーだ!蓄えまくれ!」
まだまだ戦意の喪失の見られない悪党どもは、オオバヤシの挑発に単純に乗っていた。見る限り、まだいけるようだ。


そして、次いで出されたハエ取りポケモンと水鳥ポケモンは、どちらも何かを蓄え始めていた。どうも、蓄えたものを吐きだしたり飲み込んだりして、攻撃と回復を同時にこなす気であるようだ。
その様子を見ながら、オオバヤシは指示を飛ばす。
「ゴウカザルはペリッパーに雷パンチ、ほんでデンチュラはウツボットに虫のさざめき!」
炎の大猿は腕に火炎ではなく電気を纏わせ、隠れ特性「鉄の拳」の特性効果によって重みを増した拳で水鳥ポケモンに殴りかかる。一方の電気蜘蛛は、体をすり合わせることで衝撃波を発し、それをハエ取りポケモンにぶつけた。
それに対し、ペリッパーは溜め込んでいたものを飲み込むことで何とか対処していた。ウツボットの方はというと、溜め込んでいたものを吐きだしていた。もっとも、デンチュラには避けられていたが。
「キーッ、何で攻撃が当たんないのよー!」
「そうだそうだ!お前は卑怯だ、卑怯、卑怯」
自分の非を認めようとしない下っ端2人に、オオバヤシはため息をつきつつ言った。
「あんなあ、卑怯や卑怯言う前にお前らで考えろ。……少なくとも、強い奴は誰かに非をなすりつけるようなことはせえへんで?」
そして、ゴウカザルとデンチュラから放たれた炎のパンチと10万ボルトが、下っ端のポケモン達を同時にノックアウトさせていた。


「次のポケモンで最後ね……行ってきなさい、ハクリュー!」
「こっちはコモルーだ!どうだ、ダブルのドラゴンポケモンは!」
アンカーとして出された下っ端のポケモンはどちらもドラゴンタイプ。もう後がないからか、本気らしい。
「どうだ反逆者、参ったか!さあ、大人しくポケモンを渡せ……!?」
下っ端が驚くのも無理はなかった。オオバヤシのアンカーは、最古鳥ポケモンのアーケオス、そして、その隣で圧倒的な存在感を放つ凶暴ポケモン、サザンドラだった!!
下っ端にとっては最凶ともいえるタッグに、彼らは恐れおののいた。
「ちょ、ちょっと待って、こんな相手怖すぎる……」
「あんた何でこんな強いポケモン持ってんのよ!あんたみたいな奴は強いポケモン持っちゃダメなのよ!」
もはやここまで来ると、下っ端の言葉は妄言ともとれてくる。
「それ何のルールやねん。ほんで、誰が作ったん?」
「今私が作ったルールよ!すぐに従いなさいよ!!」
「やるかボケ。ポケモンを持つのにルールなんぞないやろ」
最古鳥は低空飛行の後に、鋭い爪でもってドラゴンポケモンを引っ掻いた。ドラゴンクローだ。威力の高い一撃にふらつくハクリューに追い打ちをかけるが如く竜の波動がサザンドラから放たれる。ハクリューは攻撃に耐えられるはずもなく、ノックアウトと相成った。
「え、ちょっと待って、残り1体……」
「とどめや!サザンドラ、流星群!!!」
三つ首の悪竜は口から橙色の光球を打ち出す。それが弾け、容赦なく忍耐ポケモンに降り注ぐ。もちろんコモルーは一撃ノックアウトとなった。
「人に責任をなすりつけるお前らは俺に勝たれへんねん。分かったか」
「うう、すみませんでした……」
「スムラ様ならば、私達の無念を晴らしてくれましょう……あなたは大いに後悔するわ」
「それはどういう事やねん」
「あんたが自責の念にさいなまれながら死んで行くからよ」
オオバヤシに対し、女の下っ端がそう言ったところで、老人が姿を見せた。


「わたしはスムラと申します。……わたしの手で、あなたを送ってあげましょう」
「お前、どうにも胡散臭いな。何か隠してるんちゃう?」
スムラから漂う胡散臭さを感じ取ったオオバヤシ。すると、スムラの手に、黒いボールが見えた。普通のものではなさそうだ。
そのボールは一瞬にして、オオバヤシが腰につけていた6個のボールを奪ったのだ!
「お前何しとんねん!この泥棒が!!!」
「フフ、これがわたしの解放の方法。わたしの手にポケモンが渡ることにより、野生の気持ちが目覚め、持ち主を殺し、ポケモンをトレーナーという鎖から解き放つ!行きなさい、我がしもべたちよ!」
スムラがそう言うなり、操られたデンチュラ、アーケオス、ルンパッパ、サザンドラ、ゴウカザル、サーナイトがオオバヤシに接近していく!
「お前の解放は間違っとる!トレーナーを殺したポケモンは幸せになんかならへん!!」
「あなたの言っていることは無駄なこと。ポケモン達にその言葉は届かない!自分とともに強くなった分だけ、あなたは死に近くなる。さあ、行ってしまいなさい!」
「うるさい、スムラ!お前がおかしいねん!……お前ら、俺のことを忘れたんか?忘れてへんなら、攻撃を止めろ。止めてくれ。そんな幸せ望んでへんぞ。やから頼む、止めてくれーーーっ!!!!」
その時だった。オオバヤシの想いが通じたのかもしれない。6匹の動きが止まり、目からぽろぽろ、零れるものも見える。
「どうしたしもべども、あいつのことを殺せと言っているのが分からないのか!?」
スムラが罵った瞬間、黒のボールがガタガタ揺れ出し、ひびも入っている。どんどん広がっていく。
「ま、まさか、洗脳を破るなんてことが……」

パリーーーン!!!

黒いボールは弾けた。元のボールは全てオオバヤシの手に戻り、ポケモン達も呪縛から解放され、元の心を取り戻したのだ!
そして、6匹は向き直り、スムラに向かって攻撃を放ったのだ!
「うわああああっ!!!!」
当てるつもりはなく、ただ戦意を喪失させるためだけのものであったため、ケガはさせなかった。それでも、悪だくみを壊すだけの効果はあったようだ。
「無理矢理の洗脳くらいじゃ、俺と仲間は引き離されへんで。……こいつらは俺の大事な仲間や。……お前のやり方は間違ってんねん」
「う、うああ……か、鍵を渡す、から……先に行け。お前の顔なんか……見たくない……」
オオバヤシはスムラから鍵をとると、先へと走った。
彼が去った後、スムラは子供のように泣きじゃくっていた……。

七賢人完全撃破。

次へ続く……。



マコです。
とうとう七賢人を完全撃破しましたね!
命の危機にまでさらされた人もいましたが(特に今回のオオバヤシさん)、着々とプラズマ団を撃破できています。
基本的には、一行の戦いは順調なようです。
さて、次回は、久し振りにマイコちゃんの登場です。
彼女も彼女で、少し厄介な目に遭っているようです……。


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