リベンジャー(ＹＡＮさん)

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彼らはこの日をどれだけ楽しみにしていたことか。
いや、彼らだけではない。最強を目指すトレーナーにとって、最高の舞台。
ポケモンリーグ、開催。

彼らにとって、それはほんの前座だった。
この予選で、５人の中で本気を出したものはいない。
絶対的な、自信の姿。

その夜、１人の少女が、緊張する。

こんなことが在りえるのか。
そのライチュウこそ、世界最強。
全ての打ち砕くその拳で、大会に衝撃を与えた。

何もない。心配も、恐怖も。
負の感情は何も要らない。
ただ、勝利の２文字を掴み取るだけ。

その行為は男の性か。
だからと言って、ヤツはやり過ぎだ。
まさしく、ダイレクト。

俺達兄妹は呪われている。
そう考えたことは幾度もある。
今日、俺はそれを受け止めた。
俺は人間ではない。

獣の力は人知を超えた力と知れ。
獣の力と人の力の融合は強大と知れ。
獣の技は己の技と知れ―――

持つべきものは友。
持つべきものは仲間。
仲間のため、気に食わないヤツのため、ライバルのため･････。
彼らは走る。

ジンが語る「強さと夢、野望の関係」
納得できるようでもあって、納得のいかないものでもある。
人は、どうすれば強くなるのだろうか。

悲しみが体中を駆け巡る。
出口の無い迷路を、悲しみは漂い続ける。
とても巨大な、悲しみ、かなしみ、カナシミ･･･････。

よく知っている相手。
だけどよくよく考えてみれば、一度も戦ったことが無い。
どちらが強いのか。
やれば、ハッキリする。

確かにティナのポケモン達は皆パワーとスピードを兼ね備えている。
実力的にユウラが不利に見えるが････････。
彼女はティナにはない、力を持っている。

根性、体力はかなりのものではないだろうか。
神速、そしてハイドロポンプ。
ティナのバクフーン、ボルクはただでは起きない。

ある意味かなり厄介ではないだろうか。
負けを認めないポケモン。
１人でダウンするくらいなら、相手も道連れにする。そんな奴等。

どうも信用できないと、ジンは思う。
エデンは仲間だと言ってはいるが、やはり信用できない所がある。
エデンには、ヤツの匂いがする。

何事にも、諦めは必要か。
コウの判断は正しいか否か。
それは誰も知らない。

意地と意地、誇りと誇り、炎と炎のぶつかり合い。
互いに認め合うことになった、この戦い。
その勝者は･･･････。

俺は信じる。自分の力を。
生まれ変わったゴルダック、クーラルの力。
その力、水神の如し。

サンドパンのスピンＶＳプテラのジーテ。
互いに地と空を翔ける者。
この戦いの勝者は、意外だった。

戦いの熱は冷めず、スタジアムは大いに盛り上がる。
一撃で敵をしとめるアーボック、ジーク。
だがその弱点は、すぐにわかってきた。

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