「あれ、この道さっきも通ったよね……?」
コトキの自宅を出発したのは昼なのに、もう夕やけが綺麗だ。ポケナビには101ばんどうろと表示されている。
ボールの中のナックラー……名前はキサンド、通称きーくんは、すやすやと寝息をたてている。かわいい。
「まあいっか、歩いてればそのうち着くよね」
私は気にしないことにして、さっきと違う角を曲がった、そのとき。
「危ねえええ!」
「ほえ? うぎゃっ」
向こうから男の子が走ってきて、思いっきりぶつかった。
「いててて……だ、大丈夫か?」
赤い帽子を被ったその男の子は慌てて身なりを整えると、衝撃で尻餅をついてしまった私に手を伸ばしてきた。
「うん、大丈夫」
私はその手を借りて立ち上がる。
「良かった……じゃあ俺はこれで」
「あ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど、ミシロタウンはどっち?」
「ミシロ?」
「うん。オダマキ研究所に行きたいの」
そう伝えると、男の子は何か考え事をし始めた。
「研究所……? お前、もしかしてエレンか?」
「そうだけど、なんで知ってるの?」
「父さんから、今日旅立つエレンって女の子が図鑑をもらいに来るって聞いてたんだ」
「父さん?」
「ああ。俺はユウト。オダマキ博士の2番目の息子だ!」
(ω・ミэ )Э(ω・ミэ )Э(ω・ミэ )Э(ω・ミэ )Э
ついに発売されましたね。αkuroです。
しょっぱなから演出に泣かされました。
ユウトはエメラルドにいたライバルの弟です。先に言っておきますがエレンとフラグは立ちません。