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  [No.3534] ポケモン福祉養護施設『葛の葉』の日常 投稿者:NOAH   投稿日:2014/12/18(Thu) 00:00:43   231clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
タグ:一粒万倍日】 【長編(書きかけ)】 【オリジナルトレーナー】 【ポケモン福祉】 【ザングース】 【チルット】 【バクオング

ホウエン地方、シダケタウン。

ポケモンコンテストはあるが、小さな田舎町である。が、療養地としても有名な場所で、そこへ移住してくる者たちは多い。


その町に、最近新しくある施設が建てられた。トレーナー側の事情でめんどうが見れなくなったポケモン・怪我や病気、生まれつきなものや事故で体の一部が欠損したポケモン・親を亡くしたポケモンなどを預ける施設である。


その施設を建てたのは、ジョウトからやってきた2人の姉妹である。姉はポケモンドクターとしてとても有名な人物で、その妹はブリーダーをしている。


そしてこのお話しは、この2人の姉妹と、彼女たちの支援者である、イッシュ地方ではその名を知らない捕獲屋たちのお話しである。







<Case File_1 "英雄"ザングースと"居眠り"チルット>


「さ、診断は終わりよ、新しい包帯持ってくるからここで待ってなさいね、ザングース。」


顔の左側と右足の付け根辺りが禿げ、そこから覗く皮膚は赤く腫れ上がっている。
左目は色素が抜けたのだろうか、本来その瞳の色は黒であるはずなのだが、灰色に変色している。
さらに、爪は左右で長さが違い、こちらにも火傷痕がある他、大小様々な傷痕が痛々しくその両手両腕に残っている。
しかし当のザングースは特に憶することも気にする様子でもなく、むしろ堂々とした態度を取っており、両腕を組んで治療室の椅子にどかりと座っていた。


「クルミ姉さん、診察終わった?」

「あら、お帰りカエデ。あとはあの子に包帯巻けば終わり。」

「?……あ、ザングース。ここにいたの。」


クルミと呼ばれた、白衣を来たハニーブラウンの髪の女性の下にやってきたカエデと呼ばれた少女は、その自慢の赤い髪の上で図太くも居眠りを決め込むチルットと共にやってきた。落ちないようにこっそり手で支えているあたり、その行為を許容してるようである。

が、その居眠りチルットを目にした瞬間、それまで堂々としていた態度のザングースが一変して心配そうな顔付きになる。
椅子から降りて慌ててカエデに近づき、眠りほうけているチルットの顔をそっと覗き込んできた。


「はい、あなたに預けに来たの。姉さんのギャロップにうっかり踏まれそうになったのよ。」

「あら、ヴァニラが?」

「うん。ていうか、踏まれそうになったのに普通に寝てたよこの子。一度起こしたんだけどね……。」

「ふらふらとあなたの頭上に移動してまたそのまま寝ちゃったってわけね……ほんと図太いわね……。」






<Case File_2 "盲聴"バクオング>


「朝っぱらからうるっさいわね……なんなのよ一体。」


いつもは静かなシダケタウン。しかしその日の朝は、カナシダトンネル方面から響く爆音によってかき消されていた。
その爆音に不満をもらしながら、寝癖だらけのハニーブラウンの髪をボサボサとかき乱すクルミに、彼女の妹のカエデが真新しい白衣を渡す。


「なんか、カナシダトンネルに住み着いたバクオングが暴れまわってるんだって。ジュンサーさんがきて、その対処にリラさんが向かってった。」

「はぁ?なんで車椅子のリラが……。あぁ、ヴィンデとシュロは昨日から留守にしてたわね……。」

「そういうこと。もう少ししたら連絡が来るんじゃないかな。」

「なるほどね、だからリーリエ嬢ご自慢のお紅茶さまが淹れられてないわけだ。
バクオングか……カナシダトンネルはゴニョニョの一大生息地だからね。その中の一匹が進化したのかしら。」


まあ今は考えても始まらないか、と考えて、クルミは寝癖だらけの髪を整えようと洗面所へとその足を向けた。そしてそれと入れ違うように電話が鳴り、カエデがその受話器を取った。


「お電話ありがとうございます。こちら、ポケモン福祉養護施設『葛の葉』の秋風です。」

『あ、カエデちゃん?我らがミス"破天荒"はお目覚め?』

「あ、リラさん。うん、姉さんならさっき起きてきて、いま寝癖治してる。」

『そ。なら早急にカナシダトンネル内に来てって伝えといてくれる? 爆音の元凶さん、ちょーっと様子が変なのよ。』







人間にも特別養護施設があるんだからポケモンにもあっていいじゃないかと考えて出来た施設が
「ポケモン福祉養護施設『葛の葉』」


我が家のオリジナルトレーナーの設定を何人か改変したうえで小出ししてみました。


ほんとはちゃんとここの長編板に書くつもりだったんですがお仕事が忙しくて進まなかったのでこちらの一粒万倍日の企画の方へと流してみましたん。


Case File_1 は、体中に重度の火傷痕を負いながらもポケモンのタマゴを助け出したザングースと、大火事の後でそのタマゴから孵ったチルットのお話し。


Case File_2 は、生まれつき盲聴のドゴームがバクオンに進化して、その突然の事態に混乱してカナシダトンネル内で暴れてしまうのを、クルミさん(オリトレその1・ポケモンドクター)とリラさん(オリトレその2・車いすに乗ったエリートトレーナー)が鎮めるお話しです。

それぞれザングースとチルットのお話しは前々から書き溜めていたもので、バクオングの話しはツイッターで

「生まれつき盲聴のバクオングが、どれくらいの声量を出せば人間や周りのポケモンたちに迷惑をかけないか試すために、毎日のように大声を出していたら、とかどうでしょうか。」

というりぷを頂いたのをきっかけにそれだ!!と思って書いてたものです。
内容はちょっと違う感じになってしまいましたけどね。

それぞれきちんと形にするつもりではいたんですけどね。時間が許してくれませんでした。でもまた機会があったら再挑戦するつもりです。




to 砂糖水さん
一粒万倍日企画にまた投稿させていただきました。
前に載せていただいた『義足、ワイン、薔薇の花』だけのつもりだったのですが、結局このお話しも書きかけになってしまったのでリサイクルさせていただきました。


まだまだお休みが必要でしたら焦らずゆっくり休んでくださいね。砂糖水さんの体調が良くなりますように。


NOAHより
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