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  [No.725] [序章]ポモペ 投稿者:ヨクアターラナイ   投稿日:2011/09/17(Sat) 15:37:11   50clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

POCKET
MONSTER
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『大欲情』


 ギャロップの電光石火よりも早く走れる人間などいない。
 世界陸上の金メダリストであろうとも決して追いつくことのできない圧倒的なスピードでギャロップは突っ走る。

 陸上選手に憧れるぐらいなら、最速のギャロップを手に入れる方が楽そうだ。



 フーディンの知能指数は五〇〇〇を超えると言われる。
 タマムシ大学の教授でさえもフーディンの前では馬鹿同然。

 無理に勉強して天才を目指すよりも、フーディンが手にする方が容易い。



 エビワラーはボクシングのチャンピオンより強い。
 人間では最強の拳を極められない。
 ボクサーになるぐらいならエビワラーを味方につけたい。



 飛行機を使わずとも、ピジョットは翼をはばたかせて、天空を自由に飛び回る。
 その間に人類は、翼が欲しいだの空を自由に飛びたいだの、空に憧れる歌が山ほど生み出していった。
 背中に翼など生えてはこない。
 それならピジョットを飼いならしたい。



 超能力者になれる術を知らない。
 ならば念力の使えるヤドランを仲間にしたい。



 マジシャンには憧れない。
 魔法使いには憧れた。
 不可能は可能にはならない。

 吹雪を巻き起こすジュゴンに憧れた。

 火炎を生み出すブースターが羨ましくなった。

 電撃を操る能力を持ったピカチュウが欲しくてたまらない。





 将来の夢がまた一つ消え失せた。










つづく?


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