マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
このフォームからは投稿できません。
name
e-mail
url
subject
comment

[新規順タイトル表示] [ツリー表示] [新着順記事] [留意事項] [ワード検索] [過去ログ] [管理用]

  [No.219] その3 カゲボウズVSリアル世界住人 投稿者:マコ   投稿日:2011/03/13(Sun) 17:22:09   58clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

ある日、カゲボウズ達は都会の空にたむろしていた。
しかも何十匹も。彼らは幸薄荘から出発して初めて都会に来たのだ。修学旅行に来た学生のようである。
(隊長、隊長!)
(なんだ1号)
(デートしている男女がおります!)
(デートなんて我々には関係無い!欲しいのは負の感情だ。デートのどこにそれがある)
(それが、何かおかしいんです)
カゲボウズ達はその人達に近づいた。
近づかれた男女はこんな話をしていた。
「ドッキリデート!!?私のファーストデート返せぇぇぇっ!」
「ゴメンな、そんなつもりは・・・」
「でも、ユズルとのデートは楽しかったんやろ?マイコ?」
「そりゃユズルくんは優しかったけどさ、女子にとって初デートは重要だよ。女子大生の初デートがドッキリって泣ける・・・。」
20歳の女子大生、サカモト マイコは、友人であるアキヤマ ケンタ、ヤマナ フミカズ、フジモト タカシに促され、これまた友人の一人、カワイ ユズルとデートの約束を取り付け、今日に至った。デートは何事もなく終わり、デート終了のここで、ドッキリとばらされたのだ。
「何であたしがドッキリにはめられなきゃいけないのよぉぉぉっ!」
マイコからは、かなりの負の感情が出ていた。それをカゲボウズ達が見逃す訳がなかった。
「な、なぁ、あれ何やろ?黒い塊」
アキヤマが言うが、後輩3人及びマイコは首を傾げるだけである。
しかし、その時!塊が目を開いた。空色、藍色、黄色の三色の目。それが何十も!
5人は絶叫した。
「「「「「ぎぃやあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」」」」」
そして弾かれるように逃げた。しかし、逃げる獲物を追いかけるのはカゲボウズの習性である。段々詰められる両者の距離。それでも、人間はただ逃げるのみではなかった。カゲボウズ達が襲いかかろうとした時、5人が各々のパートナーを繰り出した!
「ツタージャ、グラスミキサー!!」
「ポカブ、火炎放射!!」
「シママ、電撃波!!」
「メグロコ、噛み砕く!!」
カゲボウズ達は思わぬ反撃を食らい、しかも何十分もそれが続き、とうとうきつくなって退散した。
5人の内4人がそれのせいで倒れた。息も絶え絶えである。この中で唯一へばってないフジモトは、みんなに聞いた。
「ジュースいります?」
「「「「呑気に、聞くなぁぁぁぁっ!」」」」


「・・・あいつ、何で平気なんやろ?」
ヤマナは聞いた。
「体力があるんちゃうか?あいつ、俺らよりいくらか若いやろ?」
ユズルは言う。
「私は別の理由があると思う!」
マイコは何かに気づいたらしい。
「なんや、マイコ、言うて見ぃや。」
アキヤマは促す。
「それは・・・」


カゲボウズ達は帰っている。そして、事後報告会の真っ最中である。
(今日は散々だったなぁ。隊員達よ、被害はどうだ?)
(はい、隊長)
(どうした1号)
(私は沢山の葉っぱに視界を塞がれたところに、さらに養分まで吸われてしまいました。体はカラカラです)
(どんな奴にやられた?)
(緑の小蛇です。ツタージャっていうらしいです)
(指示した奴は?)
(茶髪で、少し目が離れた男です)
(よし、次!2号)
(隊長、私は強い火に焼かれ、危うくボロ雑巾になるところでした)
(どんな奴にやられた?)
(橙色の子豚です。ポカブっていうらしいです)
(指示した奴は?)
(女です。女はあの場に一人だけです)
(よし、次!3号・・・ん?何で支えられているんだ?)
(隊長、体が痺れてうまく動けません)
(なぜだ)
(沢山の電撃を食らったからです。よけようとしたら追尾されて当てられました)
(どんな奴にやられた?)
(白と黒の馬です。鬣と尻尾が稲妻型でした。シママっていうらしいです)
(指示した奴は?)
(イケメンの男です。美男子でしたぁぐふふっ)
(とろけるなっ)
隊長は3号にシャドーボールを放った。3号は弾き飛ばされ失神した。
(4号はどうした?・・・体が茶色じゃねえかお前)
(私は噛みつかれて体がちぎれかけたところに砂や泥をたっぷりかけられました。ただの布になってしまいそうです)
(どんな奴にやられた?)
(黄土色のワニです。メグロコっていうらしいです)
(指示した奴は?)
(坊主の男です)
(後、こちらの攻撃は通ったか?)
(攻撃しようとしたら、甘えたりくすぐられたり、誘惑されたりして、上手くいかなかったです)
(それはもう一人の男、女子の雰囲気がある男が頑張ったのだ。灰色のネズミみたいな奴が、チラーミィが、サポートしたからだ!)

「チラーミィはずっとサポートに徹していたからで、サポートは攻撃より体力的にも精神的にも疲れないからじゃないかな。」
「攻撃が通らへんからって言い換えられそうやねんけど・・・。」
事実、チラーミィの攻撃では、カゲボウズ達にダメージを与えられないのだ。その代わり、カゲボウズ達の攻撃もほとんどはチラーミィに効果がなかったりする。

(帰ろうか、幸薄荘へ。あそこは都会より居心地がいいから)
(毒男に報告だー)
(ほうこくだー)
(洗ってもらおー)
(都会は怖いぞー)

「大丈夫ですか?みなさん歩けます?」
フジモトは4人に聞く。
「「「「もう大丈夫!」」」」
「そういえば、カゲボウズ達からいい香りがしませんでした?」
「感じる余裕なかったで・・・。」
「攻撃やらなきゃこっちがやられるからね。」
(香りを感じたの俺だけかぁ・・・寂しいものやなぁ)
カゲボウズ達からはフローラルな香りがしていたが、それを感じられたのは、どうやらフジモトだけだったようだ。状況が状況だっただけに。
そして、極めて呑気に、フジモトは言った。
「あれでへばるってみなさん年ですかぁ?」
「私より6つ年上のあんたに言われる筋合いはないっ!!」
マイコの怒りがこの場に響くのであった。


おしまいにしなさい


マコです。カゲボウズ達を登場させてみました。ひどい扱いすみません。
CoCoさん、カゲボウズ達がぼろぼろになっていたら、それは私のせいです。
文中のマイコちゃんは初デートを、まあ変な形で済ませてしまいましたが、作者の私はまだです。淋しい20歳です。カゲボウズに襲われた、よくも悪くも記念になりそうなデートです。ちなみに、カゲボウズ達が報告会で言っていた人物描写は、茶髪で、少し目が離れた男=アキヤマ、一人だけしかいなかった女=マイコ、イケメンの男=ユズル、坊主の男=ヤマナ、女子の雰囲気がある男=フジモト、となっています。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【ちゃんとした初デート希望なのよ】
【楽しい感想待っているのよ】


- 関連一覧ツリー (★ をクリックするとツリー全体を一括表示します)

- 以下のフォームから自分の投稿記事を修正・削除することができます -
処理 記事No 削除キー