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  [No.273] その8後編 バースデー後の一日〜老人との大バトル〜 投稿者:マコ   投稿日:2011/04/07(Thu) 10:21:35   58clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

帰り道、二人で歩いていると、1人のお爺さんが道で何かを売っていた。
「ポケモンを売ってまーす。引き取り手のいない子たちでーす。」
気になって、行ってみることにした。
「あのー、ポケモンを売るって、それってええんですか。法には……。」
「わしはただ、捨てられた子を拾っただけじゃから。この子たちは、親から良い技を引き継いでもらったものの、選抜思想のせいで、トレーナーから集団で捨てられた残りじゃ。これでも、だいぶ減った方じゃぞ。ひどいときはこれの3倍おったからのう」
「いらないからただ投げ捨てるように放ったってひどい……。」
「ほんで、このポケモンを俺らに売る、と。」
「そうじゃ。代金はいらん。引き取ってくれる、その心構えだけで十分。」
二人にとってはかなり意外だった。ただし、言葉には続きがあった。
「ただし、条件がある。」
「何です?」
「わしとバトルをして勝ったらタダでやる。負けたら500円をわしにくれ。まあ、ポケモンはどちらにしても渡すがな。」
マイコとオオバヤシはお爺さんの意見に対して相談することにした。
(マイコ、どうする?俺はやるで。アーケンがどんなやつなのかも知りたいからな)
(私もやろうかな。ワシボンもムンナも実戦は初めてだし。どう戦うか見たいわね)
「どうするかの」
「「やります!」」
二人とも決意は固かった。


「まずは彼からかの」
「お願いします、おじいさん」
老人とオオバヤシはがっちりと握手をした。
「ルールはシングル。1対1でやるが、異論はないかの。」
「特にないです」
そして、二人は同時にボールを投げた。老人の出したポケモンは、サボテンの球に手足のついたような草タイプ、サボネア。一方のオオバヤシはアーケンを出した。
「サボネア、ミサイル針じゃ!あの鳥を近づけさせるな!」
サボテンポケモンの周囲から、たくさんの鋭い針が出現し、最古鳥ポケモンをけん制してきた。しかし、青年はかなり冷静に状況を見ていた。
「針を避けつつ接近してくれ、アーケン!」
飛べない鳥のどこにそんな敏捷性があるのか、無数の針は原色の鳥にとって効果を示さぬまま終わった。
「そこから何度も翼で打つ攻撃!!」
まだ、飛ぶために発達していない翼でしたたかにサボネアを打つアーケン。しかし、効果抜群のこの技に何とか耐えつつ別の技を繰り出す緑色のサボテン。
「ニードルアーム!!」
このニードルアームと翼で打つにより、お互いをバシバシと殴りあう打撃戦へともつれていった。もはや、トレーナーの指示がなくとも、精神で持っているようなものだ。
そして……先に倒れたのは……、

サボネアだった。

実はアーケンも、特性である弱気が発動していた。しかし、相性で勝る攻撃をしていたこともあり、勝利をつかんだのだ。
「ありがとう、アーケン。お前のおかげや。ようやった。」
オオバヤシは熱戦で疲労困憊の最古鳥をねぎらうようにこう言った。
その様子を見ながらマイコは思った。
(ばーやんは粘り勝ちした。私も頑張らなきゃ。)


「マイコくん、」
「はい、」
「君はポケモンの数も多いことじゃし、ダブルバトルでもしてみるかの」
「ダブル……ですか」
マイコにとってダブルバトルは未知の領域である。これまでしてきたのはシングルばかりだ。
「まあ、硬くならずにやろうではないか。リラックスこそ気持ちいいバトルの鉄則じゃ」
「は、はあ……」
ここで老人が出したのはロゼリアとジュペッタだった。マイコはバトルの腕を見るのを兼ねて、ワシボンとムンナを繰り出した。
「ジュペッタ、騙し討ちじゃ!ムンナを狙え!」
「ムンナ、リフレクターを展開して!」
必中の悪技の威力は、夢喰いポケモンの周囲に広がった青色の壁によって軽減された。ムンナ自身、エスパータイプではあるが、耐久力が売りである。あまり大きなダメージにならずに済んだ。
そして、攻撃を終えたぬいぐるみポケモンの後ろには、すでに雛鷲ポケモンがいた。
「ワシボン、そこで、ジュペッタにシャドークロー!!」
鋭い影の爪がジュペッタを襲う。運よくクリティカルヒットが起こり、体力は大部分奪われた。そこで茨ポケモンが必中の葉っぱを放つ。マジカルリーフだった。
その攻撃自体はムンナを狙ったものだったが、ワシボンがムンナをかばっていたのだ。効果が薄いとはいえ、受けすぎると危険である。マイコは次の一手をサッと決断した。
「ムンナ、光の壁を展開して!」
今度はオレンジ色の壁が出現し、特殊攻撃も軽減された。守りは十分。後は、攻撃だ。
「ワシボン、岩雪崩!そこからムンナはサイケ光線!」
岩雪崩は2体同時攻撃であり、その場合若干ながら威力低下がみられる。しかし、先のシャドークローで体力のほとんどをごっそり持って行かれたジュペッタはこの攻撃を避けられず、そのままノックアウトされた。
こうなると風向きは一気にマイコ方向に傾く。ロゼリアは草と毒の複合タイプ。ワシボンでも、ムンナでも、弱点を突く攻撃が可能だ。さらにこのバトルは性質上、1体になるとほぼ負ける。燕返しとサイケ光線によってロゼリアも倒され、ここでマイコの勝利が決まった。


そして、約束通り、二人ともポケモンを譲り受けることとなった。
「わしの仕事は、新米が伸びるように援助してやることじゃ。二人とも良く伸びるとみた。」
「「あ、ありがとうございます!」」
二人とも照れていた。老人の発言に嘘はない。
「まずは、オオバヤシくんかの」
「はい」
「ポケモンの数がまだ少ないからのう。2匹あげよう。ハスボーと、モノズじゃ。」
「ありがとうございます!!」
オオバヤシに渡されたのは、ギガドレインや冷凍ビーム、バブル光線を覚えている浮草ポケモンのハスボーと、ドラゴンと悪の二つの波動を使いこなすモノズだった。
「水の石を発掘していてよかったね」
マイコは言う。
「何でよかったん?どっかで必要なんか?」
「ハスボーが最終進化するときに水の石が必要なの。あと、モノズはとても大事に育てたら、すっごく強いサザンドラになるから。」
「へえ……」
思わぬプレゼントに喜びを隠しきれないオオバヤシ。そして、マイコにもポケモンが渡された。
「この子はフシギダネじゃ。マイコくんならきちんと育ててくれることじゃろう」
「ありがとうございます」
マジカルリーフやヘドロ爆弾といった、マイコのパーティに足りないタイプの技を覚えているフシギダネが加入した。これにより、二人とも4匹のポケモンが仲間になったことになる。
老人が導いたポケモンたちとの出会いによって、少しだけ強くなったマイコとオオバヤシなのだった。


おしまい


マコです。二人ともだいぶポケモンを味方につけてますね。
実を言うと、老人は二人だけじゃなく、マイコのほかの友人にも援助をしています。
次の話は、強敵がマイコたちの前にたちはだかります。
そして、マイコは、新しい登場人物と一緒にバトルします。
彼は一度、その4で登場していますが、本格的に登場するのはおそらく初です。

マイコちゃんとマコの関係?
マコの本名がマイコなんです!そう、モデルは私自身!でもだいぶ脚色したところはあります、正直。
でも次回のその9では、実際の設定「運動は超音痴」がちょっと出ます。
【書いてもいいのよ】
【ちょっとネタばらしたのよ】


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