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  [No.305] 特別編 CROSS STORY〜大いなる影の力とその代償〜 前編 投稿者:マコ   投稿日:2011/04/22(Fri) 11:41:58   47clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

※ポケリアとA Battle Subway STORY(サブスト)とのコラボ作品。
ポケリア側の登場人物の会話は「」
サブスト側の登場人物の会話は『』
そして、この話は、ポケリアその8の後で、その9で起こる事件の前にあった話です。サブストは完結後です。


10年前、1人の凶悪殺人犯が日本の刑務所を脱獄したというニュースが報道された。その犯人の名はドルビット。警察の決死の捜査の中で、彼は逃走を続けた。結局、彼は捕まらず、行方不明となり、捜査自体が打ち切られた。このときは、マイコは小学生で、オオバヤシは高校生であった。この頃、毎日のようにそのニュースが流れていたので、2人ともこの事件を覚えている。しかし、このときの2人は、10年後にそいつと対峙するなんて思っていない。
そして、10年後、つまり、現在……


4匹ずつのポケモンを仲間にした2人が歩いていると、突然足元に謎の魔法陣が現れた。そこから動こうとするも、
「何これっ……!?」
「う、動けへん!?」
金縛りのようなものにかかってその場から離れられない。と思ったら次の瞬間、2人がいた地面が闇に包まれた。そして、そこで金縛りが解ける。
「「うわああああっ!!!」」
2人ともそこに吸い込まれていった。それは、ある1日の冒険の始まりだった……。


所変わって、シンオウ地方、送りの泉。先程の2人とそっくりな男女がそこに向かっていた。
『ここが送りの泉、か。それにしても……、何か見えにくいな。視界がハッキリせえへん、というか……』
男がそう言うと、女はこう返した。
『霧が立ち込めているみたいですね。ウォーグル、出てき……ん?』
その時だった。霧を切り裂くようにして、2人の男女が突っ込んできた。
「「うわああああっ!!!」」
『『ぎゃああああっ!!!』』

ドッスーーーン!!!

『ど、どうしたの、いきなり……』
「い、いたたた……」
『お前ら、大丈夫か?ケガないか?』
「いや、何とか大丈夫、なんやけど……」
その時、降ってきた女、つまりマイコ、がブルブル震えだした。
「ド、ド、」
「どうしたん、マイコ?」
「ドッペルゲンガーだああっ!!!」
目の前にいる人がそっくりすぎて、若干パニックを起こしているらしい。
落ち着くのを待ってから話をすることにした。


『それで、リアルの世界からポケモン世界に……』
「「はい」」
『奇妙なこともあるもんやね』
ポケモン世界の2人にこっちに来た経緯を根掘り葉掘り問われた2人。
でも、悪い人ではないというのが分かってもらえたようで、自己紹介を始めた。
「俺は、オオバヤシ ケンジっていうねん。よろしく」
「私は、サカモト マイコっていいます。よろしくお願いします」
『俺は彼と同じく、オオバヤシ ケンジ。こっちは……』
外見も名前も同じ。本当にドッペルゲンガーのようだ。しかし、ケンジの次の一言に、マイコとオオバヤシは絶句することになる。
『妻のマイコ』
「「妻!!?」」
『マイコといいます。よろしくお願いしますね』
「嘘……妻って……妻って……」
「こっちでの俺らは夫婦なんや……」
何か言いようのないショックを受けている間も、ポケモン世界の2人の会話は続く。
『今、俺らは、送りの泉にある《戻りの洞窟》に行こうとしとんねん』
『そこでギラティナってポケモンの姿を一目見たい、と思うんだけど……、行きます?』
「「もちろん!!」」
それしか選択肢はない。戻れるかもしれないチャンスなのだ。
『とりあえず、霧をなくして視界を良くしますね。ウォーグル、出てきて!』
マイコさんが出したのは、威厳があり、百戦錬磨の戦績を持つ勇猛ポケモン。野生のポケモンが皆怯んでしまいそうなくらいである。
『霧払い!』
ウォーグルは、翼をはためかせ、一瞬で霧をすべて払い、開けた視界を与えた。
「すごい……」
「お前の持ってるワシボンも、強くなったらこうなるんやろ?」
「そうかもだけど……あの人の腕は相当すごいよ。多分、2人で戦っても簡単にのされるのがオチだろうし」
道中、話をした結果、お互いの年齢が分かった。
マイコは20歳、オオバヤシは27歳、マイコさんは25歳、ケンジは26歳ということだ。
「5歳違うだけで、こんなにも大人なんだ……」
「俺の方が年上やけど、ちょっとタメ口をきくって無理やなあ……」
『い、いいんですよ!気にしないで下さい!』
『そうそう、緊張しすぎたら楽しいもんも楽しく……ん?誰やろう?あれは……?』
その時、ケンジは人を見つけた。3人もつられてそちらを向く。
その男は4人と視線を合わせると、戻りの洞窟に入ってしまった。
「ドルビット……!」
『誰なんすか、そいつ!?』
「こっちの世界で10年前に殺人を5件ほどして、捕まったけど刑務所を脱獄した凶悪犯や」
「その時、毎日のようにニュースで言ってて、ある時行方知れずになったけど……こんな所に……」
『早くギラティナの元に辿り着けた者に、冥界の王、ギラティナは力を授けるって言われて……!』
マイコさんはハッと気づき、こう言った。
『もし、マイコちゃんと、オオバヤシさんの言う通りなら、その人……ドルビットという人を早く止めないと……大惨事に……』
「「『!!!』」」
『行きましょう!!』


後編へ続く


マコです。特別編。プラチナバージョン主役の霊竜、ギラティナ登場のお話。
4人が力を合わせていかないと、戻りの洞窟での最終決戦がいい方向に傾かないのです。
でも、修羅場を乗り越えてきたみんななら問題ないはずです。
次回の後編で完結予定です。お楽しみに。
【書いてもいいのよ】
【描いてもいいのよ】
【感想待ってるのよ】


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