マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.303] 15話 予選終了! 翔VSM[ムービー]ポケモン(後) 投稿者:照風めめ   《URL》   投稿日:2011/04/20(Wed) 18:36:22   68clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
15話 予選終了! 翔VSM[ムービー]ポケモン(後) (画像サイズ: 340×400 50kB)

 今の俺のバトル場にはノコッチ10/60、そしてベンチには炎エネルギーがついたヒトカゲ60/60。対戦相手の小学生のバトル場には水エネルギーが三枚、雷エネルギーが一枚ついたパルキアM90/90に、ベンチにはピカチュウM60/60、ポッチャマM60/60、ニャースM50/50、ミミロルM50/50、ギザみみピチューM30/30。互いのサイドはまだ三枚。
 相手が使うのはムービーデッキ。そもそもファンデッキは基本的にデッキパワーに乏しく、しかも高コストなことがある。分かりやすく言うと、千五百円のカラフルな弁当があるが、五百円の弁当のほうがうまかった。
 まあこの際分かりにくさはどうでもいいとして、要するにコレクション用のカードなのでそもそも強くないということだ。
 しかし油断大敵とはまさにこのこと、思う以上に理想の展開につなげることが出来ない。
「俺の番だ」
 引いたカードはふしぎなアメ。気を抜いていられない状況の中でどう攻めるべきか。今ある手札で必至にめぐらせる。
「ヒトカゲを対象にふしぎなアメ発動。このカードの効果によりヒトカゲをリザードンに進化させる!」
 ヒトカゲの足元から光の柱が立つ。俺は手札のリザードンのカードをヒトカゲに重ねた。光の柱が消えるとともにリザードン140/140の雄たけびが会場に響く。
「リザードンに炎エネルギーをつけて、ノコッチのへびどりを発動。山札からカードを一枚引いてターンエンドだ」
 防戦一方だが仕方ない……。しかし次の番には逆襲の始まりだ。
「僕のターンドロー! 手札の雷エネルギーをピカチュウMにつけてパルキアMで攻撃。一刀両断!」
 轟音と共にパルキアMがノコッチを粉砕する。これでノコッチ0/60は気絶だ。
「さらにコイントス! えっと、オモテなのでリザードンに20ダメージ!」
 パルキアMがリザードンに向かって腕をふるうと、真空波のようなものがベンチのリザードン120/140に直撃する。ベンチへの攻撃は弱点や抵抗力の計算を行わないのが救いだ。
「ノコッチが気絶したのでサイドカードを一枚引くよ」
「次のバトルポケモンはリザードンだ」
「それじゃあターンエンド」
「俺のターン!」
 引いたカードはマグマラシ。しかし肝心のヒノアラシがいない。リザードンを倒されるとベンチポケモンがいなくなり、負けてしまう。だがあいにくたねポケモンを呼べそうにはない。ここは強気で攻め続けるしか。
「手札のリザードンに炎エネルギーをつけて攻撃! バーニングテール!」
 リザードンが尻尾でパルキアMに攻撃する。派手な音をたててパルキアMに傷を負わせる。
 致命傷にはなったものの倒しきることはできない。HP90のパルキアMに80ダメージを与えたため残りHPは10/90となる。
 そしてバーニングテールのコストとしてリザードンの炎エネルギーを一枚トラッシュする。
「僕のターン。ミチーナしんでんの効果発動! 自分の番に一回、自分の場のM[ムービー]と名の付くポケモンを一枚選択し、ダメージカウンターを二つ取り除けます。僕はパルキアMを選択」
 パルキアMはHPを20回復したため、これで残りHPは30/90だ。
「ピカチュウMに雷エネルギーをつけていっとうりょうだんで攻撃!」
 パルキアMの攻撃が続く。炎タイプのリザードンに弱点のタイプである水タイプが攻撃したため、通常の50ダメージにさらに30ダメージが追加され80ダメージ。残りHPは40/140。パルキアM以外から攻撃を受けようとあとほぼ一、二撃で倒される。 
「俺の番だ、ドロー!」
 引いたのはスーパーボールだ。山札のたねポケモンをベンチに出すことができるカードである。これでヒノアラシを呼びこまないと。
「手札のスーパーボールを発動! デッキのたねポケモンを選択し、ベンチに出すことができる。俺はヒノアラシを呼ぶぜ」
 ベンチエリアにヒノアラシ60/60が元気よく登場する。
「ヒノアラシに炎エネルギーをつけて、リザードンで攻撃! 炎の翼!」
 炎の翼は本来30ダメージなのだが、リザードンのポケボディーである火炎の陣の効果により、ベンチの炎タイプの数だけ与えるダメージが+10される。今、ベンチには炎タイプのヒノアラシが一匹いるので30+10=40ダメージを与える。
 高く跳び上がったリザードンは、炎を身に纏いながらパルキアMに向かって急降下して突撃する。パルキアM0/90はこれで気絶。相手の次のバトルポケモンはポッチャマM60/60である。あくまで相性で攻める気か。
「相手のポケモンを気絶させたため、サイドカードを一枚引いて終わりだ」
 引いたカードはヒトカゲ。たねポケモンを引けたのはラッキー。
「僕の番です。ドロー。ピカチュウMに雷エネルギーをつけてターンエンドです」
 弱点で攻めるという予想は大きく外れる。やはりというかなんというか、あのベンチで蓄えられているピカチュウM60/60がキーになるようだ。
「俺のターン!」
 エネルギー転送のカードを引いた。このカードはデッキから基本エネルギー一枚を手札に加えるカードだ。デッキ圧縮(山札の数を減らす手段)にはもってこい。
「俺はエネルギー転送を発動。炎エネルギーを手札に加える。そしてヒトカゲをベンチに出し、ヒノアラシをマグマラシに進化させる」
 ベンチにヒトカゲ60/60がこれまた元気よく飛び出る。一方のヒノアラシは白い光に包まれマグマラシ80/80へと姿を変えた。
「そしてリザードンに炎エネルギをつけてポッチャマMを攻撃。バーニングテールっ!」
 リザードンのポケボディー、火炎の陣の効果により80+20=100ダメージ。HPが60しかないポッチャマMは一瞬で気絶の大技だ。そして相手の最後のポケモンはピカチュウM。本命がようやく登場らしい。
「サイドカードをひかせてもらうぜ」
「僕の番、ピカチュウMに水エネルギーをつけます。そしてピカチュウMをレベルアップ!」
 ピカチュウMが光輝き、ピカチュウMLV.X90/90へレベルアップを遂げる。なるほど、レベルアップはバトル場のポケモンにしかすることが出来ない。この時をずっと待っていたのか。
「リザードンに攻撃、ボルテッカー!」
 ピカチュウMLV.Xが黄色い光に包まれてリザードンへ突撃していく。
「ピカチュウMLV.Xは自分にも20ダメージを受けるけども、相手に100ダメージを与える強力な技です」
「100ダメージ!?」
 3ケタのダメージなんて滅多にない。リザードンはHPが0/140を下回り、気絶となる。俺の最後のバトルポケモンはマグマラシ80/80だ。
 一方ピカチュウMLV.Xはボルテッカーの反動として20ダメージを受けることになり、残りHPが70/90となる。しかしマグマラシの攻撃一撃で沈めることが出来ない。そうなれば返しのターンにマグマラシはやられてしまう。
「サイドカードを引いて終わりです」
「俺のターンドロー!」
 この番で打開策を見つけなくてはいけないが……。どうやらいいものを引いた。これで逆転への方程式が完成だ!
「行くぜ、マグマラシをバクフーンex(150/150)に進化させる!」
 マグマラシは普通のバクフーンより一回り大きいバクフーンに進化する。
「そしてこの進化した瞬間にバクフーンexのポケパワー発動! バーストアップ!」
 相手の小学生の顔が驚愕と困惑に歪む。
「このポケパワーは自分の番にこのカードを手札から進化させた時に発動する。相手のベンチポケモンの数までデッキから炎エネルギーを自分の炎ポケモンにつけることができる。今、君の所のベンチポケモンは三匹なので、デッキから炎エネルギーを三枚このバクフーンexにつけることができる!」
 これでバクフーンexには炎エネルギーが四枚ついたことになり、唯一のワザを使えるようになった。準備は完璧、一気に畳み掛ける!
「これでトドメだ! バクフーンexの攻撃。メラメラ!」
 バクフーンexの口から巨大な火の玉が発せられ、ピカチュウMLV.Xに襲い掛かる。巨大な爆音と同時に、ひっくり返ってすっかり伸びたピカチュウMLV.X0/90の姿が。
 残りHPが70のピカチュウMLV.Xは80ダメージのメラメラを受けて気絶となったのだ。
「最後のサイドカードをひいて、ゲームセットだ!」
 ゲームが終わると同時に3Dで映し出されていたポケモンは消滅。モニターにはYOU WINと味気ない文字が浮かび上がった。
「ありがとうございました」
 互いに礼をする。これで五勝、決勝への切符を手に入れた。
 予選用のエントリーカードをスタッフに渡し、本戦用のエントリーカードをもらう。エントリーカードの番号は2だ。この番号によって本戦のトーナメントの相手が決まる。
 本戦用のエントリーカードの番号は勝ち抜け順なので、先に勝ち抜いた人が一人いるらしい。
 予選を勝ち抜いた人は檀上で待機することになっている。つまりそこに一番抜けがいるということだ。一番抜けの顔を一瞬でも早く見たい思い出階段を駆け上がり、檀上にいる一番抜けの少年を見て驚く。
「お前が一番抜けか。……拓哉」
 しかし拓哉は似合わない不敵な笑みを浮かべていた。




翔「今日のキーカードはバクフーンex!
  exのカードは気絶すると二枚もサイドカードをひかれてしまうが、
  その分パワーにあふれてるぜ!」

バクフーンex HP150 炎 (構築済みスターター「バクフーンex★炎」)
ポケモンexがきぜつしたとき、相手プレイヤーはサイドを2枚とります。
ポケパワー バーストアップ
 このパワーは、自分の番に、このカードを手札から出して、自分のポケモンを進化させたとき、1回使うことができる。 自分の山札から、相手のベンチポケモンの数ぶんまでの炎エネルギーを選び出し、自分の炎ポケモン1匹につける。 その後、その山札を切る。
炎炎無無 メラメラ 80
 自分のエネルギーを1個トラッシュする。 その後、相手のエネルギーを1個トラッシュする。
弱点 水闘×2 抵抗力 ─ にげる 1


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