マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.428] 19話 竜VS草&水VS鋼 投稿者:照風めめ   《URL》   投稿日:2011/05/11(Wed) 16:51:59   56clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 俺の後には唯が戦った。相手はたねポケモンが上手く引けず、相変わらずと言うかなんというか1キル(1ターンキル。一ターンで勝つこと)で勝負を決した。
 そして別ブロックの試合が始まる。いきなり風見VS長谷部さん。それと姉さんの対戦だ。どちらも見逃せまい。
 俺の隣にいる恭介は必至に長谷部さんの方を凝視している。彼女の対戦なんだし、気になる気持ちは分かるな。
 そして試合が始まった。風見対長谷部さんは風見が先攻。姉さんと、えーと。向井って人との対戦は向井が先攻らしい。
 元来の大会ならテーブル一つあれば対戦が簡単に出来るからこの大会のように二試合ずつとか十六試合ずつとかではなく、同時にほぼ全員が戦うのでこうして誰かの試合を観る余裕なんてない。なのに今回はスペース上戦える場所が限られているので試合が出来ない人が出て来て、観戦の余裕がある。
 とはいえ待ってる人もデッキ調整をしていたりとして自分のことに必死で、他の人を真剣に応援してる人も少ない。折角の機会だし、ここは応援しよう。



「先攻は俺からだ」
 相手は長岡(恭介の苗字)の彼女とだったか。手合わせするのは今回が最初だ。相手のバトル場にはフシギダネ60/60。そしてベンチにはモンジャラ70/70。
 その一方俺のバトルポケモンはタツベイ50/50。ベンチには同じタツベイ50/50ともう一匹、フカマル50/50。
 俺の場のポケモンのHPはどれも貧弱な部類だが、相手のポケモンを見る限りいきなりやられるということはないだろう。しかし早く進化しないと後々辛い展開になることがあるかもしれない。
「手札の炎エネルギーをバトル場のタツベイにつけて攻撃。こわいかお。コイントスをしてオモテなら相手は次の番ワザも使えず逃げられなくなる」
 コイントスのボタンを押す。瞬時にオモテウラの判断がつくのも、あまりに味気なく面白くないということで二秒程度してから結果が表示されるように作られている。この緊張感がたまらないと言う人もいるはずだ。
「ウラか……。終わりだ」
「私のターン! 不思議なアメを使ってフシギダネをフシギバナに進化させます」
 早い、あっという間に二進化ポケモンが出るとは。フシギダネは光の柱に覆われフシギバナ140/140へと姿を変える。HPも見るからに、かなり大型ポケモンの登場だ。
「そしてスタジアム。夜明けのスタジアムを出します」
 周囲が平原へ変わり、東と思わしき方向から太陽が現れる。まだ僅かに薄暗いところが雰囲気を醸し出している。
「えっと、このスタジアムは自分の草または水ポケモンに手札からエネルギーをつけるたびにダメージカウンターを一個とって状態異常を全て回復させる効果です」
 たったダメージカウンター一つと言えど、されど一つ。侮れない。僅差というものが勝負には非常に大きい存在となり、壁となる。相手は草タイプ主軸のデッキだろう、ほとんど毎ターンHPを回復されるというわけだ。状態異常も回復されるのだがフシギバナのポケボディー、アロマグリーンによって草タイプはそもそも状態異常にならない。
「フシギバナに草エネルギーをつけて攻撃! どたばた花粉!」
 草エネルギーひとつで30ダメージのワザだ。あっという間にタツベイの残りHPが20/50。ただ幸いなのはフシギバナに乗っているダメージカウンターが一つもないということだ。
 どたばた花粉はフシギバナにダメージカウンターが八個以上のっていると相手を毒と火傷と混乱にする効果を持っている。これで火傷になっていて、ポケモンチェックでウラを出していればタツベイは俺の番が回るまでに気絶している。
 予選は俺を楽しませる勝負が少なかった、この本戦ではなんとか満足できそうだ。



「僕のターン」
 あたしのバトル場にはノコッチ60/60。ベンチにはワニノコ50/50。翔がよくやることと同じように、あたしもノコッチでまずは戦闘準備を整える。ノコッチのドロー効果で序盤は体勢を整え、中盤以降から一気に攻める。このデッキの定番パターンを、この対戦でもするつもりだ。
「僕は手札の鋼の特殊エネルギーをつけてダンバルのポケパワー発動。メタルチェイン!」
 一方相手のバトル場はダンバル50/50、ベンチはコイル50/50。水タイプをメインとするあたしのデッキにとって、コイルが雷タイプではなく鋼タイプであることが救いとなっている。
「自分の番に一回、手札から鋼エネルギーをダンバルにつけたときに発動できる。自分の山札のダンバルをベンチに呼び出す!」
 ダンバルの体からジジジとやや不快な重苦しい電磁音が鳴り、開いているベンチスペースに新しいダンバル50/50が現れる。
「これで僕の番は終わりです」
 ダンバルの持つワザの突進はエネルギーが二つ必要なワザ。まだダンバルにはエネルギーが一枚しかついていないためワザ使えない。
「あたしの番ね、ドロー」
 引いたカードはアリゲイツ80/80。まずはベンチのワニノコを早速育てよう。
「手札から不思議なアメを発動し、ワニノコをアリゲイツに進化させる。そしてアリゲイツのポケパワー発動。進化で元気! 手札からアリゲイツを進化させたときに自分の山札を上から五枚見て、その中のエネルギーを手札に加える。残りのカードは山札に加えシャッフル!」
 上から五枚を確認すると順に水エネルギー、オーキド博士の訪問、ブイゼル、ワニノコ、水エネルギー。そのうち水エネルギー二枚を相手に見せてから手札に加える。
「そしてノコッチのワザ、へびどりを発動。カードを一枚引いて終わりよ」
 場外にいるギャラリーをちらと横目で見る。予選は皆それぞれ自分のことに必死になっていたが、この本戦トーナメントはそうではない。帰ったものは帰ったが、残ったものは残ったもので試合を観ている者もいる。そしてあたしは観られている。それがいつもとは違う緊張感が漂わせる。
 ギャラリーを見渡しているとこちらを見ていた翔と目が合う。長年いた姉弟だからアイコンタクトでわかる。頑張れ! と応援してくれているのが。
 もちろんここで勝って、あたしも優勝をもらうつもりよ。そのためには絶対に負けられないんだから。



翔「今日のキーカードはフシギバナ!
  どたばたかふんとスペシャルリアクトのコンボは最強!
  相手はたちまち状態異常地獄だ!

フシギバナLv.55 HP140 草 (DPt3)
ポケボディー アロマグリーン
 自分の場の草ポケモン全員は特殊状態にならず、受けている状態異常はすべて回復する。
草 どたばたかふん  30
 自分にダメージカウンターが8個以上のっているなら、相手をどくとやけどとこんらんにする。
草草無無 スペシャルリアクト  40+
 相手が受けている特殊状態の数×40ダメージを追加。
弱点 炎+40 抵抗力 ─ にげる 4


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