マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.473] 21話 目指すもののために 投稿者:照風めめ   《URL》   投稿日:2011/05/25(Wed) 16:28:08   55clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

 対戦相手の長谷部百合のバトル場には草エネルギーが三つついたモジャンボLV.X130/130。それに比べ、俺の場はエネルギーが一つもないガブリアス130/130、ベンチにはコモルー90/90
 長谷部の戦略はこうだろう。俺がポケモンを育てている間に攻撃する。もし攻撃を受けてもモジャンボにはポケボディーの再生緑素でポケモンチェックの度にHPを10回復。さらにモジャンボLV.Xのポケパワー、モジャヒールによって自分の番に一回コイントスをしてオモテならHPを40も回復できる。それに加えスタジアムの夜明けの疾走の効果により草エネルギーをつけると状態異常とHPが10回復する。
 たった一ターンにHPを60回復出来る。持久戦に持ち運ぶということだな。
「俺のターン!」
 加えたカードはガブリアスLV.X140/140。ここは迷わずレベルアップさせよう。
「俺は、ガブリアスに炎エネルギーをつけてレベルアップさせる! そしてガブリアスLV.Xのポケパワー発動。……と言いたいが、ガブリアスLV.Xのポケパワー、竜の波動は、レベルアップしたときに使えるがその効果は相手のベンチにダメージカウンターを乗せる効果。今、お前にはベンチポケモンがいないから使う意味がないので使わない。そしてガブリアスLV.Xのワザを使わせてもらおう。蘇生!」
 ベンチの空きスペースに白い穴が開く。その穴から這い上がるように、ボーマンダ140/140が再び現れる。
「蘇生の効果で俺のトラッシュのポケモン一体をたねポケモンとしてベンチに出す。戻ってこいボーマンダ! そして蘇生したポケモンにトラッシュの基本エネルギーを三枚までつけることができる。炎二枚と水一枚をつけ、ターンエンド」
 この蘇生は相手にダメージを与えるワザではないが、トラッシュにあるポケモンをエネルギー三枚つけた状態で呼び戻せる強力無比の大技だ。
「私の番、モジャンボLV.Xに草エネルギーをつけて攻撃。つるを伸ばす!」
 モジャンボLV.Xが大きな腕を鞭のように伸ばし、しならせてガブリアスLV.Xに攻撃する。が、それだけでは物足りないつるは、ベンチのコモルーとボーマンダにも被害を及ばす。
「つるを伸ばすは元々の威力60に加え、相手のベンチポケモン二体にも20ダメージを与えます」
 これでガブリアスLV.Xは残りHPは80/140、ボーマンダは120/140、コモルーは70/90。一度に計100のダメージか。
「俺のターンだ。手札からガブリアスLV.Xに水エネルギーをつけてベンチに逃がし、ボーマンダをバトル場に出す。ガブリアスに逃がすためのエネルギーは必要ない。そしてボーマンダのポケボディー、バトルドーパミンの効果。相手のモジャンボLV.Xの最大HPが120より大きい130なのでワザに必要な無色エネルギーは不要となる。さあ攻撃だ。蒸気の渦!」
 ボーマンダについている炎と水エネルギーをトラッシュすると、ボーマンダが口から可視の白い渦を巻き起こし、モジャンボLV.X10/130に120のダメージを叩きつける。
「で、でもこのポケモンチェックでモジャンボLV.Xのポケボディー、再生緑素が発動。モジャンボLV.XのHPを10回復させるわ。そして私のターン。カードを引いてモジャンボLV.Xに草エネルギーをつける」
 夜明けのスタジアムの効果は自分の草または水ポケモンに手札からエネルギーをつけたときに全ての特殊状態とHPを10回復する効果。再生緑素とこれを合わせてモジャンボLV.XのHPは30/130。よし、この程度なら次の番、ボーマンダで簡単に倒すことが出来る。
「ここで私はトレーナーカード、ポケヒーラー+を二枚発動。このカードは同じカードと二枚同時に使え、そのとき自分のバトルポケモンの状態異常を全て回復させ、ダメージカウンターを八個取り除きます!」
「八個だと!?」
 ここで一気に回復してHPは110/130まさかそこまでHPを盛り返してくるとは。
「そしてモジャンボLV.Xのポケパワー発動。モジャヒール! コイントスしてオモテなら、さらにダメージカウンターを四つ取り除くわ」
 そう言って彼女はコイントスボタンを押す。……がしかし幸いにもウラ、モジャヒールは失敗だ。それに加えこの番に相手は手札を全て使い切ってしまった。手札の供給手段はない、俗に言う詰みだ。
 彼女自身そう分かっているようで、バツの悪そうな顔をする。仕方ない、と一息ついてから最後のワザを宣言した。
「うーん、モジャンボLV.Xの攻撃、つるをのばす!」
 モジャンボLV.Xの攻撃がボーマンダとベンチのガブリアスとコモルーを襲う。……が、ダメだ。気絶には至らない。
「ポケモンチェックのとき、またポケボディー再生緑素でモジャンボLV.XのHPを10回復よ」
「行くぞ。まずはボーマンダに水エネルギーをつける。そしてトドメだ。ボーマンダについている炎エネルギーと水エネルギーをトラッシュして攻撃、蒸気の渦!」
 ボーマンダの口から再び白い爆風が相手の場をえぐる。モジャンボLV.X0/130のHPバーが無くなったのを確認してからサイドを引けば、試合終了のブザーが鳴り響く。
 勝利の余韻に浸りながらのんびりと並べられたカードを片付け終えふと傍に目をやると、長岡が長谷部の肩を優しく叩きながら慰めていた。
 恋人、か……。



「僕のターン」
 あたしのバトル場にはエースカードかつ水エネルギーが三枚ついたオーダイル130/130が。ベンチにはブイゼル60/60、ワニノコ50/50。
 相手の場には特殊鋼エネルギーが一枚、基本鋼エネルギーが二枚ついているメタング30/80。ダンバル50/50とレアコイル80/80がベンチで出番を今かと待っている。サイドはあたしが三枚、相手が二枚。
 先ほどの番、対戦相手の向井のキーカードであろうメタグロスをオーダイルの破壊の尻尾の効果で手札からトラッシュさせた。ハーフデッキでは同じカードは二枚までしか入れられない。あと一枚、メタグロスを潰せれば勝利はもらった!
 だがそう決めつけたのはあまりに早計だった。
「よし、まずはレアコイルに雷エネルギーをつけてジバコイル(120/120)へと進化させる。そしてジバコイルのポケパワー発動。磁場検索!」
「じ、磁場検索……?」
「このポケパワーは自分の番に一度使え、自分の山札の雷、鋼タイプのポケモンを山札から一枚相手に見せてから手札に加える。そしてその後デッキをシャッフルする!」
「そ、そんな!」
 折角一枚トラッシュしたのに、次の番にすぐさまそれを手札に加えるだなんて……。
「僕は山札からメタグロスを手札に加えて、早速メタングを進化させる! そしてポケパワー発動。マグネットリバース!」
 慌ててテキストを確認する。メタグロス70/120のポケパワー、マグネットリバースはコイントスをしてオモテならベンチポケモンとバトルポケモンを無理やり入れ替える能力だ。相手がどのポケモンを引きずり出すか選べる、単純だが弱っているポケモンにトドメをさせたり、牽制に使えたりと安い効果より遥かに恐ろしい。
 が、コイントスの結果はウラ。思わず胸に手を当てほっと一息ついてしまう。
「メタグロスでオーダイルに攻撃。コメットパンチ!」
 相手のメタグロス70/120は右腕を大きく振りかざし、彗星を思わせるスピードでオーダイル80/130に鉄の腕を振り下ろす。
「コメットパンチのダメージは50。だけど次の番にもう一度コメットパンチを使うと与えるダメージは100になる! ターンエンド」
 い、威力100!? そんな二発目のコメットパンチを喰らってしまえばあたしのオーダイル、ベンチのブイゼルとワニノコ全員が一撃で気絶してしまう。次にマグネットリバースが決まっても決まらなくても、メタグロスをどうにかしない限り……。
「あたしの番ね、まずはワニノコをアリゲイツ(80/80)にしてポケパワー進化で元気を発動。山札の上から五枚を見てその中の水エネルギーを相手に見せてから手札に加え、その後山札を切る。……水エネルギーは二枚だったわ」
 これで手札七枚のうち五枚が水エネルギー。とてもじゃないけどこんなにエネルギーばかりではいい手札とは言えな……いわけでもない! そうかその手があったわ!
「ブイゼルに水エネルギーをつけてオーダイルで攻撃するわ!」
 そう宣言すると同時にブザーが鳴り響く。首を右に傾けると隣の試合は終わったようだ。恭介くんがその彼女をなだめているように見えるから、やはり風見君が勝ったのだろう。もしあたしがこの対戦に勝てば次は彼か……。
 この大会は前の試合が終わればどんどん次の試合へと進んでいくので、休む暇なく今度は恭介くんが場に立つ。
 他の対戦も大事だけど、まずは目の前の彼を倒すことから! 手札にエネルギーばかり溜まってしまったのならそれを逆に活かすまでよ!
「メタグロスに攻撃、エナジーサイクロン! 自分の手札のエネルギーを好きなだけ選び、相手に見せる。このワザのダメージはその見せたエネルギーかける20ダメージとなる!」
 あたしは突きつける様に手札に残った水エネルギー全て、四枚を見せつける。メタグロスについている特殊鋼エネルギーは、鋼ポケモンの受けるダメージを10減らす効果をもつ。しかし20×4−10=70ダメージあれば、きっちりメタグロスを撃破出来る。
 オーダイルの周囲に水エネルギーのシンボルマークが四つ現れる。そのマークがゆらゆらと回りながらメタグロスの足元へ移動し、オーダイルの咆哮と共に水色の竜巻を起こす。しばらくして解放されたメタグロス0/120は、大きな音を立てて地面に落ち、そのまま気絶し動けなくなる。
「このエナジーサイクロンで相手に見せた水エネルギーは全て山札に戻してシャッフルする。サイドを一枚引いて終わりよ」
「僕の次のバトルポケモンはジバコイルだ」
「オーダイルはダメージを受けているけどサイドの枚数はあたしたち共に二枚だし、君のジバコイルはまだエネルギーが一枚。あたしの優勢よ!」
 ちらと右を見ると大きくガッツポーズをする恭介くんが。どうやら善戦しているようだ。仲良く皆で優勝。……なんてできないけど、せめて彼とも戦ってみたいと思う。
 そのためにはまず目の前の一勝を。



翔「今日のキーカードはメタグロス!
  マグネットリバースで相手を狙い、
  コメットパンチを連打しよう!」

メタグロスLv.58 HP120 鋼 (DP5)
ポケパワー マグネットリバース
 自分の番に1回使える。コインを1回投げオモテなら、相手のベンチポケモンを1匹選び、相手のバトルポケモンと入れ替える。このパワーは、このポケモンが特殊状態なら使えない。
鋼無無 コメットパンチ  50
 次の自分の番、自分が使う「コメットパンチ」のダメージは「100」になる。
弱点 炎+30 抵抗力 超−20 にげる 3


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