マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ2F(長めの作品用)
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  [No.188] Section-1 投稿者:あゆみ   投稿日:2011/02/09(Wed) 18:15:45   45clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

ここはホウエン地方・トクサネシティにあるトクサネ宇宙センター。宇宙からの情報を収集するほか、宇宙開発の最先端を行く施設として多くの観光客などが訪れる場所である。
だが、宇宙センターに物々しい警報音が鳴り響いたのである。
「謎の流星雨が観測される模様!」
流星雨。それは彗星が残していったちりなどの物質がこの星の軌道と交わるとき、空にたくさんの流星が降り注ぐことからそう呼ばれているのである。だが、今回の流星雨は、それとは全く性質の異なるものだった。
「どうした!?」
センターの観測員は慌ててモニターに目をやる。
「流星群がこの星に降り注ごうとしています!」
「地表に影響は!?」
「調査を進めていますが、ほとんどは大気中で燃え尽きる模様です。ですが、一部は地表に到達して、被害が出るかもしれません。」
モニターに映し出された映像。それはこの星が流星群を横切ることを表していた。ただの流星群なら、夜空に浮かぶ無数の流れ星として片付けられることだろう。だが、今回はそれとは訳が違う。突如としてこの星に降り注いだのである。
宇宙センターのコンピューターが地表に落下する可能性がある流星群を調べる。すると、ある1つの流星群が地表に落下する可能性があることを示したのだった。
「流星群の1つ、地表に落下する可能性あり!」
「落下予想地点は!?」
オペレーターが画面を操作して流星雨の落下予想地点を調べる。
「・・・落下予想地点、シンオウ地方、シンジ湖周辺。直ちにシンオウ地方南西部に警戒態勢を!」
シンジ湖。フタバタウンの北西にある湖である。シンオウ地方の神話にも語られる、感情の神と呼ばれるエムリットが眠るといわれている湖である。
「シンジ湖か・・・。大至急シンオウ地方に連絡を。それと、ポケモンレンジャーを派遣して、シンジ湖周辺地域からの避難を命じて欲しい!」
「はい!」

その頃、ジョウトリーグとグランドフェスティバル出場を目指して旅を続けるマサト達は、美しい夜空を眺めていたのだった。
「きれいな星空ですね。」
コトミが空にきらめく無数の星々を見つめながら言う。
「お姉ちゃんも、かつてはこの星の下を歩いていたんですね。」
空を見上げながらマサトもつぶやく。
「うん。カントーやジョウト、ホウエンやシンオウ、オレンジ諸島、ナナシマ、そしてイッシュ。地方ごとに星空は違うところもあるけど、でも同じ空の下、たくさんのトレーナーやコーディネーターが、それぞれの目標に向かって進んでいるわ。」
ミキもマサトとコトミと一緒になって星空を眺めながら語りかける。
「あれ、流れ星かなぁ?」
マサトは夜空を横切っていく一筋の光を指さした。
「本当だ!流れ星だわ!」
コトミは流れ星を見つけると、願い事でもしているのだろうか、何か口に出していた。
「待って。あの流れ星、普段と様子が違うわ。」
願い事をしていたコトミに向かってミキが言う。
「えっ?」
「何か知らないんだけど、あの流れ星から妙な胸騒ぎを覚えるの。多分あたしの気のせいかもしれないけど、でも気をつけた方がいいわ。」
マサト達はどことなく不安の色を浮かべてその流れ星を見つめていた。
無数の流れ星は夜空に一筋の光を残して消えていく。その中でもとりわけ大きな一筋の光が、遙か北東の空に向かって飛んでいくのを、マサト達は見ていたのだった。
「あれ、かなり大きな光だ!」
「ずいぶんと大きいわね。」
マサトとコトミはその光が飛んでいった方向を見つめた。
「あれはシンオウ地方の方向ね。」
ミキもマサトやコトミと一緒になって、その筋が向かっていくのを眺めていた。

〈このお話の履歴〉
2011年1月27日、ポケ書内ポケボード・ラティアス部屋にて掲載。


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