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  [No.53] SpecialEpisode-6(5) 投稿者:あゆみ   投稿日:2010/09/19(Sun) 17:33:02   53clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

SpecialEpisode-6『もう1つのバトルチャンピオンシップス!』

(5)

イチロウ「さあ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!ナナシマ・バトルチャンピオンシップス最終日は参加者全員で楽しく大バトル!バトルスタンプラリーを行います!」
シンイチ「バトル大会に参加した選手がコンテスト大会に。またコンテスト大会に参加した選手がバトル大会にも参加できる、参加者全員が一体となって楽しむ催しです!実況の私達も一緒になってこの模様をお伝えしたいと思います。ではルリカさん、ソウスケさん、どうぞよろしくお願いします。」
ルリカ・ソウスケ「よろしくお願いします。」
激戦が繰り広げられたナナシマ・バトルチャンピオンシップス。ミキがバトル大会を、ユカリがコンテスト大会を優勝するまでには、それまでに敗れ去った多くのトレーナーやコーディネーターの姿があるのもまた事実だった。
勝つものがあれば、必然的に負けるものがいる。だがその中にも数多くの原石が散らばっているのである。そして、ナナシマ・バトルチャンピオンシップスはこの負けたトレーナーやコーディネーターに対しても次の大会に向けたレベルアップの場を提供するため、「バトルスタンプラリー」と言うイベントを企画していた。
バトル大会に出場した選手がコンテストに。またコンテスト大会に出場した選手がバトルに参加できるという内容で、まずは予選ラウンドで敗退したトレーナーや一次審査で落選したコーディネーターが対象となり、決勝トーナメントやコンテストバトルと並行して行われた。そして最終日となる今日は決勝トーナメントやコンテストバトルに勝ち残った選手も含めて、この場に残っていたトレーナー全員が参加することになっていた。任意の3か所でバトルすれば記念品をもらうことができた。

そして今、ちょうど2人の女性トレーナーが最後のスタンプをもらうため、バトルに挑もうとしていた。カントー地方・ハナダシティ出身のアユミ。そして同じくカントー地方・トキワシティから参加していたマドカだった。
アユミ「(あたしはアユミ。今回ナナシマ・バトルチャンピオンシップスに出場したんだけど、予選ラウンド3回戦で負けてしまったわ。だから決勝トーナメントに進むことはできなかったんだけど、また次のステップに向かう第一歩として、バトルスタンプラリーに参加することにしたの。)」
マドカ「(あたしはマドカ。あたしも予選ラウンド2回戦で負けてしまったの。でもどうして負けたのか、どこをどうすれば勝てたのかを改めて分析するきっかけになればと思って、バトルスタンプラリーに参加したのよ。そして今回、最後のスタンプをもらうために、あたしとアユミさんがこうしてバトルすることになったのよ。)」
かくしてバトルすることになったアユミとマドカ。勝負は3体ずつで行われ、先に2勝した方が勝ちというルールだった。
アユミ「マドカさん。あたし達でいいバトルにしましょう!」
マドカ「うん!手加減はしないわよ、アユミさん!」
アユミ「行くわよ、トゲキッス!」
アユミはトゲキッスを繰り出した。
マドカ「出番よ、ギガイアス!」
マドカはギガイアスを繰り出した。
アユミ「(ギガイアス・・・。イッシュ地方のポケモンね。それなら。)トゲキッス、はどうだん!」
トゲキッスがはどうだんを放つ。
マドカ「ギガイアス、受け止めて!」
ギガイアスは効果抜群になるはずのはどうだんを受け止めた。
アユミ「受け止めた!?」
マドカ「うん。ギガイアスの特性はがんじょう。一撃で倒されることがない特性なのよ。」
アユミ「(一撃で倒されない・・・。マドカさん、やっぱり手強いわね。)」
マドカ「ギガイアス、ロックブラスト!」
アユミ「トゲキッス、連続ではどうだん!」
ギガイアスがロックブラストを放つ。それをトゲキッスがはどうだんを連発して打ち砕いていく。だがロックブラストの威力が勝っていたのか、砕けなかった1発がトゲキッスに命中した。効果は抜群だ。
アユミ「トゲキッス!」
トゲキッスはそのまま地面に向かって落ちていく。
マドカ「今よ!ギガイアス、ギガインパクト!」
ギガイアスがギガインパクトでトゲキッスに襲いかかった。トゲキッスはギガインパクトをもろに受けてしまい、フィールドに崩れ落ちた。戦闘不能だった。
アユミ「トゲキッス、ゆっくり休んでね。・・・やるわね、マドカさん。よく育てられてるわ。」
マドカ「アユミさんだって、今のトゲキッス、かなり鍛えられていたわ。これから経験を積んでいけば、もっと強くなれると思うわ。」
アユミ「ありがとう!じゃあ次のポケモンを出すわね。行くわよ、ピカチュウ!」
アユミはピカチュウを繰り出した。
マドカ「出番よ、ヌオー!」
マドカはヌオーを繰り出した。相性の面ではアユミのピカチュウが圧倒的に不利だ。
アユミ「(まずいわ。ヌオーはじめんタイプも併せ持っている。ピカチュウのでんき技は効かないわ。)」
マドカ「ヌオー、マッドショット!」
ヌオーがマッドショットを放つ。じめんタイプの技であるマッドショットをもろに受ければ効果は抜群だ。
アユミ「(でもでんき技だけがピカチュウではないわ!)ピカチュウ、空高く飛んで!」
マドカ「ピカチュウがそらをとぶを使えるの!?」
宙返りしたピカチュウは風船で空高く飛び上がってマッドショットをかわした。
マドカ「ヌオー、みずのはどう!」
アユミ「ピカチュウ、みずのはどうをよく見て!」
ヌオーはみずのはどうをピカチュウに向かって放ち続けていた。だがよく見ると1発放ってから次に移るまでにわずかな隙が見られた。
アユミ「今よ!ピカチュウ、急降下!」
マドカ「ヌオー、マッドショットで迎え撃って!」
ピカチュウは急降下してヌオーに迫る。ヌオーもマッドショットを放って応戦するが、ピカチュウは右に左によけ続けており、なかなか命中しない。そして空からの強烈な一撃がヌオーに叩き込まれた。
マドカ「ヌオー!」
よほど威力が大きかったのか、ヌオーは一撃で戦闘不能となってしまっていた。
マドカ「ヌオー、よく戦ったわね。・・・アユミさん、そのピカチュウ、たくさんの技を使いこなせるのね。」
アユミ「うん。なみのりにそらをとぶと言った、普段のピカチュウが使いこなせない技も使えるのよ。意外な技を使えるって言うのは意表性もあると思うわ。」
マドカ「すごいわね、アユミさん。・・・ピカチュウを連れたトレーナーって言うと、サトシ君を思い出すわね。」
アユミ「うふふっ。サトシ君はポケモンマスターにまで上り詰めた実力の持ち主。そしてピカチュウはサトシ君の一番のパートナー。でもあたしのピカチュウは、サトシ君のとはひと味もふた味も違うわ。」
マドカ「そうね。サトシ君のピカチュウが覚えていない技も使えるもんね。さあ、最後の1匹ね。出番よ、カメックス!」
マドカはカメックスを繰り出した。
アユミ「行くわよ、フシギバナ!」
アユミはフシギバナを繰り出した。
マドカ「(相手はフシギバナ。みずタイプのカメックスにとってはタイプで不利ね。)カメックス、れいとうビーム!」
カメックスがれいとうビームを放つ。タイプで不利なカメックスだが、技でカバーする作戦だろう。
アユミ「フシギバナ、まもる!」
フシギバナはまもるの体制に入り、れいとうビームを防いだ。
アユミ「フシギバナ、続いてエナジーボール!」
フシギバナがエナジーボールを放つ。
マドカ「カメックス、ラスターカノン!」
カメックスもラスターカノンで応戦する。2つの技がフィールド中央でぶつかり合い、大爆発が生じた。
アユミ「やるわね、マドカさん!」
マドカ「アユミさんもなかなかの実力ね。じゃあ、これならどうかしら。カメックス、ハイドロカノン!」
アユミ「フシギバナ、ハードプラント!」
フシギバナがハードプラントで、カメックスがハイドロカノンで激突する。強力な技同士の激突となった。
互いに激しくぶつかり合うが、相性の面ではフシギバナの出したハードプラントが抜群の効果を与えられたのに対し、カメックスのハイドロカノンはフシギバナに対しては効果今ひとつだった。だがカメックスはさほどのダメージにならなかったのに対し、フシギバナはかなりダメージを受けてしまった。
今の技を受けてか、フシギバナが緑色の光を、カメックスが青い光をそれぞれ放ち始めたではないか。
アユミ「これはフシギバナの特性・しんりょくね。」
マドカ「カメックスの特性・げきりゅうだわ。・・・次で決まりそうね。」
アユミ「そうね!最後までいいバトルにしましょう!」
マドカ「うん!カメックス、ハイドロポンプ!」
アユミ「フシギバナ、エナジーボール!」
フシギバナのエナジーボールとカメックスのハイドロポンプが同時に放たれ、フィールドの中央でまたしても激しくぶつかり合う形となった。激しくぶつかったエナジーボールとハイドロポンプは拮抗する形となり、やがて激しい大爆発を巻き起こしたのだった。それぞれしんりょくとげきりゅうで威力が上がっていたのも影響していたのだろう、爆発の威力はあまりにすさまじいものとなっていた。
やがて煙が収まると、フシギバナとカメックスは互いに倒れ込んでいた。・・・どうやら両者とも戦闘不能となってしまった模様だった。
アユミ「・・・引き分けみたいね。」
マドカ「そうね。でもとてもいいバトルだったわ。アユミさん、どうもありがとう!」
アユミ「ううん。お礼を言うのはあたしの方だわ。マドカさん、ありがとう!」

〜挿入歌:『そこに空があるから』が流れる〜
激闘が繰り広げられたナナシマ・バトルチャンピオンシップスは全ての日程が終了、閉会式を迎えることができた。そして、また新しい目標に向かって、次なる冒険が始まるのだった。
アユミ「マドカさん、これからどうなされるの?」
マドカ「あたし?・・・あたしはね、一度トキワシティに帰るんだけど、今度はジョウト地方に行ってみようと思うの。」
アユミ「ジョウト地方ね。あたしもこれからハナダシティに帰ることにしているけど、あたしもジョウトに行ってみようと思っているわ。マドカさん、あたし達ってこれからいいライバルになれそうね。」
マドカ「そうね。目指すは同じジョウトリーグ。これからは友達として、またライバルとして負けていられないわね。これからお互いに高め合えたらいいわね!」
アユミ「うん!たどる道は違うかもしれないけど、目指すものは1つ。次に会うときは負けないわよ!」
マドカ「あたしも次のバトルが楽しみだわ!それまでにまた強くなって、今度会うときもいいバトルにしましょう!」
そしてマドカは手を差し出した。――アユミはその手を取り、しっかりと握手を交わした。

いくつもの激闘が繰り広げられたナナシマ・バトルチャンピオンシップス。そこでは多くのトレーナーやコーディネーター、そして実況やゲスト解説の、数え切れないほどのドラマが生み出されたのだった。
南の島がバトル、そしてコンテストで熱く燃えた激闘の日々。ここでの日々は参加した彼ら、彼女たちの思い出として、いつまでも残り続けることだろう。
そしてナナシマは新たなるポケモンリーグ・ナナシマリーグの開設が決定、コンテストも行われることになった。今後、新しいバトルとコンテストの場所として期待されるナナシマ。ますますの発展が期待されることだろう。

SpecialEpisode-6、完。


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