マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ
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  •   [No.3525] 学校制度について 投稿者:あきはばら博士   投稿日:2014/12/06(Sat) 23:42:22     64clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    まず簡単にあの世界での学校制度についての考察。
    一般的にあの世界では10歳になれば旅に出ることができる設定で一貫しているため、そのような制度を持ちつつ、現実での学制に当てはめた場合を考える。
    あの世界では「ポケモンうまくやっていける」スキルが重要視され、より早くポケモンと慣れ親しむべくより若いうちに、10歳で旅に出る伝統が続いている。
    昔はポケモンに襲われて死ぬことが多く長生きできなかったため、少年少女のうちから積極的にポケモンを扱えるように十の年で許す文化があったのだろう、時代は変わったのでそんな伝統を崩すべきだという声も多いが、昔からの考えを大事ににようと伝統を崩さずにいるのだろうと思われる。
    幼稚園は2年制と3年制で現実と同じ制度とされる、またゲームの中では園児もポケモンを使い戦わせているが、いくら早く慣れさせる教育の一環とは言え、さすがに危ないのでこれは黙認されたグレーゾーンだろうと思われる。
    小学校4年(10歳)で義務教育が終了し、その4年の卒業時に簡単な試験を受けて合格すればトレーナー免許を取ることができる。
    トレーナー免許とは「自分名義のポケモンを所有すること(お店でボールを買える)」「ポケモンを用いたいろいろな行為(波乗りや空を飛ぶなど)」などを許可するもので、バッジ取得や学校を卒業することなどでグレードアップして許可されることが増えていく。ポケモンセンターやフレンドリィショップの利用もこのトレーナー免許が必須になる。
    ちなみにトレーナー免許を持たない小学生が、炎ポケモンで焚き火に火をつけたり、洞窟を電気ポケモンで照らすと法律違反になる(捕まるようなことにはならないが)。
    小学校卒業した多くの者はここで旅に出ことになる。旅に出ない者は、そのまま小学校に残って2年間授業を受けることができる。便宜上は5年,6年生と呼ばれるがこの期間は正式な学校ではないため、正式には予備校扱いとなる。
    中学校は12歳から入学することができ、ここで旅に出た組と出なかった組が合流することになる、2年間の学力の差があるため出なかった組は通常は中学受験を行い、上の中学に入学することになる。
    旅組は、中学校に間に合うように2年以内に旅を切り上げて戻ってくるか、戻らずそのまま旅を続けてトレーナーで身を立てるかを選択する。旅をあきらめるかは2年がボーダーラインとなる。
    小学校のカリキュラムはポケモンの生態や技や危険なものなどポケモンに関する教養を教えることで精一杯になる(特に4年生はトレーナー試験対策に掛かりっきりだろう)ため、国語や数学をはじめとする学問らしい基礎教養はほとんど中学校で教えることになる。
    15歳からは高等学校や専門学校に進む。このあたりは現実と同じ感じだと思われる。
    この世界ではあまり学問の重要度が高くなく(そもそも学問自体があまり解明されていない様子)、大卒の需要も無いため大学に行く人は少なく、大学自体の数もかなり少ないと思われる。大学に行くような人はみんな変人と言われそうである。
    むしろ専門学校の需要の方が高く、ブリーダーなどの資格はここで取ることになる。それらの資格はトレーナー免許にも記載されて、晴れて自分のトレーナーとしての肩書きとして使うことができる。トレーナー免許もそれに合わせてグレードアップする。免許のグレードアップとはバッジが増えてできるようになることと同じとイメージしている。
    ところでゲームでの公式設定だがポケセンでの回復時には必ずトレーナーカード(免許証)を提示し、これがゴールドカードだとジョーイさんの態度が変わる。またバッジの数でショップで買えるものが違うことから、公共機関利用にあたって免許のグレードは結構大事だろうと思われる。
    学校卒業時にはトレーナー免許のグレードアップがあるだろうから。将来鳥ポケモンが手に入るかもしれないので「空を飛ぶ」を使えるように高校は卒業しておこう、という考えにもなるだろう。

    ちなみに義務教育は10歳で終了のため、大検を受けて小卒で大学に進むことも一応可能である。


      [No.3524] ポケモン考察メモ置き場 投稿者:あきはばら博士   投稿日:2014/12/06(Sat) 23:27:40     83clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:ポケモン世界観考察】 【指摘していいのよ

    ポケモンの世界観考察した文章を載せていこうと思います。
    小説や考察文と言うにはショボくなりそうなので、メモと書いておきます。クオリティや信憑性は期待しないでください。
    ご意見があればなんなりと、おねがいします。


      [No.2852] Y 投稿者:NOAH   投稿日:2013/01/18(Fri) 00:02:34     112clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:ポケモンX・Y】 【ポケモン新作】 【イベルタル】 【妄想の塊】 【ネタバレ…?】 【鳥ポケ愛好家】 【コメント待ってます


    ※ポケモン新作記念
    ※ほとんど妄想


    不思議な夢を見た。
    アルファベットのYの文字に似た、赤いトリのようなポケモンが現れた。
    たぶん、5mくらいの大きさだったと思う。

    私は、そのポケモンの背中に乗って、楽しそうに下界を見つめたり
    更に高い場所にある雲を眺めたり、強い風を浴びたりして
    そのポケモンの一部になったような、そんなワクワクとした夢だった。

    でも、私はこのポケモンの名前を知らなかった。
    トリの姿だから、飛行タイプなのはわかるけど……。

    気になった私は、その子に聞いてみた。
    「ねぇ、あなたはなんてポケモン?」って。

    でも、私はポケモンの言葉がわかるわけじゃなかったらから
    結局わからないままだった。

    夢から覚めたあと、その子が何というポケモンなのか調べた。
    だけど、夢でみた、あのYの字に似た、5mくらいの赤いポケモンは乗っていない。

    あれは、やっぱりただの夢だ。
    いるはずのないモノを見ただけなんだって思った。

    だけどね、違ったの。あの子はちゃんと、この世界にいたの。
    ここじゃない、遠い地方のポケモンで、しかも伝説だよ?
    その遠い地方の人たちでさえ、あまり見たことの無いポケモンが
    私の夢に出てきてくれて……しかも、背中に乗せてくれた。

    まだ名前しか情報がないけど、私はその子に逢いに行こうと思う。
    ……ううん。逢わなきゃいけない気がしたの。
    その地方と、正式に交流ができるのは10月から……。

    それまで、その子に会うために、準備をしなきゃいけない。
    あの夢を正夢にするために。

    待っててね、必ず逢いに行くよ。『イベルタル』


    *NOAHから*
    公式で発表された伝説のポケモンのうち
    イベルタルがとってもかっこよかったので書いてみました。

    鳥ポケ好きにはたまらんフォルムです。
    早く新しい情報来ないかな。


      [No.2214] 【書いてみた】掴みにいく者 投稿者:巳佑   投稿日:2012/01/21(Sat) 23:50:57     151clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     
     イッシュ地方にあるはライモンシティ。
     ヒウンシティやソウリュウシティに負けないほどの都会を築いており、更には街の一角に遊園地があったりする。そこで有名なアトラクションの観覧車。ゴンドラから見える景色は中々のもんだ。今は夕日が水平線の向こうに落ちようとしていて、紫から群青色への美しいグラデーションが空に描かれていた。間もなく夜がやってくるからか、眼前に広がる地上ではビルの明かりなどがつき始めてきた。
     この観覧車に乗ると思い出す。
     

    「ボクは観覧車が好きなんだ」
     あれは半年以上前ぐらいかな。
     いきなり緑色の髪の毛をした男――Nと名乗る男に観覧車を誘われた。
     実はこの男、それ以前にも会ったことが会って……確か、カラクサタウンだったかな? プラズマ団っていう謎の組織野郎の演説が終わったときに、向こうから話しかけてきたよな。第一印象が根暗でなんか電波っぽい感じ。それと、早口で何を言っているのかギリギリでなんとか聞き取れるけど、なんというか若干、自分の世界に入っているのではないかと思う。うん、なんか勝手にこっちが聞きもしてないことしゃべり出していたりするし、うん。私ね、いういうタイプがめっちゃ苦手だ。
     観覧車はどうやら二人乗りじゃないといけないらしく、一人でゆっくり乗させやがれこの野郎と、スタッフの首ねっこを掴んでやりたいところだったが仕方ない。ここで断って変な因縁つけられてもウザいし。私はその誘いに乗ることにした。
     二人でゴンドラに乗るとき、スタッフの顔が赤くなったのを見えた。勘違いしてんじゃねぇぞ、この野郎。
     私とNを乗せたゴンドラが上へと昇っていく。
     
    「……最初に言っておくよ。ボクがプラズマ団の王様だ」
     エイプリルフールはまだだぞ。
     そんな感じでシラネっていう顔したけど、Nは勝手に話を進める。
     プラズマ団の王様としてどうとかこうとか、自分はこうしたいとか。
     なんというか、ねぇ、本当にウザかった。なんだ、コイツは。何を勝手に語ってやがるんだ。
     私だって女の子だぜ?
     胸のトキメキなんか鼻から期待してなかったけど、ここまでムードフラグをぶっ壊してくるとなると、呆れを通り越してイライラを覚える。
     そして長かったような観覧車がようやく終わり、私とNがゴンドラから出ると、入り口にプラズマ団の二人が「N様」と言ったときに私の目は丸くなった、と思う。本当だったのか、それ。
     そして、Nは自分の理想を語り、こう言った。
    「ボクはチャンピオンを超える」
     うん、この辺で私のイライラ度は臨界点を突破したわ。
     Nの胸ぐらを掴んで、顔をグイとこちらに近づけさせ、こう言い放ったのを覚えてる。

    「てめぇだけがチャンピオンを目指してるわけじゃねぇぞ、この野郎」

     最初はNの言葉なんてよく分からなかった。
     いきなりポケモンの解放とか、なんちゃらかんちゃら。
     おまけに自分の正体を明かしてくるときた、もう訳ワカメである。
     他人のことを理解してやれという言葉もあるかもしれないが、こんな奴のことを考えているだけでイラつく。
     最初は本当にNに対しては見下していたというか、そんな風に見ていた。


    「…………」
    「お前さ、本当は怖いんだろ? な、怖いんだろ?」
    「こ、怖いわけけけななないぞ、ここここのエリートトレーナーで、ああああろうもの、全っ然、こわくなど」
    「めっちゃ、足震えてんですけどー」
     そして今、時刻は間もなく夜のライモンシティ遊園地。
     私は一人のエリートトレーナーであるナツキという男と一緒に観覧車に乗っていた。 
     こいつ、本当は高いところが苦手なくせに、無理に隠そうとしている。
     バレバレなんだよ。
     まぁ、そこはあえて言わずに、ナツキのテンパり具合を見て楽しむのが私の最近起こったプチマイブーム。
     ほんと、コイツおもしれぇな。

     その後、観覧車から降りたときのナツキの顔色悪さがどこまでひどかったかは言うまでもない。 

    「ま、サンキューな。おかげでめっちゃ楽しめたわ」
    「ききき、きみは絶対、色々な意味で楽しんでいただろうっ!?」
    「ん? なんだよ、アンタはつまんなかったのか? あぁ、そうか、そうだよな観覧車はやっぱり怖――」
    「断じてちがーーーう!!!」
     ナツキとそんなやり取りを交わしてから、私は「本当にサンキューな」と一言残しながら、ナツキにサイコソーダを一本投げると、遊園地を後にした。
     もあんとした夏独特の気だるくなりそうな空気を感じながら、私は夜空を仰ぐ。都会の夜空は高層ビルとかがチカチカと騒いでるもんだから、星が黙ってしまって、全く見えない。ちぇ、流れ星がこの間に流れてきたりとかしたらどうしてくれんだ、という割とどうでもいい悪態をつきながら歩き続ける。

     あれからまた旅を続けていく中で、何度も何度もNに会った。
     もうコイツ、ストーカー罪ということでジュンサーさんに通報しようかなって思ったときもあった。だって、こんなに偶然なのっておかしすぎるでしょ、流石に。これがストーンをもらったもの同士の運命なんて言ったら……まぁ、ちょっと響きは悪くないかもだけど。
     しかし、なんだろうな、Nと会っていくとな、これだけは分かったんだよ。
     
     アイツも何かと戦っているんだろうなぁって。
     自分のやりたいことを見つけたいっていうベルや、バトルマニアの域を越したいらしいチェレンや、もちろん強くなりたいっていう私と同じでさ。
     アイツも何かと戦っているんだよな、きっと。
     ポケモンに対して、自分には何ができるとか。
     ポケモンにとって一番の幸せってなんだろうかって模索してんだよな。
     お前も私達と一緒ってやつだよ。きっと、そう。
     なぁ、N。
     アンタも幼馴染みだったら、また違っていたのかな。

     強めの風が一つ、私に吹き付けてくる。

     まぁ、変えられないもんに今更、小言を言っても仕方ねぇよな。
     とりあえず、身も心も準備万端になったし、そろそろ暴れますか。
     なんかゲーチスっていうおっさんに手の平で踊れ的なことを言われたけど、まぁ、いいや。
     自分でも言うのはなんだけど、私、暴れたら、他の奴らには手がつけられないほど、ヒドイらしいから。
     
     あのおっさんの言う通りになるのがシャクだが、今から私が目指すべき相手はNだ。
     本当に胸倉を掴んだのにふさわしい相手だって、今、思える。
     待ってろよ、N。
     今度はアンタからチャンピオンを掴んでいってやるからな。

     そして決着をつけようぜ。

     どちらかが英雄にふさわしいのか、じゃなくて――。

     どっちがチャンピオンになれるかをさ。
     
     ぶっちゃけ、英雄の称号やら世界平和とやらはその副賞でいいや。  




    【ギャグ的なおまけ】

    「ぼ、僕はプラズマ団の王さ――」
    「カット。噛んでるし」
    「く、僕としたことが」
    「早くしないと、アナタが言っていた女の子、来ちゃうんじゃない?」
    「な、なんとかしてみせるよ」

     観覧車内、ライモンシテイのジムリーダーであるカミツレ相手に練習するN。
     カミツレ曰く、面白そうだったから手伝ってあげたとか、それからこのことは黙秘にしといたとか、しなかったとか。




    【書いてみました】

     前置き:こんなゴーイングゴーマイウェイな女主人公でもいいですか(

     皆さんの物語を読んだ後、私も書いてみようと思い、観覧車のシーンを思い浮かべたら、このような物語になっていきま(以下略)
     なんというか主人公は徐々にNのことを認めていったというのもアリかなと思いまして、あのような展開になっていきま(以下略)
     それと、ライバル(?)と認めたお前と真正面からバトれて嬉しいぜ! みたいなものもあるかなぁとも思いまして、最後はあのような感じになりました。(汗)

    【書いてみた】に続いてみましたが、ずれていたらスイマセン(汗)

     追伸:物語では半年とか書いていましたが、実際、10月31日に始めたBWはNの「サヨナラ」を聞くまで実に四ヶ月以上、3月16日までかかりました。半年はかからなかったけど、時間(多分、インターバルが多いのと、回り道をしたかったから)をかけすぎた……? と振り返ってみる今日この頃です。


     ありがとうございました。

    【何をしてもいいですよ】


      [No.2212] Re: なんとまあ 投稿者:夏夜   投稿日:2012/01/21(Sat) 17:16:21     70clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    はじめまして砂糖水さん。
    夏夜と申します。
    この掲示板ではじめてコメントをいただいたので、とてもうれしいです。

    書いていて、少し寂しくなってしまったこのあいのうた。
    ご拝聴ありがとうございました。


      [No.2211] Re: x線 投稿者:巳佑   投稿日:2012/01/21(Sat) 14:43:59     80clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    きとらさん、コメントありがとうございます!


    > レントゲンとかで使うx線の語源は「なんだか解らないから物体をxとする」っていう意味らしい。
    > 謎の物体、っていう意味でもxって使いますからね。

     そうだったんですか!
     初めて知りましたです。
     そうか、学校の数学の方程式とかでxが使われていたのもそこからなのかなと、今更すぎること思ってみたり……あぁ、げしげししないで、何今更とげしげししないでくだ(以下略)


     追伸:改めてxを(姉のお古の)電字辞書で調べてみたところ……未知数ってありました。すいません、お馬鹿なところをお見せしてしまい……あぁ、げしげししないでくだ(以下略)


     それでは、失礼しました。


      [No.2210] なんとまあ 投稿者:砂糖水   投稿日:2012/01/21(Sat) 00:55:54     73clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    なんとまあ、かなしいかなしい、あいのうたなんでしょう。


    ただ、あなたに気づいて欲しかった。
    そして押し殺した、たったワンフレーズのあいのうた。

    淡々と語られているのに、その想いの深さに心打たれました。


    哀しい愛しい、あいのうた。
    しかと拝聴させていただきました。


      [No.2209] プロットの皮を被ったプロット 投稿者:音色   投稿日:2012/01/20(Fri) 23:45:39     88clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     鏡嫌いがプロットといってもちょこちょこ手直しちゃあるので完全にプロットとはいえないかもしれないので。
     実は投稿した奴以外含めると5パターンあった。


     もりのなかで くらす ポケモンが いた
     もりのなかで ポケモンは かわをぬぎ ひとにもどっては ねむり
     また ポケモンの かわをまとい むらに やってくるのだった

     そんな時代から長い年月経過

     ひとの中で暮らすポケモン
     ポケモンは、ひとのかわをかぶり ぬぎかたを忘れたまま、ひととして暮らす
     こいつ視点が基本。人間としてまぁそこそこ。
     
     ポケモンの中で暮らすひと
     ポケモンのかわをかぶり ぬぎかたを忘れたまま ポケモンとして暮らしていた
     俺様フィーバーな奴がいい。ポケモンライフエンジョイ。

     ポケモンがゴーストライターで人間の名前で持ち込み→そこそこ売れてりゃいいけど
     二匹が出会う適当な場所。草原とか。

     人間駄目だし。ポケモン唸る。ポケモンが書いた話の一節を場面ごとに挟む。鞄とおんなじ感じ。
     ポケモン作家の信念語る。あらすじ話したらその話書いたってお前、初めてのわくわく感がなくなるだろーが。
     
     人間過去。ジュカイン。実験のあれ。
     ポケモン過去。天才。実験のあれ。

     一人称無理。面倒なのでゲームっぽくやたらと改行する、一文字開けの奴に変更。
     やりたいことを箇条書き。
    ・街に眼鏡買いに行かせる。
    ・ゲームの宣伝
    ・文房具
    ・お話の話
    ・過去の奴とか
    ・最高の傑作だよね
    ・ぶっ壊す
    ・鏡殴らせる、割る、嫌い、鏡嫌い
    ・一人と一匹どこかに行く
    ・ナイフ


     没パターン1

    『鏡はいつだって虚実を映しだす。 しかしそれは紛れもなく現実で、しばしば真実を突き付けるものである』

      
     俺の目の前に俺がいた。何のことはない、ただの鏡だろうと思った。
     俺はうつ伏せに倒れていた。だから真下にある俺の像は仰向けに映っていた。
     俺は手をついて立ち上がろうとした。しかしそこで奇妙なことに気がついた。
     ぐにゃりとした感触が手を伝わる。俺の虚像はどうも鏡の向こう側にあるものではないらしかった。
     そして俺はとんでもないことに気がついた。
     目の前の俺は、死んでいた。


     確かにそれは俺だった。頬の傷も、右腕の欠けた得物も、紛れもなく鏡に映った俺だった。
     しかしそれは、俺が鏡に映った俺を見たときに見える俺だった。その俺が、現実で、冷たくなっていた。
     何がどうなっている。そう考えて、俺は俺の記憶が混乱していることに気がついた。
     ここはどこだ?俺はどうしてこんなところにいる?そして、目の前の俺は何故死んでいる?
     溢れ出る疑問に対して、俺は嫌に冷静だった。落ち着け、まずは一つ一つ思い出してみるべきだ。
     ここがどこなのか、俺は知っているのか。俺は俺に問いかける。
     答えは出てこない。目の前にあるのは俺の死体―――だけではなかった。
     俺は俺の上に立っていた。しかし、死んでいる俺も、誰かの、いや何かの上に折り重なっているのは確かだった。
     それは無数の死体だった。知っているポケモン、見たことがない奴、元が何だったかも分からないもの。そして、青白い肌の……人間。
     ニンゲン、という言葉に引っ掛かりを覚える。
     そうだ、俺は人間に捕まったんだ。


     そいつらは森にやってくるなり、手当たりしだいにポケモンを捕まえ始めた。
     普通の人間が使う赤と白の丸い奴ではなく、なんだかよく分からん機械を使って、網やら籠やらにポケモン達を押しこんでいく。
     俺は自慢の両腕の獲物で数回、それらをぶち壊そうと試してみたが、全く歯が立たなかった。
     躍起になって逃げようとしているうちに、白い煙みたいなものが流れ込んで来て……意識を、失った。


     鮮明に思い出せたのはそこまでで、俺はそれからあとどうなったのかがよく思い出せない。
     

     絶対入れるセリフ
     
    「“人間がポケモンの皮を被ること”を目的とした研究で、“人の皮を被ったポケモン”ができてしまうとはな!こいつは傑作だ!」
     そうだ、人がポケモンの皮を被ることができるなら何故その逆が起こり得ないと言いきれる?


     没パターン2

    『いつかあの空を飛べる日が来ることを信じていた。
     そのための翼がひらく日がいつか来ることを知っていた。
     透明な翅、紅い複眼、憧れと期待は幾度の夏の夜と共に過ぎ去っていった。
     そして、待ちに待った日がやってきた。太陽が昇る前のほんのわずかな時間に、僕は地面から這い出した。
     背中がむずむずする。そう、窮屈な皮を脱ぎ棄てるんじゃない、ついに翅をひろげるんだ。
     そうして僕は、日の出と共に、進化した。』


    「……」
     二百字詰め原稿用紙の一枚目を読んで、俺はとりあえず書いた本人を眺めた。
    「どーよどーよ、今回は出だしから格好良いだろ」
     そいつは自慢げな顔をして俺を見上げてくる。
    「いや、割とフツーだけど?」
    「んなことぁないだろ!? なんかこー、ぐいぐいっと引き込まれるものがあるだろ!?」
     ねーよ、と切り捨てる。
     それに、感想は最後まで読んでもらってから聞くのが主義じゃなかったのか?俺の言葉に、作者様は押し黙った。



    『私が持っている記憶は以上だった。
     ―――気がつけば私は温かな木漏れ日を体いっぱいに浴びていた。……浴びて、いるはずだ。
     それなのにこの寒さはなんだ。今は初夏ではなかったのだろうか。
     体内時計は狂っていない。では一体何が起こったのだろうか。
     ……そうだ、進化したのだ、私は。きっと進化したてで、感覚が少し鈍くなっているのかもしれない。
     だとすれば時間ともに回復するかもしれない。私は少し安心した。初めての進化は、どうも慣れないことが多いようだ。
     
     
     
     没パターン3

     もりのなかで くらす ポケモンが いた
     もりのなかで ポケモンは かわをぬぎ ひとにもどっては ねむり
     また ポケモンの かわをまとい むらに やってくるのだった

    「シンオウの むかしばなし」より

     
    「結局さぁ、こいつの本当はどっちだったんだろうな」
     図書館で(無断)拝借してきた本を眺めながらそいつはメガネをずりあげた。
    「本当?」
     それは、姿という意味なのか。皮をかぶりポケモンになり、皮を脱いで人に戻る、はたしてどちらが本当の姿か。
     いやさ――、これって逆もアリかも知れないわけじゃん?ポケモンが人になって人がポケモンになって。
     ポケモンが人になると言う記述はどこにもないぞ、と突っ込む前にこいつの口が開いた。
    「ん?となれば、本当は人なんだけどポケモンの皮かぶってポケモンのふりした奴が話していた相手が実は人の皮をかぶったポケモンだったとかってアリなわけだよな?」
    「……あり、だろうな。お前の理屈でいくと」
     このネタもう誰か書いちまったかな――とそいつは天を仰ぐ。書く前に、ここに実物がいるだろうと言うべきか。
     
     

     皮をかぶった人は、鏡をのぞきこんだ時、そこに映るのは、人か、皮か。
     はたしてどちらが本当か。
     俺もお前も、どっちが本当か。


     元人間、のそいつは超絶人気モノの皮をかぶっている。ネコではなくネズミだが。
     どっかの初代チャンピオンの相棒として全国的に有名になってから電気ネズミフィーバーは訪れ、今でも不動の人気を誇っている。
     もっとも、こいつは注目されることを嫌う。他人に撫でられるのも抱き締められるのも、何より多数の視線を浴びることを嫌う。
     そんなこいつの野望が『ポケモン初のベストセラー作家』なのだから、矛盾しか生じない。
    「作者じゃなくて本が注目されるのなら良いんだ!」とは本人の主張だが、本が注目されれば自動的に作者も注目されると思うんだが。
     まぁ、こいつの書いた話は全て、俺の名前を使って持ち込んでるんだけどな。



     元ポケモン、の俺。人間歴約四年。だいぶ慣れた。体も習慣も言葉も。
     この姿に馴染んだか、と言われたら、馴染まない。どうやっても馴染まない。鏡を覗き込むたびに目の前の虚像をたたき割りたくなる衝動にかられる。
     これは俺じゃない。俺の本当、じゃない。何回現実を否定してきたか分からない。その度に鏡は砕け皮は傷ついた。
     鏡は本当を映さない。映すのは、皮だ。


     まぁ、結果的に投げ込んだ奴が一番書きたかった事を書けたから、良いんだけどね

    【続きかない】


      [No.2208] x線 投稿者:きとら   《URL》   投稿日:2012/01/20(Fri) 00:32:44     79clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    レントゲンとかで使うx線の語源は「なんだか解らないから物体をxとする」っていう意味らしい。
    謎の物体、っていう意味でもxって使いますからね。
    xから始まる単語って少ないです。


      [No.2207] あいのうた 投稿者:夏夜   投稿日:2012/01/18(Wed) 23:53:58     156clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     私は生まれる前から旅をしている身なのですが。ええ、はい。
     たまごの時に、彼(私の主人)の元に渡り、生まれた時も、生まれた後も、彼のリュックの中で生活していました。
     主人の方は私にあまり興味がないようでしたが、私はそれを当たり前だと思いました。
     主人は私を戦わせたりしないのですが、それは彼の愛故だと思いました。
     主人は私にご飯を与えないのですが、それで私が困ることはありませんでした。
     主人は私を撫でたりしないのですが、私はそれで満足していました・・・・・・。
     ああ、いけない。長々と身の上話を省みるなどと。後ろ向きな考えは、後ろ向きな方向にしか進む事はできません。一般論ではないので、あまり参考にはなりませんが、私はそう思うようにしています。
     まあ、そんなわけで、主人の愛情を一身に受けた私が、ピチューからピカチュウに進化するのに、そう時間はかかりませんでした。
     進化してからも、私は主人のリュックの中で生活します。
     モンスターボールの中は、きっと好きになれません。
     先ほども言ったように主人は私にご飯を与えません。なので、それらは自分で調達しに出かけます。幸い、主人の旅路はゼニガメのようにゆっくりなので、おいていかれるような心配はありません。
     その日も、私は果物を取りに、偶然通りかかった森で、主人のリュックからもそもそと這い出て、食べれる果物のなる木を探しました。私はあまり好き嫌いはない性質で、自分としてはえり好みすることがないので、(自分のことなので少し言い回しは変ですが)とても助かっています。1番最初に見つけた、赤くて丸い甘酸っぱい果物の実を4つ程抱えて主人の元へ急ぎます。
     途中、小さな声がいくつも聞こえました。
     何処か悲劇的に響くその声は、1人のものではありません。
     私は何事かと思って声の方へ行って見ました。
     緑色の藪を抜けると、ぐずぐずの土の色が目に入りました。崖だったらしい土の断面がギザギザに割れて、そこにあったのだと思しき量の土が、そのまま崩れて、流れて、下の層まで粗雑過ぎるスロープのようになっていました。
     その土の山の周りに、何匹もの山のポケモンが集まっていました。
     土の下に埋もれてしまった子や、親や、友人や、恋人を、助けようとする姿が見えました。むしろ、それ以外の姿勢を見せるポケモンはいませんでした。強いて言うなら、私以外は。
     私は何もすることがないので、その場に立ち尽くしたまま、彼らの姿を見ながら、彼らの発する言葉に耳を傾けました。
    『おとうさん』『おかあさん』『おにいちゃん』『おねえちゃん』『××××』『●●●●』・・・・・・・。
     どれも、知らない言葉でした。
     どれも、私の傍にはないものでした。
     しかし、彼らの言葉を聞いていると悲しくなって、彼らの作業を手伝ってあげなくては、という出所のよくわからない使命感が湧いてきます。
     ここで主人が藪の中からあらわれなければ、私は主人のことなど忘れて、土を掘る作業に加わってしまうところでした。
     主人は、私の存在には気が付かず、土を掘る彼らの姿を見て、
    「ラブソングだ」
     重く沈んだ声でそう言いました。
     家族や友人、恋人の名前を叫ぶ、悲痛な声・・・・・・。
     これが、ラブソング?
     私は首をかしげながらも、4つの果物を抱えて、主人のリュックにそっと忍び込みました。
     ラブソング。
     直訳すると、あいのうた。
     愛、恋、思慕・・・・・・。誰かに向けられた、俗に言う愛情という感情を曲にのせて歌ったもの。
     しかし、あそこで歌われているあれは、お世辞にも曲や歌と呼ばれるような心地のものではないような気がするけれど、主人があれを「ラブソングだ」といったのだから、きっとそうなのでしょう。
     家族の無事を祈る音。
     友人の行方を憂う音。
     恋人の死を嘆く音。
     自らの未来を絶望する音。
     それでも愛する人との再会を渇望してやまない音。
     暗い音が混ざり合って、私のいる、このリュックの中まで響いてきました。
     主人が反対方向に動いていくのが振動で分かりましたが、そのうたはまだ止みませんでした。
     私はその音が聞きたくなくて、聞くのがつらくて、聞いているのが恐ろしくて、耳を塞ぎました。


     私は生まれる前から旅をしている身なのですが。ええ、はい。
     たまごの時に、彼(私の主人)の元に渡り、生まれた時も、生まれた後も、彼のリュックの中で生活していました。
     主人の方は私にあまり興味がないようでしたが、私はそれを当たり前だと思いました。
     主人は私を戦わせたりしないのですが、それは彼の愛故だと思いました。
     主人は私にご飯を与えないのですが、それで私が困ることはありませんでした。
     主人は私を撫でたりしないのですが、私はそれで満足していました・・・・・・。
     何度も言いますが、私は旅に出ている年数と、自身の生きた年数が全くと言って同じなもので、もちろん、町に行くことだってあるわけで。
     その日も、私と主人は、いつものように町に入りました。大きな工場が近くにある排気ガス臭いくすんだレンガでできた町です。
     主人は町に入ると、どこかの旅館で必ず3日は休みます。その間、私は外に出て、いつ声がかかってもいいように、バトルのトレーニング(こればかりはかかせません)や、町の探索をします。
     この町にはあまり草タイプのポケモンはいないようで、ニャースや、コラッタ、ベトベターなど、悪環境への順応性の高い種のポケモンが多く生息しているようでした。工場やゴミ捨て場の多い掃溜めのような路地の中で、彼らは生活しています。
    「随分、綺麗なナリだな」
     双子らしいコラッタの片割れが話しかけてきました。
    「トレーナーがいるのか?」
     もう片方のコラッタも聞いてきます。どうやら、この2人は物怖じしない性格のようです。私は、表情を変えずに「そうだ」と答えました。
    「なんでこんな所に1人でいるんだ?」
    「捨てられたのか?」
     私は首を振って「いいえ、主人が休んでおられるので、散歩をしているのです」と丁寧に答えました。双子は「そうか、そりゃ良かったな」とそっけなく言い、「よく考えたら、お前みたいに人気のあるポケモンが、捨てられるなんて事、ありえないよな」と笑いました。
     その言葉が、いやに鋭く私の胸を捕らえたのを覚えています。
     そんな私の様子には気づかずに、コラッタは世間話でもするかのように話し続けます。
    「この前、1人のトレーナーがポケモンを捨てて行ったんだよ。そこの・・・・・・ゴミ捨て場に?」
    「ゴミ捨て場?」
     この言葉を聞いたとき、私は「なんて酷いことをするんだろう」と、思わず、顔も知らないそのトレーナーに憤慨してしまいました。
    「いや、元々、ごみ捨て場周辺に住んでいるポケモンらしくてさ、まあ、多分外国のポケモンだから、詳しい事はよくわかんないんだけどよ。トレーナーに捨てられたんだって教えてやってるのに、迎えに来るのを待つのをやめないんだよな。・・・・・・たまにいるんだよ、ああいうのが」
     呆れたように言う彼に、私は「はあ」と、曖昧に頷いて見せた。
    「まあ、あんたにはわかんないかもしれないんだけどな」
     コラッタはそんな皮肉をいいながら笑った。
    「人間っていうのは、とても薄情な生き物なんだよ」
     私は肯定も否定も、する事はできませんでした。
     そのポケモンはヤブクロンというポケモンだそうで、とても嫌なにおいを放つのだそうです。まあ、それくらいなら、ここには似たような性質のベトベターや、ベトベトンが生息していますから、きっと疎まれるような事はないでしょう。
     ただ、彼(彼女?)は、そのゴミ捨て場を離れる事はないのだそうです。
     未だ来ない。そして恐らく、どんなに待っても来るはずのないそのトレーナーを待ち続けているのだそうです。
     特にすることのなかった私は、双子に場所を聞いて、そのヤブクロンというポケモンに会いに行きました。
     そのポケモンは、青いポリバケツの上に座っていました。
     少し、沈んだような表情で、少し赤らんだ空を見ています。
    「・・・・・・・・・」
     私は黙ってポリバケツの横に座りました。
     ヤブクロンは私の存在に気が付きます。
     しかし、何を言うわけではなく、だんまりを決め込んで何も居ない道を眺めています。
    「・・・・・・・・・」
    「・・・・・・・・・」
    「・・・・・・・・・・・・」
    「・・・・・・・・・・・・」
    「・・・・・・・・・・・・・・・・」
    「・・・・・・・・・・・・・・・・」
    「・・・・・・・・・・・・・・・あの」
     ヤブクロンのほうが根負けしたようで、怪訝そうな顔つきで話しかけてきた。
    「なんでしょう?」
     私は視線を合わせずに聞き返す。
    「なんで・・・僕の隣にいるの?」
    「暇つぶしですので、お気になさらず」
     無論、本当のことでした。
    「貴方は、まだ主人の事を信じておいでですか?」
    「あたりまえでしょ、僕のご主人はとても優しい人なんだ」
    「・・・・・・そうですか」
     「それはそれで構わないのですが」と、私は肩をすくめた。
    「君は誰かのポケモン? それとも野生?」
     ヤブクロンが聞き、私は素直に前者だと答えました。それから、主人は今休憩中で少し散歩に出ているのだということも伝えました。単に聞かれるのが面倒だっただけで、他意はありません。
    「そう、いいね。主人が近くに居るっていうのは」
    「・・・・・・・・・そうでもありませんよ」
     私はくすりと笑った。
    「貴方は主人を信じているといいましたね。本来ならそんなことは馬鹿らしいと、人間を信じるなんてどうかしていると、あざけるべきなのでしょうが、私はそれでもいいと思うのですよ」
    「・・・・・・・・・」
    「私は信じたいものを信じ続けるのも1つの生きる方法だと思っていますし、私自身、主人が×××××××××××××に気づいてくれると信じています」
    「え?」
    「まあ、つまりはそういうことなのですよ」
     私は立ち上がって、ぽんぽんとお尻を叩いた。
     そろそろ主人の元に帰らなければ。
    「貴方がそんな不確かなものを信じているのならば、それはきっと私と同じということで、私はそれだけで励みになるのです。ですから、これからも頑張って信じていてあげてくださいね」
     そう言って私は彼(彼女かもしれない)に背を向けた。
    「それって、つらくない?」
     ヤブクロンの声がした。
     私は振り返らない。
    「そんなの、寂しいよ。僕は、そんなに寂しくないよ。僕は、君ほど寂しくないよ? でも・・・・・・でももう、前の主人のことを信じるなんてできないよ」
     小さな嗚咽が聞こえてきました。
    「そうですか」
     私はそっけなく返事を返します。
    「それなら、それでもいいんじゃないですか?」
     けれどそれも少し寂しいような気がしました。
    「×××」
     それは彼(彼女)の前のトレーナーの名前のようでした。
    「×××」
     彼女(彼かもしれない)は、絶えずその名前を呼んでいました。
     彼女の愛するトレーナー。
     どうして彼女を捨てたかなんてわからないのですけど、人間の考えることなんてそもそも良く知ろうとしたことなんてありません。
     しかし、裏切られてもなお、彼女(彼?)はそのトレーナーの声を、顔を、姿を、優しさを渇望する彼女のその声は、まぎれもなくトレーナーへの愛情から来るものなのではないでしょうか。
     それなら、彼(彼女?)のこの声は。
     人間を信じようと懸命だったこの声は。
     紛れもないラブソングなのでしょうか?
     ゴミ捨て場で彼女が歌う、掃溜めからのラブソングなのでしょうか?
     私は背を向け、ゴミ捨て場から去りました。
     とてもとても、寂しい気分になりました。


     私は生まれる前から旅をしている身なのですが。ええ、はい。
     たまごの時に、彼(私の主人)の元に渡り、生まれた時も、生まれた後も、彼のリュックの中で生活していました。
     主人の方は私にあまり興味がないようでしたが、私はそれを当たり前だと思いました。
     主人は私を戦わせたりしないのですが、それは彼の愛故だと思いました。
     主人は私にご飯を与えないのですが、それで私が困ることはありませんでした。
     主人は私を撫でたりしないのですが、私はそれで満足していました・・・・・・。
    「もし、そこのお方」
     ある時、とある山道で食料集めをしていた私は、少し低めの声に呼び止められました。
     振り返ると、オレンジっぽい黄色の体に、茶色の縞模様がある黄色い頬のポケモン、ライチュウが立っておりました。
    「なんでしょうか?」
    「私の・・・・・・たまごは知りませんか?」
    「はあ?」
     私は思わずいぶかしげな表情をし、そのライチュウは恥ずかしそうに俯きました。
    「私、この先の山に住んでいるものなのですが・・・・・・」
     ライチュウはそう前置きをし、話し始めました。
     彼女は、山に住んでいる普通のライチュウで、同じ種の恋人がいたのだといいます。しばらく一緒に暮らすうちに、いつのまにか2人の間には、大きなたまごが生まれたそうです。そして、彼女はかいがいしくたまごの世話を焼き、生まれるのを楽しみにしていたといいます。
     しかし、ある時、彼女は山道で走り回っていたサイホーンとぶつかり、大事なたまごを落としてしまいます。たまごは芝生の上に落ちたので割れる事はなかったのですが、坂道をコロコロと転がって、小さな丘の上から落ちてしまったそうです。
     本当ならそこで割れてしまったと諦めるべきなのですが、彼女は見たのだそうです。
     丘の下、口の開いたリュックの中に、そのたまごがすいこまれていくのを。
    「貴方、あのトレーナーのリュックから出てきましたよね? あのリュック、私のたまごが入ったものとそっくりなのです」
     彼女はそう言って
    「何か知りませんか?」
     そう訊ねました。
     彼女がここまで言うなら気づいていたはずです。そして、同時に私も気づいてしまいました。
     ああ、もう、ここには居れぬ。
    「ご婦人、そのような事、私に聞かれても困ります」
    「しかし・・・・・・」
    「ご婦人」
     私はライチュウの言葉を遮りました。
    「そこから先は何も口にしてはなりません。初対面の貴方にこんな事を言うのはとても忍びないのですが、もしそこから先を口に出すようなことがあれば、私はその言葉を聞き終わる前に、ここから立ち去らねばなりません」
    「・・・・・・・・・」
     ライチュウは黙り込んだ。
    「人の手に渡ったのなら、その子も死ぬ事はないでしょう。きっと懸命に生きているに違いありません。・・・・・・何の関係のない私がそんなことを言っても、説得力はないでしょうが、私はそう思います。それでは、私はこれで失礼します」
    「あ・・・・・・」
     ライチュウは何かをいいかけましたが、私はそれを待たずに駆け出しました。
     もうここには居れぬ。
     もう何も聞けぬ。
     もう、何も言えぬ。
    『おかあさん』
     私は口から毀れそうになったラブソングを、喉の奥で押し殺した。


     私は生まれる前から旅をしている身なのですが。ええ、はい。
     たまごの時に、彼(私の主人)の元に渡り、生まれた時も、生まれた後も、彼のリュックの中で生活していました。
     主人の方は私にあまり興味がないようでしたが、私はそれを当たり前だと思いました。
     主人は私を戦わせたりしないのですが、それは彼の愛故だと思いました。
     主人は私にご飯を与えないのですが、それで私が困ることはありませんでした。
     主人は私を撫でたりしないのですが、私はそれで満足していました・・・・・・。
     昨日、主人が死にました。
     滑って転んで病院に運ばれて、そのままでした。本当に一瞬の出来事でした。
     土気色の顔には、幾つもの皺が刻まれており、とてつもなく年配の方だという事が見てわかります。
     これで、私と主人の旅は終わり。
     こう思うと旅の間なんてものは短いものですね。
     本当に・・・・・・短い。
     私は自分が泣いているのに気が付きました。
     悲しい、ああ悲しい。
     主人が死んでしまったことを、こうも悲しく思えるとは、私は自分の心が意外で驚きました。
     私は生まれる前から旅をしている身なのですが。ええ、はい。
     たまごの時に、彼(私の主人)の元に渡り、生まれた時も、生まれた後も、彼のリュックの中で生活していました。
     主人の方は私にあまり興味がないようでしたが、私はそれを当たり前だと思うようにしていました。
     主人は私を戦わせたりしないのですが、それは彼が私に気づいていないからだと知っていました。
     主人は私にご飯を与えないのですが、それは当たり前で、自分でなんとかしないといけないと思っていました。
     主人は私を撫でたりしないのですが、私はそれで満足しているのだと、思うようにしていました。
     私の目から涙が溢れます。
     ここは誰もいない病室。ないたって恥ずかしくなんてありません。誰も、わたしのことになんて気づきません。ここで深く眠った私の主人になるはずだった彼も、その機会を永遠に失ってしまいました。
     生まれる前に丘から落ちて、主人のリュックに吸い込まれた私はそのまま主人のリュックの中から孵りましたが、主人はそれに気が付きませんでした。私はずっと主人の背中で世界を見ながら、生きるすべを身につけましたが、主人はそれに気づきませんでした。私は主人の背中で進化しましたが、主人はそれに気が付きませんでした。
     今考えると、それもしょうがなかったのかもしれません。すべての生物は、齢をとると、運動神経も反射神経も衰えるようで、主人の年齢を考えると気づけなくても仕方なかったのかもしれません。
     でも、それでも私は気づいて欲しかったのです。
     こんな事今更言っても仕方ないのはわかっています。しかし、私はどうして彼の前に堂々と姿を現す事ができなかったのかと、後悔しています。
     気づいて欲しかったのに。
     気づいて欲しかったのに。
     私は声を上げて泣き続けました。
     気づいてください。
     どうか私に気づいてください。
     これはラブソングです。
     貴方に気づかれなくとも貴方と共に旅をした、寂しがりで愚かで無様な、私からのあいのうたです。
     ですから、どうか聞き苦しいなどといわないで下さい。




    #################

    こんにちは、夏夜です。
    短編なので、これで完結です。
    息抜きにちょっと書いてみましたが、なんか内容が暗いですね。
    短編にもタグとかってあるんですかね?


      [No.2206] x.e.f 投稿者:巳佑   投稿日:2012/01/18(Wed) 04:53:26     185clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     
     左目がカタカタと音を立てる
     
     
     僕を拾ってくれた あの日
     色違いで仲間外れにされて 
     身も心も傷ついた僕を
     二人は優しい手の平で乗せてくれた
     初めてもらった温かさが心地よかった

     
     左目がカタカタと音を立てる

     
     二人は幼なじみの少年少女
     少年はわんぱくで行動力はあるけど ときどき周りが見えないのが玉にキズ
     少女は恥ずかしがり屋だけど 自分の意志をしっかり持っている
     僕はどちらかのものというわけじゃない
     僕は少年少女の友達だ

     
     左目がカタカタと音を立てる

     
     少年少女も大きくなって 
     旅に出る日がやってきた
     少年少女の肩に乗って 
     僕も旅に出る
     
     少年の無鉄砲な行動でスピアーの大群に追いかけられた日
     少女の緊張でポケモンバトルに負けてしまった日
     少年の根性で言うことを聞かなかったポケモンの心が開いた日
     少女の勇気が小さなポケモンを悪者の手から守った日

     失敗も成功も一緒に噛みあう日々
     こうして少年少女は大人になっていくところを
     僕は近くで見ることができて
     誇りに思う

     
     左目がカタカタと音を立てる

     
     少年少女が少し大きくなって
     僕も進化して大きくなった
     肩に乗ることができないのは寂しいけど
     代わりに力を手に入れたんだ
     二人を支える力を手に入れたんだ

     旅をしている間に少年少女はマルチバトルで活躍して
     性格はズレているのに息はピッタリだ
     二人はいい関係だねと言われたとき
     少女は顔を赤くさせて
     少年は少女の様子に首を傾げて
     僕はとりあえず少年の頭をつついといた
     
     ときどきケンカすることもあった
     お気に入りのモーモーミルクを勝手に飲まれたとか
     バトルであーだこーだともめたりとか
     少年は最初納得できなくて
     少女は泣いてばっかりで
     だけど最後は謝って
     また笑顔になれた
     
     
     左目がカタカタと音を立てる 

     
     それからもマルチバトルで活躍し続けて
     世界でも有名な二人組になった少年少女は
     いつのまにか大人になっていた
     だけど心は少年少女のままで
     
     色々なところを旅しては
     今までと同じようにポケモンと出逢った
     ミルタンクの乳しぼりを体験したり
     ゾロアの悪戯イリュージョンで化かされたり
     我流な技を出してくるコジョンドに出逢ったり
     オーロラとともにレックウザを発見したり 

     色々なところを旅しては
     今までと同じように人と出逢った
     自信のないトレーナーにポケモンを教えたり
     森で同じ迷子になった人と夜を語り明かしたり
     一度バトルした人に再会してまたバトルで熱くなったり
     まだまだ現役だという老人の旅人に出逢ったり 
     
     一つ一つの出逢いには違う物語があって
     これの他にも色々あって
     語りつくせないほどの
     想い出が溢れてくる
     
     旅でもマルチバトルでも二人三脚で走り続けた少年少女は
     左手の薬指に指輪をはめて
     手を繋いで一つのゴールを果たした

     
     左目がカタカタと音を立てる


     ひとまず旅を終えることにした少年少女は
     赤い屋根の家で一緒に暮らし始めて
     やがて子供を授かって
     その子も旅を始めて

     やがてその子に妻ができる頃になると
     少年少女は老人になっていた
     
     もう一度だけ旅をしてみようかと
     笑顔輝く少年に
     あの日に再会しに行くのも楽しみだと
     頬を赤らめる少女がいた 
     もちろんお前も一緒に行くぞと
     僕の右羽に少年の手が繋がって
     僕の左羽に少女の手が繋がって
     再び世界へと羽ばたいた
     
     
     左目がカタカタと音を立てる
     

     懐かしい想い出に胸が温かくなる
     一コマ一コマに映る命 
     この左目に刻んできた少年少女の一生は
     僕の誇りだ
     
      
     やがて左目から音がなくなった


     スクリーンの前に少年少女
     しわだらけの手を繋いで微笑みながら眠っていた
     生まれ変わっても
     また二人と一緒に旅がしたい
     我がままかな?
     叶わないのかな?
     
     でも大好きだから
     そう願ってもいいでしょう?
     
     二人に想いを馳せながら
     左目を閉じて

     右目を静かに開けて
     願いを埋め込んだ



    【書いてみました】

     ネイティオの左目は過去を見ることができて、右目は未来を見ることができる。ネイティオのその特性と、エスパーによる念写を使って、映画を見せるかのように、相手にあんな風に過去を見せることができたらいいなぁと思いながら、今回の物語を書いてみました。 
     
     ちなみに『x.e.f』の『x』は『xatu』でネイティオの英語名です。
     また、『e』は『eyes』で目という意味で。
     そして、『f』は『films』で映画という意味です。(一応、両方とも複数形表記にしときました)

     最初は『f』で『future』= 未来、『x』= 何かの英単語 = 過去、という意味もありますよー、にしてみたかったのですが、『x』から始まるもので過去という意味の英単語が自分では見つからず……もし見つけたよという方がいらっしゃいましたら、ぜひ(以下略) 
     
     
     追伸:大人になったり、老人になったりなのに『少年少女』という表記をしていたのは、二人の心と、姿が変わっても、その人はその人なんだということを表したかったからです。分かりづらかったら、すいません。一応、説明しときました。(汗)

     
     ありがとうございました。


    【何をしてもいいですよ♪】


      [No.2205] Re: ルカリオの抱きしめ方 投稿者:きとかげ   投稿日:2012/01/18(Wed) 00:47:56     107clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    質問者さん、筋力に自信はありますでしょうか?
    だったら、お姫様抱っこがおすすめです!
    うちのルカリオはオスなので最初照れていましたが、今は慣れて向こうから抱っこをせがんできます☆(腰が痛いのでそんなに抱っこできないんですが…(笑

    あと、ルカリオ用のプロテクターみたいなのもありました。商品名は失念しましたが、大胸筋矯正サポーターみたいな感じでした。ルカリオは人気のポケモンなので、ブリーダー用品店を探せばあると思いますよ〜

    【このくらいしか思い付かなかったのよ】
    【ルカリオは54kgなのよ】


      [No.2203] ルカリオの抱きしめ方 投稿者:門森 輝   投稿日:2012/01/16(Mon) 19:21:25     92clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     知恵袋に寄せられた相談:
     先日、私のリオルがルカリオに進化しました。その時、嬉しくて嬉しくて強く抱きしめてしまったんです。
     その際にルカリオの胸の棘が私に刺さりました。傷は数針縫う程度で済みましたが、責任を感じているのか、それ以来ルカリオがあまり近寄って来なくなってしまいました。
     この怪我は私の責任ですし、私自身気にしていません。寧ろルカリオを抱きしめて死ねるなら本望です。
     しかし、気にしていない事を伝えても、怖がって近寄って来ません。ルカリオにこんな思いをさせてしまった事をとても反省しています。
     どうすればルカリオと今までの様に普通に過ごせるでしょうか? 
     そして、今後もつい抱きしめてしまうかも知れないので、棘に刺さらない抱き方がありましたら教えて下さい。私では後ろから抱きしめる方法しか思い浮かびません。
     皆様宜しくお願い致します。

    【答えが出なかったから丸投げするのよ】
    【ルカリオを抱きしめたいのよ】


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