マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ
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  •   [No.3967] あとがき 投稿者:αkuro   投稿日:2016/10/12(Wed) 15:06:34     93clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:語り

    みなさまお久しぶりです。ホワイティ杯に投稿した作品の完全版がやっと完成しました。2000文字くらいは今日の午前1時から4時までに書いたものでろくに見直してないので間違いがあったらすみません。見つけ次第直します。
    ここではあとがたり的な感じで色々語ろうかなあと。
     
    この話の発端は586さん主催のホワイティ杯です。大会の話が出たとき私はとあるカップリングに夢中で他の話に時間を取る余裕も無かったのですが、夏の終わりってことは夏休みの宿題ネタは定番だろうなあとぼんやりと考えていたら、なんか降ってきたので即書きました。アイスのタマザラシはアイスの実モチーフで、仮面企画ならタマザラシ食っときゃバレないだろうという思考ですが、分かる人には分かっていたようです。
    ホワイティ杯スタート直後に投稿し、その短さと異質さで話題をかっさらいましたが結果は最下位。ですが皆様の評価自体は悪くはなく、7年やってきただけはあるなあと成長を実感しました。
    話の全体像を考え始めたのはホワイティ杯しめきり後。例のカップリングも一段落したので落ち着いてがっつり書くことにしました。
     
    では本編の話に。
    暁陸太、月影海人という名前はホウエンとアローラの伝説ポケモンから。時期的にぴったりだと思いました。
    過去作品と繋げる案はわりとすぐに出てきました。昔のあの話と繋げればタマザラシを無理なく出せますし、世界観を一から考える必要もない。あの話も夏の終わりだし、丁度クーラー壊れてるし。一線を越えた彼らに対してはあたたか〜く見守ってやってほしいなという思いから腐女子一家に。父親に唯一無二の相手がいて、母親が腐女子ならあり得なくはないはずです。父と母のなれそめはきっと、仲良しの男性ふたりを見守りたいという母の想いからでしょう。
    せっかく腐女子が3人揃ってるんだから姉は王道タイプ、妹はマイナータイプ、母はリバ推奨タイプに。母は強しです。
    彼らの仲良しっぷりも最初から考えていました。ただのダチではなく、唯一無二の大切な人だからこそ一線を越えたことに悩む。深い絆で繋がっていることが分かるように描写には気を使いました。
    家族構成も陸太に合わせる形で決まりました。陸太に姉と妹がいるなら海人はひとりっこ。ならさみしがりやだろうし、家が隣なら毎日泊まりに来れる。合法化するために両親の帰りが遅い設定に。
    アローラの情報でナマコブシが登場した時に、これは是非出したいとねじ込むことに。同時にしめきりがサンムーン発売までに設定されました。
    ポケモン要素が少ないと指摘されていたので、出来るだけ取り入れようと努力しました。あのポケモンバトルに出ていた水色ツインテールはグレイシアです。主人公は基礎の基礎は習っているのでホウエンのメジャーなポケモンは分かりますが、他地方のポケモンは知らないだろうなあと。
     
    ここからは後編の話です。
    一応名前の読みを出すのと、約束のシーンを入れるために冒頭で夢を出しました。どちら視点かは分かりませんが、彼らのことだから同時に同じ夢見てても不思議じゃないです。
    トレーナーになるならないの話はポケモン要素を出そうと入れた物なので、本当の問題点は性の違いということになります。
    問題になる性の話って大体同性愛者じゃないですか。いつまで入り口で立ち止まってるんですか。正直見飽きてるし、うんざりなんです。だから海人はバイセクシャル、陸太はデミセクシャルです。
    流石に説明しますがデミセクシャルとは、簡単に説明すると『性別は関係なく、深く愛しあった者にのみ欲情する』という物です。分かりやすく言うと、エロ本やAVがオカズにならないということらしいです。デリケートな話ですし、もし間違ってたらすいません。ですが私はこれに計り知れない尊さを感じました。
    男だからではなく、お前だからというテンプレを裏付けてるんです。この存在を知った時、私は神に感謝しました。深く愛しあった者のみに体を許す……尊いです、すこぶる尊いです。以後私の作品にはデミセクシャルのキャラが出てくるようになりました。
    海人は陸太といつも一緒です。作中では文字数の都合で書けませんでしたが、当然行動や思考も似てくるはずです。大切な人と同じということが安心材料になるでしょう。ですがもしも、どうしようもない部分が違ったとすれば……違うことに不安を覚え、精神的に不安定になってもおかしくありません。でも陸太はそんなこと気にしません。彼にとってはどれだけ違おうが、海人であることに意味があるのです。だから優しく抱き締めて、大丈夫と背中を撫でるのです。彼らの未来が明るい物であることを願います。
     
    ……寝起きなのでこれ以上頭が働きません。まだまだ語りたいことはありますが、ひとまずこの辺りで。
    最後に、この作品を生み出すきっかけになったホワイティ杯主催の586さん、評価してくださった皆様、リバだといいぞやれと背中を押してくださったGPSさん。本当に、ありがとうございました!


      [No.3752] うつろい 投稿者:太郎   投稿日:2015/05/30(Sat) 21:46:29     45clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     遠い昔のことです。
     神に仕える幼い巫女と、傍らには仲の良いイーブイがおりました。
     幼巫女はいつまでも清浄でいられるように、イーブイと過ごす日々がとこしえに変わらず続くように、森の奥の苔の生えていない神聖な岩に祈っておりました。

     ある日のこと、岩に触れたイーブイの姿が変わってしまいました。
     森の色を映したような鮮やかな緑色をしておりました。
     幼巫女はその姿を見て、世の無常を悟りました。

     それ以来、神聖な岩には苔が生えるようになりました。
     幼巫女と姿を変えたイーブイの悲しみの涙から生じたものと言われております。

     今よりもずっと自然の流れの中にあった頃のお話です。



    ------------
    『万葉集』(二二)を材料に。
    進化キャンセルの技術はすごいと思います。
    BBBB!


      [No.3751] 戦い 投稿者:マームル   投稿日:2015/05/30(Sat) 18:41:04     107clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:ザングース】 【ハブネーク

    赤い爪が俺の胴を少しばかり、切り裂いた。
    大した傷ではないし、奴もその事を分かってる。反撃とばかりに尾の刃を振ったが、奴は軽くそれを躱した。
    息はまだどちらも整っている。口から毒針を出したがやはり躱される。
    奴はそのまま、また俺に肉薄する。鋭い両腕の爪が顔面へと迫り、後ろに退きながら今度は尾の刃で足を狙う。跳躍して躱される。その瞬間、奴に向って身を伸ばした。
    防御される前に脇腹に自分の牙を突き立てた。奴は悲鳴を上げるが、動けなくなる訳じゃない。こいつらには忌々しい事に俺達の毒が効かない。
    奴の爪が俺の脳天に突き立てられる前に、牙を抜いて引いた。
    どさりと落ちて、奴はぼたぼたと血を流しながらも、俺を睨み付けて来た。
    奴の息が荒くなる。いや、おかしい。
    毒が効いているように見えた。ただ何か、おかしい方向だ。弱っているだけじゃない。
    奴が手を付いて四足になった。弱っているが、何故か分からないが、そしてまた、強くなっている。まるで、体が暴走しているかのようだ。
    奴は後ろ両脚で地面を蹴り、その一蹴りで一瞬にして、眼前に爪が来ていた。
    躱せず、頬を切り裂かれ、片目から光が失われた。まあ、良い。目よりも、鼻先と舌の熱を感じられる感覚の方が役に立つ。致命傷を負わずに済んだ。それだけで良い。
    そのまま背後を取られ、奴はまた直後に跳躍してきた。
    二度目は無いぞ。
    尾の刃を、奴の軌道上へと薙ぐ。片方の爪で弾かれる。それを見越して伏せ、もう片方の爪が俺の頭上で空振る。
    その影響で奴は俺の目の前で着地をしくじった。今度はこっちから攻める番だ。
    体勢を整えられる前に毒針を放ちながら長い胴をうねらせて奴に向う。
    奴の起き上がろうとしていた腕に一本当たり、顔面をもう一本が掠る。後は外れた。
    が、それで十分だ。体勢が整えられる前に奴の元へ着いた。
    尻尾の尾を奴に向けて薙ぐ。無理矢理飛び上がって躱されたものの、両足に深い傷を負わせた。
    そして、空中で奴の体勢はまた崩れる。隙だらけだ。そこに向けて今度は首に噛みつき、そしてそのまま地面に叩きつけた。
    更に、叩きつけると同時に、腕ごと体を締め上げた。
    だが、苦痛の声を上げながらも、奴は諦めていない。こちらも締め上げてはいるが、油断すると、その暴走している力で拘束を解かれそうだった。
    全力で、締め上げた。みしみしと奴の体から音が鳴り始め、奴の声は悲鳴へと変わって行く。
    ボキボキ、と奴の全身が折れる音がして、やっと俺は勝ったと思った。
    がくり、と奴の首が諦めたように折れる。
    その目からは生気が既に失われていた。
    さて、頂くとしよう。
    口を大きく開けると、切られた頬が痛んだ。が、まあ、良い。
    頭を呑み込み始めると、流石に奴もまた抵抗し始めたがもう、それは俺にとって抵抗の内にも入らなかった。
    ごく、ごく、と頭を呑み込み、首を呑み込み、肩へと入る。びくびく、と奴の体が震えている。
    久々に食べるこいつらの肉の味は、今まで食べた奴等とは何か一味違った。
    毒を食らって、逆に強くなった、普通の奴等ではない奴だったからだろうか。
    だが、美味いのには変わらない。
    ゆっくりと、ゆっくりと呑み込んでいく。俺の腹の中からは、絶望の声が偶に聞こえるが、それもやはり、中々良いものだった。
    勝利し、食らうという点においては飽きというものは来ない。
    片目を失ってしまったが、それへの対価は十分だ。こいつは美味いし、充実感もたっぷりだ。
    全身を飲み終え、腹を尻尾で擦る。すると中から僅かにまだ奴が生きている音が聞こえて来た。
    消化されていくのを感じるのも、勝利の後の楽しみの一つだ。
    ゆっくりと、楽しむ事にしよう。

    ------------
    twitterで書いたものを修正したもの。


      [No.3533] メガシンカエネルギーについて 投稿者:あきはばら博士   投稿日:2014/12/16(Tue) 22:56:09     48clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    今作にてメガシンカはポケモンの生体エネルギーと人間の生体エネルギーを、それぞれが持つメガストーンとキーストーンを触媒に、それぞれが念ずる心で混ぜ合わせ、膨大なエネルギーによって生じる特殊な進化であることが分かった。
    また、初代から存在するアイテムあなぬけのひもの原理はその膨大なエネルギーを用いたものであることが分かった。どうやら、あなぬけのひもはそのメガストーンとキーストーンの素材を編み合わせて一本の紐にしたもので、人間とポケモンで紐を持ち、「洞窟から出たい」と'念ずる'ことでワープすることができるようだ。つまり、ポケモンがいないとあなぬけのひもは使えないことになる。
    ワープパネルの存在を考えるとポケモンをボールに入れて身につけた状態でもワープが可能と言えるかもしれない、メガシンカのような形態そのものを変えるほどの膨大なエネルギーは一人のワープには必要ないのだろう。
    注目すべき点は、これはメガシンカの存在しない世界であっても(原理は分からなくても)この技術が実用化されていることだ、つまり現象が確認されていることで、単にきっかけの有無の問題だったのだろう、隕石が落ちなかった世界でも人工メガストーンを作り出しメガシンカができる可能性があるということになる。

    ポケモンの持つ生体エネルギーは通常、ポケモンの体内で「ワザ」に変換されて、さまざまなワザとして使うことができる。このエネルギーの変換力をワザのPP(パワーポイント)と呼ぶ。ほぼすべての最終進化ポケモンが覚えられる破壊光線や目覚めるパワーは、この生体エネルギーそのものをぶつけるワザなので、誰でも使えるのだろう。
    だがワザではなく、人間の手で生体エネルギーを抽出して、人間が扱えるようにしたものを「ムゲンダイエナジー」と言う、つまりポケモンの体内にある場合はムゲンダイエナジーと呼ばないようだ。
    3000年前はポケモンを殺さなければムゲンダイエナジーを抽出できなかったようだが、現在においてそのような抽出方法をとっては倫理的に大問題であろう、実用化できたということはポケモンに危害を加えずに搾取する方法があると思われる。ただし、狭い場所にたくさんのポケモン達を閉じ込めて、生かせながら生体エネルギーを搾取し続けるという。現実の畜産業の実態に近い、子供に見せられない光景はあると推測される。
    トクサネのロケット燃料もこのムゲンダイエナジーを用いているようだ、宇宙まで重いものを飛ばす、軽くて燃費の良いエネルギー源は滅多にないため、メガシンカが無い世界のトクサネでもあなぬけのひものように、このムゲンダイエナジーを用いてロケットを打ち上げていると推測される。
    このムゲンダイエナジーは軍事転用できそうな気もするが、あの世界においてはカイリューに破壊光線を撃たせたほうが早いため、進んでこの技術を兵器に流用しているとは思えない。だが研究してみる価値はあると見られる。
    メガシンカには人間の生体エネルギーも使われる、そのためメガシンカするたびにトレーナーがやせ細ることを心配する声もあるが、あの世界の人間達はポケモンに種を滅ぼされない程度のパワーや回復力があるため問題は無い、皆もあの世界の人々の「人間じゃねぇ」能力の数々はご存知だろう。それにメガシンカの時に使われる人間の生体エネルギーは微々たるものと思われるため、心配することは無い。
    最後に必要とされるものは、それぞれが念ずる心、つまり2つの絆がトリガーとなってメガシンカが引き起こされる。これは絆パワーと呼ばれるOパワーとの関係性が気になるが、不明である。ただ、人から人へ伝承されて受け継がれてレベルが上がっていくOパワーはメガシンカと根本が同じであっても、ぜんぜん別の方向に進化していった絆パワーだと見られる。
    絆の力でメガシンカすると言っても、絆の力は二つの生体エネルギーを引き合わせてトリガーを引くだけのようだ、だがあのレックウザも人間の生体エネルギーとのリンクが無ければメガシンカできないことから、絆の力は必要不可欠のようだ。
    なぜメガシンカが長い間限られた継承者しか許されない行為だったかなど、まだ謎はたくさんあるが、科学的考察はここで終了する。


      [No.3531] 02 O ver nurse 投稿者:水雲(もつく)   《URL》   投稿日:2014/12/12(Fri) 20:13:51     43clap [■この記事に拍手する] [Tweet]



     口を開けて舌を見せたまでは良かったが、そのままの流れであちこちと、おまけにあんなところまで診察されるとまではさすがに思わなかった。主任と思しき人間の担当官が女性だったのが、かろうじての救いだった。
     肉体へは対菌検疫のために注射を10本以上は挿し、滝のような滅菌シャワーを散々に受けた。トライヴへは接続プラグからの心理催眠の焼きこみで、新たな闘い方の基礎情報をあれこれ流し込まれた。その処理だけでも小一時間はかかり、リンドウはだんだんと面倒になって、こころの割り当てを変え、生体維持システムに大体を委ねることとした。肉体機械問わず、研究者たちはあれやこれやとメンテナンスを続けていたようだが、リンドウは無意識にそれを任せ、本心はトライヴに実装されていた意識下のサッカーゲームに没頭していた。もうお嫁に行けないほどの不覚だと、とうに早い段階で諦めていたのだ。
     オンバーンバルーンを30体ほど空の彼方へぶっ飛ばしたところあたりで、主任が再び登場した。人差し指を立て、リンドウに見せる。向かって右から左へ、ゆっくりと水平移動。リンドウが意識を凝らすと、タイムラグもなしに、トライヴの可視光センサーが人差し指を追った。視覚映像にはどこも異常なく、きちんと見えている。かつての肉眼と同等、もしくはそれ以上の精彩さだった。素早く上下に動かしても残像なく知覚できている。が、その時々で首筋の裏にちくりとする痛みが走った。主任が後頭部に左手を添え、右手で黄金色のパーツを軽くねじると、途端に引いていった。
     研究者たちは念のためを思ってか、リンドウの精神をもバックアップしていたらしいが、幸いにもこころまでは死んでいなかったことが起動と同時に確認された。心理プロテクトを改めてかける手間が省けた分、ワンテンポだけ早めに解放された。
     最後は、ラティアスとしての性質と能力の試験。浮遊できていることはもはや言うまでもない。念力を使って簡単なものは動かせるものの、あいにく元々リンドウはそういう芸当が少し苦手な部類だった。少し遠くにあるものをたぐり寄せるくらいならば、自分から取りに行くタイプだ。ということで、身体能力に研究者たちは注目せざるを得ない。先ほどリンドウの顔を映した窓ガラスを全開にし、飛翔を促した。
     身もこころもヤク漬けにされていい加減息苦しくなってきたところだった。このまま逃げちゃおうかな、なんてことまで考えた。先ほど心理に焼きこまれた通り、トライヴにコマンドを流し、バイザーを下ろす。両腕を綺麗に折りたたみ、立体表示された目盛を追って距離を目算。
     うん。
     初速から一気にトップスピードへと移り、リンドウは大空へと疾(はし)った。ニュートン力学クソ食らえの旋回で軌道を無理やり修正。右へ大きくロールし、白い雲へめがけて駆け上っていく。トライヴが速度と高度のログを引っ張り出してきたが、そんなものは自分の体がよく知っているので、逐一あてにしなかった。
     いつもより背中が少し軽いのが、ちょっとだけ寂しかった。

     とんでもない破壊の跡だった。
     リンドウが矢のように飛び立った衝撃で機材の大部分が押しつぶされて中破。幾つもの機密書類がホコリのように宙を乱舞する。机も床もロッカーもひっくり返され、この2年の予算と労力、その他もろもろが一瞬で完璧に消し飛んだ。パイプ椅子に腰を下ろして足を組み、リンドウの巣立ちをただじっと見守っていた主任の横っ面に、書類の一枚がかぶさってきた。
     部下と思しき研究員の一人が、力なく声をかける。
     ――全部パーになってしまいましたね。
     主任は頬にへばりつく書類を鷲掴みにし、丸めて適当に放り捨てる。内ポケットに入れていた携帯灰皿からシケモクを一本選び抜き、やつれた手つきで火をつけた。
     ――いいじゃない。それだけあの子の潜在能力がすごかったってことなんだから。
     研究室がその意味を成さなくなった以上、ここを禁煙にしても同じく意味が無くなった。天井へ向かって細長い煙を吐く。
     ――万が一、闘いの前にどこか異常が発生したとしても、もう再開発できる状態ではないですよ。
     ――うん、わかっているわ。あの子に全部賭けましょ。元々わたしたちも、あの子に救われた命なんだから。それに、ここはあの子の帰るべきところではないはず。このまま後は全部、あの子の好きなように選ばせてもいいんじゃない?
     ――ですが、
     ――ああもう女々しいわね、わたしたち人類もポケモンもみんな、あの日から2年も長生きできたのよ? とっくにくたばって、骨まで無くなっててもおかしくなかったのよ? 今こうして生きてるだけでも万々歳よ。そんな救世主に、研究者として最高の技術を提供できた。冥利に尽きるったらありゃしないじゃない。
     主任はいくらかおかしそうに笑い、残りの苦い煙を一気に吸った。
     ――あとはあの子自身と、プログラム・オルガ次第よ。どんな選択をしたにせよ、それを拒む権利なんて、わたしたちに無いわ。
     主任とは対照的に、部下は床を向いてため息をつく。
     ――いずれにせよ、地獄行きは決定的ですが。
     ――そうね。わたしたちってとことん、根っからのクズの集まりよね。あなたたちもわたしも、科学に犠牲はつきものって理論をそのまま煮詰めて込めて人間の形にしたようなモンだし。恩を仇でそっくり返す、だなんて。いっそこのまま舌を噛み切って死んだほうが、全部の責任を逃れることができてかえって清々するのかも。
     椅子から立ち上がり、大げさに伸びをする。胴を回すと、骨からばきりと2年分の音がした。今の自分の中に流れているのは赤い血ではなく、薄汚い泥水だと思う。限界まで研ぎ澄まされた神経を、もう緩めてもいい時なのだ。36日ぶりに自宅に帰り、36度くらいの酒を煽り、36時間くらいはカビゴンのように眠ろう。
     そのまま死んでも、ある程度は本望かもしれない。主任は今、そう思う。


       ― † ―


    『リアリー、お疲れ様』
    『うん、本当に疲れたよ。生き残るのも簡単じゃないんだね』
     うんざりしたような言葉を聞いて、オルガは朗らかな笑い声をあげる。
    『まあそう言うな。よかれと思って施してくれたことなのだ。私も悪魔に魂を売る覚悟だったよ。現段階の試験結果の報告はトライヴが自動で処理してくれる。もうあそこへは戻らなくてもいいし、自由に飛び回っていい。もともとあそこはお前に似つかわしくないと、みなが思っていたからな』
    『でもさ、これはちょっと大げさじゃない? もう違和感は無くなったけど、視線を気にしちゃう』
    『はは、お前も誰かの目線を気にするようになったか』
    『う、うるさいな。わたしだって女の子だもん。「おとしごろ」なんだよ』
     まだ笑っているオルガは、その隙間からひとつの提案をする。
    『そうか、そうだな、悪かった。では――どうだろう、久しぶりにあの島へ帰ってみるか』
     2年ぶりの青空は、2年前となんら変わりがなかった。もっとも、その2年をずっと眠って過ごしていたリンドウにとっては、あの闘いがつい昨日のことのように思えてならない。この空と大地をありのままにさせられたという実感がいまいちついてこない。高高度を維持しながら、リンドウは両翼で空を切っていく。体へよりタイトに仕上げられていたトライヴは多少の加速では少しもがたつくことはなく、綺麗に頭部へ当てはまっていた。全身へ吹き付ける凍えた風と大気がひどく懐かしく、心地よかったのにも変化がなかった。あれだけ光熱をまき散らしていた太陽もおとなしくなったもので、まだらに溶け残った白雲にリンドウの薄い影を落とすだけだった。
     リンドウは軌道を変え、バイザーに情報を転記。トクサネから南の孤島へ向かう最短距離を計測した。到着までに必要な最低限の角度を弾き出す。ルートを確認すると、蝶の羽のように広がる水色の6つのパーツがほんのりと灯り、光の筋を伸ばす。雲をスライスするようななだらかな下降で雲の中へ飛び込み、外界を目指した。視界に海の質量が迫り、ホウエンの本土が島国のように浮かんでいるのが見えた。リンドウは流れ星のような勢いで、本土より離れた位置にある小さな孤島へめがけた。
     そこは、草花と潮の匂いが溢れていた。
     ふわ、とリンドウは郷愁のため息を漏らした。
    『うわあ――懐かしい』
     ゆっくりと地上へ体を下ろしていくと、そこが中心点となって草むらが波紋をなだらかに広げていく。2年前の死闘から生き残ってくれたのはどうやらこの孤島も同じのようで、そのままの姿でリンドウを受け入れてくれることが、何よりの歓迎だった。
     飛行に関するログをトライヴが自動的にトクサネの研究所へ飛ばし、送信完了の表示が出た。
    『なんだか、色々と思い出しちゃうなあ』
    『お前のお気に入りの場所だったからな』
    『うん、兄さんと一緒に、ここでいっぱい遊んだよね』
     少しばかりの間。
    『――そうだな』
    『兄さん?』
    『ああいや、あの主人のおかげで、お前も変われたのかと思った』
    『――うん、そうだよ。わたし、ずっとここにいたもんね。生きる意味も考えなくて、何も成さなくて、ただ呆然と時間を過ごすだけで。たくさん冒険したけれど、やっぱりわたしの帰るところは、ここなのかもね』
     音もなく体を前へスライドさせ、立派に繁殖した自然を見つめていく。リンドウの望むように可視光センサーは遠近感を相殺し、視界の奥にある木々の細部まで色素を抽出し、リンドウの許容量限界まで知覚させてくる。そして、一本の古びた大木に目をつけた。
    『あれ?』
     リンドウはそばまで寄り、こぶだらけの樹木の幹をさすった。
    『確かこれ、だったと思うんだけど』
     上へと視線を移し、脇へ伸びた枝を一本探しだす。記憶が正しければ、この樹の枝にお手製のブランコを作ったはずなのだ。いつも独りきりで漕いでいて、一緒に乗ってくれたのは、終始オルガとマスターだけだった。それ以外は誰もいなかった。
     おかしいなあ、と思いつつ、逆光で黒く染まった枝葉の塊を真下から見上げる。その隙間から差し込まれる木漏れ日がちらつく。

     空    龍    空

     陸  己 人 友  海

     途端、頭痛とはまた違う気分の悪さをリンドウは覚え、額を抱えようとする形でバイザーを片手で抑えた。
    『リアリー、どうした』
    『なんだろう。ちょっとくらっとしたの。まだ調子が良くないのかな――』
    『少し待っていろ。トライヴから鎮痛成分を流す。直に落ち着くはずだ』
     樹に寄り添い、根を見つめながら静かに呼吸を繰り返すと、浜辺の砂山を溶かすように倦怠感が遠のいていった。無駄に高性能だなあ、とこころの隅っこで思う。生理機能とまでは行かなくとも、ある程度の衛生管理が可能らしい。最後にもう一度息を吐き、顔を上げる。
    『ありがとう、ましになったよ』
     上げ忘れていたバイザーをここで上へ開き、リンドウは周辺をくまなく探す。
    『どこかに吹き飛ばされちゃったのかなあ』
    『――世は無常だ。全てがそのままであることはない。大体の形は保っているものの、あの闘いでこの島も多少なりとも影響を受けただろう。お前が旅立ってから、またどこか変わっているかもしれない』
    『うーん、残念』
     結局そのままブランコは諦め、島の中心へ向かうことにした。行き方はもちろん知っている。水の流れを追って上流へ向かい、左右に連なる木々を抜けた先だ。オルガの言ったとおり、2年も経てば島の様相もまた微妙に変わっていくようで、木々は以前より更に大きく生長していた。自然のアーケードのように、頭上では木の枝と枝が絡まって屋根を作っていた。自然のトンネルを抜けた先、水のせせらぎに周囲を取り囲まれる円形の土地があり、リンドウのとりわけ大切にしていた場所だ。
    『ここは同じだね』
    『ああ、良かったな』
     ふかふかの地面から成るきのみをひとつもぎ、ひとかじりする。
     ああ、これこれ。
     思わず目を閉じたくなるほどの――もとい、視覚を遮断したくなるほどの――甘酸っぱい風味と果汁が口の中に広がり、植物の命を想う。口の端からあふれた果汁を手で拭い、口をすすごうとして小川へと近寄った。
     そこで、リンドウは己の運命を再認識する。
     水面に映る自分の顔を両手ですくうと、途端に輪郭を失い、隙間からこぼれる光が小川へと滴り落ちていった。
    『また、独りぼっちになっちゃったんだね、わたし』
    『リアリー――』
     すくっていた水が全てこぼれ落ち、そこに受ける風はほんのりと冷たい。リンドウはうわ言のように続ける。
    『みんな、死んじゃって、誰もいなくなって。また、またここに戻ってきちゃったんだね。誰にも頼らずに生きてきたわたしが、初めて誰かに頼って生きられる道を進んで、その支えを失って、どこへも行けなくなっちゃって、こうして塞ぎこんじゃって、振り出しに戻っちゃって、』
    『違う』
     そこでオルガが機械的なつぶやきを遮断し、否定した。
    『お前は独りではない。もう独りにはさせない。そのために、私も蘇ったのだ』
    『兄さん――』
    『リアリー、私から言うのも何だが――その、』
     オルガはそこで珍しく口ごもり、しばらくを置いて、告白した。
    『また一緒になれて、嬉しいよ』
     今の自分に涙腺があったら、間違いなく緩んでいたと思う。
    『うん。わたしも、だよ――』


       ― † ―


     お前も知りたいことが山ほどあるはずだ。少し遅れたが、ここで、包み隠さず話そうと思う。私の知っていることを教える。
    『うん』
     順を追って説明するなら――そのトライヴからでいいか?
    『うん』
     元は欠損した箇所を補うための機器ではなかったのだがな。トライヴとは、とある機能を備えた装置の総称でしかない。具体的な形状などは、それを装備するものによって変わる。
    『うん? そうなんだ?』
     ああ。対恒星間移動用神経維持集束回路装置。早い話が、我々ポケモンが宇宙空間に適応できるよう設計されたシロモノだ。
    『――むつかしいなあ。人間って、長い名前をつけるの、好きだよね』
     まあな。2年前の段階では、まだ理論上の話であったに過ぎない。あの闘いの後、急ピッチで開発が進められた。
    『ああ、だからトクサネだったのね。じゃあこれももしかして、試作段階ってやつなの?』
     厳密に言えばそうなる。ましてやお前は、不幸なことに視力を失ってしまった。取り組みを一からやり直し、お前のみに適合するよう、独自に造られたものだ。更に加えて、私の精神をも組み込み、お前のこころに干渉できるようにした。
    『――――――――ふうん、わたしのこころ、ねえ』
     どうした?
    『それってつまり、わたしの考えていること、ぜーんぶ兄さんに筒抜けってことなの? 兄さんのすけべ』
     まままままて。それは断じてありえない。話を落ち着いて聞け。
    『その言葉をそっくりそのまま兄さんに返す攻撃』
     と、とにかくだ。こころというのは非物質ゆえに不定形なものだ。動物が感情の変化を持つように、ずっと同じ形を保っているというわけではない。わたしはその流動的な移ろいの表面上に浮かんでいるだけだ。リアリーすら自覚していない潜在意識などには、私も立ち入る余地がない。先ほどのトライヴのアップデートで、お前と私の「住み分け」が完全に成されているはずだ。誰にだって、秘密にしておきたい気持ちのひとつやふたつくらいはある。お前とて、私に全てを許せるわけではないのだろう?
    『うん』
     ―――、さて、話を戻したいのだが、
    『うん。でも宇宙って。まさかわたしにそこまで翔べってこと?』
     そうだ。
    『え、』
     冗談ではない。本気だ。
     お前には、もしかしたらこれから宇宙へ行ってもらうかもしれないのだ。
    『え。』
     だから、お前が必要だったのだ。
    『だから、じゃないってば。わけがわからないよ?』
     だから、説明する。それだけの猶予は、かろうじてまだあるからな。
    『猶予――』
     2年前のあの闘いで、全てが終わったわけではない。むしろ、別の引き金を引いてしまった。
     この星に眠る膨大なエネルギーを求め、あのグラードンとカイオーガが過去にも争った、という伝承はお前も知っているな?
    『う、うん』
     エネルギーを求めていたのは、その2匹だけではない。宇宙にも第三者が存在するのだ。「そいつ」は隕石を身にまとい、5光年の早さで宇宙空間を移動する。そのままどこか関係のない銀河まで飛んでいってくれればこれ幸いだったのだが――この星を供給源として、再度選んだのだ。
    『再度?』
     そいつは一度、はるか昔にも襲来しているらしい。とあるポケモンに手痛く追い払われたそうだが。
    『そいつとか、とあるポケモンとか、どんどん置いてけぼり。ちゃんとした名前はないの?』
     すまない、まどろっこしかったか。やつの名前は、人間が決めた仮の学名でしかないが、「デオキシス」と言う。かつてこの星に訪れたそいつを追い払ったのが、空の覇者「レックウザ」。過去の二匹の争いを鎮めるのにも、一役買っていた。
    『今回は、その――レックウザ、には、任せられないの?』
     できれば任せたい。ゆえに、今からそいつに会いに行く。
    『うん。――う、うん!?』
     レックウザに一任して済ませられるのであれば苦労はしない。あの龍に今もなお闘える気力と寿命があるのなら、それに越したことはない。お前とお前のトライヴは、「保険」以上の価値を持っている。
    『そ、そんなあ』
     続けるぞ。伝承から察するに、デオキシスには倫理も道徳も存在しない。捕食者と被捕食者の法則だけだ。石の洞窟内の壁画にも、わずかながらにその有り様を描いた痕跡が見つかった。壁画に載る、つまりグラードンやカイオーガと同等の力を持つ存在と人間はとらえた。それだけで、恐るるに足る存在だ。2年前の闘いで星のエネルギーが活性化されたため、デオキシスの再来の兆しを見せた。やつはエネルギーを食らえる場所ならば、どこのどんな星でも構わないと推測されている。トクサネの宇宙センターでは、2年前のあの闘いの直後、人工衛星から即座に宇宙空間の異変を感知したのだ。
     やつがやってくる、と。
     正直、絶望的だったらしい。
     傷ついた大地、人、ポケモン。みんな、まともに立ち上がれる状態ではなかった。二匹の争いを鎮められる可能性を持った、あの未完の大器とも言うべき人間が死に、人間の率いる仲間たちも死に、力を持つ者はこの世からいなくなっていた。
     陸を食らう者がいて、海を食らう者がいて、とどめに星を食らう者だ。
     デオキシスの飛来に立ち向かうために与えられた時間は、計算するにたったの2年と半年。その隕石の移動速度からすでに、デオキシスの尋常ではない能力が見て取れる。当時過ごしている時間が生きているためなのか、死にゆくためなのか、わからないものだったよ。真綿で首を絞められていく気分だ。嵐のような動乱をかいくぐった途端に、別の厄災が、文字通り降り落ちてくるのだから。まるでグラードンとカイオーガがおとなしくなったのを見計らうような、ある種感動的なまでのタイミングだった。
     ところが、だ。
     一方の地上では、あの見境なくなった二匹を一喝し、死闘から生還してきた、とある若きポケモンがいた。
    『あ――』
     生きて、しかも帰ってくる。
     それだけで、充分だったのだ。
     歳浅い人間とさほど変わらない背丈のお前が、ただ体の一部を失っただけで、こうして生きている。
     それだけで、充分だったのだ。
     あの日を境に、お前は救世主になれた。
     死闘をかいくぐってきたことをきっかけに、お前はトクサネの研究員全員の希望となり、この星を護る偶像――ヒロインと成り得たのだ。もっとわかりやすく言うとだ、あの研究所の中で、人間もポケモンも含め、お前に惚れていない奴など誰もいない。嫉妬のひとつも沸かないと言うと、さすがの私も嘘になる。
    『ええええっ、そ、そんな!?』
     お前は知らないだろうがな、この2年間、あの研究所内、コールドヴァットで眠るお前を毎晩誰かが寝ずに見守っていた。私は早い段階で精神だけをお前に移されたからよく聞こえていたし、よく見ていたぞ。誰彼問わず、ずっとお前の話で持ちきりだった。お前のことを考えない者など誰もいなかった。本来はどんな表情をしているのか、どんな食べ物が好きなのか、どんな男がタイプなのか。様々な訓練に耐えられるよう屈強に鍛えられたオスポケモンたちの中、誰かが強がってお前をけなした途端に、周囲に砂にされていたのをよく覚えている。お前にこれ以上の負担をかけさせたくなくて、自らトライヴの実装を望み、神経を摩滅させて潰れていったポケモンを何体も見ている。先ほど、お前を取り囲んでいたポケモンたちなのだが、あいつらは全員、お前の「抑えこみ役」であると同時に、お前の目覚めを今一番に望んでいた者たちだ。ホウエン内にあるテレビ放映、レポーターがとらえた主人の戦闘風景、その一瞬だけでも映るお前が、あいつらの生きる全てだった。こころの支えが欲しくなったとき、映像を何度も巻き戻し、一心不乱に見ていた。
    『え、え、え!』
     お前という希望にすがりつくべきなのか、今度は自分たちで恩返しすべきだったのか。その思考に挟み撃ちにされた挙句、結局こうしてお前は現世に蘇った。生き物というのはどうにも、依るべきところが無いと生きてはいけないらしい。様々な過程と、思惑と、希望とを経て、リアリー、お前はこの世界に戻ってきたのだよ。


      [No.3530] 01 P lus tool 投稿者:水雲(もつく)   《URL》   投稿日:2014/12/08(Mon) 20:48:53     61clap [■この記事に拍手する] [Tweet]



    [ Drift --- done. Subject : Rindoh : Include file No.204 to No.205 /// Next --- Union. ]
    [ メインシステム起動。プログラム・オルガ、開始。コンディション――良好。外部通信、異常なし。 ]
    『リアリー、起きなさい。リアリー』
     懐かしい声で、懐かしい名前を呼ばれた。
     闇に意識を預けていたリンドウのそれが、優しいささやきによってかすかに浮上する。覚醒を感知したコールドヴァットが解凍を始め、パスコードをセルフ入力してロックを解除。気圧差を正常に戻すための排気がなされ、つんざくような音が左右からリンドウを刺激した。
     ――「リンドウ」が起きます。
     ――いよいよね。
     頭の中へ甘く広がる声とは別、聴覚では人間と思われる肉声も拾ってきた。
     五感がほぐれきっているというより、こんがらがっていると表現したほうがわずかに近い。直前まで凍結状態にあった肉体が熱を取り戻し始め、それと同時に意識の焦点が少しずつ定まっていく。
    『う、あ、』
     目覚めるのを恐れる自分が、こころのどこかにいた。眩しくて、目が痛くてたまらない。自分の体がどういう状態にあるのかが把握できない。長い時間を費やして解凍プロセスが完全に終了した後も、リンドウはなおもコールドヴァットのシートで、不器用に身を捩らせる。しかし体が固く、満足に動かすこともあたわない。
    『リアリー、私の声が聞こえるか』
     聞こえていた。その声の正体も、もちろん知っていた。
    『にい、さん――』
     自分の身に何が起きているのか、まったく思い出せない。眠気とはまた違う、朦朧とした感覚がしぶとく頭に絡みついており、リンドウはいまだに視界を固く閉ざしている。
    『ここ、は――。目、痛い、眩しい――』
    『大丈夫だ、少しずつでいい。「私がサポートする」から、視界を開けるぞ』
     眼孔の奥とも言うべき箇所に、じわりとする痛みがにじむ。ヒトの胎児が眠るような体勢となり、リンドウは光を嫌った。ここで色素を受け入れることは、暗闇に閉じこもったままでいるよりも何倍もの勇気を必要とした。リンドウは兄の声にすがりつき、広大で冷たい闇から閃きへと誘われ、導かれる形で視界を広げた。
     鉄(くろがね)と鋼と、電子機器の詰まった、ガラクタ置き場のような大部屋。自分が体を任せていた場所をコールドヴァットといい、包むようにして守っていたと教えられたのは、しばらく後のことだ。
     マニューラ、サーナイト、チルタリスといったポケモンが自分を取り囲むように点在しており、その「配役」と「配置」に、リンドウは強烈な悪意を察した。一体一体に、そして一人一人に目を向けると、意識もしないうちに不思議と輪郭が鮮明に浮かんで見えた。
     ――リンドウが完全に起きました。
     ――まずは成功ですね。
     ――心拍数、血圧数を観測するに、プログラムのほうも異常ありません。
     無機質な部屋にはまるで似つかわしくないほどに純白の白衣を着ていた人間数名が、それぞれ思い思いにつぶやいていた。こちらに興味でもないのかそれとも何かへ必死に取り組む必要があるのか、数人はこちらに尻を向けてモニタを食い入るように見つめている。キーボードを叩く速さと音は極めて一定的で、やけくそに遊んでいる気さえした。
     まだ状況が飲み込めない。
     自覚できるのは、
    『リアリー、おはよう』
     この声の主が、自分の兄であり、唯一の肉親、オルガということだけだった。
    『ここは、どこ? 兄さんはどこ? どこから話しているの?』
     寝起きと例えるのが一番的確とも言える、呆けた表情で、リンドウは周囲をゆっくりとうかがう。自分のいるべき場所ではない、とリンドウは思う。理由は漠然としており、明確な答えを出しあぐねている。
    『ここはトクサネの、とある研究室だ。どうだ、まだ記憶がはっきりしないか?』
    『――ううん、なんとなく、思い出してきた』
     意識の匙でこころの内側をそぎ落とし、リンドウは道中を口の中で転がす。
    『わたしは、確か――』


       ― † ―


     わたしはリアリー、そして、リンドウ。
     マスターと、マスターの仲間たちとホウエン地方の色んな所を駆け巡ってた。
    『そうだ。リンドウというニックネームも、お前の主人がつけてくれたのだな』
     うん。わたし、みんなと闘ってた。最後に憶えているのはそこ。
     あまり思い出したくないというか、思い出しにくい記憶なんだけど――地中に眠っていた古代ポケモンたち。ええっと、
    『グラードンとカイオーガ』
     うん、そう。その二匹の力を利用しようとした悪い人間たちがいた。目的は、なんだか色々いっぱいで、難しくて細かくは憶えてないや。とりあえず、ロクな感じではなかった、かも。だから、マスターとそれ以外の人間たちが反発して、敵対した。もちろん、わたしもそっち側。
    『南の孤島で暮らしていたお前と私を狙っていたのも、その悪党たちだ』
     そうそう。思い出してきたよ。いつまでもあの孤島に引きこもってわたしを外へ連れだしてくれたのは、マスターだったね。兄さんも、あえてわたしに嫌われるような言葉で、無理やりあの島から追い出してくれたんだっけ。
    『――あの時はすまなかった』
     ううん、全然気にしてないよ。おかげでわたしは色んな事を知れたし、誰かと一緒にいられることが楽しいってわかったし、誰かの役に立てるってことがどれほど嬉しい事なのかを勉強できた。マスターにも、みんなにも、もちろん兄さんにも感謝してる。ありがと。
    『リアリー――』
     で、あの後は――えっと――あの、あとは――グラードンとカイオーガが目覚めて――
    『ああ。畢竟、敵は己が手に負えない力を求めていたに過ぎなかった』
     だから、マスターが立ち上がった。マスターだけが、あの二匹をどうにか出来るかもしれない可能性を持っていたから。
     みんなで力を合わせて、
     あの戦場に――
     赴いて――
     おも、むいて――
    『リアリー、落ち着いて。ゆっくりでいい。お前もつらいだろうが、確証が欲しいのだ。最後まで自分自身で思い出して、現実を認めるんだ。でなければ、お前はお前自身を取り戻せない』

     わたし、わたしたちは――負けた?


     ――主任、リンドウの心拍数が、
     ――構わないわ、記録を続けて。
     あの「輪」の中にいられるわたしは、無敵だと信じていた。マスターとなら、みんなとなら、世界の果てへも行けたはずだし、どんな障害も打破できるはずだった。わたしは、あの「輪」の繋がりの強さに心酔していた。
     けど、そんなのは、わたしの驕りに過ぎなかったのを思い知らされた。
     知らないでいられることは、しあわせなことであって、不幸なことでもあった。
     みんな、命がけで闘った。多分、世界を守りたいとか、悪いやつらの好きにさせたくないとかじゃなくて――単純に、つい昨日までの楽しかった時間を、そのまま継続したかったから、なのかも。
     あの二匹の持つ力は、そしてお互いのエネルギーを求めあう本能は、わたしたちの想像以上だった。

     沈む大地と、干上がる海。
     大きく矛盾し合ったものが相手を食いあって、その闘いの渦中に身を投じた時、最初に思ったのは強烈な怖さと後悔だった。みんながいれば、なんていうかっこつけた建前は、わたし自身に対する卑劣な嘘だった。
     巨大で一辺倒な意識をぶつけあっている中での、わたしたちの仲裁なんて、虫けらも同然だったと今でも思う。それだけあの闘いは熾烈を極めていて、中心に立っていたわたしでもうまく表現できない。
     走るのが自慢だった子、飛ぶのが好きだった子、闘うのが上手だった子。
     大した時間もかけずに、大切な仲間が――力に飲み込まれて――
    『リアリー、』
     それから、マスターが、強い衝撃に飛ばされて――あの黒くて深い海に、落ちて――
     わたし、は――わたしは、その時どうしてたっけ――
     次々と打ち捨てられていく仲間たちをぼんやり見つめて、ただ宙を浮いていた?
     それとも無我夢中で泣き叫びながら、あのどちらかの巨体に、拳を突き立てていた?
     どっちもだった、気がする。
     無事を確かめに行かなかったのは、もう助からないって即座に悟ってしまったから。それよりも先に感情が爆発した。その時の怒りは、多分あの二匹に対するものじゃなくて、亡骸をそのまま遠目に察した自分に対するものだったと、今は感じてる。
     そして、滅茶苦茶になっているわたしを、兄さんが「あの攻撃」から――かばって――
     ――あれ?
    『どうした?』
     その時、兄さんも、そばにいたんだっけ?
    『―――、ああ。お前の、危機だったからな。みんなと一緒に闘ったじゃないか』
     そう、だったっけ。
     うん、そうだったね。
     ごめん、まだやっぱりはっきりしないや。
    『無理もない。あの惨状によるショックで、間もなくお前の意識は完全に失われてしまった』
     あの後、何が起きたんだっけ。
    『リアリー、』
     みんなが死んでしまって――兄さんがわたしをかばって――わたしも気を失って――
     赤い巨体、
     青い巨体、
     小さな、人間、
     小さな、仲間、
     小さな、わ、わたし、
     みど――
    『リアリー、そこまでだ』
     っ。
    『安心しなさい。ホウエンは、無事だ。現に、お前も人間たちも、こうして生きている』
     あの、二匹は?
    『――再び、地中へと還った。各地で発生していた異常気象も収まった。お前だけでも生き延びてくれて、本当に、本当に良かった』
     でも、
    『犠牲は決して少なくはなかったが、な――』
     兄さんも、死んじゃったの?
    『あの後のことは、私も綺麗には憶えていない。お前を抱いて逃げたのだ。瀕死の状態で、お前をおろせる安全な場所だけをひたすら探していた。二匹がどういう理由で鎮まったのかまでは見届けていない』
     そうじゃなくて。兄さんは、どうなっちゃったの?
    『――正直に話そう。私は心身ともにとうに限界だった。同じく危険な状態にあったが、唯一生き残る可能性を持っていたのはお前だけだ。あの大きな動乱の直後、私とお前の体は即座に回収された。そして、私は精神と肉体を切り離され、お前の「トライヴ」に精神だけを移行された。私の体は、今も別の研究所で半永久的に凍結中だ』
     トライヴ? 精神?
    『今日が何日だかわかるか? あの闘いから、実は2年と15日が過ぎている。お前は、あの闘いからずっと眠り続けていた』
     えっ――。
    『この研究室でお前の体を修復するのに、そしてトライヴに私――「オルガの精神」を組み込むのに、それほどの時間を有したのだ。他に選択肢がなかった』
     選択肢、って、
    『闘いは終わったが、まだ脅威が去ったわけではない。お前の力が、どうしても必要なのだ』
     な、なんで? どうしてわたしの? わたしを蘇生してまで、兄さんの精神だけを切り離すだなんてひどいことをしてまで、やるべきことなの?
    『そうだ、「やるべきこと」なのだ』


       ― † ―


     1秒単位の追憶と対話が、ここで終わった。
    『待ってよ、兄さん。わからないことだらけ。トライヴって何? 兄さんの精神はわたしのどこにあるっていうの?』
     波乱の記憶のささやかな後日談を語られても、その言葉と内容が理解できなければ話として組み込めない。リンドウは困惑に困惑を重ね、頭を抱えようとする。
     その時、硬い何かが両手に当たった。
     その時、さあ、と血の気の引く音がした。
     リンドウのではない。周囲にいた人間とポケモンたちのだ。
     その時、顔と頭に何かが取り付けられていることに、リンドウはようやっと気づいた。
    『え、なに、これ、』 
     リンドウは爪とそっと立て、小刻みに震わせながらもつるつるとした表面上をこする。少し冷たく、それでいて硬い。少し圧を加えると、何故か視界がゆるやかに湾曲した。
    『リアリー』
     その時、視界の脇にいた一人の女性が、うなずいていた。
    『自分の顔を見れば、わかるよ』
     半開きとなったコールドヴァットはさながら破れた殻のようで、リンドウは孵化したばかりの赤子のようだった。自身の体を念力で浮遊させる方法を再度見つけ出すことに、さほど時間はかからなかった。リンドウはゆったりとした動作をもってゆりかごから巣立っていく。そして、

     窓ガラスに映った自分の顔を、見た。
     自分の知らない顔が、そこにあった。

    「なあっ」
     亜音速にも近い早さで、リンドウは窓ガラスに釘付けとなった。
    「なにこれえっ!?」
     壁に突き立てた両手から発せられる衝撃で、部屋全体が大きく軋んだ。
     リンドウの目は、そのどちらもが肉眼ではなくなっていた。代わりに機械の部品がそこを補う形で取り付けられており、左右からは龍のひげのように黄金色のパーツが伸びてあった。ラティアスの象徴とも言うべき、紅色の頭、五角形の白色の額。それらをすっぱりと否定する、半透明の巨大なバイザー。
     リンドウは、目を始めとし、顔の一部が完全に機械化されていた。
     オルガがとどめとばかりに、慰めにもならない言葉をかけてきた。
    『それが「トライヴ」だ。お前を生かすためには、そしてこれからのためには、やむを得ない選択だった』
     絶句。驚愕のあまりに二の句が継げない。怒りも悲しみも湧いてこない。口を間抜けなくらい全開にし、自分の顔を不必要なくらいべたべたとあらためようとする。が、バイザーの上げ方がわからず、終始曲面を滑るに済んだ。

     ――リンドウの目ってさ、金色で綺麗だね。
     マスターの声が、切なくリフレインされた。

     5秒ほど遅れて、唐突にやりきれない気持ちがリンドウの中で沸騰した。振り向くリンドウの目、機械に埋め込まれた丸い可視光センサーが、ぎらりと怪しげに光った。歯を食いしばり、黄金色のパーツを掴み、無理やり引き剥がそうとしたところで、オルガの怒声が響いた。
    『だめだ! それらは非常に精密な機械で、お前の脳神経にまで繋がっているのだぞ! 下手に外そうとしたら植物状態に戻ってしまう! そこにいる人間たちはあくまでも、お前の命の恩人なのだ!!』
     周囲のポケモンたちが臨戦体勢をとっているのを、乱れる視覚映像の中で確認した。やはりこうして自分が暴走状態に陥りかねないことを予期しての構えだったのだと強烈に思い、それだけリンドウの熱は加速した。体温の変化、心拍数の上昇、外圧による機体損傷警告、あらゆる情報が数字となってバイザーを埋め尽くしてきた。それらを総合してトライヴは自律的に判断。リンドウの自傷行為を中止するよう正確に稼働した。
     視覚映像が一瞬ブレて、両腕に入る力が抜け落ちる。不可抗力のような気持ちの移ろいが始まり、徐々に中和されていく。感情までこの機械のせいで制御されているのかも、とその時リンドウは内側から思った。
    『お願いだ、リアリー。抑えてくれ。私はやっとの思いで、お前をあの死地から連れ戻してきたのだ。私とこの人間たちによって取り返せた命だということを、忘れないでほしい。その身がどうなろうと、お前は私のかけがえのない妹だ――』
     それは、オルガの何よりの本心だと、リンドウも承知していた。
    『――ごめん。わかったよ、兄さん』
     誰に向けたらいいかもわからない一滴の悔しさだけを胸に残し、リンドウの全身から戦意が溶け失せる。それぞれ臨戦体勢をとっていたポケモンたちも緊張を解き、自然体に戻る。
     オルガと人間たちの安堵の息が、綺麗に重なった。


      [No.3529] Mechanical / Rhythm 投稿者:水雲(もつく)   《URL》   投稿日:2014/12/08(Mon) 20:47:08     96clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:ラティアス
    Mechanical / Rhythm (画像サイズ: 750×1053 499kB)

     ORASをクリアして思いついた習作です。
     元はTwitterにて、Evernoteで執筆・共有・ツイートしたら、リアルタイムで執筆進捗具合が把握できて面白いのでは、と考案したものです。
     https://www.evernote.com/shard/s42/sh/481a4e05-e80d-4282-b4ab-e6c ..... 45df858332

     こちらでは一話ずつ、きっかりと区切りをつけて投稿していきたいものです。
     ただ、各話とも現在がりがり推敲の常時加筆修正状態にありますので、投稿当初の頃とは随分毛色が変わっていくかもしれません。それもまた一興ということでここはひとつ。

     お初にお目にかかります。「水雲」と書いて「もつく」と申します。電網の波からのご足労、まことに恐悚に堪えません。ご無礼な振る舞い等ございましたら、なにとぞご寛恕の程を願い上げます。


      [No.3303] Re: 18歳以下お断り! 投稿者:焼き肉   《URL》   投稿日:2014/06/23(Mon) 23:47:41     45clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

     こんばんは、コメント失礼します。ホムラの『猫』って呼び方がすごく好きです。周りが軽いノリで囃し立て
    てるのも何だかんだと優しいホムラもほのぼのした気分になれました。

     正直二人のやりとりにはかなり萌えたんですけど、(デート発言とか出会いとか)ラストで残念な気分になら
    ないのが不思議。『愛人』発言やカガリとの関係などのさり気ない伏線の上手さのせいか、もしくは恋と仲の良
    さは違うということでしょうか。

     作品のタグや今挙げた伏線以外にも、全体のふんいきややり取りが、かわいいし萌えるけれどなんとなく恋愛
    じゃないなーって感じがするんですよね。上手いこといえなくて申し訳ないんですが。妹さんとか部下とか動物
    とかいろいろな表現が出てきたけれど、個人的にはどれにも当てはまらない気がします。この不思議な関係好き
    です。

     恋愛感情かはさておき、ホムラも『猫』に懐かれるのは満更ではなかったような気もします。そして最後……
    。私の解釈が間違っていなければ歴史は繰り返されるということですね。


      [No.3302] 18歳以下お断り! 投稿者:きとら   投稿日:2014/06/23(Mon) 01:04:30     190clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:ホムラ】 【ウヒョヒョ】 【リメイクなにがあった】 【なにがおきた】 【けっきょく】 【かくのは】 【ダイハル】 【なんだね

    「よし、アクア団を止めることが出来たな!」
     マグマ団のリーダーが去っていったアクア団を見送った。幹部のホムラも団員の無事を一通り確認すると、さっと身構える。視界には入ってないが油断ならない相手だ。気が抜けない。
    「ホムラっ!!!」
     ホムラの真後ろから背中に張り付いて来たもの。それは人間である。ただしまだ子供である。正体など確認しなくても解りきっていた。
     アクア団との抗争に巻き込まれた旅のポケモントレーナー。名前をハルカという。赤いバンダナが猫の耳みたいだから、ホムラは猫と呼んでる。
     アクア団に絡まれてるところをホムラが助けた。のはいいが、それ以降こんな感じだ。
    「ねーねー、アクア団いなくなったよ!マグマ団の仕事終わりでしょ!?ねーねー!ねーえーねーえーーーー!!!」
     耳元で大声で叫ぶ猫は迷惑そのもの。ホムラも耳を塞いで無視。しかし背中から離れないハルカはホムラに話しかけ続ける。ホムラがリーダーのマツブサに報告する時も、同じく幹部のカガリに話しかける時も騒いでる後ろの生物。
    「うるせえ猫!!!!黙ってろ!!」
     ホムラが我慢しきれず、ついに怒鳴る。大抵の子供はそれで黙るし、離れていく。うざいのがいなくなってせいせいしたとホムラは前を向いた瞬間、首がぎゅっとしまった。まだ背中の生物は張り付いている!
    「きゃーっ!!ホムラ大好きいぃいいい!!!」
     子供のパワーを侮ってはいけなかった。



     カガリも事情をわかってるのにおせっかいなやつで、一度くらい遊んであげれば、とアドバイスしてきた。ハルカはカガリに完全同意。マツブサもそれに同意。ホムラの味方はいなかった。
     というわけでホムラはなぜかハルカと遊んでる。コンテストが見たいというからカイナシティのハイパーランク会場にやってきた。人ごみにまぎれて帰ろうと思っていたが、ハルカはホムラの手をがっしり握って放さない。一体、マグマ団の幹部という肩書きである身であるのに、何が悲しくてポケモントレーナーに混じってコンテストを見てなければならないのか。
     つまらなそうにホムラがコンテストを見てると、さらに隣に熱気がやってきた。ハルカが腕を組んでるのだ。逃げられないようにしているのもあるが、ホムラと目が合うととても楽しそう。
    「はぁ……」
     ため息しか出て来ない。会場の警備の人間には「妹さんの手を離さないようにしてください」と言われた。こんな妹がいたら追い出すか自分が行方をくらます方がマシだ。
     おそらくハルカはアクア団が悪くてマグマ団が助けてくれるいい奴だと思い込んでる。確かにマグマ団の主張が正しいが、やってることは法律すれすれのことばかり。そんな人間に何を間違ってこんなに懐いているのだか。
    「ホムラあのね!」
     コンテストが終わってカイナシティに出た瞬間、さらに腕を絡ませて近づいている。いきなり腕をほどいたと思ったら、ホムラの目の前にハルカが猫のように立つ。
    「なんだよ」
    「これってデートだよね」
    「猫の散歩はデートと言わん」
     ハルカが頬を膨らませる。これで離れていけばホムラも苦労しない。今にも背中を虎視眈々と狙ってるハルカ。
     着信を知らせるアラームが鳴った。ホムラの顔色が変わる。
    「猫、予定が変わった。お前先に帰れっても、帰れないだろうな」
    「なんで?」
     ホムラが指した方向をハルカが見る。反射的にハルカがホムラに抱きついた。
    「こんなところでアクア団に囲まれてるとはなあ。暴れんなよ」
     多勢に無勢だ。ホムラはハルカを脇に抱える。そして自分のグラエナに後ろを任せると、カイナシティの人ごみに逃げ込む。アクア団が追え!と叫んでいる。ここで捕まるわけにはいかない。アクア団がよからぬことを企んでるのは解っている。
     マグマ団の誰かには連絡したので、誰かが応援に来てくれるはずだ。それまで居場所を固定せず、カイナシティの人の多いところを移動する。ポケモンセンターに逃げ込んでハルカだけ置いて行く選択肢もあったが、目の前にアクア団がいたので慌てて引き返す。
     計算違いだ。まさかこんな街中でアクア団の集団に鉢合わせて、しかも喧嘩まで売られるとは。別のルートでグラエナが戻って来た。後をつけられてない。教えた覚えはないのに、優秀なグラエナだ。頭を撫でてやるとボールに戻す。
    「ホムラ? カイナシティに現れたアクア団は数が増えてるみたい。応援に行くより迎えに行くからアジトに戻って来て」
     カガリの声で通信が入る。思わずホムラは聞き返した。
    「はぁ?今こっちはお前らの策略のせいで猫一匹連れてんだぞ。俺にどれだけ走れって言うんだ」
    「あら、そこまで言うならカイナシティ周辺のアクア団をマップに表示してあげましょうか? これはホムラが逃げた方が妥当だと思うけど」
    「……いや、いい。どうしても一言いいたかっただけだ。それに何だか目の前が真っ青だしな」
     人ごみの向こうに見える範囲ではアクア団の青いバンダナばかりだ。ハルカを抱える腕がそろそろ限界だ。かといってあんな犯罪者集団のど真ん中に置いて行くわけにもいかない。ハルカが心配そうな顔でホムラの顔を見上げている。怖がってる。あの時と同じ顔だ。
    「撒け」
     もう一つのボールを投げた。空高くクロバットが飛び上がったと思うと、四方に黒い煙をまき散らす。もっている煙玉からの煙幕は止まらない。ホムラは煙の中を走る。
     子供とはいえ人間を抱えているのだからそれだけ息が切れる。自然と人の気配がない方向へと走っていた。灯台に着いた。誰一人の気配もしない。物陰に到着すると、ホムラは座り込む。肩で息をして、喋る気にもなれない。ハルカが何も言わずに膝の上に乗って来た。
    「……はい」
     ハルカはおいしい水をホムラに差し出した。無言で受け取ると、浴びるように飲む。口からあふれた水が、服やコンクリートを濡らした。
    「ホムラかっこよかったよ」
    「そうか」
    「……私はホムラが好き」
    「そうか」
    「……でも、もっと頼っていいよ。初めてあった時みたいに、もう私弱くないもん」
    「そうはいかねえだろ」
     ハルカの頭を軽く二回叩いた。もう立ち上がる気力もないが、庇うことくらいは出来るはずだ。日を遮る影を見上げて睨みつける。
    「マグマ団幹部のホムラ様もガキの保護者かぁ?落ちぶれたな」
     でかいのはアクア団幹部のウシオだ。こいつが来てるとなると、ことは難航する。トップのアオギリも嫌だが、こいつも十分嫌だ。ホムラの体格より大きく、直接殴り合えばこちらの命が無さそうだ。
    「そのガキを渡せ」
     威圧感のある声。腹の底から縮むような思い。もうこれ以上動けないホムラは最後の虚勢に出る。
    「はぁ? 貴様そういう趣味だったのかよロリコン」
    「正確にはそのガキの持ってるものだ。デボンから預かってるものを……」
    「も、もう渡しちゃったもん!だから持ってないんだからね!」
     ホムラの影からハルカが叫んだ。ウシオは顔色一つ変えなかった。むしろ背後から感じるオーラが余計に増えたようだ。無意識なのかハルカがホムラを掴む手が強くなる。
    「嘘ついてるんじゃねえだろうなあ。ガキ一匹はかせるのは簡単なんだぜ」
    「ウシオ、お前はこんな小せえガキに、威勢はってむなしくねえのかよ」
    「ガキだからって容赦はしねえ。アクア団の目的の為にはな。ついでにお前もここでつぶせる。一石二鳥だろ」
     いきなりホムラはハルカの頭を掴むと、地面に押し付けた。そしてその上を自分の体で庇う。ウシオの髪を切り、ホムラの背中を風の刃が通り過ぎた。
    「あーら、お兄さん。相手が違うんじゃない?」
     大型二輪のエンジン音を響かせてカガリがボールをかざす。クロバットが収納された。そしてホムラに対して合図を出す。
    「轢かれたくなかったら、そこを退くことね。さすがに鉄のかたまり相手に踏ん張れるほど丈夫じゃないでしょウシオ!」
     カガリが容赦なくウシオへ向かって来る。ウシオも避けるしかない。そして減速する鉄の塊にホムラは飛び乗った。停車したのは一瞬。バランスを崩すことなく、カガリはそのまま加速する。このまま逃がしてなるものかと、ウシオはモンスタボールを投げた。
    「追え」
     ゴルバットが追いかける。カガリはミラーに映るゴルバットを確実に捉えていた。舌打ちするとさらにアクセルをまわす。
    「すっ飛ばすよ。保護者のつもりなら最後までその子捕まえてな!」
     道路をほとんど無視してカガリは走る。偶然なのか、信号すら危ないと判断したのか、全てがタイミングよく青に変わる。何度か角を曲がり、カイナシティの端まで来るとゴルバットの影は見当たらなくなっていた。
     エンジンを切り、端に止める。しらない誰かのものらしく、鍵がついていたのでそのまま借りていたのだそうだ。都合よくあることに感謝する。
    「しかしこれからアジトに逃げるっていうのに」
     ホムラの背中に張り付いてるハルカを見た。
    「ごめんなさい」
     小さな声でハルカが言う。しかしホムラから降りようとしない。ウシオが怖かったのか、カガリの乱暴な運転が怖かったのか、ホムラをしっかりと掴んで離さない。
    「状況が状況だから仕方ないわよね。放り出すわけにもいかないし。ねえ、保護者さん?」
    「俺は保護者でもないし飼い主でもない」
     ホムラの反論は無視される。カガリはすでに歩き出していた。その時にやっとハルカがホムラの背中から降りて来る。そしてホムラの手を掴んだ。子供じゃないと言っていても、中身は子供そのものだった。
    「どこへ行くの?」
    「アジトだよ。アクア団から一時的に避難するにはそれしかねえ」
     部外者を入れることでマツブサに何かしら言われることは目に見えている。しかしカガリの言うように、状況が状況だったのだ。小さな子供をデカい体で脅かすようなやつの前において行くわけにはいかない。


     仮眠室とは名ばかりの倉庫にハルカを置いて、マツブサに報告しにいく。するとすでに入っていたカガリと揃ったところで怒りの言葉が聞ける。内容は部外者を連れて来たことではない。休暇中、しかも街中でアクア団に囲まれ、なおかつ逃げるしかなかったことだ。ガミガミと怒鳴ることはしないが、その言葉は怒りに満ちている。
     最近のマグマ団はアクア団に遅れをとっているとか、妖しげな研究をしているとか。とにかくアクア団の存在が最近横暴になってきたとマツブサは付け加える。
    「ところでホムラ。お前の愛人はいつまでここに置いておく気だ?」
     マツブサの言葉が何のことか解らず、ホムラは沈黙する。
    「あい、じん……あいつか!? 冗談きついです。俺は18才以下お断りだ!」
     カガリが吹き出す。顔をそらし、笑いをこらえている。ホムラの全力で拒否する姿は、今までに見たことなかった。
    「とにかく!アクア団から逃がしたんだし、帰ってもらいますから!」
     ムキになって去っていくホムラは、みんなのいい見せ物になっている。誰もがマツブサの愛人発言を真に受けていないのに。いつの間に二号さん作ったんですかとすれ違いざまに言ってきた部下の頬をつねった。
    「お!れ!は!子供に!興味ない!」
     マグマ団ならそんなの誰でも知っている。それなのに必死で否定するホムラが面白い。部下の頬を放し、無言で仮眠室へ向かうと、そこは楽しそうに団員と喋ってるハルカがいた。チョコレートやクッキーをもらえて大変ご満悦そうだが、その姿はさらに猫に見えた。
     ドアを開けたまま立っているホムラの姿を確認すると、ハルカは貰ったものを嬉しそうに持ってかけてきた。これもらったのーと自慢するハルカをはいはいよかったなと適当にあしらった。
    「で、お前らなんで餌付けしてんだよ。俺の味方はいねえのか!」
     団員に向かっていったが、彼らはしれっとした顔で言った。
    「えっ、ホムラさんの愛人っていうからちゃんと接待したんですけど」
    「違うわ!!!どこが!愛人だ!!ほら猫いくぞ」
     ハルカの手を握ってホムラは引きずっていく。いつまでも部外者をマグマ団のアジトに置いておくわけにはいかないのだ。ハルカはホムラから手を握ってもらえてとても嬉しそうだが。
    「あら、愛人つれていい御身分ね幹部のホムラさん?」
     入り口方向からカガリがやってくる。出会い頭に先制攻撃をされてホムラは何も言えなくなった。どんなにアクア団に突っ込んでいく怖い者知らずのホムラでも、カガリには勝てない。
    「でも残念だけど、外のデートに行かない方がいいわよ」
    「なん……まさか」
     カガリから全てを聞くまでもなく、状況はだいたいわかった。外にアクア団らしき人物がいるのだろう。それも出て行かない方がいいと判断したくらいの人数が。前からここがアジトだと張られていたようだ。すると今回の襲撃はアジトを特定するためのものだったか。ついでにハルカが預かってる何かを奪おうという、アクア団なら使いそうな手だ。
     このタイミングでそんなことになるなんて最悪だ。ハルカを見れば、さっきまで機嫌がよさそうだったのに、心配そうにホムラを見上げている。

    「いいか!仕事の邪魔したら速攻でたたき出すからな!」
     ホムラが使ってる情報処理の四畳半ばかりの空間の隅にある毛布の上でハルカはじっとしていた。つけっぱなしのパソコンをホムラが動かし、スリープモードから戻った。たくさんの文献をスキャンしたり文章化したものでいっぱいだ。必要なファイルを起動して、編集を加える。
    「わー、なにこれポケモン!?」
     いつの間にホムラの背中に張り付き、パソコンの画面を見つめていた。
    「邪魔だ退け」
    「やだー」
     何言っても無駄か、とホムラは黙って作業の続きを始めた。耳元が多少うるさいが、反応がないと解ったのかハルカもそのうち大人しくなった。
     アクア団が目を付けている古代のポケモンはカイオーガといい、大雨を降らせた逸話がいくつも残っている。そしてその力で海を広げた。そんな大雨に困った人たちを救ったのがグラードンと言われるポケモンだ。
     資料を反復していると、いつの間にハルカはホムラの膝の上に座っていた。本当に猫のようにするりと抜けて来る。前世はニャースでその癖が残っているんじゃないか。存在を無視することを諦めた。
    「ねえねえこれなに?」
    「カイオーガ。ホウエンの昔話によーく出て来る海を作ったポケモンだよ」
    「こっちは?」
    「グラードン。ホウエンの昔話によーく出て来るカイオーガの大雨から救ってくれたポケモン」
    「……この人」
    「これはウシオ、ポケモンじゃねえ。んなの知ってんだろ」
     アクア団の幹部だ。リーダーのアオギリのお気に入りその1。この体格でトレーナーだからまだ渡り合えてるものの、リアルファイトに持ち込まれたら勝てる見込みはない。アオギリの命令ならなんでもこなす。ハルカみたいな子供を力でねじ伏せることだってする。
     ホムラがハルカに会ったのもそんな現場だった。アクア団が海の博物館に盗みに入ったと聞いて、カイナシティに行ったのだ。もう解散した後だったのか、海の博物館にはほとんどいなかった。しかし少し離れたところで悲鳴が聞こえた。嫌だと言う声が、水を飲んでいるような声だった。誰かが海に落ちたのかと行けば、ウシオがハルカの頭を掴み、海に押し付けていた。どこへやった!?言わねえのか!と溺れる寸前で引き上げ、恐怖を叩き込んでいた。隣にいたカガリを息を合わせ、クロバットがウシオに飛び掛かり、その隙にホムラは海に飛び込んだ。むせているハルカを抱き上げ、もう大丈夫だからなと優しくしてやったのが全ての間違いだったとホムラは反省する。
    「わたしもう弱くないもん。アクア団なんて怖くない」
    「グラエナに勝ってから言え。毎回、お前のワカシャモ食われかけてんぞ」
    「むぅ……」
     強くするという訓練もしてやったこともある。が、ホムラの言う通りの結果に終わった。一番強いんだよと出して来たがその通りである。これじゃあ……とホムラは頭を抱えた。
     ハルカの相手をして、走り回って、アジトについてもハルカの相手をして。なんてついてない日なんだろうとホムラはぼーっとする頭で思った。対するハルカはホムラの膝の上でさっきのクッキーを食べている。こんなに興味ないと突き放しているのに自分の都合で寄って来る。まさに見た目と同じく猫なのだ。
     疲労を回復しようとしたのか、眠気を感じた。しかしハルカが邪魔で寝る事もできない。そのままの姿勢で眠さしか感じなくなった。ホムラが操作しないパソコンは再びスリープに戻る。ちらちらとホムラを見ていたハルカは、腕の間からそっと出ると、部屋の隅にあった毛布をホムラの肩にかけた。自分にも何か欲しいなとハルカは探す。ハンガーにかかった幹部用のマグマ団の制服を見つけた。ホムラがアクア団と戦う時にいつも身に付けている丈の長い赤いフード。ハルカはそれを取ると、それに包まった。大好きなホムラに守られているようだった。
     それから何時間かして、ホムラが起きた。少し寝てたな、と体を動かすと毛布がぱさりと落ちた。寝息に気付けばハルカが自分のマグマ団の制服に包まっていた。子供はさっぱりわからんなと落ちた毛布をハルカにかけてやる。パソコンの電源を落とすと自らも横になって眠りについた。


     朝になり、ハルカが目を覚ますとそこにいるはずのホムラはいなかった。代わりに自分に毛布がかけてあることに気付く。どこに行ってしまったのか探そうと立ち上がる。
    「起きてたか。飯くったら帰れよ」
     皿に乗ったパンとジャムを持ってホムラが来た。
    「美味いか?そのモモンジャム、カガリが作ったんだぜ」
    「うん。美味しい」
    「ついでにパンもカガリ作。あいつ何でも出来るとかあり得ん」
    「……何でも出来る人、すごいね」
    「強いしな」
     それから無言でホムラはパンを食べていた。ハルカはぺろっと平らげた。
    「絶対に今度はホムラのグラエナに勝つから!」
    「はいはい。がんばってください」
    「やくそく!それまでホムラに付きまとうから!」
    「なんでストーカー宣言なんだ。それに俺に付きまとってたらお前の大嫌いなウシオにも会うぞ」
     ウシオの名前を出した途端、ハルカの顔色が変わった。
    「でも……ホムラがいれば大丈夫だもん」
    「いつでもお前かばって戦えるわけじゃねえんだから、お前は逃げるが勝ちっつー言葉も覚えろ」
     食べ終えたハルカをアジトの入り口までつれていく。もう付近にはアクア団は見えない。
    「じゃあな。変なことに巻き込まれんなよ」
    「でもここにきたらまたホムラに会えるよね?」
    「部外者立ち入り禁止です。じゃあな」
     折りたたみ自転車を広げ、さっそうと去っていく姿は普通のトレーナーにしか見えなかった。
    「ホムラに会いたくてアクア団を探してるなんていじらしいじゃない」
     後ろにはカガリが立っていた。すでにマグマ団の制服を着て、数名の部下も一緒だ。
    「それでも俺は興味ない……あ、もしかしてカガリちゃんやきもちやっとやい……」
     ホムラの言葉は見事に無視された。


     昔話によく出て来る。そう聞いていた。その本物を目の前にしたのは中でも数人しかいないと思う。ハルカは目覚めたカイオーガを前に言葉が出なかった。低い声でうなるカイオーガは、そこにいる全員を恨んでいるかのように見えた。大きな波と共に海に潜ったかと思えば、カイオーガはどこかへと消えた。
    「最後まで邪魔してくれたな」
     アオギリがハルカを睨みつけた。どんなに強くなったと思っても、ウシオを乗り越えてアオギリにたどり着いても、あの時の恐怖が蘇り、体をすくめた。なんで誰も助けてくれないのか。後ずさりするが、どこにも逃げ場などない。
    「カイオーガの行方は後で追うとして、貴様にはたっぷり礼をしないといけないみたいだな!」
     アオギリの拳が風を切った。それだけでバランスを崩し、ハルカは後ろに手をついた。何かが視界に入る。顔をあげると殺気立ったアオギリが立っていた。殺される。生還の望みは薄く、ハルカは体をまるめて防御するしかできなかった。
    「おいおい、アクア団のおっさんってのはどうしてこうなのかね」
     獣の息づかいが聞こえた。大丈夫、と言うようにグラエナがハルカの頬をなめる。このグラエナはきっと、ハルカがずっと願ってた人のもの。グラエナをぎゅっと抱きしめた。
    「アオギリ、本当にやるとはな……地上が凄いことになってる」
     アクア団に負けない数のマグマ団がそこにいた。遅いよ、遅いよとハルカはグラエナを抱きしめながらつぶやいた。いつものグラエナの匂いは、ホムラがいつも連れていて、ワカシャモを何回か食べかけていたグラエナそのもの。頭に重さを感じて、ハルカは見上げた。
    「ガキのくせによくここまできたな」
     部下をほめるかのような顔だった。いつもアクア団と戦った後に部下を労る優しい顔。緊張感から解き放されて、嬉しいのと安心したのと、たくさんの感情でハルカは抱きついた。
    「ほむ、ホムラぁっ!」
     他の団員より少し長いマントはフードを被っていてもよくわかった。こんなところでも少しも変わらなかった。離れろとホムラは言ったが、うんともすんとも言わず、ハルカはいつもより力を込めてホムラに抱きついていた。
    「それこそ我らの理想……」
    「目を覚ませアオギリ。お前が一体何をやっているのか」
     アクア団とマグマ団のボス同士がにらみ合う。緊張感が高まり、今にも爆発しそうだ。それを先に解いたのはアオギリの方だった。地上にいるアクア団たちがアオギリに連絡を入れた。それと同時に鳴るマツブサのポケナビ。
    「なに、勢いが強すぎる?」
    「このままだと沈む、か」
     この洞窟に流れ込む海水もカイオーガを見る前より増えてきている気がする。ここから出ようと元来た道を引き返した。


     外は酷かった。前も見えない程の雨と、まだ昼間だというのに夜のような暗い空、耳を裂くような雷。カイオーガのいた海底洞窟の上は、浅瀬で波が弾けている深さだったのに、今では膝まで浸かっている。それがどういうことを示すのか誰も言わなくても解っていた。
    「こんなはずでは……」
     アオギリの視線は定まってなかった。稲妻に照らされた顔は先ほどまでの殺気が嘘のようだ。
    「現状を嘆くのはこの事態を収めてからにする。ホムラ!カガリ!」
    「はい!」
    「解ってますって!」
     マツブサの命令は簡単なものだった。幹部二人はいつものように部下へと指示し、自分たちも行動に出る。それを強く手を引いて妨害するものがあった。
    「どこいくの?」
    「仕方ねえだろ、誰も死なねーためにはやらなきゃいけねえんだよ」
    「危ないよ、ダメだよ!!」
    「お前こそ、こんなところいないでどこか高いところに避難してろ。わかったな?」
    「やだ!ホムラと一緒にいる!やだ!!わたしは!!よわくなんかない!」
     ホムラの手を離そうとしない。目を赤くして、雷に負けない大声でハルカはホムラを強く握る。振りほどこうとするほどホムラは子供に冷たくなかった。けれどこのままでは部下だけ行かせてしまうことになる。
    「知ってるよ。お前は強いよ。けどな、誰かがやらなきゃみんな死ぬんだよ」
     ハルカの目線に合わせてしゃがむ。あれだけグラエナが食おうと狙ってたワカシャモだってバシャーモになっただろ。そいつらと一緒にここまで来れたお前は絶対に弱くない。ここから先は俺たちがケリをつけることだ。お前はもう充分がんばったんだ。これから強くなるお前たちがここで死ぬことない。安全なところに避難しろ。
     ホムラはハルカの頭を優しくなでた。そして立ち上がるとハルカに背を向けて走り出した。波が高くてそうそう走れないが、ポケモンたちの力を借りてこの事態から身を守る術を知らない人やポケモンたちを助けなければいけない。雷鳴にまぎれて名前を呼ぶ声がした気がしたが、ホムラは一度も振り返ることはしなかった。少し空を見上げるとこんなときに空を飛んでいるものが見えた。
    「カガリ、少し出遅れたがいくぜ」
     ポケナビで作業開始の連絡を入れる。豪雨と雷で音声が聞き取りづらい。
    「そう思ったら人の二倍は働くことね」
    「まぁそう冷たくするなよ、俺たちの仲じゃねえか。それに……もうこうして会話すんのも最期かもしれねえんだし、それくらい……」
    「ホムラは父親のいない子供にするつもりなのかしら」
    「ウヒョ!?待って、もう一度言って、聞き取れなかったんだけどもう一度言って!?」
    「言ってほしかったら必ず生きて戻ることね」
     一方的に切られ、どういうことか状況を整理する間もなかった。これだからカガリは解りにくい。どんなにマグマ団たちからハルカが可愛がられようが愛人扱いされようが平気だったのだから、てっきり愛などもうないものだと思っていた。それでも時間の空いた夜には誘ってきたし、そういう扱いされてたのかと思っていた。解ってたならもっと早く言ってほしかったとか、任務があるから言えなかったんだろうなとか、終わったらもう労るしかねえとか。
    「ま、とりあえず死ぬなよお前らも」
     部下たちの気合いの入った声がした。移動のためのポケモンで空に舞い上がる。雷に注意して海面すれすれを飛べといった。部下が全員飛んだのを見て、ホムラも飛ぶ。ちゃんと逃げただろうかと不安になり、姿を探した。
     あいつは大丈夫だ。ちゃんと頼れる大人がいる。ちゃんと守ってくれそうなやつがいるんだ。……じゃあな、生きてたらまた会おうぜ。



     あれから、彼の姿は見なかった。あれだけ私に絡んできたアクア団もぱったりと見なくなった。
     人の縁は不思議なもので、出会ったり別れたりした。その中で、最も不思議な出会い方をして、別れ方をして、そして再び出会った人と結婚した。どこか子供っぽくてつかみ所がなくて、ダイゴさんはそんな人だった。
     時々、ダイゴさんにもホムラのことを話すことがある。というよりウシオとかアクア団の恐怖が私も知らない間にトラウマになっているらしく、そういう時にホムラの話をしていれば自然と怖くなくなっていたから。そんな時、ダイゴさんはいつも抱きしめて頭を撫でてくれた。そういうのも知っててダイゴさんは私を選んでくれたんだ。

     まだ子供ながらモンスターボールを携えた女の子は両親に向かって手を振った。トレーナーの第一歩を見送る父と母。よくある光景だ。けれど母親は本当は旅立ってほしくなかった。同じ年頃の時に酷い大人にからまれたことや苦労したことも含めて。
    「血は争えないね」
     ポケモンが好きでトレーナーになりたいという気持ちを否定することはできなかった。いつかの自分がそうであったように。
     少女は譲り受けたアチャモと一緒。タマゴの時からの知り合いだ。きっと楽しいことが待ってるはずだ。
     嬉しくて走り出す。どこからみても新米トレーナーは、金を巻き上げるにはちょうどよかった。
    「ねえお嬢ちゃん、勝負しない?」
    「俺たち勝ったら全額おいていこうか」
     にやにやと見て来る集団に、本能でやばいと思うが囲まれている。アチャモだって戦闘経験がそんなにあるわけではない。震える手でモンスターボールを投げた。
    「そんなガキから取り上げる金なんてタカが知れてんだろ」
     グラエナが集団にぶつかってきた。思わぬ乱入に集団はどよめく。歯茎をむき出しにしてうなるグラエナはとてもじゃないが敵わなそうだ。そのトレーナーはグラエナを手足のように使ってくる。不利だと悟ったやつから逃げ出し、最終的に誰もいなくなっていた。
    「あ、ありがとうございます」
    「もう大丈夫だ。俺もあーいうのに絡まれて強くなったんでねウヒョヒョ」
     帰るぞ、とグラエナに声をかけた。大人の男性トレーナーに、御礼を言うのが精一杯、なんてことにはなりたくなかった。
    「待って!あのね、お兄さん待って!」
     猫のように華麗な跳躍でグラエナのトレーナーに抱きつく。突然のことでトレーナーはそのまま前に倒れた。
    「あ、あのっ!名前教えて!!それと……」
    「なっ、離れてくれエネコ人間!」
     目をキラキラさせて背中に張り付いてくる子供を引きはがすのは大変だ。かかった時間は永遠の格闘に思えた。


      [No.3087] クロ(2) 投稿者:Skar198   投稿日:2013/10/28(Mon) 00:50:12     85clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:鳥居の向こう

    2.

    「……ポケモン……?」
     そういう言葉がが出るのにしばらくの時間を要した。
     ポケモン。引き取る。おおよそ母が使うには似つかわしく無い単語の組み合わせだった。
     珍しい事だった。母が俺に自ら話を振るとは。それは同時に振られる話題がろくでもない事であるという事を示してもいた。
     すると母が珍しくフタキの隣に座るサーナイトを見たかと思うと、こう言った。
    「ラルトスなの。介助ポケモンの試験に適合しなかった子なのよ」
     ノルマなのだ、と母は言った。弟のフタキに割り振られた介助ポケモンのサーナイトは希望者が多い。が、シンクロサーナイトの介助というのは近年確立されたものであって、盲導ポケモンやその他の介助ポケモンなどに比べれば育成が進んでいないのが現状だ。そしてこれは盲導ポケモンなどでも同様だが、訓練を施していく段階で不適合とされる個体も当然に出てくるわけだ。
     待ちの多いシンクロのサーナイト。より早く希望のポケモンをあてがって貰う為にはどうすべきか――その答え、からくりのひとつが今、俺の目の前にあった。一体母は何匹のラルトスを「引き取った」のであろうか。
    「そっちで引き取ればいいじゃないか」
     俺は当然に反論をする。だが、
    「それが、同種族のポケモンを置いておくのは駄目だって。普通に飼育するのと介助ポケモンで扱いが違ってしまうとよくないらしくて」
     と、母が言った。
    「そもそも事前の相談も無しに」
    「それは悪かったと思ってる。本当は別の人にお願いする事になってたの。事情が変わったのよ」
     母が淡々という。料理をついばむ箸はとうに動きを止めていた。庭に生える立派な松の木の見える料亭の一室。本来なら和やかに風景を楽しみながら食事をするその場所の空気は険悪だ。
    「お願いよ。協力して。介助用に訓練されていた子だからしつけは出来てるし」
     そういう問題ではない、俺は言った。
    「下宿で飼えないなら、引越しの費用は出すから」
     そういう問題でもない、と俺は答えた。下宿でポケモンを飼っている同級生なら山ほどいた。
     誰か飼いたい人がいたらその人に譲っても構わないわ。続けざまにそう母が言ったような気がしたが右から左に通り抜けていった。母の隣、フタキがにわかに目を伏せた。横に正座するサーナイトは微動だにしなかった。介助以外には興味が無いというように彼女は自らの仕事のみに忠実だった。その事が余計に俺を苛立たせた。
     次の瞬間、まるでスマイル動画のボカロ実写PVみたいに遠い日の映像が脳裏に再生された。
     「追憶」と題されたその動画の投稿日は俺の十歳の誕生日の十日前で、動画の始まりは家の電話がけたたましく鳴り響り響くシーンからだった。受話器を取った母は血相を変えて家から飛び出し、夜に時計の短針が一番上を指しても帰ってこなかった。朝、お腹をすかせたままリビングのソファで眠りについていた俺を起こしたのは父だった。
     ――カズキ、落ち着いて聞きなさい。
     響いたのは父の意を決したような声だ。
    「今更ポケモン? 引き取れって? 冗談じゃない」
     俺はゴネた。耳にはおおよそ大学生らしくない調子の俺自身の声が響いていたが、自分でも制御が利かなかった。だって許せなかった。ようやく手に入れた心の平穏、今の環境。それがこの人の介入によってそれを乱される事がどうしても許せなかった。それに、今更……。
     この人は覚えていないのだろうか。かつて自身の長男が十歳になってポケモンを持てる年齢に達したとき、自分が何を言ったのかを。毎月毎月茶番に付き合ってきたのは、最低限の付き合いをし、それ以上の干渉はさせないという俺なりの意思表示だった。だが、付き合った挙句がこの仕打ちか。
     けれど、母は淡々と自らと弟の事情を述べた。そこに俺の感情は入り込む余地が無かった。歩けない弟の為――それが理由であれば俺に何でも要求できる。それが母の論理だった。この人は昔からこうなのだ。だから高校を卒業して家を出た。親から経済的な援助があるとはいえ家から出た俺をこの人は未だ振り回すのだろうか。俺は断固拒否の構えをとった。
     だが結局、父が間に割って入り、「特典」を付加した上で一週間後に地元のセンターで引き取る事に落ち着いた。ポケモンを飼うならフード代がいるから、保険や各種の手続きも必要だから、他にもいろいろ入用だから。もろもろの理由をつけて、仕送り増額の上での合意だった。さすがに一人暮らしの資金を出してくれている父が相手では文句が言えるはずもなく、俺はしぶしぶ了承した。
     だが悪くなった部屋の空気はもう元には戻らなかった。あなたはカズキを甘やかしすぎる。母は父に苦言を呈し、俺はデザートを前に部屋を飛び出した。石の敷かれた玄関で靴を履くと、ガラガラと引き戸を開き、そして閉めた。いくつかの石灯篭の横を通り過ぎ、敷地から出ていった。脳裏で、一次停止していた動画の続きが再開されていた。
     ――フタキが大怪我をして入院した。
     あの時、父は俺に言った。フタキがゴローンの落石事故に巻き込まれた、と。
     それは放課後、小学校の裏山での事だったらしい。突如山道から転がり落ちてきた岩石ポケモンの重い身体がフタキの身体を吹っ飛ばした。普段そのような事は考えられない場所での不運な事故。吹っ飛ばされて叩きつけられた弟は重体となり、三日間目覚めなかった。幸いにも押しつぶされる事を免れたフタキは、手足が潰れたり、千切れるような事は無かったが、目覚めた時に痛みの中、異常事態に気が付いた。
     足が動かない。
     フタキは下半身不随の状態になり、歩けなくなっていた。

    *

     渡まぐろ(仮名)はネットの小説書きだった。二次創作作家にして腐女子だった渡は「進撃の巨大ポケモン」というバトルアクションセカイ系マンガに大ハマリした。キャラB×キャラAのカップリングがお気に入りだった渡はせっせと小説を量産した。渡の文章力とストーリーテリングには定評があり、それなりにファンもついた。だが渡には不満な点があった。それは進撃の巨大ポケモンで最もメジャーなカップリングはB×Aではなく、A×Bだった点だ。腐っていない諸君には理解できないかもしれないが、ABの順番の違い、この違いはめちゃくちゃでかい。少なくともパンとご飯、男女くらいには違う。いやそんな生易しいものではないかもしれない。とにかくそれくらい違う。そこで渡は行動に出た。先日、グローバルリンク経由でカロスからやってきたブラッキーにこう命じたのだ。
    「A×Bの人気を盗んできて」
     そうして人気は盗まれ、B×Aのほうに人が流れた。渡の小説のブクマ数は瞬く間に伸び、ついにランキングの一位に躍り出た。だが同時に、何人かの人間から脅迫めいたメッセージが届くにようになった。
    「あなたはA×Bを書くべきです」「B×Cを書いてください!」「なんでB×Aなんですか! 貴女が書くべきはC×Aなんです!」
     彼女はカップリング論争の渦中に引きずりこまれてしまった。年の二回カントーで開かれる腐女子の決戦にも参戦した渡の薄い本はよく売れたが、大量に貰ったファンレターのいくつかにカミソリが仕込まれていた。彼女はジャンルから撤退すると、ブラッキーを手放した。

    *

    〔腐女子こえー〕
     俺は親指を動かしてレスをした。
     一週間はあっと言う間で、ラルトスの引き取りの日がやってきた。地元のポケモンセンターへと足を進める俺の右手にはスマホが握られていて、画面に小さな文字が並んでいる。今日もブラッキースレに新たな一話が加わっていた。
     この町のセンターに来るのは初めてだった。自動ドアが開くと、すぐ先にはロビーがあり、種々のポケモンを連れたトレーナー達が集っていた。まっさきに目に入ったのは短パンのトレーナーが連れた黄色い鳥人、ワカシャモだった。ホウエンで貰える最初のポケモン、その一種の進化系だ。俺はしばしそれを見つめていたが、彼らの横を通り過ぎ受付に声を掛けた。
    「ポケモンの引き取りに来ました、スズハラと申します」
     そう言ってトレーナーカードを見せる。十歳になる少し前に講習を受け発行され、十歳になって有効になったものの結局は使う事の無かったカードだ。身分証としては便利なので毎年更新だけはしていたが、まさか今になって本来の使い方をする時が来るとは思わなかった。受付嬢はカードを受け取ってスキャンすると、パソコンの画面を確認する。
    「はい、確かに」
     彼女はそう言うと奥の部屋の装置にはめられたいくつかのボールの中から、一つを取り出して俺に渡した。
    「念のため、ポケモンを確認ください」
     受付嬢がそう言って、俺は不慣れにボールを放った。赤い光が漏れて、ロビーに緑色のキノコの傘をかぶったみたいな白い肌のポケモンが現れた。
    「はい、間違いありません」
     俺はそう言うと早々にラルトスをボールに戻した。そうしてセンター内の二階へ足を運び、さる手続きを行った。考えがあった。
     そうして俺はその日をセンター最寄のカフェや本屋など、ショッピング街を回りながら過ごした。もしかしたら今日中に結果は出ないかもしれない。むしろ明日にでも見に来たほうがいいだろうと思う一方、早く済ませてしまいたいという気持ちがあった。そうなったほうが俺とラルトス、お互いにとっていいだろうという風にも考えた。スマホにイヤホンを刺し、ミミの曲を聴きながらマンガを立ち読みし、時々ブラッキーのスレを覗きながら、その時を待った。
     あの食事会の後、駅を目指しながら夜風にあたっていると熱を帯びていた頭も少しずつ冷えてきた。俺はいつものようにスマホに映る151ちゃんのスレをスライドさせながらある事に気が付いた。
     そうだ。嫌ならば手放せばいい、と。あのスレのブラッキーのようにグローバルリンクを使って誰かと交換してしまえばいいと気が付いたのだ。その事に気がついた時、みるみる気持ちが楽になった。
     無論、ラルトスに罪は無かったが、俺にはラルトスを飼う気が起きなかった。大きさもシルエットも違うとはいえ、あのカラーリングはどうしてもサーナイトを連想させた。サーナイトは同時に母と弟を起想させ、俺を憂鬱な気分にさせるのだ。せめてラルトスでなければ、気持ちに踏ん切りもつくのではないか。俺はそう考え、ラルトスを引き取り早々に交換に出すことを決めた。
     事前の下調べによれば、このポケモンはそれなりに人気があるようだった。よほど厳しい条件を提示しない限り交換の相手はすぐに見つかるだろうと期待できた。早ければ数時間でトレードは成立する。もちろん条件は出来る限り緩くした。ポケモン種族は同族で無い事意外の条件はつけなかったし、性別にも指定は入れなかった。俺はラルトスをGTS――グローバルトレードステーションに預け、交換が成立した場合、スマホにメールが届くよう設定した。
     スマホをいじる。ブックマークからスマイル動画を開く。自分の最新曲を見たが伸びはよろしくない。再生をする。自分では気に入っているのだが。

    *
     
     私の知り合いの知り合いの話なんだけどね、ネットアイドルやってた子がいたのよ。でも正直、顔が微妙でさ。写真加工ソフトでお化粧はしてたけどぜんぜん駄目だったんだって。でもある時にめずらしいポケモンを交換して貰ってから、どんどん人気が出てきたらしいよ。急に綺麗になりだしたらしくて、その子の友達もびっくりしたみたい。でもね、一ヶ月くらい経って突然やめちゃったんだって。なんでやめちゃったの? って友達が聞いたら、気持ち悪いメールがいっぱい届くようになったから、だって。
     で、このスレ見て思ったんだけど、たぶんその子、例のブラッキーを交換して貰ったんじゃないかなって。ブラッキー使って人気アイドルの「顔」盗んじゃったんじゃないのかな。他にも体型とか胸の大きさとか盗んだのかもしれない。でもさ、人気アイドルに近づけば近づくほど、その子の負の部分もくっついてくるんだと思うんだ。たぶん気持ち悪いメールって元の「顔」の持ち主の過激なファンか何かでしょ。そういう部分、全部引き受けちゃったんじゃないのかな。

    *

     スマホが鳴った。それは俺がちょうどパスタ屋でアボガドバジルソースをすすり上げている時だった。新着メール欄を見るとポケモンセンターからで「交換が成立しました」と、あった。残り三分の一ほどになったパスタを急いで腹に収めると、ポケモンセンターに引き返す。自動扉が開くのと同時に二回へと駆け上がり、転送マシンの前に立った。
     一度息を大きく吸って、トレーナーカードを通しスキャンする。インターネットカフェのコーヒーマシンに似た転送装置は銀色に鈍く光っていて上と下から電気ショックに似た光を放った。上下から来る光は瞬く間に丸い形を形成して、それはポトリと落ち、底にはまった。
     黒いボールだった。モンスターボールの赤の部分がそのまま黒になっている。
     一体どんなポケモンが。心なしか胸が高鳴る。マシンからボールを取り上げると、放った。光がシルエットを形成する。四足が見えた。よかった。そこまで巨大なポケモンではなさそうだ。が、光が弾けたその瞬間、俺は目を見開いた。
    「そんな。まさか……」
     それはある意味、俺が最もよく知っているポケモンだった。
     毎日毎日、名前を見ているあのポケモンだった。
     それは黒いポケモンだった。すうっと伸びた大きな耳、すらりとした体型のその獣の瞳は大きく赤く、額には金色の輪っかがあった。
    「……ブラッキー!?」
     それはイーブイの進化系。何種類かいる進化の分岐の、その一つ。
     まさか。俺は思った。
     まっさきに浮かんだのは件の噂。でも、まさか。
     俺の脳内は今までに読んだスレの数々を走馬灯のように思い出していた。
     そんなはずはない。あれはただの都市伝説だ。
     だが、抑えれば抑えようとするほどに心臓は鼓動を早めていく。すると、
    『にゃあ』
     ブラッキーが俺を見上げて鳴いた。一気に身体の力が抜けていくのを感じた。俺はそのままへたりとしゃがみこんで、そして言った。
    「はは……、そうだよな。これからよろしくな」
     月光ポケモンの頭に触れる。暖かい感触が伝わってきた。初対面の主人にも関わらず、ブラッキーは目を細めて顔をこすりあわせてきた。
     よかった。こいつとならうまくやれそうだ。
     帰りにもう一度、ショッピング街へ寄り、フードとポケモン用のベッド、トイレを買った。ブラッキーを交換で貰ったのだと言ったら、皆羨ましがった。店員さんはフードについてくわしく話してくれたし、ブラッキーの身体の大きさに合うベッドも選んでくれた。大きな荷物を抱えて下宿に戻る。ベッドとトイレの梱包を解き、ポケモン用の赤い皿にウェットのフード缶を開けると、モンスターボールからブラッキーを出した。
     黒のポケモンはきょろきょろとあたりを見回すと、ひとしきり俺の部屋をふんふんと嗅ぎまわった後、フードに口をつけた。さすがにアドバイスして貰って購入した品だけあって食いつきはいい。
    「狭い部屋だけどよろしくな」
     俺は言った。二十代に近くなっての初めてのポケモン。こんなにわくわくするのは久しぶりかもしれない。
     そういえばセンターでプロフィールを貰ったっけ。そんな事を思い出してバッグから紙を取り出した。ベッドに横になり、ひとしきり眺める。おやの名前欄にはアンドリューとあった。外国産か。
    「ふうん、ニックネームはついてないんだな」
     すっかりフードを食べ終わった月光ポケモンを見て言う。
    「なら、俺がつけてもいいよな?」
     おやがつけたニックネームは原則変えられないが、これならよさそうだ。
     ブラッキーは再び俺の部屋を嗅ぎまわると、机に飛び乗った。パソコンを覗き込む。電源の切られたパソコンに、ブラッキーの赤い瞳がおぼろげに映る。
    「そうだな。クロなんてどうだ?」
     しばらく考えた後にそう言った。さすがに安直だろうか。
     ブラッキーから返事は無い。まあ、そりゃそうか。俺はプロフィールの紙を畳むと、ごろんと寝返りをうつ。今日は早めに寝ようなどと考えた。
     事が起こったのは、その数秒後の事だった。
    『……ひどいネーミングセンスだ』
     突然、男の声が聞こえた。
    「えっ?」
     俺は思わず身体を起こした。声の発生源は机の方向だ。机には一匹の黒いポケモンが乗ったまま本棚を見つめている。
    『ふーん、お前、ボカロPなのか』
     また男の声がした。
    「…………」
     本棚に目をやればインストール済みの飛跳音ミミのパッケージがあった。それを見つめるブラッキー、その口は間違いなく動いていた。本棚に向けられた視線が俺のほうへと動く。赤い瞳と目があった。
     真っ白になる頭の中、動画の再生が始まった。何年か前、スマイル動画の黎明期に見つけたあの文字を読む動画が。タイトルは確か、盗まれた才能。
    『欲しいものは何だ?』
     クロと名付けたブラッキーは言った。

     彼の種族はブラッキーである。
     得意な技は「どろぼう」。

     彼はグローバルリンクを彷徨うポケモンだ。何度も何度も交換されて、持ち主を転々としているという。
     
    『お前は何が欲しいんだ?』
     狭い部屋に声が響く。それは若い男のような声で。
    『才能か? 再生数か? それとも――』
     黒のポケモンは再び問うた。


      [No.2864] ハロー、マイガール:手 投稿者:砂糖水   投稿日:2013/01/28(Mon) 00:24:23     113clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:こんなことのために】 【一応未遂】 【書いてもいいのよ

     あなたのその首に手をかけたとき、あまりの細さに私は身震いしました。ほんの少し力を入れるだけで、きっと私はあなたの願いを叶えることができるでしょう。
     ああ、あなたはこんなにもか細い。その小さく、弱々しい体に、一体どれほどの悪意が襲いかかっていたのでしょう。
     けれど、けれど、私のこの手は、

     こんなことのためにあるんじゃない。


    「わたしを殺して」

     薄暗闇の中であなたがそう囁いたとき、私はどうしようもない無力感に襲われました。私があなたのためにできることは、もうそれしか残されていないのですか。

     あなたに初めて出会ったとき、まだ火の粉を散らすだけの雛だった私は、あなたにただ抱き上げられるばかりで。私は、いつかあなたをこの手で抱きしめたくてたまらなかった。翼とも呼べぬ、未熟な羽しか持たないこの身を歯痒く思ったものです。あなたの腕の中は暖かだったけれど、それだけでは足りなかったのです。
     あの頃の私にはただあなたは大きく、そして強く見えた。けれど、本当は、あなたはとても弱かった。あなたは強くなんてなかった。だから、あなたを守りたかった。なのに私は、あなたを守れなかった。
     あなたと共に成長をして、この手を得ました。ふと酷くむず痒い感覚を覚えたと思うと、瞬きをする間に背が伸び、私は手を手に入れていました。それを知った瞬間、私はあなたに抱きついていました。夢にまで見たひと時でした。暖かなあなたの体を強く強く抱きしめて、もう放したくなどなかった。

     時は流れ、私もあなたも背丈が伸び(私はあなたをゆうに追い越してしまったけれど)、あなたは自ら選んだ新しい学び舎に足を踏み入れました。もし、もしそこを選ばなければ、などと思ったところで意味はないと知ってはいるのです。
     けれど、思わずにはいられない。もしそこでなければ、あなたはこんな残酷な願いを口にすることなどなかったのではないでしょうか。こんなことを願ったりなど、しなかったのでは、と。思わずにはいられないのです。
     あそこはあなたにとって、牢獄のような場所でしたね。いえきっと、牢獄の方がいっそ心安らかに過ごせたのではないでしょうか。何が悪かったのでしょう。私にはわかりません。理解したくなどありません。
     私はあの場所が嫌いです。あなたを酷く傷つけるから。私はあいつらが大嫌いです。あなたにこんな願いを言わせたから。

     私が気がついた時にはもう、随分と手遅れでした。ようやっと私がそれに気がついた時、ボールの中から飛び出してあなたを守ろうとしました。けれど、逆効果でしかなかっただなんて、悔しくて堪らなかった。あんなやつら、私の炎で燃やし尽くしてしまいたかった。けれどそれは許されないこと。私ではなく、あなたに責任があるだなんて。だったらあいつらの行為を罰するのは一体誰なんですか。
     あいつらはあなたの心をずたずたにしたくせに。ありもしないことや、ほんの些細なことをあげつらい、あなたを蔑み、傷つけた。逃げられぬよう取り囲み、小突き、あるいは水をかけるだなんて!
     どうしてあいつらを焼き尽くしてはいけないのですか。悪いのはあいつらなのに、どうして。
     そうしてあなたの目からは光が消え、ただ薄暗い部屋でぼんやりとする。あなたが傷つかないなら、それでよかったのに。どうしてあいつらは、そして横から口出しする人間どもはあなたを追い詰めるのでしょう。
     もっと早く、あなたが無理をして笑っていることに気がつけばよかった。そうしてあなたを抱きしめればよかった。あなたを連れて逃げてしまえばよかった。なのに愚かな私は、あなたが傷ついていることに気がつかなかった。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。私は誰よりもあなたの傍にいたというのに。
     全てを焼き尽くしてあなたが救われるなら、私はいくらだって罪を重ねましょう。けれどそうではないのですね。

    「お願い、その手でわたしを殺して……」

     私は、私は。
     あなたを救うには、もうこれしかないのですか。
     あとほんの少し力を入れるだけであなたは息をすることもなくなる。とくとくと脈を打つあなたの体は生きている。なのにあなたは、終わりにしたいと願う。
     あなたの命を奪うなんてこと、したくなどないのです。あなたと共にあるだけで私は幸せなんです。だから、私の手は未だ力を込められない。嫌だと叫んで、やめてしまいたい。
     それなのに、あなたが自分で首を括らず、私の手に委ねてくれたことを、どうしようもなく喜んでいる私がいるのです。他の誰でもない、私の手で逝くことを、あなたが望んでくれたから。

     私のこの手は、こんなことのためにあるんじゃない。
     こんなことをするために、望んだのではないのです。

     あなたの虚ろな目が私を見ている。あなたの体温がこの手を通じて伝わってくる。


     私は、この手で、


    END





    やってしまったかやってないかはご想像にお任せします。
    進化して何かを得たけど…という感じでもう二作ほど書きたいなと構想中です。
    実現できるかは不明ですw
    翼と声(言葉)で書けたらいいなあとか。


      [No.2648] 【愛を込めて】Happiness 【花束を】 投稿者:NOAH   《URL》   投稿日:2012/09/26(Wed) 13:34:23     84clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    「なあ、聞いたか?」

    金髪の男が、フードを被り、顔を隠す男に話しかけていた。ここは、喧騒と欲望の渦に沈むブラックシティ。黒く染まった大都会である。

    「……何かあったのか。」
    「ほら、あの単独で動く女裏ハンター!!名前は確か……。」
    「キャシディ・マーニー?」
    「そう!そいつ!毒蛇キャシディ!!」
    「組んだのか?」
    「らしいぜ。」
    「……厄介なのが増えた。」
    「何か言ったか?」
    「何も……持ち場に戻ろうぜ。」

    フードを被った男は、金髪の男を急かすように先に進む。金髪の男は戸惑いながら付いていく。その中で、フードを被っていた男は焦っていた。 気付けば、金髪の男は居なくなっていたことに気付いた男は、被っていたフードを取って息を吐いた。そしてそのまま座り込む。

    (はあ……警察官も楽じゃねえな……これ終わったら、有給むしり取ってやる。)

    浅く息を吐いて空を見上げた。何時の間にか、エルフーンが頭に乗っていたが、男は気にせず腕に抱いた。この男は、裏取引の情報を嗅ぎ付け、潜入捜査を行っている、国際警察官の刑事、シュロである。腕の中に移動させたエルフーンの♀、フォンは、彼の手持ちの一匹である。

    「フォン、これ終わったら、必ずヒウンアイス食べような。」
    「える!」
    「……約束な。」

    彼女が差し出した右腕に、自身の右手小指を当てて、指切り拳万と呟くと、彼女をボールの中に戻し、フードを被り直した。

    「待って。」
    「…………。毒蛇?」
    「怪しいと思ったら……あなた、ヘリオライト?」
    「あんたにも、俺のコードネームが伝わってるとはね……光栄だよ、キャシディ・マーニー。」

    苦虫を潰したような、険しい顔付きで、現れた女を思いっきり睨み付けた。女、キャシディの隣には、こちらでは珍しいアーボックが威嚇している。キャシディは、アーボックを撫でて落ち着かせると、シュロの方へと向き直った。

    「探している子はこの子かしら?」
    「!あんた、知っててわざと……!!」
    「この子がほしくて取り入ってたけど……興が剃れて、あんたのターゲット、眠らせちゃった。この子はそのお詫びの品よ。」

    彼女がシュロに差し出したのは、一匹の、色違いのヒトモシ。恐らく♀である。福寿草の花が咲く、小さな鉢植えに寄り添って、ぐっすりと眠っていた。花が燃えないと言うことは、恐らく特性はもらいびだろう。お詫びの品と述べた彼女に不信感を募らせたシュロだが、大人しく色違いのヒトモシを受け取った。

    「……辺りが騒がしいわね。起きちゃったかしら?」
    「かもな……さて、暴れ時かな。」
    「逃げないの?」
    「残念ながら、ここの連中を全員しょっ引くつもりさ…………あんたの分の手錠は、残念ながら今回は持ち合わせていないけどね。」
    「そう、それは残念……ああ、そうそう。その福寿草、私からその子への贈り物よ。」

    それだけ告げて、毒蛇、キャシディ・マーニーは、フワライドに掴まり、アーボックをボールに戻すと、ブラックシティのビル群に囲われた空へと、ゆっくりと上昇して行った。シュロはそれをそのまま見つめると、自分が一番信頼する相棒・ワルビアル(♂)のヴィックと共に、黒の街へと舞い戻って行った。




    「痛ってえ!?」

    消毒液が突然、たっぷりと傷口に付けられて、シュロは思わず声を上げた。消毒液を付けた張本人は、彼の弟のようだった。

    「兄さんのばか野郎!なんであんな無茶するのさ!!」
    「ちょっ、リンドウ、うるさい!シンフーが起きる!!」
    「……え?誰のこと?」
    「ん。」

    指さす先には、未だぐっすりと眠る、色違いのヒトモシ。ケージから出されて、椅子に座り込む、彼の相棒のワルビアルの膝の上にいる。そのヒトモシの近くには、ケージの中に一緒に入っていた、福寿草の植木鉢。エルフーンが、ジョウロで水を上げていた。

    「シンフー?」
    「そう。幸福って書いてシンフーね。」
    「へえ……随分と深い意味合いで。」
    「まあなぁ、『色違いは全部私の物だ!!』とか何とか言って、虐待死させたりしてたヤツだったからなぁ。」
    「え……じゃあ、この子も?」
    「おそらくな……まあ、ちょっとずつ、彼女の傷を癒してやるつもりさ。」
    「だからって、父さんの二の舞にはならないでね?ヴィックも何とか言ってやってよ。」

    そう告げたリンドウに、それは無理だと言わんばかりに、彼のワルビアルは首を振って、ヒトモシの顔を優しく撫でた。

    「父親みたいだぞ、ヴィック。」
    「!?」
    「本当だね……兄さんを頼むよ、お父さん?」

    そこで俺のことを言うのは違うだろう、とか、じゃあ誰が兄さんのストッパーになるのさ、とか、いろいろと言い合いを始めた主とその弟を見つめて、ヴィックは福寿草の鉢植えの土に刺さっていた、小さな紙を手にとった。それを見つめて、ヴィックはふ、と笑うと、黄色い愛らしい花の近くにそれを置き、このあと正式に、6匹目の仲間となるであろう、小さな小さなロウソクの霊を愛で始めた。



    「福寿草:キンポウゲ科の多年草 アジア北部に分布。シンオウのテンガン山とジョウトのシロガネ山にも咲いている。季節は2〜5月。花の色は黄色。花言葉は、回想・思い出・幸福を招く・永久の幸福。」


    *あとがき*
    最後はヒウンアイス食べながら終わらせるつもりが違う形になった!
    ですが、結果的にほのぼのになったのでいいです。

    ずっと書きたかった話がようやく書けました。
    福寿草の花言葉を見た瞬間「これだああ!!」 と思いました。

    色違いのヒトモシって可愛いですよね。
    私の書くワルビアルが本当にお父さんみたいですよね。
    他にもツッコミどころ満載かもしれませんが触れません。

    感想、お待ちしております。


    【書いてもいいのよ】
    【描いてもいいのよ】
    【批評してもいいのよ】


      [No.2647] 雨の中で 投稿者:神風紀成   投稿日:2012/09/24(Mon) 20:55:10     71clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    雨は、あまり好きではない。あの日のことを思い出すから。
    灰色の石は降り注ぐ雫で黒へと変わり、あの人の面影を消していく。
    目を閉じれば、今でもそこにいるような気がする。
    何も言わない骨となった貴方は、石の底で永遠の安らぎを手に入れたのだろう。痛みも苦しみも感じない、ただの骨。意味ある物は貴方に降り注ぐ雨の雫のみ。
    それは、貴方を清めてくれるのだろうか。

    『ねえ、何で君は泣かないの』

    答えは簡単。失う物が無いからだ。

    ――――――――――――――――――――
    傘の先から溜まった雫が落ちた音で、カズオミは目を開けた。足元を支えるアスファルトは既に黒く濡れ、その天気独特の匂いを醸し出している。太陽の光を浴びて熱していた鉄が、冷やされて冷めていく匂い。
    そういえば昔嗅いだ物は別の臭いも混じっていたことを思い出す。土の匂いは幼い頃嗅いだ。まだ故郷が開発されていなかった時代。今となっては、はるか昔のことのように思える。実際そうなのだが。
    ブルーシートを被せられていても漂う、その臭い。不謹慎かもしれないが、特に雨の日はより濃くなる。その臭いが叫んでいるように思えたのは、気のせいだったのだろうか。
    雨に濡れた髪を揺らして、頭を下げる。目を瞑り、両手を合わせる。それは一種の条件反射に近かった。だが自分の心には、懺悔の気持ちがいつもあった。
    それが誰に対してなのかは―― 分からない。
    周りに人はいない。あのざわめきは、ここにはない。誰かの泣き声と、苦しげに顔を歪める後輩。彼はまだ刑事だった。両親共々美術系の仕事だったのに、何故か彼だけはこの職についた。

    『いや、何ででしょうね。俺にも分からないんすよ』

    一緒に飲んでいる時、決まってその話題になった。最後に見た時よりかなり痩せている体を反らして、彼はグラスを煽った。

    『死んだ親父が最期まで良く言ってたんす。何でお前はわざわざ死に行くような仕事についたのかって。酷くないっすか?全国の現場を走り回ってる人達に失礼っすよ』
    『その中には、お前も含まれているのか』
    『当たり前じゃないっすか!俺はこの仕事に誇りを持ってますから。そりゃ、理想と現実のギャップに悩むことはありますけど……』

    大分酔っているらしい。彼はカウンターに突っ伏した。

    『それでも……。俺はこの仕事について良かったと思ってます。生と死を一番近くで見ることができるって、この仕事くらいじゃないっすか。消防士や病院に勤めている人もそうだけど、仏さんの無念の声を聞いて、自分達に出来る事をする。
    この時代に、大切なポジションでいたいんすよ。刑事として』

    今でも彼は、そこに所属している。ただし、もう刑事ではない。警部だ。当時の私と同じように刑事である一人の部下を引っ張り、指導しているらしい。
    理想と現実のギャップに幻滅しても、なお自分のできることをしている彼を、私は羨ましいと思う。
    私は――

    「逃げた、のか……」

    雨音は途切れることなく、傘を打ち付ける。あの日を思い出す。何故か人生の転機を迎える時は決まって雨が降る。雨男なのだろうか。それにしたって、嫌な運の持ち主だ。
    例えば、彼女にカフェを預けたいということを告白した日。
    彼の面会に行く日も、必ず雨が降っている。
    警部という職業を辞めた日は、台風が近付いていて家に帰れないほどの大雨が降っていた。
    そして、

    「父さん」

    父が、死んだ日。そして、彼の葬式の日も。

    父は弁護士だった。母は私が幼い時に事故で亡くなり、以来男手一つで育てられた。
    私が異常な雨男なのに対し、父は異常な晴れ男だった。母が死んだ日は、秋なのに二十五度を超えるほどの暑さだったらしい。
    父は自分のその運を嫌っていた。よく酒に酔うと、私に話した。

    『お前は、母さんの運を受け継いだのかもなあ』

    母は雨女だったそうだ。幼い頃から特別な行事の度に雨が降り、クラスメイトから疎まれた。遠足、運動会、文化祭、修学旅行。
    母もその運を嫌い、あまり外に出なくなった。すごいのは、母がその場からいなくなれば、そこがどんなに激しく雨が降っていても、十分も経たないうちに雲が晴れ、青空が見えてくる。
    大学に進み、父と出会い、やっと晴れ間を見る日の方が多くなったという。

    母が死んでからは、自分が雨を降らす役になった。
    だが父もいなくなった今、この運はいらない物でしかない。

    ポテポテという足音がして、カズオミは我に返った。道路の色がいくらか薄くなったように見える。傘に打ち付ける雫の音が、合唱から独唱へと変わっていた。
    視界の隅に入る、緑色と朱色の影。背丈は腰くらい。自分の体が濡れるのも構わず、しきりに手を天に向かって伸ばしている。
    それと同調するように、光が差し込んでくる。

    「……!」

    思わず傘を閉じる。ぽつん、と頭に雫が落ちたが、それ以外の打ち付けるような感触は無かった。空を見上げて、その理由を知る。
    買ったばかりの青の絵の具を、思い切りぶちまけたような――
    葉に付いた雫が太陽の光を浴びて、宝石のように輝いている。水溜りに空が映し出されていた。風が吹いて、波紋が出来る。雲が移動していくのが見えた。
    隣を見て、その相手と、その原因を知る。

    「ドレディア……」

    緑のドレスを纏い、巨大な花飾りを頭に付けたような姿。普通に見れば場違いな女性だと眉を顰めるところだが、今はその理由は思い当たらない。何故なら、その姿が彼女の素の姿だからだ。
    ドレディア。その外観から、世間でセレブと呼ばれる人間達のポケモンになっていることが多い。頭の花は大きいほど育て方が良いとされているが、上手く育てるのはプロでも難しい。
    ドレディアが野生で出るという話は、カズオミの経験では聞いたことがなかった。おそらく誰かに飼われていた物が野生化したのだろう。その証拠に、今使った技は決して野生では使うことがない。

    「『にほんばれ』、か」

    少しの間、日差しを強くして炎タイプの技の威力を上げる。ソーラービームを放つまでの時間を短くする。バトルをする立場でなくとも、常識として学校で必ず習う知識だ。
    ドレディアがこちらを見た。どうやら、この雨で困っているように見えていたらしい。少しもじもじとした仕草で下を向く。
    傘を左手に持ち替え、そっと右手を差し出す。目がこちらを映す。

    「ありがとう」

    少し経ってから、ドレディアの手の部分である葉がそっと差し出された。雨に打たれたのだろう。濡れている。ポケットからハンカチを出し、渡す。

    「良かったら使ってくれ」

    ギンガムチェックの刺繍が施されたそのハンカチは、男が持つにはあまり相応しくない色をしていた。白地に赤と青と緑の三色。普通なら自ら選んで買うことはない。
    それを送ってくれた『彼女』の顔を思い出し、カズオミは目を閉じた。
    あの日、告げた瞬間彼女がどんな顔をしていたか思い出せない。覚えておくべきことのはずなのに、思い出そうとすると靄がかかったように、そこだけボウッとかすんでしまうのだ。
    忘れたいことにインプットされ、そのまま知らず知らずのうちに消去されてしまったのかもしれない。随分都合の良い海馬を持ってしまったものだと、自嘲の笑みを零す。
    その割りに、あの雨の記憶は忘れることがない。あれから四十年近くが経過しているというのに――

    (忘れるな、ということか)

    また意味合いは違えど、それと同様に強く焼きついてしまっているのかもしれない。もしくは、忘れてはならないということか。
    疑う、ということをその仕事についてから強いられてきた。相手の隠していることを見抜く。自殺か他殺か見抜く。事件関係者を心の底から信じてはならない。そうしないと、裏切られた時のダメージが深くなってしまうから――
    かつて尊敬していた父とは全く正反対のポリシーが、いつの間にか心の中に刷り込まれていた。

    『相手を信じる。何があっても。判決が下るまで、相手を信じぬく』

    差し出されたハンカチを仕舞い、カズオミは立ち上がった。傘はもう開くことは無い。そしてそこで何故こんな場所にいるのかを思い出す。散歩の途中だったのだ。雲行きが怪しくなってきたので傘を持参し、ここらまで来た所で急激に降り出した。それは風も伴う激しいもので、このまま進んでは傘が御猪口になってしまうと判断し、しばらくの間傘を差したまま立ち尽くす羽目になったのだ。
    雨は上がり、空気はカラリとはしていないものの、先ほどの湿り気は引いている。自宅であるアパルトマンがある街目指して、カズオミはゆっくりと歩き出した。

    それから三百メートルほど歩いたところで、後ろで何か鈍い音がし、振り向けば先ほどのドレディアが転んでいたのは、また別の話である。
    その縁でそのまま『彼女』を手持ちポケモンの一匹にすることになるとは―― 今の彼が予想することはなかった。

    ――――――――――――――――――――
    『クロダ カズオミ』

    誕生日:不明
    身長:179センチ
    体重:70キロ
    在住:不明
    主な使用ポケモン:ドレディア
    性格:しんちょう
    特記事項:『マスター』と呼ばれていることが多い。本名を出すのは多分これが初。個人情報が不明な欄が多い。

    カフェ 『diamante』の マスター。 いまは ユエに ゆずり かいがいに いる。
    もと けいぶで ある じけんで ユエと しりあう。
    ちちおやは べんごし だが 12さいの ときに しぼう している。
    ユエの がくせい じだいの ほごしゃ ポジション だった。

    ストイックな ふんいきと ときおり みせる やさしさに ほれる じょせいが おおい。
    いまだに みこん だが べつに そのけが あるわけでは ない。

    ―――――――――――――――
    リメイクその4。数少ない男性キャラ、マスター。
    双子の存在を知っている人はどのくらいいるのかしら……。


      [No.2646] 【涙の歴史】祝ポケダン新作【語ってみた。】 投稿者:NOAH   《URL》   投稿日:2012/09/24(Mon) 15:57:10     88clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    ポケダン新作おめでとうー!!

    これだけのために頑張って3DS買うよ!!


    *青の救助隊*
    逃避行イベントとエンディングに全俺が泣いた。
    何ということだろう。ただでさえ涙もろいのに…!!

    実はゲームで泣いたのは救助隊が初めて。
    その姿を妹2人に見られて驚かされました。
    「「姉ちゃんがついにゲームで泣いた……!!」」
    と、見事にはもってました。

    *空の探検隊*
    青の救助隊以上に泣いたゲーム。涙腺大崩壊しました。
    最後、ジュプトルがヨノワール共々未来世界に行ってしまったところと
    主人公が消えてしまったシーン。
    それから親方さまと未来編のエピソードは何度見ても激泣きです。
    もはや最終兵器と同等の価値でした。

    今回も涙腺大崩壊させてくれ。


    青の救助隊

    1回目
    チコリータ(♀):リサ ミズゴロウ(♂):ラグ
    チームLaugh(ラフと読みます。意味は笑い)

    2回目
    キモリ(♂):ジェイド ヒトカゲ(♂) :ルビー
    チームジュエル

    3回目
    ピカチュウ(♀):ユズ アチャモ(♀):カーマ
    チームColor


    リサとラグのコンビは結構スイスイ行けました。
    氷雪の霊峰に少し苦戦しましたが……。
    ジェイドとルビーのダンジョンも、同様に楽しく
    プレイできましたが、ユズとカーマのコンビは
    マグマの地底で大苦戦しました。

    電撃も炎も効かない中で、復活の種無しで
    グラードンに挑んでぼろ負けばっかり
    ひどいときはモンハウで地震使われて一撃……
    何度涙を飲んだことか……。


    *空の探検隊*
    1回目
    ロコン(♀) :ショコラ コリンク(♂):ライム
    チームキャンディ

    2回目
    ナエトル(♀):ナオ ワニノコ(♂):ショウ
    チームストロング


    未来組
    ジュプトル→キーラ
    ヨノワール→ヨミ
    セレビィ→モモカ

    ジュプ主♀に超嵌りました。
    だって主人公ちゃん可愛いんだもん!!
    ロコンが使えると知ったときは舞い上がりました。
    一回目も二回目も、おっとりしてそうなポケモンで
    パートナーは逆に元気そうな子になるようなセレクト。

    一回目のラストエピソードの闇の火口は
    ちょう大苦戦でした……。全然辿り着けなかった……。
    二回目は一回目の二匹が弱点になるように、と選びました

    ナオとショウの名前とチーム名は、とある芸人さんから頂きました(笑)
    ただ、そのチーム名の通りに強くなってくれたので嬉しかったです。
    ……ナオちゃんのモデル、女じゃなくて男ですが。

    他の方のエピソードも聞かせて下さい(^_^)

    【よければ皆さんも語って下さい!】


      [No.2645] 愛を込めて花束を 投稿者:NOAH   《URL》   投稿日:2012/09/24(Mon) 14:55:13     97clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    シオンタウン郊外に、自転車を漕いでどこかに向う1人の女性
    その自転車の籠にはカラカラがちょこんと居座り、その手には、赤と紫の花束

    女性は白衣を来て、荷台に鞄を括り付けている。
    栗色の髪をうまく纏めて、白い薔薇の嘴ピンで、前髪を止めていた。


    「久しぶりね。こっちに来たの。」

    「カラ……?」

    「だって、私が医大卒業してからはずっとアサギにいたじゃない。」


    女性の言葉に答えるように、籠に居座るカラカラのオスは、前を向いて、小さく鳴いた。
    だいぶボロボロの自転車ではあるが、女性は白衣を靡かせて、ひたすら、どこかに向かっていた


    「さあ、そろそろあの花畑よ。フジさんが先に着いてるはずだから
    失礼のないようにしなさいね?オーカー。」

    「カラ!」

    「よし、いい子!さあ、飛ばすわよ!!」






    僕のお母さんは、ちょっと前に天国へ行ってしまった。
    そのときに、偶然出会ったのが、人間のクルミさんだ。
    クルミさんは、寂しくないように、ずっと僕の側に居てくれた
    そして、そのまま僕のトレーナーになってくれた。

    そのときのクルミさんは、お医者さんになる勉強をしていたため
    クルミさんに着いてきたというチャコールさんに、色々教えてもらった。
    チャコールさんは、とっても強くてカッコいいマニューラの女の人で
    僕の憧れであり、目標としている人だ。

    もしお母さんがまだ生きてたら、チャコールさんみたいに
    戦い方を教えてくれたのかな……。


    「着いたわよ、オーカー……降りれる?」


    お花屋さんで買ってきた、ちょっと高い花束を
    いったんクルミさんに預けて、自転車の籠から飛び降りた。


    「……こんなに逞しくなったの、チャコールのお陰かしら。」


    花束をまた預かると、クルミさんは荷台の荷物を取ってから
    たくさんのお花に囲まれた、丘の上の大きな木へと向かった。
    その木の下に、僕のお母さんのお墓があるんだ。


    「フジさん。」
    「おお、クルミさん。お久しぶりです。」
    「お久しぶりです。腰の具合はどうですか?」
    「ええ、なんとか。しかし、最近のお医者さんはすごいですな!」
    「医学は常に、進歩していますから……それじゃあ、始めましょうか。」


    フジさんと言う人間のお爺さんとクルミさんは
    お母さんのお墓を綺麗にし始めた。

    僕も手伝えることをして、5分くらいで終わった。
    それから花束をお母さんのお墓に置いて
    蝋燭と御線香を立てて手を合わせた。


    「オーカー。私達は向うに行ってるから
    お母さんとたくさん話しておいで。」

    「カラ……?」
    (いいの……?)

    「ほら……行きましょう。」


    クルミさんとフジさんは、丘の下の花畑に行ってしまった。
    それをじっと見送ったあと、僕はお母さんのお墓に向き合った。


    「……お母さん。僕ね、前より強くなったんだよ。」

    「まだまだ未熟者だってチャコールさんは言うけど
    それでも、色んなポケモンと戦ってきたんだ。」

    「お母さん、この花、好きだったから持ってきたんだ
    花の名前は知らないけど、とてもいい匂いがするって言ってたもんね
    これね、赤い方がグラシデアで、紫の方が胡蝶蘭って言うんだ。」

    「お母さん……僕、ずっとずっと、お母さんのこと、忘れないから。」



    ありがとう、愛しているよ、お母さん。


    *あとがき*
    Superflyさんの愛を込めて花束を聞いたときから
    この曲はずっと、ガラガラとカラカラの二匹に会うなぁと思ってました

    カラカラがガラガラに花束を送ると言うイメージが
    焼き付いて離れませんでした。

    感想、お待ちしています。


    【描いてもいいのよ】
    【感想求む】


      [No.2644] お疲れさまでした 投稿者:小樽ミオ   投稿日:2012/09/23(Sun) 18:17:57     80clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    昨晩はみなさまお疲れさまでしたm(_ _)m
    チャットログ抜粋が見事にぴじょんぴょんで落ちているというw ……ハッ、これはもしや新手のステマでは!(違


      [No.2643] あるカフェの片隅で 投稿者:神風紀成   投稿日:2012/09/23(Sun) 14:34:36     85clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    ゼクロム。レシラム。キュレム。ついでにイーブイ。
    前者はトレーナーが死ぬまでに会いたいポケモンとして、アンケートで毎回上位にランクインする。
    後者は『もふりたいポケモン』として、どの世代にも人気である。中には宗教的な意味合いでの信者もいる。
    ちなみに、バトルで使えるかどうかというのは、また別の話らしい。

    このカフェでは、彼らはそういうポジションを貰っていない。
    商品の名前として、訪れる客をもてなすためだけに存在している。

    ――――――――――――――――
    キュレムはお冷を指す。運ぶことはできるが、自分はあまり好きではない。何故なら、自分はマグマラシというポケモンで、なおかつ炎タイプだからだ。
    天気は晴れ。風はやや強め。空を見上げれば誰の手持ちなのか、それとも野生なのか。モンメンが一列に並んでふわふわ漂っていた。下を歩く人間がくしゃみをする。中にはハンカチで目元を拭っている奴もいる。
    ……花粉症は辛い。
    春の次は秋に来る花粉。春は杉がその代表だが、秋はブタクサなどが挙げられる。だが草ポケモンが散らす胞子や綿もそれに入るらしい。特に車が多いライモンシティ、ヒウンシティは花粉症患者が多く、病院を訪れる患者が後を絶たないという。
    元々、花粉だけではアレルギー反応は起きない。そこに排気ガスが加わり、花粉症を引き起こす。一度天然の杉が沢山生えている林に行った花粉症患者は、友人に連れられて嫌々車から降りたところ、全くくしゃみも涙も出ずに驚いた、という話を聞いたことがある。
    さて、自分は未だに縁が無いが、花粉症にかかるのは人間だけではない。ポケモンだって、花粉症にかかることがある。
    ふわあ、と欠伸をしてマグマラシは店内に戻った。ライモンシティはギアステーション前にある、個人経営のカフェ『GEK1994』。このマグマラシの仕事は、主人であるユエに頼まれて看板になること。
    いわゆる『看板息子』である。
    子供連れはあまり来ないが、例えばOLなどがこちらを見つければ、後はこっちの物。見つけた!というような反応で一気に駆け寄り、相手の顔を見上げる。ここですぐさま足に擦り寄ってはいけない。相手の反応を見て、笑顔を見せれば最初に二本足で立つ。そこで頭を撫でてくれれば、後は足に擦り寄る。
    何事も出しゃばらないことが肝心なのだ。それに、中にはポケモンが苦手な人間もいる。まあそういう人間は目が合った瞬間に分かるが。
    こちらにあまり良い印象を抱かない相手は、目が合った瞬間の表情で判断できるのだ。
    そんなわけで、今日もマグマラシはカフェにお客を呼び込むのに一役買っている。


    それは、一日中降り続いた雨が、残暑をすっかり吹き飛ばしてくれた、ある日のこと。午後になってから一人の女性が風のように現れた。
    雑誌のモデルにいそうな、背の高い女性だった。年齢は二十代というところ。マグマラシから見れば、シルエットだけで判断すればユエの方がボディラインは良いと言える。ちなみにこれは♂ポケモンとしての価値観も微妙に入っている。
    ツンとすまし顔だが、ここに入るのが楽しみで仕方なかった、というのが雰囲気で分かる。どんなにごまかしても、分かる人には分かるんだろう。現にマスターであるユエは心からの笑顔で『いらっしゃいませ』と言った。ちなみに彼女は表情を作るのが上手だ。ただぎこちなさは、無い。
    メニューを開いた後、お客はモンスターボールからエンペルトを出した。毛並みがいい。頭にあるのは王者の風格を放つ金色の角。王冠に見えるのは気のせいではないだろう。
    睫が長いことから、♀だと思われる。
    ソファ席に座って、少し退屈そうに店内を見渡していた。

    「よう」

    自分の数倍上にある顔を見ながら話すのは、すごく疲れる。特にオレは普通体勢が四つん這いだから、仁王立ちに鳴れていない。進化すればこの悩みも解消されると思うけど、主人はバトルをあまりさせてくれない(というか機会が無い)からレベルアップすることもない。
    エンペルトがソファから降りた。主人である女性は何も言ってこない。

    「何用かしら」
    「お前は注文しないのか?」
    「お小遣いもらってないのよ」
    「んなもん、オレだって貰ってねえよ」

    お小遣いを貰うポケモンなんて聞いたことがない。俺が食べる物は、ここのアルバイトや店員に休憩時間にもらう賄い食の残りだ。
    はっきり言って食べ飽きてるけど、ユエは期間限定商品はなかなか食べさせてくれない。
    理由は『贅沢』だかららしい。

    「ゼクロム飲むか?」
    「ゼクロム?ポケモン飲むの?」
    「違う。ここではブレンドコーヒーのことを言うんだ。ちなみにミルクコーヒーはレシラムゼクロム、な」

    一先ずキュレムが運ばれてきた。喉が渇いていたのだろう。すぐに飲み干して――その表情が『!?』に変わるのをオレは見逃さなかった。
    ガラスコップの底に印刷された文字。
    『ひゅららら』

    「……どういうことなの」
    「いや、こういうデザインだから」

    付き合いたて、熱々カップルで来るのはお勧めしない。以前オレは、これを見てしまって水を噴出した男が彼女に振られたシーンをその場で目撃したことがある。
    熱しやすく、冷めやすい。この場合はキュレムがそれを冷やしてくれたということだろう。いささか冷やしすぎな気もしたが。
    ユエはその時は無表情でマスターとしての対応をしていたが、その日店を閉めた後、耐え切れなくなってカウンターをバンバンと叩いていた。『くそwww腹筋崩壊しかけたww』『リア充ざまあww』と言っていたことは、従業員には内緒だ。

    「名前長くない?」
    「オレも最初はそう思ったんだけど、ユエがどうしてもって言うから」
    「変な人ね」

    ゼクロムが運ばれてきた。カップにはこのカフェのマークがプリントされている。『1994』を真ん中に、トライアングル式に『GEK』の文字が並んでいる。色は緑かチョコレート色。この時は緑色だった。
    一口啜って、ほう……とため息をつく。
    そんな主人を羨ましそうに見つめるエンペルトに、オレは持ちかける。

    「お前も飲むか?」
    「だからお金持ってないのよ」
    「奢る」
    「……」

    考え込むエンペルト。ゼクロムを飲みたいという気持ちと、プライドが天秤にかけられている。一分、二分、三分経過した。カップ麺が作れる時間だ。もっとも、自分は一分立たずに開けてそのまま食べる派だが――
    話が逸れた。約五分経ったところで(生麺タイプが作れる時間だ)、エンペルトが目を開けた。

    「飲む」

    カウンター裏へ行って、コーヒー豆をブレンドする。キリマンジャロにモカ、ブルーマウンテン。うちのゼクロムはザラザラしてなくて少し甘みが強い。モカを多く使っているからだ。
    流石に企業秘密ということでそこは見せない。
    主人がいつもしているやり方で入れる。そこで忘れてはいけないのは、必ず手袋とマスクとゴーグルをすること。ユエはしていないけど、オレはしないといけない。毛が入ったら大変だ。
    せっかくなのでとっておきのカップに注ぐ。黒い陶器。取っ手が独特の形をしている。底の文字を見て、思わず笑う。
    小物に隠されたネタを、ゼクロムと一緒に堪能してもらおうか。

    「できたぞ」

    お盆に乗せたカップを見て、エンペルトは目を丸くした。実はこれ、ゼクロムをモチーフにしたカップ。レシラムもあるけど、そちらは主にミルクを使ったドリンクに使うことが多い。
    ジグザグの取っ手。ただし持ちやすいようにきちんと改良してある。

    「何これ」
    「ゼクロムカップ。レシラムカップもあるぞ。ちなみにお冷を入れるのはキュレムタンブラー」
    「すごいアイデア心ね」
    「アイツに直接言ってやってくれ。このカフェのメインはゼクロムとその小物なんだ」

    ふと店内を見渡せば、そこかしこにポケモンをモチーフにしたグッズがある。
    たとえばタンブラーを乗せているコースターはディアルガの胸部をデフォルメした物だし、カウンター隅の籠に置いてあるキャンディーは、色合いがクリムガンとアーケオスの二色だ。

    「美味しい……」
    「火傷には気をつけろよ」
    「分かってるわよ……  ?」

    カップの底が見えるまで飲んだところで、何かが薄っすら書いてあるのに気付く。もしやタンブラーと同じネタかと思い、一度口を離して深呼吸する。
    そして一気に飲み干し、底を見る。

    『ばりばりだー』と書かれていた。

    「……ナイス」

    「このカフェ、元々はユエのじゃなかったんだ。『diamate』って名前で、主人はそこで働いてた。看板娘みたいな感じで。お客の出入りはあんまりよくなかったけど、当時のマスターが元・警部だったことで部下がよく休憩しに来てて、それで成り立ってた。
    だけど三年位前に、そこのマスターがユエに店を預けるって言い出した。理由は分からないけど、とにかく店を受け渡した後フラリと何処かへ行っちまった。その後の消息は未だ掴めてない」
    「何故かしら」
    「ユエは多分知ってる。だからユエはマスターが戻って来る時まで、ここを守ろうと努力してるんだ。最初はなかなか大変だったけど、今ではリピーターも増えた。特に女子高生が多くてさ。あの年代のクチコミ効果は馬鹿に出来ないぜ」

    最初、二人だったのが次の日には三人か四人に増えている。ついでに『課題セット』(そのまんま。課題をして良い代わりに特定の飲み物と軽食を付けたセット)を学生限定で始めたところ、女子高生の使用率が三倍になった。
    若いがそこまで騒がしいタイプではないユエを慕い、大人しいタイプも集まってくる。中には相談事をしてくる人もいる。そんな彼女らの話を、ユエはゼクロムを淹れながら聞く。その間、従業員達は忙しくなる。
    ユエが話を聞くことに集中しているからだ。
    こんなのアリか、と思う人もいるかもしれないが、未だに苦情が来たことは一度もない。

    「皆、ユエに話を聞いてもらいたいんだ」
    「……」
    「話を聞いてもらうだけで大分スッキリした顔で帰っていくからな」

    女と男の違い。それを知ることが、付き合いを円滑に進める第一歩だという。
    女はただ話を聞いてもらいたい生き物。男は何か意見を言いたがる生き物。
    女が相談事、と言って話し始めた時は、男は黙って相槌を打っていればいい。そして、『どう思う?』と聞かれたら決して自分の意見を言ってはいけない。『君が正しいと思うよ』『大変だったね』と言わなくてはならない。
    たとえどんなにその女に非があったとしても――というかそんな女とは別れた方が身のためだが――相手を否定してはいけない。


    少し店を周りに任せ、一日一本のお楽しみに火を付ける。いつから吸い出したのかは分からないが、健康の害にならない程度に楽しむようにしている。
    左手で持ち、煙を吐き出す。先から白い線が揺らいで空に上がっていく。
    今のところ、順調に来ている。マスターが戻って来るのが何時になるかは分からないが、それでも何かあったら連絡をくれるはずだ。
    そう信じたい。

    「……」

    流石にもう、半袖で外に出れる季節ではなくなってきたなと、ユエは二の腕を押えて思った。


    ―――――――――――――――――
    『ミナゴシ ユエ』

    誕生日:9月16日 乙女座
    身長:165センチ
    体重:64キロ
    在住:イッシュ地方 ライモンシティ
    主な使用ポケモン:バクフーン
    性格:ずぶとい
    特記事項:体重が重いのは胸のため。子供が大の苦手。高校時代に剣道部を全国優勝に導いた経験あり。

    じつは このはなしでは なまえは まだ でていなかった。
    あとに なって やっと なまえが あかされた。
    べんきょうは あまり できないが ざつがくは たくさん しっている。
    とくぎは コーヒーを いれることと りょうり。

    ひょうじょうが よく かおに でるため つきあいやすい。
    タバコを すうという せっていは さいきんに なって つくられた もの。

    ――――――――――――――
    リメイクその3。面倒なのでユエも登場させた。


      [No.2642] 議事録およびチャットログ抜粋 投稿者:No.017   投稿日:2012/09/23(Sun) 09:44:32     111clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    ■■概要

    ・新管理人は立候補無し、No.017が続投
    ・システムの保守メンテに586さん
    ・システムは掲示板でいいとの意見が大半
    ・イベント係は勝手にやっていいよ。継続的に募集中


    ■掲示板新機能や時期について
    ・事務連絡、批評依頼、小説話題、企画告知はポケスト板に統合の方向
    ・掲示板は今のものをベースに新システムを構想
    ・開発は586さん
    ・仮公開は10月半ば
    ・投稿キー機能
    ・タグが付けられる機能
    ・ツイート機能
    ・スパム対策はもうちょい緩く
    ・スパム削除人は数名任命の方向?


    ■イベント関係
    ・コンテスト関係は未確定。やりたい方は相談で
    ・チャットでラジオとかやっていいのよ?
    ・批評会とかどうよ
    ・新アンソロなるか? 民俗系ポケモン小説アンソロ「鳥居の向こう(仮)」




    【チャットログ抜粋】
    ・かなり割愛しています
    ・順番を入れ替えたりしている所があります


    19:56:54 No.017 まあ 掲示板にはあんなこと書いていますが 別に閉鎖するわけじゃないのと 過去繰り返し行われてきた事なので あんまり重く考えないでね
    19:58:36 No.017 ただ 管理人やりたいという人が万が一いたら その選別は結構厳しくなるとは思いますが
    19:59:40 No.017 企画人No.017さんはサイト運営やイベント運営にだらしないですが厳しいです(矛盾
    20:00:52 No.017 私続投でもチャット会係さんがいるだけで違うかもね
    20:01:11 神風紀成 やりたい人は勝手にやってたけど(私とか)ここまで集まるなんてなかったもんなあ
    20:01:27 門森 輝 こんなに集まったのはオタコンの結果発表以来かな

    20:02:00 No.017 http://masapoke.sakura.ne.jp/lesson2/wforum.cgi?no=2638&reno= ..... de=msgview こちらはチェックされましたか
    20:03:02 No.017 さて これを読んだ上で みなさんの意見をお聞かせ願いたい
    20:03:22 No.017 まず お伺いします マサポケを運営する事に興味のある方は
    20:04:05 No.017 まーいきなりだし いなくて当たり前だと思ってるケド
    20:07:01 No.017 とりあえず ここで名乗りがなければ 新管理人の可能性はこの時点で消えますね。

    20:04:57 No.017 逆にチャット会の開催やコンテスト運営のみならやりたいという方は?
    20:06:14 586 システムの裏側的な部分、スパムの削除やログのバックアップならやらせてほしい>運営系
    20:06:59 586 自分で掲示板持ってた(過去形)のでその辺りはよく分かってる
    20:07:15 No.017 おお>586さん
    20:07:24 No.017 そういうのはぜひお願いしたい

    20:08:12 586 こういうところの負担を軽減して、他の方が創作/企画に集中できるようにしたい(言ってもそれほど負担でもないかも、とも思いつつ
    20:08:40 こま スパム回避の対策とバックアップの自動化すれば負荷軽減も可能ですね
    20:09:17 586 今のスクリプトも非常によくできてるので、後はそれをすり抜ける細かいごみを取り除く作業と言うべきでしょうか>こまさん
    20:09:43 No.017 今の掲示板は優秀なんですが スパムの規制が厳しすぎる所為で ときどき通常投稿がハネられる
    20:09:50 こま ちなみに自分のサイトのアドレスはスパム判定だったw
    20:10:08 586 あるあ……あるある(>スパム判定
    20:10:44 きとかげ fc2のホームページはスパム扱いですねw
    20:10:44 No.017 ツイート機能が欲しいですね
    20:11:01 砂糖水 fc2のサイトがはねられるのもその影響なんですね… >スパム判定
    20:11:13 小樽ミオ 今の規制を緩くする代わりに投稿時キーを必須にする、みたいなのは可能なんでしょうか
    20:11:19 No.017 なのでゴーヤロックさんにお願いできるなら新掲示板の開発をお願いしたいのです
    20:11:45 586 今のをベースに、デバッグと機能追加を行う方向で
    20:12:01 こま 0から作るのはさすがに大変ですからね…
    20:12:02 きとかげ それは欲しい! >投稿時キー必須  入れ忘れて修正できない、って不便ですもの
    20:12:21 No.017 そうですね イメージとしてはそんな感じ ログは持ち越せれば理想だけど それは最悪無くてもいい
    20:12:32 586 投稿キー必須はかなり良さげ!(´ω`)
    20:13:18 akuro キー必須は欲しいです ←前科あり
    20:13:39 イケズキ 投稿し始めはとくにやっちまいがち……
    20:13:46 砂糖水 キーの入力忘れはたしかに痛い
    20:14:14 こま 掲示板のログは置換等使えば別の形式の掲示板への移行も可能かと
    20:16:24 586 ログ周りは多分置換すれば大丈夫

    20:15:45 No.017 ただ そのなんですか これは大変申し訳ないんだけど やはり本棚は用意してあげられなさそうです
    20:16:08 砂糖水 なんというか、掲示板方式は維持していただけると嬉しいですね。私、掲示板方式のところから入ったので慣れてるし
    20:16:23 砂糖水 本棚はあってもなくても
    20:16:23 イケズキ 同じく>砂糖水さん
    20:16:40 No.017 いや がんばれば出来るんですが ポケノベさんが隣にいる中で同じものを導入して ユーザー取りあっても仕方ないと思う
    20:17:10 砂糖水 ピクシブとかあるし、本棚はなあ…
    20:17:17 No.017 なので 自分の小説をストックしておきたい 並べておきたいという方はポケノベさんにマルチしてください
    20:17:18 神風紀成 私は掲示板が好きですよ
    20:18:00 砂糖水 というか今の方式の掲示板じゃないと慣れなすぎて…未だにここに居座ってる主な理由がそれ
    20:18:10 No.017 ちなみにポケノベさんはマルチ歓迎です(わたぬけさん確認済) 私も投稿してます!
    20:19:25 フミん リアルタイムにお話を載せられるのは本当にありがたいです
    20:19:45 きとかげ 掲示板のお気楽な感じが好き。登録しなくていいし。
    20:19:36 No.017 あと 洗濯日和みたいなものは掲示板形式だから生まれたものだと思ってるので そこは独自色を出したほうがいいんじゃないかと思ってます
    20:20:32 イケズキ 間違いない>洗濯日和  あぁいうのがあるのがマサポケの面白みに感じる
    20:21:08 No.017 なので なんというか あくまでちょっと見せにきたよーって感じで持ち込むような感覚でやろうと思ってる
    20:21:32 No.017 まとめ登録は他のサイト(ポケノベさんやピクシブ)にお任せしようかと
    20:22:15 586 マサポケはあのゆるさを活かすべき
    20:24:06 砂糖水 このゆるくてかつお気軽なのが素敵

    20:18:44 こま スパム削除人は複数人いた方がいいですねー 明らかなスパムを削除するだけの簡単なお仕事です
    20:19:06 No.017 そうですね それに関しては 複数人にパス教えておけばいいと思う
    20:19:22 きとかげ パスうって削除するぐらいなら私でも出来ましょう。

    20:20:49 小樽ミオ ああ、確かにそうですね。本棚はこちらに昔あったタイプも登録手続きが必要でした
    20:21:38 砂糖水 登録手続きがネックなんですよね…本棚は
    20:21:59 No.017 今はかなり簡単になってます ポケノベさんのやつは相当簡単ですよ
    20:22:43 No.017 まあ ストーリーズはじめた頃からそうなんですけどね…(まとめ登録は他のサイト(ポケノベさんやピクシブ)にお任せ
    20:23:03 No.017 ただ まとめて見せられない という点には個人的に負い目がありましてね

    20:23:59 No.017 今考えているのは、ポケストをさらに緩くして
    20:24:57 No.017 ポケモン小説全般 オフ会募集、お題募集、同人誌宣伝、批評依頼 ポケモン小説に関する話題を全部そこでやる というような形式を考えています
    20:25:41 No.017 ポケモン小説を持ち寄って雑談するカフェみたいな場所にしたい
    20:25:50 砂糖水 今もちょっと自由になってますよね。自由になってるというか自由に使ってるというか
    20:25:59 No.017 まあ 管理人がね(
    20:26:12 586 システム的・事務的な部分(スパム削除等)だけ、今のよろず板に残す感じかな?
    20:26:14 きとかげ 図書館併設カフェ―
    20:26:20 フミん あの掲示板は、初めて文章を書く人には良い環境ではないでしょうか。
    20:26:23 砂糖水 カフェはいいですねー
    20:26:24 No.017 まあ そこをちゃんと明文化して 場合によっては少し名称変更を という感じでしょうか
    20:26:47 No.017 事務もまとめていいなと思ってる
    20:27:00 586 事務連絡もまとめる方向か
    20:27:16 No.017 うんだって よろず板見るのぶっちゃけめんどうだった(
    20:26:23 akuro 検索でカテゴリ別に見られるようにしたら……ゴニョゴニョ
    20:27:52 久方 今の形式で全部まとめるとちょっとごちゃっとしすぎるような気がしないこともないですが
    20:28:10 久方 今のペースなら大丈夫ですが、記事が増えると目当てのが探しづらくなりそうだなと
    20:28:39 No.017 じゃあ それは増えてきたら考えませんか  私は分けたら面倒だったので(
    20:29:01 No.017 今以上に増えるとは正直あまり思えないです
    20:28:55 akuro そこでカテゴリですよ

    20:29:25 No.017 カテゴリ機能まで入れられるかなー 現場のゴーヤロックさーん?
    20:29:38 586 タイトルに【企画】とかを自動で付与する機能くらいならいけるかも
    20:29:47 砂糖水 現場のゴーヤロックさんwwww
    20:29:50 586 ドロップダウンリストから選ぶ形にすれば
    20:29:51 SB もともとワード検索機能が入っている以上、特定のキーワードを本文中に入れるようにすればよいのではないでしょうか?
    20:29:51 No.017 ああ、それもいいですね
    20:29:57 神風紀成 『はい、こちらゴーヤロックです』
    20:30:08 586 ※代理応答
    20:30:31 586 個人的には板は一本にして、タイトルで見分けられる程度で十分かと
    20:30:48 きとかげ 今の【かいてもいいのよ】タグみたいに、【オフ会募集】入れるとか?
    20:31:21 No.017 そうですね タグ選択できて ある程度状況に合わせてこちらで減らしたり増やせたりするといいですね
    20:31:36 小樽ミオ 【作品】/【企画】/【募集】 みたいな感じですかね >自動付与
    20:31:58 586 で、システム的に「企画」「募集」「批評依頼」「議論」みたいにいくつかの中から選べるようにするとか(言うまでもなくデフォルトは選択無し
    20:31:58 きとかげ そういうシンプルなの好き >ミオくんのタグ
    20:32:34 No.017 イメージとしてはそんな感じ 作品投稿は特につけず、  【書いてもいいのよ】【描いてもいいのよ】とかあるといいなぁ
    20:32:40 586 そうそう、ちょうど小樽さんのような感じ。多分そのレベルが今のゆるさに一番合致していると思う。
    20:32:48 フミん こんばんはです。タグ分けは賛成です。
    20:34:04 586 今の、本文に付けるタグはタグでそのまま残しておいて、「その投稿がどういう趣旨で行われたか」に焦点を絞るとよさげ
    20:34:57 586 ○○してもいいのよ系は本文に自分で一筆入れる形式の方がごちゃつかなくていいと思う
    20:36:06 No.017 むしろさ 選択した時に本文の最後に入るようにできないかなタグ
    20:36:13 小樽ミオ 二文字くらいで抑えられると一目で分かりやすいかなぁとは思うんです >自動付与
    20:36:35 No.017 というのも タグとして 置いてあったほうが ああ、これやっていいんだ というのが伝わると思うの
    20:37:46 586 多分、機能的な実装は容易>タグ系
    20:38:19 586 これは試作品を作りながら試行錯誤して、徐々に変えていく形にした方がいいな
    20:38:21 No.017 じゃあタイトル付与は各々にまかせて 本文末尾に入ってくる形式でいってみません?
    20:38:59 きとかげ まだ件の掲示板もできてませんし、試運転がないことにはやはり、どうにも。
    20:39:29 586 その場合なら、タイトルと違ってある程度の長さを許容できるので、選択形式よりもテキストボックスにして自分で5つくらいまで埋める形式にした方がいいな
    20:39:39 No.017 とりあえず どこかのタイミングで掲示板を出して貰いますか
    20:40:11 No.017 ちなみにどれくらいで出来そうです?
    20:41:17 586 やってみないことには分からんがある程度期限を切るべきなので、個人的な希望は10月中頃>掲示板のプロトタイプ
    20:41:30 こま 追加する機能はログデータの後ろに持ってきた方がカスタマイズしやすそうですね、要素が増減してズレると修正に手間ですし
    20:41:41 586 無論そのつもりです(´・ω・`)>こまさん
    20:41:57 小樽ミオ 新旧ログ統合時に支障が出るわけですね
    20:42:05 586 今までのは「タグのついてない」掲示板データとして流用できるようにする(というかその方が作る方も楽
    20:42:09 No.017 了解。結構早く出来るんですね
    20:42:37 586 途中でデザインとか認識合ってるか確認取ると思うのでそこはよろしく(´ω`)
    20:43:21 No.017 それはもちろん。スカイプとかでそうだんしませう
    20:43:56 586 了解(´ω`) その方向で
    20:44:13 No.017 ヤッター チャット会開いた甲斐があったー

    20:44:44 きとかげ じゃあ、議題にあったコンテスト担当、トラブル処理、感想普及委員等、イベント係 とかはどうします、か?
    20:45:00 No.017 コンテストとかチャット会とかイベント担当やりたい方、いらっしゃる?
    20:45:21 586 個人的にはむしろこちらに皆さん活躍してもらいたい>コンテストとか〜
    20:45:23 小樽ミオ 個人的にはまたコンテストが開かれたら嬉しいなと思ってます
    20:45:39 586 箱ができても活用されないのでは無用の長物なので
    20:45:47 フミん 掲示板にも書きましたが、文章のコンテストは是非参加したいですね。
    20:45:48 No.017 まあ これはすぐでなくていいのだけど

    20:46:10 No.017 ちなみに 投票システムはいいのがあるので 教えますよ
    20:46:38 小樽ミオ チャット会とかイベントを通して、「このコミュ盛り上がってるなー、楽しそう!」ってなれば最高ですね
    20:46:44 No.017 ポケスコと同じ質を目指すなら大変だと思います>コンテスト
    20:47:18 No.017 ただやる気があるなら指南はしますぜ
    20:48:40 No.017 コンテスト専属でもいいし チャット会専属でもいい
    20:48:47 小樽ミオ えーっと、コンテストが再開されたとしても、それは「マサポケで開かれてるコンテスト」にはしない、と言う方向で
    20:49:07 No.017 まあ実際オタコンがそうでしたね
    20:49:35 No.017 ただその宣伝に新掲示板はおおいに活用して貰いたいなと
    (※個人開催かマサポケ開催かはご相談を)

    20:50:09 No.017 あと こういうイベントやりたいという提案は大いにありですなたとえば批評会的な
    20:50:43 No.017 以前ポケノベさんのメンツの一部がスカイプで批評会をやっていて混ぜて貰ったんですが この人達おもしろいことしてるなーと
    20:51:53 No.017 その週に読む 作者が決まってて その会は○○さんの小説についてひたすら語るんですよ
    20:52:16 No.017 なかなか厳しい意見もでたりして こえーwwww とw
    20:52:57 No.017 だからなんというかこう フリーダムに活動して欲しいな
    20:53:33 No.017 あとラジオなんかもやっていいんですよ
    20:53:45 No.017 ポケノベのめめさんがときどきやってますが
    20:54:14 No.017 ラジオを流して 同時にチャットでみんなで入っておしゃべりするんです
    20:55:10 No.017 なので新掲示板で ラジオやりますと告知してやっていただいていいんですよ

    21:04:32 No.017 まあ ただその私 今までの作品をまとめて見せる場って必要だとは思ってるので ぜひみなさんにはポケノベさんにも進出して欲しいです!

    21:08:05 No.017 で イベント担当やりたい方いないの? チャット奉行とかw
    21:08:21 きとら コンテスト以外ならやりたい
    21:08:54 No.017 コンテスト以外でもいいのよ やりたい事でいいのよ
    21:09:19 No.017 というか勝手に立候補して勝手にやってくれていいのです 前から言ってるけど
    21:09:29 小樽ミオ コンテスト、応募作品をhtmlに起こすくらいならお手伝いできます(*'v'*)
    21:09:45 きとら じゃあ勝手にやってもいいっすね理解した
    21:10:07 No.017 なんか自発的に勝手にやれる雰囲気の掲示板にしたいというのもカフェ化の狙いですね


    【運営面のお話はここまで、以下新アンソロを唐突に思いつきネタ出し】


    21:32:06 No.017 ミロカロス食ってしねなくなる女の話書きたい 人魚の肉的な
    21:32:18 きとら そこはシャワーズじゃないのかと思った
    21:33:52 No.017 シャワーズが自身の身体の一部を飲ませて操るという設定なら考えた事があります
    21:32:29 こま ジュゴン…
    21:32:52 きとら ポケモンなしのトレーナーとトレーナーの話かきたいがこれが一番難しい
    21:33:13 586 バイオ6のトレーラーを見てて、部分的にポケモンに変異するウイルスとか良さそうだと思いました!(さわやか三組
    21:36:29 フミん 目を離した隙に話が発展してるだと
    21:36:38 No.017 ポケモンに内側から乗っ取られる話は半人で書きました
    21:36:52 No.017 まあ未遂ですけど
    21:36:59 小樽ミオ え、ごはさんは何か限りなくブラックに近いホワイティなものをお考えで?? >ウイルス
    21:37:03 きとら 山の神様に怒られてポケモンにされる話を かきたいです
    21:37:26 No.017 イイネ!>山の神様に怒られて
    21:38:01 きとら その山の神様が怒る理由も石を持ち出した(石にはその土地の神様がついてる)からっていうので予想の通りダイゴさんですけど
    21:37:29 586 自分が考えてたのは腕が変異してストライクの鎌になるだの、下半身が変異してベトベトンになるだの、肩が変異してディグダが出てくるだのとかそんなんしかない……
    21:37:46 586 ポケモンになる話なら書きましたよ!
    21:37:50 小樽ミオ 肩からディグダがすごく怖いです(がくがく
    21:37:51 No.017 ポケモン民俗学系アンソロというのを唐突に思いついた
    21:38:01 小樽ミオ イイネ!! >017さん

    21:38:59 門森 輝 メタモンの繁殖方法は他の生物をメタモンに変える事だ的な話は読んだ事が
    21:39:03 ラクダ 尻からキリンリキの尻尾が生えて……
    21:39:20 小樽ミオ 頭からクチートのアゴが……
    21:40:06 586 掌に一つ目が現れてアンノーンに
    21:41:14 きとかげ 下半身ベトベトンでキリンリキの尻尾とクチートの顎が生えてて目にアンノーン……
    21:41:31 フミん 最早エイリアン
    21:41:32 小樽ミオ 中国の聖獣みたいですww
    21:41:59 586 誰か抒情的な話を書いてください、うちはもうバイオハザードのジュアヴォしか思いつかなくなってしまった(
    21:42:01 穂風奏 すごいキメラが出来上がってるw
    21:42:10 きとかげ 「ちょっとGウイルスをこじらせちゃって……」
    21:42:14 ラクダ ポケモン界の成獣かw

    22:00:36 No.017 ああ、あとマサポケで今度は100Pくらいの薄い感じでセレクション出したいなぁとか
    22:00:58 No.017 で 砂漠の精霊突っこみたい
    22:01:09 No.017 あ、むしろ民俗学系アンソロにして それで特別収録でもいいな
    22:01:28 リング 民族学系なら私も書きたい これでも捏造伝説は結構作中に出てる
    22:03:16 No.017 民俗学系集めて審査して出すか ただしどんなに早くてもベストが売り切れてからな!
    22:04:04 No.017 そしたら再録だけど砂漠の精霊入れるんだ私の創作に尤も影響を与えた作品だから
    22:05:07 No.017 民俗学系はマサポケの十八番だしな
    22:07:58 No.017 ホウエン昔語が一応それに当てはまると思ってる あと海岸線
    22:08:37 No.017 アンソロ名は何がいいだろう
    22:09:06 小樽ミオ 鎮守の杜、鳩の社
    22:10:38 No.017 鎮守の杜 か 悪くない
    22:11:02 No.017 鳥居の向こう とかどうだろう  野の火のサブタイだけど(
    22:11:46 イサリ 鳥居の向こう、いいですね
    22:12:21 小樽ミオ ステキ! 鳥居は世界の境目ですから。 >鳥居の向こう
    22:12:24 巳佑 雰囲気出ていてどれもいいですね(ドキドキ) > 小樽さん NO.017さん
    22:13:05 久方 鳥居をくぐった向こう側の世界を描くと
    22:13:28 586 |ω`)<鳥居の向こうには底知れぬ闇が……
    22:14:20 No.017 鳥居の向こう 好評ですな
    22:16:48 No.017 ちょっと 落ち着いたら検討させてくれ>鳥居の向こう
    22:25:46 No.017 ・新アンソロなるか? 民族系ポケモン小説アンソロ「鳥居の向こう(仮)」

    22:36:42 No.017 よし じゃあ アンソロに載せる小説の選考方法を考えよう(早いよ
    22:37:58 586 例によってコンテスト形式にすればいいじゃない
    22:39:12 No.017 コンテスト形式にするか 選考委員会を組織して その中で決めたいな
    22:40:21 No.017 しかしそうなると選考委員をだれにするかw
    22:45:46 No.017 まあ 一番やりやすいのは 俺が印刷費全額出す 選考委員は私が任命する なんだがな(
    22:49:25 きとかげ では、コンテスト形式ではなく選考委員形式にするのです?
    22:49:48 No.017 どうしようかね 選考委員形式にすれば 楽と言えば楽だよね
    22:56:58 No.017 選考委員ぱっと思いつくのは 私(←)、586さん、ケンタさん、久方さん あたりどうでしょう こう実績的に?   ああ、あるいはとりあえずポケスコの審査員全員にお願いしてきた分だけ参考にするとか
    22:57:47 No.017 あとクーウィさんもたくさん書いてるな批評は
    22:59:34 No.017 私、586さん、ケンタさんの三人でもいいかもわからん 直接会えるので
    23:00:02 No.017 物理的に会えるを考えるとリングさんも浮上するか
    23:00:17 No.017 ミオ君とかもそうだね
    23:00:32 小樽ミオ 物理的なら私も近いですねー
    23:00:34 No.017 あえて物理的に会える組で組むのもいいかもしれないね
    23:01:34 586 その方がやりやすいっちゃやりやすい>物理的に〜
    23:01:48 No.017 それおもしろいな リアル選考会
    23:03:15 巳佑 とりあえずカントーです。
    23:03:18 イサリ うーん、でもマサポケの本なら選考基準はオンラインで見てみたい
    23:03:20 No.017 私 東京です!!! って割り込むなら今がチャンスだぞ!!!!(まて
    23:03:26 はる○ ジョウトからカントーに出て来ました。
    23:04:38 No.017 でもオンラインのほうがイベント性はあるよね
    23:04:41 No.017 わかった
    23:05:08 No.017 とりあえずオンライン投票は採用しよう  それをもとに選考自体は東京でオフで行う
    23:05:12 No.017 これでどうだ
    23:05:41 No.017 たぶん上位三つくらいは通るが 残りはバランスで落ちたり受かったり みたいな
    23:06:01 小樽ミオ イサリさんの仰るように、オフで選考するにしてもどんなやりとりがあったかは抜粋なりなんなりでウェブに上げないとですね
    23:06:22 No.017 それは録音するか 議事録をあげよう
    23:06:32 No.017 中継できたらすごく楽しいのだけどね
    23:06:43 こま ビデオ会議的な感じですか
    23:06:45 リング ニコ生ですか
    23:06:46 きとかげ ネトラジで……的な?
    23:06:54 巳佑 確かに、面白そうですね! 生放送★
    23:07:05 レイニー ゆーすととか?
    23:07:30 小樽ミオ それの問題は 生放送ができるような環境で会議ができるのかどうか 有線/無線LANなど環境が整えられるかどうか ですね
    23:07:32 No.017 中継いいな やってみたい
    23:08:01 No.017 いやあ もしかしたらだがアテがあるんだわ…

    23:17:05 No.017 アンソロ選考方法はとりあえずコンテスト形式でオンライン投票を行います
    23:17:54 No.017 で、順位を元に東京で集められる審査員が同じ部屋で顔をつきあわせて議論、もし可能なら中継
    23:18:38 No.017 おそらく上位3位くらいはすぐに通過しますが 後は議論次第と予想されます
    23:19:03 No.017 ページ数は質次第ですかね

    23:19:19 はる○ ところで気になってるのですが、民俗系か否かの基準ってどこに置くのでしょう。
    23:19:35 こま それっぽいか、それっぽくないか、みたいな?
    23:19:56 No.017 それ難しいんですよね 参考サイトとか事例をいくつかあげて審査員各々判断して貰えばいいんじゃないでしょうか
    23:20:01 照風めめ まず民俗系ってなに?
    23:20:03 門森 輝 投票者と審査員の主観ですかね?
    23:20:33 リング なんていうんだろうな。その土地の文化に触れるというかそういうのが民俗学の醍醐味って感じがする
    23:20:48 No.017 個人的には 豊縁昔語とかナナシマ数え歌みたいのがそれにあたります あと雪の降る夜とか
    23:22:07 No.017 あとキャモメが五羽飛んだ とか 海岸線もギリはいると思う 野の火もたぶん入る
    23:23:12 No.017 あと九十九草子も入るかな 公開してないけど
    23:21:19 きとかげ まず載せたいのが砂漠の精霊だから、それ基準に考えたら()
    23:21:48 小樽ミオ 風習とか そのくらい身近なレベルでもいいと思います >民俗学
    23:22:08 はる○ 何か統一する基準的な物が無いと投票も難しいかなあ、と思うので、参考になるものは欲しいなと思います。
    23:22:19 照風めめ わかるようなわからんような
    23:23:07 ラクダ 人によって線引き違うしなあ……
    23:22:53 リング 例えば、文化、お祭り、文化財などがあったとしてそれが今どんな風に行われているのか? どういう由来があったのか? そういうのが民俗学だと私は思う
    23:23:48 照風めめ なるほど!
    23:23:18 きとかげ ポケモンばりに曖昧 >基準
    23:23:35 小樽ミオ さっき誰かが仰った「主観」ってのが非常に納得が行く
    23:24:52 照風めめ 作品名より定義の方が聞いててわかりやすい
    23:25:18 照風めめ 作品名だけだと雰囲気でしかわからないから説明されるときは具体的な説明のほうがありがたかったかな
    23:25:24 No.017 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%BF%97%E5%AD%A6
    23:25:37 リング 例えば、オルドラン城では毎年ポケモンバトルが行われますが、アレは波導使い使いアーロンの活躍を称えての事ですし、そこについて掘り下げていけば立派な民俗学じゃないかな
    23:26:18 小樽ミオ 「神としてまつられるポケモン」とか、ミオ図書館の神話あたりも立派な民俗学のイメージ
    23:26:27 クーウィ その路線で言えばオクレ青年もだなぁ
    23:26:31 イケズキ あのルカリオの話をそういう見方したことはなかったなぁ  民俗学面白い
    23:26:38 No.017 伝説や昔話が絡んでくるとかなりそれっぽくなりますね
    23:26:49 照風めめ ようやくわかってきた
    23:27:02 ラクダ 民間伝承かあ。なるほど
    23:27:15 はる○ そうですね…作品を例に出すだけだと「それで、これのどの辺が民俗学なの?」という疑問は解決しませんし。
    23:27:32 照風めめ ちょっと抽象的になるんだよねその説明は
    23:27:46 照風めめ 説明は、というか説明というより例だわな
    23:27:46 はる○ 最初にググってWikipedia読んでみましたが、私の貧弱な理解力では何言ってるのか分からず…。
    23:27:49 フミん 人とポケモンが結婚云々は使いやすそう
    23:28:09 照風めめ ウィキは学問的なアプローチからの紹介だから、求めてるのとはまた違うしね
    23:28:11 イサリ その土地の風土・伝統とポケモンの関わりとか
    23:28:11 No.017 定義の説明と 作品例両方必要でしょうなぁ
    23:28:33 照風めめ 今は民俗学を小説的視点からのアプローチをした際にどうなるかという観点が知りたかったからウィキは的外れになる
    23:30:27 こま 劇場版だと ルギア セレビィ ラティアス マナフィ ルカリオ 美和セウス レシラム・ゼクロム あたり?言い伝えがある、民族がいる、書物や遺跡がある
    23:31:16 小樽ミオ あーでもでも、あんまりガチガチに「民俗学アンソロ」って押し出しすぎない方がいいかもですよ!
    23:31:27 はる○ 基本的には「ガチ民俗学」じゃなくて「民俗風味」ぐらいで良いんですかね…書ける人はガチで書くのでしょうが…。 正直敷居が高いイメージorz
    23:31:44 きとかげ あんまり民俗学を考えると、そもそも最初に載せたいと言い出した精霊が落ちる気が(
    23:31:46 巳佑 入門編みたいな感じにですかね
    23:32:19 No.017 あるいは民族まで 範囲を広げるかだね
    23:32:19 ラクダ 専門にしてる方ならともかく、あまりなじみのない方には難問化も…>民俗学
    23:32:36 No.017 民俗民俗言ってるけどあくまで雰囲気だから 民俗「風味」でいいのよ
    23:33:09 No.017 あと砂漠の精霊は 伝説というか伝承絡んでるので範疇に入ると思ってる
    23:34:08 イサリ 民俗学だと思って作者がエントリーした作品は民俗でいいじゃん 、と極論言うと思います。
    23:34:29 No.017 うん最終的にはそれw>作者がそう思った
    23:34:43 クーウィ イサリさんに一票(
    23:47:57 はる○ 民俗系=伝説とか祭りとか民間信仰とか歴史とか題材にしたなんかそれっぽいアレ系 / 民族系の基準=基準はあるさ…作者《俺達》の心の中にな…!



    23:36:33 はる○ つまりこう、ポケモン世界の奥に歴史や文化の匂いを感じるような…
    23:36:46 No.017 神社とか 伝説とか伝承絡めておくとそれっぽくなってくよ!
    23:37:36 こま ポケモンだけで祭りとかやってたら、有りだ!
    23:38:08 akuro ……ポケダンはどうなのでしょう?
    23:38:10 リング なんか、ポケモン世界を観光している気分に慣れたら良いかな
    23:38:44 No.017 ポケダンは厳しそうだが それで納得させるのが作者の腕ですよね
    23:38:50 クーウィ なんか、由緒が近代じゃない限り伝承系は民俗的でごり押せるイメージ( ある程度までは
    23:38:59 リング ポケダンだったら私の場合はホウオウ感謝祭とか、雨呼び祭りなんかを書いたなぁ
    23:39:55 クーウィ 運命の塔とか使うと一気に楽になりそう 後、石船の遺跡とか……>ポケダン
    23:39:56 リング あとは手繋ぎ祭りもか
    23:40:38 リング 私は冒険小説は必ず観光要素を入れたいと思っていたし、こういう企画なら楽しめそうだ
    23:39:45 ラクダ 湖の水神(ギャラドス)に生贄として差し出される花嫁、っていうのははいるだろうか
    23:41:01 No.017 生贄ギャラドス いいじゃないか
    23:40:57 こま インドゾウを神と崇める謎の宗教集団
    23:44:55 レイニー ブーピッグはけがれたポケモンとされているので食べない……とか?
    23:47:12 風間深織 タテタロス……?
    23:47:28 イケズキ 強すぎる……! >タテタロス
    23:47:34 クーウィ マサポケ執筆陣が恐怖におののく>健太ロス
    23:52:49 No.017 人の世に歴史あり、ポケモンに伝承あり、ポケモン世界の深層に迫るちょっと不思議なポケモンストーリーズ

    23:54:14 No.017 個人的に既存作応募可でもいいなぁとか
    23:55:12 砂糖水 ほほう… >既存作可
    23:55:16 はる○ 普通にしてると目立たなさそうなのが目立って来そうで面白そうですね。<既存作応募可
    23:55:42 No.017 テーマ設定した途端に光るのはありそうだ
    23:56:13 No.017 既存と新作で1個ずつ応募可能とか




    00:05:43 No.017 ポケモンとやって孕んだ系は 何か欲しいよね
    00:08:56 小樽ミオ そこでミオの神話(むかしは ひとも ポケモンも おなじだった)ですよ! >人間がポケモンの一種
    00:15:02 No.017 あとキュウコン・ジュペッタは相変わらず人気そうだ
    00:15:25 小樽ミオ 現実に稲荷信仰がある分狐キャラは強い印象
    00:15:28 砂糖水 アブソルとか…はもう出尽くしたか…
    00:15:58 No.017 あえて まめだぬきで挑む人はいないのか
    00:16:11 No.017 マッスグマは狢って印象 でも狢も化けるからね
    00:16:31 スズメ シンボラーさん・・・
    00:16:43 No.017 シンボラーもええのう
    00:16:50 小樽ミオ キサラヅシティの狸ばやし >まめだぬき
    00:17:07 クーウィ シンボラーさんは公式設定がズル過ぎるで
    00:17:28 No.017 あとビーダルをたぬきに喩えるのもありかも あの顔に化かされるの
    00:17:35 ラクダ 三種の神器にかけて、ドーミラー(鏡)、エルレイド(刀)、……勾玉はなんだろう(
    00:17:43 クーウィ キュウコンは自分で歴史語れるから汚い
    00:17:53 小樽ミオ ヒスイ絡みですかねー
    00:18:04 クーウィ 勾玉はムシャーナで(
    00:18:07 レイニー あの顔のでかい置物がパッと浮かんだ >ビーダル
    00:18:08 スズメ アンノーン?
    00:18:16 No.017 勾玉が浮き出るヤミラミどうでしょう
    00:18:28 小樽ミオ アンノーンと伝承は確かに不可分なイメージですね
    00:19:57 スズメ フリージオとかも伝承とか出てきそうなのです。
    00:21:28 No.017 あとネイティ・ネイティオ系も使ってくる人がいそうだ
    00:21:44 レイニー ヤジロンも何かありそう
    00:21:53 No.017 あと すっげー古い壁画になぜかポリゴンが描かれてて エーってなるとかどうよ
    00:22:12 こま なにそのオーパーツw<壁画にポリゴン
    00:22:19 No.017 未来と交信したんだよきっと
    00:22:27 クーウィ それはポケダンで行けそうな路線>ポリゴン壁画
    00:22:32 レイニー Zだとさらにエーッ度が増す >ポリゴン
    00:25:50 イサリ 人類は繁栄と滅亡を延々繰り返しているという火の鳥的電波を受信しました >ポリゴン
    00:27:05 こま ポリゴン:私が作られたのはこれで3度目だ
    00:27:24 No.017 いいなそれw>三度目

    00:55:53 リング 農具供養のお寺では、かつて水車(ウォッシュ)、唐箕(スピン)、行灯(ヒート)、千歯扱き(カット)フォルムがあったそうな……フロスト? 知らん

    00:57:39 巳佑 灯夢「夏休みの自由研究、この祭のことでいいんやない?  治斗「え」

    00:59:07 No.017 ああ、夏休みの自由研究に絡めるのは燃える!!
    01:00:39 はる○ 夏休みの自由研究…なるほど、昆虫採集のつもりでポケモン集めてたら一匹不思議なポケモンを見つける、とかですね(違う)。
    01:01:19 巳佑 宿題もできて、文化も知れて、地元民とも触れ合えて、また一つ大人になったのです(  > 治斗

    01:22:18 リング ソーナンスを祭る忍耐をつかさどる神社の我慢大会とか、どこかにありそう
    01:25:41 リング 英知湖の周りでは受験勉強の子供のためにユクシー印のお守りとメロンパン入れが……
    01:26:52 クーウィ メロンパン止めたげて(苦笑) 糖分大事だけども
    01:27:33 リング ミルクジャムやホイコーローをお供えすると喜びます
    01:28:37 巳佑 自分は文合せの知恵比べの話を思い出してましたー。 自分は一問も解けなかったような( > ユクシー
    01:29:18 リング 事業を成功させたい時は立志湖、使えないなと思ったらシンジ湖に……

    00:23:11 きとかげ あえて誰も書かないうなポケモンで挑むという手も
    00:23:31 クーウィ 忘れられた選手権
    00:23:36 風間深織 ハリーセンとか?
    00:23:42 小樽ミオ サニーゴとか?
    00:23:47 巳佑 マッギョとか?
    00:23:56 砂糖水 ハリーセンなついwww
    00:23:59 クーウィ みんないるのがマサポケ(
    00:24:00 レイニー ネオラントとか?
    00:24:00 ラクダ オクタンとか?
    00:24:01 きとかげ マッギョは公式がプッシュしてるので却下(
    00:24:01 巳佑 フィオネとか(
    00:24:09 はる○ ベロリンガ?
    00:24:14 あつあつおでん ハンテール
    00:24:15 No.017 神隠しにあって 昔いなくなった相棒に出会い 異空間から脱出
    00:24:21 イケズキ 水が多いのはなぜ(
    00:24:22 小樽ミオ 突然のオドシシ
    00:24:31 ラクダ マグマッグも聞いたことないな
    00:24:33 きとかげ オドシシはあの角でいけそうw
    00:24:42 あつあつおでん ミノマダム
    00:24:58 イケズキ ネンドールで一つ書いてみたいな
    00:25:00 砂糖水 マルノーム
    00:25:07 巳佑 オドシシ「幻を見せるのは狐だけじゃねぇぜ」
    00:25:19 小樽ミオ オドシシさんはアニメでも幻術使ってましたしね!
    00:25:27 レイニー ヨルノズクとか
    00:25:40 レイニー キリンリキとか
    00:25:50 こま オタチ… オオタチではなくオタチ・・・
    00:25:50 クーウィ シビシラス
    00:26:01 門森 輝 トドグラー
    00:26:02 小樽ミオ ヨルノズクの長老の冒険譚に耳を傾ける森のポケモンたち……
    00:26:15 スズメ オニゴーリ?
    00:26:31 ラクダ ナットレイ?
    00:26:56 あつあつおでん カモネギ
    00:26:35 きとかげ ユキメノコさんに比べると() >オニゴーリ
    00:28:44 きとかげ ユキワラシとユキメノコはよくあるのに、オニゴーリ全然見ない気が。
    00:29:24 レイニー オニゴーリには昔は体があって……という電波を受信
    00:29:53 No.017 なんかオニゴーリって個人的になまはげっぽいポジション
    00:30:15 No.017 あんな暑い地方になぜかいるし 来訪神なんじゃないかな
    00:30:15 巳佑 わりぃこはいねぇがー
    00:31:08 No.017 深夜にチャットしてる 悪い子にはナマハゲ(ロトムかポリゴンZあたり)がくるんだよおお
    00:32:39 No.017 あと地縛霊的な感じで縛られてるポケモンがずっと主人を待ってるっていうのはありがちだけど書いてみたいですね 実は駆け落ちした花魁と男の伝説が残ってるけど相手がポケモンでした的な あるいは前世がポケモンでもいい
    00:35:22 No.017 でも実はそのポケモンベトベトンでした 子孫はベトミである(いいえ
    00:35:40 クーウィ なんて残酷な現実……!
    00:35:42 はる○ 来世では一緒になろうとか言っといて覚えてないみたいなの良いですね。とり殺されてほしいですね。
    00:36:12 こま 人間として普通に暮らしてたけど、ある時、自身がポケモンであることを知らされる、みたいなー
    00:37:45 No.017 ビーダルバカにした女子高生が ビーダルの逆襲に遭い化かされる話とか イケメンに豪邸に案内されるんだけど 目覚めると川の真ん中にあるビーダルの巣なんだよ
    00:39:10 きとかげ 目覚めるとビーダルの愛の巣に空目(
    00:40:44 No.017 あと オオスバメの羽で作った弓矢を使って 弓の大会に出るはずだった若者が事故死して、数百年後に主人公がそれで大会に出る話とか
    00:42:10 巳佑 子供に言い聞かせる為に創り上げた物語によって、 その場所に生まれ、囚われているポケモンとか
    00:43:11 No.017 ムチュールって座敷童っぽいよね
    00:43:25 きとかげ ユキワラシも忘れないでください >座敷わらし
    00:43:34 巳佑 個人的にはクルマユの方が(
    00:43:55 No.017 しかし一番座敷にいそうなのはムチュール
    00:44:02 砂糖水 じゃあネタもらってもいいですか? >ラクダさん
    00:44:23 巳佑 チューされると幸福がくるよ! 的な感じですか?
    00:44:31 No.017 イイネ
    00:44:49 巳佑 でもチューのしずぎで やがてオトナを覚えて ルージュラになっちゃって その家が没落するとか
    00:45:54 久方 かわらずのいしもそなえよう
    00:46:27 No.017 きっと 先祖に言われてたけれどサボったんだよ
    00:46:44 砂糖水 とりあえずポケモン何にしようかなー♪
    00:47:57 リング 私はもうランドロスの構想があったりする

    00:48:00 No.017 きんのたま 埋蔵金伝説
    00:48:07 No.017 ごめん なんでもない
    00:48:11 巳佑 おじさんの(
    00:48:18 ラクダ 埋蔵金のたま伝説ww
    00:48:26 あつあつおでん しょうねんの
    00:48:48 巳佑 なんたって おじさん の 伝説 だから ね !
    00:48:54 門森 輝 側には男性の遺骨が
    00:49:07 風間深織 黄金伝説だわ……
    00:49:38 リング なんてったって、神様のきんのたまだからね
    00:50:13 レイニー こうですか わかりません><
    00:50:21 No.017 あれだろ 神社にそそりたつ大樹 その両脇に埋まった大きなきんのたま
    00:52:19 No.017 その神社ではフンドシに2つきんのたまをぶら下げて 石段を駆け下りる儀式が
    00:52:30 No.017 集団で
    00:52:31 レイニー wwwwwwwwwwww
    00:52:38 リング なにそれこわい
    00:52:44 風間深織 こわい
    00:52:48 巳佑 わっしょい! わっしょい!
    00:52:52 久方 なにこのくうかんこわい
    00:53:04 クーウィ ゴールテープを両脇で支えるカイリキー  ……うん、止めよう(汗
    00:53:11 風間深織 久方さん、このチャットこわいよぉ
    00:53:12 あつあつおでん なんだ、ただのへんたいか
    00:53:12 砂糖水 こわい…ひわい…
    00:53:15 レイニー 女人禁制ですね わかります
    00:53:19 きとかげ 幸男みたいなもんか
    00:53:22 こま ひわい・・・ひわい・・・
    00:53:55 はる○ だんじり祭りみたいな…。
    00:54:43 No.017 ツッキー「やりません。絶対にやりません」  オリベ「研究の為だ。やれ」
    00:54:59 巳佑 こうして犠牲に(
    01:01:33 レイニー ????「ワタクシ だけが きんのたまを 自由に できれば いいのです!」
    01:01:42 久方 wwwwwwwww
    01:01:45 砂糖水 レイニーさんwwwwww
    01:01:50 ラクダ おじさん!おじさん!!www
    01:01:50 きとかげ wwwwwwww
    01:01:52 巳佑 ちょ(笑)
    01:02:01 No.017 ????→レイニー
    01:02:10 巳佑 (笑)
    01:02:13 ラクダ レイニーさんだったかwwww
    01:02:17 レイニー ちょwwwwwwwww
    01:02:18 風間深織 えっ   えっ
    01:02:40 No.017 だって四文字だし
    01:02:47 久方 (結論)レイニーさんは神
    01:03:18 ラクダ これからはきんの神様とお呼びします
    01:03:33 砂糖水 きんの神様www
    01:03:42 巳佑 \レイニーさん!/\金の神様!/\レイニーさん!/
    01:03:45 きとかげ きんの神様w
    01:04:05 砂糖水 マサポケなは神様がいらっしゃったのですね
    01:04:15 砂糖水 マサポケには
    01:04:25 風間深織 レイニーさん伝説
    01:04:36 レイニー マサポケには神が多すぎる
    01:05:01 No.017 マサポケ影の支配者がポケスコベストを読んで 「最後のに全部もってかれたwwww」って言ってたからレイニーさんは神
    01:05:21 No.017 レイニー黄金伝説
    01:05:26 きとかげ ww
    01:05:26 はる○ レイニーさん伝説 きんのたまの軌跡
    01:07:01 レイニー 私が神です(やめなよ
    01:07:28 巳佑 やめなくていいよ(  > レイニーさん
    01:07:33 No.017 キャーレイニー様−!
    01:07:40 風間深織 キャー
    01:07:41 きとかげ ⌒◎(賽銭
    01:07:50 ラクダ きんの神様ーー! キャー!
    01:08:02 巳佑 きんの神様ー! きんの神様ー!
    01:08:03 No.017 ⌒◎ チャリーン
    01:08:04 レイニー 賽銭は きんのたまですね わかります
    01:08:20 久方 ⌒○
    01:08:22 きとかげ なに……! ⌒○(きんのたま
    01:08:28 巳佑 一回のお賽銭が5000円(笑)
    01:08:42 砂糖水 レイニーさんェ…
    01:08:53 No.017 ここが種のない男にご利益のある きんたま神の社か…
    01:09:05 風間深織 ど……どうしようきんのたまショップに売ってないよぉ(オロオロ
    01:09:07 リング つ 黒い鉄球 ===●
    01:09:21 ラクダ なにかちがうwwww
    01:09:27 イサリ UGM!! UGM!!
    01:09:34 レイニー やめなよ >リングさん
    01:09:36 max 鬼は外
    01:09:51 巳佑 福は内
    01:10:01 風間深織 お賽銭の代わりに豆入れとく
    01:10:08 きとかげ お賽銭一万円……!
    01:10:20 ラクダ じゃあ私ビー玉で……
    01:10:37 レイニー うおー! 賽銭箱に鳩が、鳩がー!!
    01:10:50 No.017 ぴじょんぴょん!
    01:10:53 巳佑 なにがあったんですか(笑)
    01:11:20 砂糖水 賽銭箱に鳩w
    01:11:20 風間深織 あっあっ鳩がいっぱいΣ
    01:11:35 レイニー 賽銭箱に豆入れられたため、ぴじょんぴょん襲来
    01:12:17 風間深織 【速報】神社の主がぴじょんぴょんになりました
    01:13:03 レイニー 【速報】きんたま神の社、ぴじょんぴょんにより制圧
    01:13:24 No.017 ぴじょんぴょん!(嘴にきんのたまを掲げながら
    01:13:38 クーウィ また一つ、勢力がぴじょんぴょんに(ry


      [No.2641] とくぼうが…… 投稿者:閲覧C   投稿日:2012/09/23(Sun) 02:17:02     115clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    やぁ、久しぶりだね。
    覚えてる? 僕のこと。
    ……なに? 覚えてないの? 
    あ、そう……。う、うぅむ……。
    昔一緒によく遊んだんだけどな……本当に覚えてない?
    …………。
    ま、まぁいいや、また、会いに来るよ。
    それまでに何とか思い出してくれたらいいなーとか……い、いや、なんでもないよ!
    じゃ、じゃあね……。


    こんにちは。
    また会ったね。
    今度は覚えててくれた? 
    ……ん? 何も覚えてないの? 三日前にも来た、僕だよ、僕。
    え? 何のことだかさっぱりわからない?
    うーん……もしかしてキミ、僕のことからかってる?
    そんなつもりはない、知らないものは知らないって?
    ……ごめん、人違いだったかもしれない。
    間違えて話しかけちゃってごめんなさい!
    そ、そうだ……。
    き、キミによく似た人にあったら、こう伝えておいてほしいんだけど……。
    僕が会いたがってた、って伝えておいてほしいんだ……頼まれてくれるかな……?
    うん、ありがとう。じゃあ、よろしくね。


    あ、やっと見つけた。
    もう、探したんだよ〜?
    昨日はキミにそっくりな人にあってさー。
    ん? なんだって? 僕たちは初対面だって……?
    あ、あれ? また人違い……?
    こ、この辺はキミの種族が多いのかな……。
    い、いや、なんでもないよ。
    あ、そ、そうだ。キミに似てる誰かに会わなかったかい?
    ……会ってない? そう、うーん……。
    あ、なんでもないよ、勝手にしゃべっててごめんなさい。
    で、では、僕はこれで……。


    『ふーむ……このポケモンはとくこうが高いのか……よし、じゃあ、守りを固めよう!』
              
                     『今だ……ドわすれ!』



    ね、ねぇ、あのさ……僕とキミ、って……前に会ったこと、あるかなぁ……?
    あ、やっぱりない……?
    うーん……最近似たひとによく出会うなぁ……。



                  ”とくぼうが ぐーんと あがった!”



    ――――――――――――――――――――――
    深夜なテンションで3、40分ほどで速攻で作らせていただきました。
    誰が誰に話しかけているのかはご自分の好きな子を当てはめていただけるとよいかと思います。
    『』で囲まれたところは話しかけられている子のトレーナーさんです。
    話しかけている子は……野生の子でしょうか、それとも、別のトレーナーの子でしょうか。
    はたまた、ポケモンではないのかもしれませんね。
    ドわすれを使うと何を忘れるのでしょうか。
    もしかしたら、そんな大事なことも忘れてしまうかもしれませんね。

    [何をしてもいいですよ]


      [No.2640] ファントムガール 投稿者:神風紀成   投稿日:2012/09/22(Sat) 21:59:28     99clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    ふと、何かを思い出した時は必ずそれに関する何かが近付いて来ているのだという。
    まだ幼さを残した顔と、他人に接する口調が脳裏に蘇る。
    彼女は―― まだレディではなく、ガールだった。


    ――――――――――――――――――――
    魂。正確には霊魂。辞書で引けば『肉体とは別に精神的実体として存在すると考えられているもの』とある。その存在は宗教的価値観からも違っており、古代ギリシャ、キリスト教、果ては日本の仏道に至るまで様々な見解が成されている。
    そのどれに当てはまるのかは分からないが、自分の知る限り、魂とは生きとし生ける者全てが持つ命の源である。何故なら、肉体が死んでも魂はそのままさ迷っていることがあるからだ。
    本体が成仏しなければ、その人間は輪廻転生のルートに乗ったことにはならない。――と、この仕事に就く時に言われた。

    『後乗せサクサクのような気がするのは気のせいだろうか……』

    睡眠不足と疲労で、死神である自分が死者になりそうな上司の顔を思い浮かべ、モルテはため息をついた。
    黄昏が終わった時間。生きる者は皆家の中に入り、愛する者達と共に過ごす。外は灯りで照らされているものの、光の届かない場所には異形の物が住まう。それらは時に、無垢な彼らに襲い掛かり、恐怖と混乱に陥れる。
    彼らは、その異形の物を悪霊と呼んだ。そして、モルテも彼らから見ればその一つに過ぎない。
    だが少しだけ違うこと。それは、彼が俗世間で言う所の『死神』であることだった。簡単に説明すると、モルテはサラリーマンでいう『営業部』所属で、その上司はオフィスで書類に追われている……そんな感じだ。
    ただし仕事内容はそこらのサラリーマンよりずっと厳しい。身の危険に晒されることもあるため、どちらかといえばヤの付く自由業に近いかもしれない。
    例えば――

    『グルルルルル……』
    『まずいな。死んでから相当時間が経っている。自分が何であったかすら分からない状態だ』

    薄暗い路地。時折ホームレスが新聞紙を敷いて眠っている。そこでモルテは一つの悪霊と遭遇していた。元々は魂だったのが、ある出来事により自分が何故死んだのか分からず、そのままこの世界をさ迷い、ついには悪霊と化してしまった。
    一番ありがちなパターンだが、一番危険なパターンでもある。

    『落ち着け。お前はここにいてはならない。私が連れて行ってやるから、送りの泉に……』
    『ダマレ、ダマレ!オレハコンナトコロデクタバルニンゲンジャナイ……』

    最後の方は獣のような唸り声に掻き消され、意味が分からなかった。どうやら何か恨みを持って死んだらしい。しかしそんな人間がこんな所でさ迷っているものおかしな話だが。
    いつもなら説得して同意の上で連れて行く所だが、この状態になるまで放っておかれてはまともな会話はまず不可能だ。
    すまない、と心の中で詫びて持っていた鎌を振り上げる。

    『ギャアアアアッ!』

    シュウウ……と音を立てて禍々しいオーラが消える。白に変わった魂をそっと小瓶の中に仕舞い込む。これで一先ずは安心だ。緊張感が少し解けて、フッと肩の力が抜ける。

    『……』

    この仕事を始めてから、どれくらいの月日が経ったのだろう。もう数え切れないくらいの時間が流れ、数え切れないくらいの魂を送ってきた。何匹ものポケモンと知り合い、何匹ものポケモンを看取ってきた。
    いつもそうだ。自分は死ぬことができない。相手が先に死んでいく――

    (疲れた……)

    路地の壁に背を預ける。一つの大きな目が、空を映す。星は見えない。
    ふと気配を感じて路地の出口を見れば、不思議な光景が映った。
    まず最初に目に映ったのは五匹のカゲボウズ。それぞれ違った表情をしているが、楽しそうだ。ケタケタと笑いながら誰かの後を付いて行く。
    続いて現れたのはムウマ。友達なのか、ジュペッタと楽しそうにおしゃべりをしている。一方のジュペッタも幸せそうな顔をしていた。
    その後にも数え切れないくらいのゴーストポケモンがぞろぞろと列を成していく。まるでパレードのようだ。

    『これは……』

    体に力が戻る。鎌を握り締めて体を起こす。胸が高鳴る。指先に血が巡り出す。
    その行列は住宅街や店が立ち並ぶ大通りには行かずに、ただひたすら広場の方へと進んでいく。昼間はベンチに腰掛けて談笑するカップルや夫婦で穏やかな雰囲気が保たれているが、今は夜。灯りに囲まれた丸い円状の広場は、どことなく不気味な印象を与えてくる。
    一緒にいるゴーストポケモンに邪魔されて、一番前の人物が見えない。ただ、柔らかい風に乗ってほんのり甘い香りが漂ってくることに気付いた。
    不意に、彼らが止まった。ぶつかりそうになって慌ててこちらも立ち止まる。
    何十もの目がこちらを見ていた。一瞬怯んだが、敵意を持っている様子はない。風に押し出され、一つの人影が前に出た。
    目を疑う。

    「……何の用?」

    セミロングの髪が夜風に揺れる。香りはあそこから漂っているらしい。少し物鬱げな表情は、とても少女と呼ばれる歳の子供とは思えない。とある花魁を思い出す。二百年近く前の話だが、ジョウト地方で知り合った花街一番の花魁。その美しさだけでなく、全身から漂う色香は多くの男性を魅了し、骨抜きにした。
    そして彼女は『視える者』であった。だから知り合うことができた。
    美しい着物と簪に身を包み、夜でもそこだけ光があるように見えた。モルテも、魅入られた一匹であった。

    『獣に見初められたのは初めてだよ』

    気だるそうに足を伸ばして煙管を吹かす姿は、情事の後を思わせた。当時から死神として仕事をしていたモルテは、時折仕事の合間に彼女に会いに行くようになった。お金の代わりに、自分の仕事の話を持って。
    その彼女も、とある男に付き纏われて精神を病み、最期は自ら命を絶った。
    ――あの時のことを、今でも忘れない。忘れるはずがない。
    彼女の魂を回収したのは、自分なのだから。
    手首を切って変わり果てた姿になった肉体の側に浮いていた、ちっぽけな魂。男の存在に震えながらも、まだ美しさは保っていた。
    自分が行くと、運命を分かっているかのように擦り寄ってきた。そのまま汚される前に回収し、転生させた。
    まさか……。
    少しの期待と、幾許かの不安が入り混じった声で、その名を呼ぶ。

    『コウ……?』
    「?」

    首を傾げて、そのまま立ち止まっている。秋の風が、一人と一匹の間を吹きぬけていく。口を開いたのは、彼女の側にいたカゲボウズだった。

    『おいカオリ、キャンディーくれ』
    「ほら」

    空気を読むどころか、読もうとも思わない相手にモルテは少しカチンと来た。だが彼女は別に気にしていないらしい。その振る舞いに、自分がその瞳に映されていないことを痛感する。
    何故こんなにも気になるのか。彼女に雰囲気が似ているから?それもあるけど、もっと別の明確な理由がある気がする。
    数個のキャンディーを口の中に押し込んだところで、再びその瞳が自分を映す。

    「見えてるんだろ」
    『ああ……』
    「驚かないんだね。まあ当たり前っちゃあそうだけど」

    ゴーストタイプがゴーストポケモンにビビるとか興ざめだよね、と独り言のように呟く。月明かりに照らされて、白い肌が輝いていた。まるで蛍石のようで思わず見とれる。
    コウではなかった。だがその名前の中に、しっかりとその文字は刻まれている。

    『カオリ』
    「そうだよ。私はカオリ。香るに織物の織で、カオリ」


    カオリも『視える者』だという。ただし少し違うのは、視えるだけでなく、その視える相手に懐かれるということだった。ボールには入れないし、ましてゲットするつもりもない。だが彼らは自ら彼女の後に付いて行く。月明かりに照らされた彼らの影は、奇妙な形をしていた。実体があるのは一つだけ。だがその影にくっついて、何か別の物達の影が揺らいでいる。
    よほど月明かりや街灯がきつくないと気付かないが、人間よりもそういうことに敏感なポケモン―― 特に獣系のポケモンにはよく吠えられるという。
    直感的に怯えているのだろう。そう。自分を見てはぐれ魂が喚くように。

    「中には襲ってくる奴もいるけど、そういうのは皆彼らが何とかしてくれるんだ」

    彼らにとってはよほど居心地のいい場所らしく、しきりに喋っている。時折彼女に話しかける者もいる。驚いたことに、彼女も彼らの言葉が理解できるらしい。
    テレパシーのような物だと、彼女は説明した。頭の中に声が直接響いてくるのだと言う。

    「学校では一人だよ。あ、これでも私高一。実年齢よりも上に見られることが多いけど」
    「カゲボウズが五匹もいるのには理由があってさ。彼らは負の感情を好んで食べるから、私の生活は絶好の餌場みたいだ」
    「別に最初から視えていたわけでも、ましてや話ができたわけでもない」

    左手親指の付け根。目を凝らして見ないと分からないが、確かに一本の線が入っている。

    「小学生の時に、彫刻刀でザクッとやっちゃったんだ。血がボタボタ落ちて、もう少しで手術するところだったよ。
    今思えば、あれがきっかけだったんだ」

    その『血』を流したことで、彼らが見えるようになった。嘘のような本当の話。家の頭領である祖父にそっと話を聞いたところ、他言無用を前提にこんな話をしてくれた。
    それは、火宮という家の血が出来た時の話。

    昔々、とある村に忌み子が生まれた。その子は同じ村で大火傷を負って蔑まされていた女と一緒に、村から出された。
    その女は子供を捨てることなく、むしろ同情を感じて大切に育てた。村から少し離れた川近くの水車小屋で。
    子供はすくすくと育ち、美しい少女へと成長した。
    ある時、少女は川の近くに大怪我を負った若い男が倒れているのを見つける。体には矢が刺さり、あちこちから出血していた。
    親である女を呼び、水車小屋に連れて行き、山から薬草を持って来て看病した。やがて男は意識を取り戻し、多少の会話が出来るくらいまで回復した。
    男はここから遠く離れた街の方から来たらしい。この怪我は戦争で出来たものだと説明した。この家と近くの川、そして山にしか行ったことのない二人は、男の話を面白いと思った。
    もっと話をしたいということで、男はしばらくそこで生活することとなった。
    ところがある日、川の方へ水浴びをしに行った少女が夜になっても帰ってこない。女と共に探しに行った男は、川原で裸で震えている少女を見つける。
    見れば彼女の肌には殴られた跡があった。それだけで全てを察した男は、震える彼女を小屋に送り届けた後、近くの村へと向かった。
    そして―― そこにいた男を皆殺しにした。
    その男は人間ではなかった。生まれながらにして霊獣の血を引く人間だった。普通の人間には無い能力を一国の王に利用され、兵器にされていたのだ。
    男は水車小屋から出て行こうとするが、少女がそれを止めた。その夜二人は交わり、月が満ちて一人の子供が生まれた。
    その子供が作ったのが、火宮家の原型となった一族。

    「私はその末裔なんだって。だから何って思うけど」

    そう言って冷たく笑う彼女の横顔は、香によく似ていた。
    もしかしたら、香もその一族の子孫だったのかもしれない。
    ということは、この少女も香の子孫に当たるのか。

    「寒いなあ」
    『家に帰らないのか』
    「帰ってもね」

    酷い面構えの叔母の顔が浮かぶ。今夜は何をしてくることやら。首を絞めるか、毒を盛るか、ならず者をけしかけてくるか……。
    それでも屈しない、あざ笑う顔を見て、ますます彼女は怒り狂うだろう。
    それでいいのだ。

    『このまま朝までいるつもりか』
    「うん」
    『風邪を引くぞ』
    「シャンデラがいるから」

    独特の炎が差し出される。それは不思議なくらい温かく、寒さを遮断していた。

    「……ねえ」
    『何だ』
    「ハグしていい?」

    驚いたのはモルテだけではなかった。カゲボウズが喚いている。不満げな顔でカオリはモルテを見た。

    「うん、大体予想はしてた」
    『いや…… 構わないが』

    両腕が体に回る。心臓の音が聞こえてくる。生きている人間の証拠だ。しばらく振りに感じるその温もりに、モルテはしばし硬直していた。


    ――――――――――――――――――
    『カミヤ カオリ』

    誕生日:12月24日 山羊座
    身長:157センチ(高一) 164センチ(レディ・ファントム時)
    体重:54キロ        60キロ
    在住:不明
    主な使用ポケモン:特になし(手持ちとしてはいない)
    性格:いじっぱり
    特記事項:上の名前で呼ばれると激高する。下の名前もあまり良い反応を返さない。ミドリは後輩。

    いつのまにか レギュラーに なっていた。
    18さいで レディ・ファントムと なる。 つうしょう レディ。
    ちなみに なづけおやは ねいろさん。 ファントム・レディと よぶあんも あったが ぜんしゃが きれいなので そうなった。
    しらなくて いいことを しっていたり する。

    ひにくやで あつかいづらい。 でも かのじょの はなしが いちばん かきやすい。
    ついでに マダムと くませると なんでも アリになる。 カクライさん とは けんえんの なか。

    ―――――――――――――――――
    リメイクその2。カオリのデビュー作。多分。


      [No.2639] チャット会は20:00予定です。フライング可。 投稿者:No.017   投稿日:2012/09/22(Sat) 12:30:09     78clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    表題の通りです。
    チャット会は20:00予定です。フライング可。
    http://masapoke.chatx.whocares.jp/


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