マサラのポケモン図書館 カフェラウンジ
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  •   [No.3676] Re: あるいはもう一つの見解 投稿者:久方小風夜   投稿日:2015/04/03(Fri) 23:31:20     57clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    > http://masapoke.sakura.ne.jp/rensai/wforum.cgi?no=1235&reno=1 ..... de=msgview
    >
    > 案件管理局がこの件に関心を抱いたようです。
    > (訳:書いてみました。)

    久方さんは管理局の監視下に置かれたようです。
    (訳:ごちそうさまです!!!)


      [No.3675] あるいはもう一つの見解 投稿者:   《URL》   投稿日:2015/04/03(Fri) 21:19:48     53clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    http://masapoke.sakura.ne.jp/rensai/wforum.cgi?no=1235&reno=1 ..... de=msgview

    案件管理局がこの件に関心を抱いたようです。
    (訳:書いてみました。)


      [No.3674] Re: 存在しなかった町 投稿者:久方小風夜   《URL》   投稿日:2015/04/02(Thu) 21:48:12     78clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    感想ありがとうございます!

    > このお話の何がいいかって、いろんな解釈ができることだと思うんですよ。
    >
    > 1:女の子が子供特有のイマジナリーフレンド的なものを見ているだけ
    > 2:女の子は大半の人が見えない、けれど実在する何かを見ることができる
    > 3:実はもっと大がかりな仕掛けがされている
    >
    > パッと思いつくだけでもこれだけ挙げられます。こういう解釈の委ねられているお話は大好きです。
    > 全体としてあたたかな雰囲気なのに、どこかそわそわ/ぞわぞわする余韻の残り方が最高に素敵なのです。
    実は前から書いてみたかった概念みたいなものがありまして、それを今回ちょこっと使ってみた感じです。まあ今回はエッセンス的な感じなので、本当のところは……ふふふ(・ω・)
    概念的なものはまたどっかの機会でちゃんと書ければいいなあと思っております。
    話の雰囲気としてはごはさんの影響を多分に受けていると言わざるを得ない(

    > うちもこのネタを使って何か一つ書いてみたいと思います!(←
    ナイフとフォーク装備して超待ってますね!!!(←←

    タイトル提供と感想、どちらも本当にありがとうございました!!


      [No.3673] Re: 存在しなかった町 投稿者:   《URL》   投稿日:2015/04/02(Thu) 20:10:25     78clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    (*'ω'*)<電車の中で一気に読みましたー! すごく面白かったです……!

    このお話の何がいいかって、いろんな解釈ができることだと思うんですよ。

    1:女の子が子供特有のイマジナリーフレンド的なものを見ているだけ
    2:女の子は大半の人が見えない、けれど実在する何かを見ることができる
    3:実はもっと大がかりな仕掛けがされている

    パッと思いつくだけでもこれだけ挙げられます。こういう解釈の委ねられているお話は大好きです。
    全体としてあたたかな雰囲気なのに、どこかそわそわ/ぞわぞわする余韻の残り方が最高に素敵なのです。

    面白いお話を読ませていただいて、ホントにありがとうございました!
    うちもこのネタを使って何か一つ書いてみたいと思います!(←


      [No.3672] Weather Report 投稿者:久方小風夜   《URL》   投稿日:2015/04/02(Thu) 19:08:19     124clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:#タイトルをもらってどんな話にするか考える】 【とける


     今日も1日、じとじととしたお天気でしょう、とアナウンサーが言った。

     ここ数日、ずっと雨が続いている。外に出たくないけれども、あいにく冷蔵庫の中は空だ。そろそろ買い物に行かなければ、天候が回復するより前に僕が干上がってしまう。
     気が向かないけれども、近くのスーパーまで行くこととしよう。
     僕が立ち上がると、出かける気配を察知したのか、ポワルンが寄ってきた。連日雨なので、雫型になっている。
     ビニール傘を手に、僕は外に出た。


     数日部屋に引きこもることを考え、少し多めに食料を買い込んだ。
     半透明のビニール袋を片手に人通りの少ない細い道を歩いていると、ポワルンが何かに気が付き、僕の背後に隠れてしまった。

     どうしたんだろう、と思って前を見てみると、見通しの悪い交差点のカーブミラーの下に、小さな女の子が立っていた。
     青いレインコートを着た、小学生くらいの子だ。その姿に気がついて、僕はあ、と小さく声を上げた。

     僕の声に気がついたのか、女の子がこっちを向いた。

    「ねえ、私のポケモン、知らない?」

     無視無視、関わらない。そう思って通り過ぎようとしたら、女の子は僕の影に隠れていたポワルンを見つけて声を上げた。

    「この子かわいい! 雨みたい!」

     そう言って、女の子はポワルンに抱きつこうとした。ポワルンは怯えて飛びまわっている。
     やれやれしょうがないな、と僕はため息交じりに女の子に話しかけた。

    「あのさ、この子、人見知りなんだ。あんまり構わないでやってもらえるかな」

     女の子ははっとした顔をして、ごめんなさい、と謝ってきた。僕が胸に抱くと、ポワルンはほっとした様子を見せた。
     それじゃあ、とその場を去ろうとすると、お兄ちゃん、と女の子が泣きそうな声で言ってきた。

    「触らないから、また会いにきてくれない?」

     空を見上げた。雨はまだまだ止みそうにない。
     僕はまたため息をついて、いいよ、言った。女の子は嬉しそうに声を上げた。


     女の子の姿が、雨煙に消えた。
     僕は腕の中のポワルンを撫でで、怖い思いさせてごめんね、と言った。

     ちらと姿を見た時から、こちらの世界の子じゃないとわかっていた。
     無視して関わらないのが1番なんだけど、ポワルンが捕まったんじゃあしょうがない。

     さて、と。これからどうするかね。


     インターネットの検索サイトの予報は、今日も雨だった。

    「路地の交差点、ですか? あの狭くて見通し悪いところですよね?」

     次の日、研究室の後輩に、例の子に会った交差点で事故か何かあったことを知らないか聞いてみた。後輩はしばらく考えた後、そういえば、と白いノートパソコンを開いた。

    「結構前に、あの辺で事故があった気がしますねえ。新聞で見たような……えーっと……確か次の日にあのレポートの〆切だったから……あった、これだ」

     後輩はニュースサイトのバックナンバーを開き、目的の記事を表示した。よくまあそんなことで日付を覚えていたてるもんだ。
     雨の日の見通しの悪い交差点で、8歳の女の子がはねられて死亡。女の子は行方がわからなくなっていた自分のポケモンを探していた……そんな内容だ。
     事故現場が大学のすぐ近くだから印象に残ってたんですよねー、と後輩は言った。

    「あ、先輩、何か面白い話のネタですか? 教えてくださいよ」
    「やだよ。面白くもないし」

     雨の日。ポケモン。僕は腰のボールに入れたポワルンを見た。


     携帯ラジオの天気予報は、今日も1日ぐずついたお天気でしょう、だった。
     空模様はぐずついた、どころではなく、正直外に出るのも嫌になるくらいの土砂降りだった。

     例の交差点に行くと、青いレインコートを着た女の子がガードミラーの下に立っていた。
     お兄ちゃん、来てくれたんだ! と嬉しそうにはしゃいでいるその子に、僕はしゃがんで目線を合わせてから尋ねた。

    「君がここにいるのは、雨の日だけかな?」

     女の子は僕の言葉の意味に気がついて、悲しそうな顔になった。そう、雨の日だけ、と小さな声でいい、うつむいた。

    「いなくなっちゃったの、いーちゃん。わたしがちょっと目を離したすきに、いなくなっちゃったの。私ずっと探してて、でも見つからなくって……」

     女の子の声はどんどん涙交じりになっていく。
     ねえ、と女の子は僕の袖をつかむように手を動かして、言った。

    「いーちゃんに会いたい。お願いお兄ちゃん、いーちゃんを探して」

     そう言い残して、女の子はまた消えてしまった。
     何かわかった? とボールの中のポワルンに聞くと、ポワルンは女の子がいた辺りを見てうなずいた。


     ポワルンは雫型を示していた。

     僕は途中にある小さな花屋で切り花を数本買い、例の交差点へ向かった。
     交差点では今日も、女の子が待っていた。ポワルンがさっと、僕の後ろに隠れた。

    「お兄ちゃん! いーちゃん、見つかった?」

     一応ね、と僕は答えた。女の子は飛び上がって喜んだ。
     どこ? どこ? ときょろきょろする女の子にちょっと待って、と声をかけて、僕は後ろに引っ込んだポワルンを呼んだ。ポワルンはまだちょっと怯えた様子で、怖々と前へ出てきた。

    「しずくくん、『にほんばれ』」

     僕がポワルンに命じると、雫型のポワルンの姿が、赤い太陽に変わる。
     ポワルンは自分の周りの雨を止ませ、女の子のすぐ近くの、畳半畳ぶんくらいのスペースだけ雨を止ませ、日差しを強くした。

     雨が止み、水が消えた場所に、水色のポケモンが現れた。
     首周りを覆うひれと、魚のような尻尾。
     1匹のシャワーズが、女の子のすぐ隣に座り込んでいた。

     その首元に色褪せた赤いリボンが巻きついていることに気がついた女の子が、震える声で、いーちゃん? と声をかけた。シャワーズは、きゅう、と弱々しく声を上げた。
     いーちゃん! と叫んで、女の子はシャワーズを抱きしめた。

     元イーブイだったシャワーズは、ずっと女の子のそばにいた。おそらくあの日、事故に会ったその時から、今までずっと。
     でも、見えなかった。雨に溶けてしまったからだ。
     雨の日しかいられない女の子には、どうしても見えなかったんだ。

    「いーちゃん、ごめんね……ずっと、そばにいてくれたのに……気付かなくって、ごめんね……」

     シャワーズはきゅう、きゅうと、弱々しいながらも嬉しそうな声を上げた。
     女の子は僕の方を向いて、お兄ちゃんありがとう、と言うと、とても穏やかな表情で、泡のように消えてしまった。
     もう、ここに現れることはないだろう。僕は局地的な晴天の中にいるシャワーズに声をかけた。

    「君は、どうする? 僕と一緒に来る?」

     僕がそう尋ねると、シャワーズは首を横に振った。
     痩せて弱ったシャワーズは、よろよろと立ち上がると、ポワルンが作り出した晴れから飛び出し、雨の中に消えてしまった。


     僕はカーブミラーの足元に、持ってきた花を置いた。
     しばらく手を合わせてから、イヤホンを耳に入れた。空模様はこれから回復する見込みです、という女性キャスターの声が聞こえた。
     携帯ラジオからはバードランド、だったかな。あまり僕の気分にはそぐわない、軽快なジャズが流れていた。


      [No.3151] 小説30「ホーリー・ランプシェード」と記事116「悪魔の光」 投稿者:ヒトモシ「おまえ も蝋人形にしてやろうか!」   投稿日:2013/12/04(Wed) 05:46:10     91clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    皆さんおはようございます。

    プレゼンというわけではありませんが、出来れば、是非ともお願いしたいことがありますので投稿させていただきます。

    この二つはセットになっており、内容がお互いに関連づいています。
    どちらかだけでも支障はありませんし、どちらを先に読んでも問題ございません。
    ですが、読む順番によって捉え方が異なると思います。

    絶望感に浸りたい方は小説30「ホーリー・ランプシェード」を先に、
    救いを求める方は記事116「悪魔の光」を先に読むと
    よりお楽しみいただけると思います。

    取り急ぎ、お伝えさせていただきました。


      [No.3150] 記事128 雷告鳥 投稿者:ここの   投稿日:2013/12/04(Wed) 02:45:09     106clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    128番の作者の、ここのです。
    作品の補足説明として書きこませていただきます。

    文中に登場する、「ホロン」や「δ種」は私の造語ではなく、2005年頃に登場した、公式の単語です。
    まぼろしの森を抜けた先には、ホロンという土地があり、特殊な磁場によってポケモン元来のタイプが変化している、というものです。(http://wiki.livedoor.jp/jester_the_pcg/d/%A6%C4-%A5%C7%A5%EB%A5%BF%BC%EF
    雷属性のピジョットも実在しています。(http://www.google.co.jp/imgres?sa=X&hl=ja&rlz=1T4SNJB_ja_ ..... &ty=98)

    元ネタがかなりマイナーなところだったので、補足させていただきました。
    それでは失礼します。


      [No.3149] クロと二次創作 投稿者:Skar198   投稿日:2013/12/04(Wed) 01:23:02     103clap [■この記事に拍手する] [Tweet]
    タグ:鳥居の向こう

    クロの作者のSkar198です。
    膨大なページ数になってしまいましてすみません。
    読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。

    今はわりと落ち着いているのですが一時期、ミクにすごいはまってまして、この記事に飛びつきました。

    元ネタが
    盗まれた才能 http://masapoke.sakura.ne.jp/stocon/kiji13.html
    空中稲荷 http://masapoke.sakura.ne.jp/stocon/kiji44.html
    である事は以前もお話した通りです。

    最初、盗まれた才能中の投稿者名はib197だったのですが、
    小説に合わせてNo.017さんが変更してくださっています。

    実はもう1つリンク、というか仕掛けがありまして
    小説04予言 http://masapoke.sakura.ne.jp/stocon/novel04.html
    の最後にブラッキーが喋るシーンをクロが喋るという事にかけて、予言は予告編だったんだ効果を狙っていたりします。
    (もちろんこのブラッキーとクロは別のブラッキーです)

    クロの第一テーマは「創作」「二次創作」でしょうか。
    ここにいらっしゃる皆さんはポケモンが好き、というのの他に何かしらの素敵な作品に出会って、こんなのが作りたいって始められた方が多いと思うのです。
    大好きな作品があって、それにリアルで培われた価値観が加わって、そこが今の自分の作品に繋がっていて。
    そんな部分が書きたかったところの一つです。

    そして第二のテーマが「報われない想い」です。
    こいうのって、案外一番伝えたい相手には伝わらないよね、みたいな皮肉みたいのを書きたかった。
    報われないながらも、日常が続いていくし、創り続けてもいく。そういう所を表現したかった。
    でもそれが思わぬ誰かを救っていたり、実は100%とはいかなくても、ほんのちょっとは伝わってたり。

    うまくまとまらないけど、
    そういう創る事に対する甘いところ苦いところのような所が伝われば幸いです。
    純粋な読者さんへというよりは創作、二次創作をしている方に向けた作品かも知れません。


      [No.2641] とくぼうが…… 投稿者:閲覧C   投稿日:2012/09/23(Sun) 02:17:02     115clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    やぁ、久しぶりだね。
    覚えてる? 僕のこと。
    ……なに? 覚えてないの? 
    あ、そう……。う、うぅむ……。
    昔一緒によく遊んだんだけどな……本当に覚えてない?
    …………。
    ま、まぁいいや、また、会いに来るよ。
    それまでに何とか思い出してくれたらいいなーとか……い、いや、なんでもないよ!
    じゃ、じゃあね……。


    こんにちは。
    また会ったね。
    今度は覚えててくれた? 
    ……ん? 何も覚えてないの? 三日前にも来た、僕だよ、僕。
    え? 何のことだかさっぱりわからない?
    うーん……もしかしてキミ、僕のことからかってる?
    そんなつもりはない、知らないものは知らないって?
    ……ごめん、人違いだったかもしれない。
    間違えて話しかけちゃってごめんなさい!
    そ、そうだ……。
    き、キミによく似た人にあったら、こう伝えておいてほしいんだけど……。
    僕が会いたがってた、って伝えておいてほしいんだ……頼まれてくれるかな……?
    うん、ありがとう。じゃあ、よろしくね。


    あ、やっと見つけた。
    もう、探したんだよ〜?
    昨日はキミにそっくりな人にあってさー。
    ん? なんだって? 僕たちは初対面だって……?
    あ、あれ? また人違い……?
    こ、この辺はキミの種族が多いのかな……。
    い、いや、なんでもないよ。
    あ、そ、そうだ。キミに似てる誰かに会わなかったかい?
    ……会ってない? そう、うーん……。
    あ、なんでもないよ、勝手にしゃべっててごめんなさい。
    で、では、僕はこれで……。


    『ふーむ……このポケモンはとくこうが高いのか……よし、じゃあ、守りを固めよう!』
              
                     『今だ……ドわすれ!』



    ね、ねぇ、あのさ……僕とキミ、って……前に会ったこと、あるかなぁ……?
    あ、やっぱりない……?
    うーん……最近似たひとによく出会うなぁ……。



                  ”とくぼうが ぐーんと あがった!”



    ――――――――――――――――――――――
    深夜なテンションで3、40分ほどで速攻で作らせていただきました。
    誰が誰に話しかけているのかはご自分の好きな子を当てはめていただけるとよいかと思います。
    『』で囲まれたところは話しかけられている子のトレーナーさんです。
    話しかけている子は……野生の子でしょうか、それとも、別のトレーナーの子でしょうか。
    はたまた、ポケモンではないのかもしれませんね。
    ドわすれを使うと何を忘れるのでしょうか。
    もしかしたら、そんな大事なことも忘れてしまうかもしれませんね。

    [何をしてもいいですよ]


      [No.2640] ファントムガール 投稿者:神風紀成   投稿日:2012/09/22(Sat) 21:59:28     99clap [■この記事に拍手する] [Tweet]


    ふと、何かを思い出した時は必ずそれに関する何かが近付いて来ているのだという。
    まだ幼さを残した顔と、他人に接する口調が脳裏に蘇る。
    彼女は―― まだレディではなく、ガールだった。


    ――――――――――――――――――――
    魂。正確には霊魂。辞書で引けば『肉体とは別に精神的実体として存在すると考えられているもの』とある。その存在は宗教的価値観からも違っており、古代ギリシャ、キリスト教、果ては日本の仏道に至るまで様々な見解が成されている。
    そのどれに当てはまるのかは分からないが、自分の知る限り、魂とは生きとし生ける者全てが持つ命の源である。何故なら、肉体が死んでも魂はそのままさ迷っていることがあるからだ。
    本体が成仏しなければ、その人間は輪廻転生のルートに乗ったことにはならない。――と、この仕事に就く時に言われた。

    『後乗せサクサクのような気がするのは気のせいだろうか……』

    睡眠不足と疲労で、死神である自分が死者になりそうな上司の顔を思い浮かべ、モルテはため息をついた。
    黄昏が終わった時間。生きる者は皆家の中に入り、愛する者達と共に過ごす。外は灯りで照らされているものの、光の届かない場所には異形の物が住まう。それらは時に、無垢な彼らに襲い掛かり、恐怖と混乱に陥れる。
    彼らは、その異形の物を悪霊と呼んだ。そして、モルテも彼らから見ればその一つに過ぎない。
    だが少しだけ違うこと。それは、彼が俗世間で言う所の『死神』であることだった。簡単に説明すると、モルテはサラリーマンでいう『営業部』所属で、その上司はオフィスで書類に追われている……そんな感じだ。
    ただし仕事内容はそこらのサラリーマンよりずっと厳しい。身の危険に晒されることもあるため、どちらかといえばヤの付く自由業に近いかもしれない。
    例えば――

    『グルルルルル……』
    『まずいな。死んでから相当時間が経っている。自分が何であったかすら分からない状態だ』

    薄暗い路地。時折ホームレスが新聞紙を敷いて眠っている。そこでモルテは一つの悪霊と遭遇していた。元々は魂だったのが、ある出来事により自分が何故死んだのか分からず、そのままこの世界をさ迷い、ついには悪霊と化してしまった。
    一番ありがちなパターンだが、一番危険なパターンでもある。

    『落ち着け。お前はここにいてはならない。私が連れて行ってやるから、送りの泉に……』
    『ダマレ、ダマレ!オレハコンナトコロデクタバルニンゲンジャナイ……』

    最後の方は獣のような唸り声に掻き消され、意味が分からなかった。どうやら何か恨みを持って死んだらしい。しかしそんな人間がこんな所でさ迷っているものおかしな話だが。
    いつもなら説得して同意の上で連れて行く所だが、この状態になるまで放っておかれてはまともな会話はまず不可能だ。
    すまない、と心の中で詫びて持っていた鎌を振り上げる。

    『ギャアアアアッ!』

    シュウウ……と音を立てて禍々しいオーラが消える。白に変わった魂をそっと小瓶の中に仕舞い込む。これで一先ずは安心だ。緊張感が少し解けて、フッと肩の力が抜ける。

    『……』

    この仕事を始めてから、どれくらいの月日が経ったのだろう。もう数え切れないくらいの時間が流れ、数え切れないくらいの魂を送ってきた。何匹ものポケモンと知り合い、何匹ものポケモンを看取ってきた。
    いつもそうだ。自分は死ぬことができない。相手が先に死んでいく――

    (疲れた……)

    路地の壁に背を預ける。一つの大きな目が、空を映す。星は見えない。
    ふと気配を感じて路地の出口を見れば、不思議な光景が映った。
    まず最初に目に映ったのは五匹のカゲボウズ。それぞれ違った表情をしているが、楽しそうだ。ケタケタと笑いながら誰かの後を付いて行く。
    続いて現れたのはムウマ。友達なのか、ジュペッタと楽しそうにおしゃべりをしている。一方のジュペッタも幸せそうな顔をしていた。
    その後にも数え切れないくらいのゴーストポケモンがぞろぞろと列を成していく。まるでパレードのようだ。

    『これは……』

    体に力が戻る。鎌を握り締めて体を起こす。胸が高鳴る。指先に血が巡り出す。
    その行列は住宅街や店が立ち並ぶ大通りには行かずに、ただひたすら広場の方へと進んでいく。昼間はベンチに腰掛けて談笑するカップルや夫婦で穏やかな雰囲気が保たれているが、今は夜。灯りに囲まれた丸い円状の広場は、どことなく不気味な印象を与えてくる。
    一緒にいるゴーストポケモンに邪魔されて、一番前の人物が見えない。ただ、柔らかい風に乗ってほんのり甘い香りが漂ってくることに気付いた。
    不意に、彼らが止まった。ぶつかりそうになって慌ててこちらも立ち止まる。
    何十もの目がこちらを見ていた。一瞬怯んだが、敵意を持っている様子はない。風に押し出され、一つの人影が前に出た。
    目を疑う。

    「……何の用?」

    セミロングの髪が夜風に揺れる。香りはあそこから漂っているらしい。少し物鬱げな表情は、とても少女と呼ばれる歳の子供とは思えない。とある花魁を思い出す。二百年近く前の話だが、ジョウト地方で知り合った花街一番の花魁。その美しさだけでなく、全身から漂う色香は多くの男性を魅了し、骨抜きにした。
    そして彼女は『視える者』であった。だから知り合うことができた。
    美しい着物と簪に身を包み、夜でもそこだけ光があるように見えた。モルテも、魅入られた一匹であった。

    『獣に見初められたのは初めてだよ』

    気だるそうに足を伸ばして煙管を吹かす姿は、情事の後を思わせた。当時から死神として仕事をしていたモルテは、時折仕事の合間に彼女に会いに行くようになった。お金の代わりに、自分の仕事の話を持って。
    その彼女も、とある男に付き纏われて精神を病み、最期は自ら命を絶った。
    ――あの時のことを、今でも忘れない。忘れるはずがない。
    彼女の魂を回収したのは、自分なのだから。
    手首を切って変わり果てた姿になった肉体の側に浮いていた、ちっぽけな魂。男の存在に震えながらも、まだ美しさは保っていた。
    自分が行くと、運命を分かっているかのように擦り寄ってきた。そのまま汚される前に回収し、転生させた。
    まさか……。
    少しの期待と、幾許かの不安が入り混じった声で、その名を呼ぶ。

    『コウ……?』
    「?」

    首を傾げて、そのまま立ち止まっている。秋の風が、一人と一匹の間を吹きぬけていく。口を開いたのは、彼女の側にいたカゲボウズだった。

    『おいカオリ、キャンディーくれ』
    「ほら」

    空気を読むどころか、読もうとも思わない相手にモルテは少しカチンと来た。だが彼女は別に気にしていないらしい。その振る舞いに、自分がその瞳に映されていないことを痛感する。
    何故こんなにも気になるのか。彼女に雰囲気が似ているから?それもあるけど、もっと別の明確な理由がある気がする。
    数個のキャンディーを口の中に押し込んだところで、再びその瞳が自分を映す。

    「見えてるんだろ」
    『ああ……』
    「驚かないんだね。まあ当たり前っちゃあそうだけど」

    ゴーストタイプがゴーストポケモンにビビるとか興ざめだよね、と独り言のように呟く。月明かりに照らされて、白い肌が輝いていた。まるで蛍石のようで思わず見とれる。
    コウではなかった。だがその名前の中に、しっかりとその文字は刻まれている。

    『カオリ』
    「そうだよ。私はカオリ。香るに織物の織で、カオリ」


    カオリも『視える者』だという。ただし少し違うのは、視えるだけでなく、その視える相手に懐かれるということだった。ボールには入れないし、ましてゲットするつもりもない。だが彼らは自ら彼女の後に付いて行く。月明かりに照らされた彼らの影は、奇妙な形をしていた。実体があるのは一つだけ。だがその影にくっついて、何か別の物達の影が揺らいでいる。
    よほど月明かりや街灯がきつくないと気付かないが、人間よりもそういうことに敏感なポケモン―― 特に獣系のポケモンにはよく吠えられるという。
    直感的に怯えているのだろう。そう。自分を見てはぐれ魂が喚くように。

    「中には襲ってくる奴もいるけど、そういうのは皆彼らが何とかしてくれるんだ」

    彼らにとってはよほど居心地のいい場所らしく、しきりに喋っている。時折彼女に話しかける者もいる。驚いたことに、彼女も彼らの言葉が理解できるらしい。
    テレパシーのような物だと、彼女は説明した。頭の中に声が直接響いてくるのだと言う。

    「学校では一人だよ。あ、これでも私高一。実年齢よりも上に見られることが多いけど」
    「カゲボウズが五匹もいるのには理由があってさ。彼らは負の感情を好んで食べるから、私の生活は絶好の餌場みたいだ」
    「別に最初から視えていたわけでも、ましてや話ができたわけでもない」

    左手親指の付け根。目を凝らして見ないと分からないが、確かに一本の線が入っている。

    「小学生の時に、彫刻刀でザクッとやっちゃったんだ。血がボタボタ落ちて、もう少しで手術するところだったよ。
    今思えば、あれがきっかけだったんだ」

    その『血』を流したことで、彼らが見えるようになった。嘘のような本当の話。家の頭領である祖父にそっと話を聞いたところ、他言無用を前提にこんな話をしてくれた。
    それは、火宮という家の血が出来た時の話。

    昔々、とある村に忌み子が生まれた。その子は同じ村で大火傷を負って蔑まされていた女と一緒に、村から出された。
    その女は子供を捨てることなく、むしろ同情を感じて大切に育てた。村から少し離れた川近くの水車小屋で。
    子供はすくすくと育ち、美しい少女へと成長した。
    ある時、少女は川の近くに大怪我を負った若い男が倒れているのを見つける。体には矢が刺さり、あちこちから出血していた。
    親である女を呼び、水車小屋に連れて行き、山から薬草を持って来て看病した。やがて男は意識を取り戻し、多少の会話が出来るくらいまで回復した。
    男はここから遠く離れた街の方から来たらしい。この怪我は戦争で出来たものだと説明した。この家と近くの川、そして山にしか行ったことのない二人は、男の話を面白いと思った。
    もっと話をしたいということで、男はしばらくそこで生活することとなった。
    ところがある日、川の方へ水浴びをしに行った少女が夜になっても帰ってこない。女と共に探しに行った男は、川原で裸で震えている少女を見つける。
    見れば彼女の肌には殴られた跡があった。それだけで全てを察した男は、震える彼女を小屋に送り届けた後、近くの村へと向かった。
    そして―― そこにいた男を皆殺しにした。
    その男は人間ではなかった。生まれながらにして霊獣の血を引く人間だった。普通の人間には無い能力を一国の王に利用され、兵器にされていたのだ。
    男は水車小屋から出て行こうとするが、少女がそれを止めた。その夜二人は交わり、月が満ちて一人の子供が生まれた。
    その子供が作ったのが、火宮家の原型となった一族。

    「私はその末裔なんだって。だから何って思うけど」

    そう言って冷たく笑う彼女の横顔は、香によく似ていた。
    もしかしたら、香もその一族の子孫だったのかもしれない。
    ということは、この少女も香の子孫に当たるのか。

    「寒いなあ」
    『家に帰らないのか』
    「帰ってもね」

    酷い面構えの叔母の顔が浮かぶ。今夜は何をしてくることやら。首を絞めるか、毒を盛るか、ならず者をけしかけてくるか……。
    それでも屈しない、あざ笑う顔を見て、ますます彼女は怒り狂うだろう。
    それでいいのだ。

    『このまま朝までいるつもりか』
    「うん」
    『風邪を引くぞ』
    「シャンデラがいるから」

    独特の炎が差し出される。それは不思議なくらい温かく、寒さを遮断していた。

    「……ねえ」
    『何だ』
    「ハグしていい?」

    驚いたのはモルテだけではなかった。カゲボウズが喚いている。不満げな顔でカオリはモルテを見た。

    「うん、大体予想はしてた」
    『いや…… 構わないが』

    両腕が体に回る。心臓の音が聞こえてくる。生きている人間の証拠だ。しばらく振りに感じるその温もりに、モルテはしばし硬直していた。


    ――――――――――――――――――
    『カミヤ カオリ』

    誕生日:12月24日 山羊座
    身長:157センチ(高一) 164センチ(レディ・ファントム時)
    体重:54キロ        60キロ
    在住:不明
    主な使用ポケモン:特になし(手持ちとしてはいない)
    性格:いじっぱり
    特記事項:上の名前で呼ばれると激高する。下の名前もあまり良い反応を返さない。ミドリは後輩。

    いつのまにか レギュラーに なっていた。
    18さいで レディ・ファントムと なる。 つうしょう レディ。
    ちなみに なづけおやは ねいろさん。 ファントム・レディと よぶあんも あったが ぜんしゃが きれいなので そうなった。
    しらなくて いいことを しっていたり する。

    ひにくやで あつかいづらい。 でも かのじょの はなしが いちばん かきやすい。
    ついでに マダムと くませると なんでも アリになる。 カクライさん とは けんえんの なか。

    ―――――――――――――――――
    リメイクその2。カオリのデビュー作。多分。


      [No.2639] チャット会は20:00予定です。フライング可。 投稿者:No.017   投稿日:2012/09/22(Sat) 12:30:09     78clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    表題の通りです。
    チャット会は20:00予定です。フライング可。
    http://masapoke.chatx.whocares.jp/


      [No.2638] マサポケの今後の運営方針に関するご相談 投稿者:No.017   投稿日:2012/09/22(Sat) 12:27:53     86clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    No.017でございます。
    いつも皆様マサポケに遊びにきていただいてありがとうございます。
    2010年8月に管理人を引き継いで、たくさんの方に遊びにきていただき、
    コンテスト開催、ベスト発行までにこぎ着けました事、大変ありがたく思っています。
    その節は本当にありがとうございました。

    さて、ここへ来てみなさんに相談したい事が出てきました。
    ぜひお知恵や意見をいただきたく思います。



    就任当初からいる方はお気づきの事と思いますが、最近、当初に比べるとマサポケに時間を割けなくなっております。
    主だった要因は「自分の創作」にほとんどの努力値を振っている為です。
    その成果に関しましては、ポケスト板でも宣伝をさせていただきましたが、
    自身の小説同人誌を作るためにほとんどの時間を持っていかれている状態です。
    私自身、今後とも発行を続けていきたいとの希望を持っております。
    ちゃんと完結させようと思ったらたぶん10年以上かかるのではないかと思っています。
    (テンションがもつかは置いておいて)

    結論を言いますと
    「もはやNo.017がマサポケの全権を握っている限りにおいて、拡大路線は有り得ません。」

    お隣のポケノベさんのような本棚システムが構築される事もありませんし、コンテストを開くこともないと思います。
    (気まぐれにやっても年1回とか、2年に1回とかがせいぜいでしょう)
    すでに感想もあまりつけられていない状態です。
    (これに関しては義務ではないですが…)

    私がもう一人いれば、もう一人にこれをやらせたのですが、
    残念ながらNo.017は一人しかおりません。
    実際にやってみてやはり、
    一人のNo.017さんでは自身の創作の面倒をみるのがやっとでした。


    さて、
    これに対する対処方法としては何通りかのパターンがありまして


    【No.017続投パターン】
    ・ポケストルールを改定し、掲示板投稿機能のみ維持、
     本棚設置は無し、コンテスト開催も(基本的には)無し
     ロンストに関しては検討

     ↑今のところこれが有力

    【管理人交代パターン】
    ・マサポケの運営をやりたいという方に全権を委任、以降その方の方針に従う。
    (過去にマサポケでは何度もあったことです)

    【運営委員会設置 or 一部権限委譲パターン】
    たとえばコンテスト担当、トラブル処理、スパム削除人、感想普及委員等、イベント係を任命、
    私はサイトデザインだけやるとか、よにかくそんな感じで何人かで分担するパターンです。
    (実は一世代前のタカマサさん時代がこれで、私はHPデザイン担当で、本棚の管理保守に別の方がいらっしゃいました)


    などが考えられます。


    これに対し、本日のチャット会で皆様の意見をお聞かせ願えればと思います。
    できるできないはあるかと思いますが、今後のマサポケに何を求めるか聞かせてください。

    ・管理人をやりたい
    ・○○なら出来る
    ・本棚システムが欲しい
    ・コンテストをやって欲しい
    ・もっと感想が欲しい
    ・掲示板さえ維持されてればおk

    等、なんでも結構です。
    ぜひよろしくお願い致します。

    チャット会は20:00予定です。フライング可。


      [No.2637] Re: ■チャット会テーマ募集 投稿者:No.017   投稿日:2012/09/22(Sat) 12:27:23     84clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    フミんさん、どうも。
    実はまさにそのあたりなんですよ。相談したいのは。
    詳しくは後述しますね


      [No.2636] Re: ■チャット会テーマ募集 投稿者:フミん   投稿日:2012/09/22(Sat) 09:36:47     86clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    フミんです。お世話になっております。

    まだこちらに通い始めて日が浅いですが、私個人が思うことは、また文章のコンテストをしてくれると皆のやる気が出てくるのではないかと感じました。

    短いですが失礼します。


      [No.2635] どうもどうも! 投稿者:きとら   《URL》   投稿日:2012/09/21(Fri) 21:53:41     95clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    感想コメントありがとうっす!

    高いところから落ちるアトラクションが嫌いで嫌いで嫌いなので、怖い人から見た落下の仕方というのが伝われば幸いです!

    好きな男より自分の夢優先はどうなんだってげしげしされると思ってたけどそんなことなくてよかったです!

    ダイゴさんはイケメンです。
    ダイゴさんください
    ダイゴさんください!
    ダイゴさんください!!

    私はダイゴさんをずっとかいていきますし相手はもう誰でもいいです
    男でも女でもポケモンでもいいからダイゴさんが欲しくてたまりません


    では

    【ダイゴさんください】


      [No.2634] 語ってみる。 投稿者:神風紀成   投稿日:2012/09/21(Fri) 21:43:55     86clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    なるほど、黒歴史暴露じゃねーの……


    ・時の探検隊

    一回目

    主人公:ヒコザル(♀) パートナー:ピカチュウ(♂) チーム名:クリスタル

    二回目

    主人公:ヒコザル(♀) パートナー:ミズゴロウ(♂) チーム名:バレーノ

    三回目

    主人公:ワニノコ(♀) パートナー:アチャモ(♀) チーム名:notte


    備考。

    ・何と言う主人公の♀率
    ・未だに何故三回目の主人公、パートナー共に♀だったのか分からない
    ・ピカチュウのほうでんに何度助けられたことか
    ・最終的に一回目はラスボス戦をレベル46にするまで勝てなかった 理由はふっかつのタネが無かったから
    ・ついでに友人にアドバイスを求めた 眠らせてじゃあくなタネを使うことで何とか勝てた
    ・北の砂漠はトラウマ すなあらしとかマジ滅びろ
    ・ジュプトルマジイケメン
    ・ジュプトルマジイケメン
    ・ジュプトルマジ(ry


    空の探検隊

    一回目

    主人公:コリンク(♂) パートナー:イーブイ(♀) チーム名:トゥオーノ

    二回目

    主人公:コリンク(♂) パートナー:ミズゴロウ(♂) チーム名:ヨシツネ


    備考。

    ・やっとコリンクが使えるようになって泣いた
    ・しかしイーブイの使えなささに一番泣いた
    ・ラスボス戦はほとんど一匹だけで戦った
    ・滅びよ……(とくせい的な意味で)
    ・主人公コリンクに♀要素が欲しかったがそれはありえなかった
    ・進化したらめっちゃ使いやすくなった スイクンをほうでん一発で倒したのはいい思い出
    ・スケスケだぜ(透視眼的な意味で)
    ・スペシャルエピソードで一番泣いたのは実は『てんさいププリン』だったりする


    二次創作的要素。

    ラスク(ピカチュウ♂)

    ざんねんな イケメン。 つねに アコギを もっている。 えんそうは うまいが うたは ドへた。
    まさに ほろびのうた。
    しゅみは モンハウを あらすこと。 べつめい きいろいあくま。

    マーレ(ヒコザル♀)

    はくのは ほのおより ばりぞうごんが おおいという とんでもない ヒコザル。
    パートナーが ヘタレすぎて なげいている。
    パートナーを いせいと おもっていない。 むしろ どうぞくと おもっていない。 ただの ムシケラ。

    ピオッジャ(ミズゴロウ♂)

    おとこと いうより おとこのこ。 『こ』のじは むすめとかく。
    くちを ひらけば あいかたの なまえが でる。 ヘタレの なかの ヘタレ。
    ほんきを だせば つよいが ほんきを だす きかいが めぐってこない。

    フォーテ(ワニノコ♀)

    『ねえ おばあちゃん おばあちゃんのくち ずいぶん おおきいのね どうして?』
    『そりゃあ おまえを たべるためさ !』
    という かいわが ピッタリな おおぐらい。 つうしょう あくじき。

    ミスミ(アチャモ♀)

    かわいくない ヒヨコ。 あいかたの あくじきに てをやく。
    いちど ねこみを おそわれた ことがある。 きづけば どなべのなかに いれられていた。 
    しゃもなべに するつもり だったらしい。

    ナミ(コリンク♂)

    いちばん おもいいれが ふかい キャラ。 そのため よく ひどいめに あわされる。
    しんかしてから なぜか どうせいに モテるように なった。
    ちなみに データをけした りゆうは おとうとが かってに もっていって やりなおしを したため。

    リモーネ(イーブイ♀)

    もふもふは せいぎと ごうごする もふもふ。
    だが そうとわかっても ゆるせないくらい よわい。
    けっきょく いちども しんかすることなく おとうとに データを けされた。

    ミツキ(コリンク♂)

    かんさいべんで はなす ようきな コリンク。
    べつに ゴンタクレでは ない。
    いやに ながいなまえの わざも もっていない。

    シグレ(ミズゴロウ♂)

    かわいい。 とにかく かわいい。 パッとみると こちらが おんなに みえてしまう。
    いつも ミツキの うしろに かくれている。
    とくぎは おねだりと スリと ひろいぐい。

    ――――――
    長いな!
    ちなみに未来組も名前だけ。
    ジュプトル:ヴェトリ ヨノワール:モルテ セレビィ:ランポーネ
    中二の時に考えたので中二病臭が凄まじい

    【よろしければ皆様も】


      [No.2633] Dear My Best Partner 投稿者:穂風奏   投稿日:2012/09/21(Fri) 21:07:35     96clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    あなたがいたから 僕は外の世界を知ることができた
    あなたがいたから 毎日がとても楽しかった
    あなたがいたから 辛いことでも乗り越えていけた
    あなたがいたから あなたのために頑張ろうと思った

    あなたがいるなら どこへでも行ける気がした
    あなたといるなら なんだってできる気がした
    あなたといること それが僕の当たり前だった

    あなたといたから 時間はあっという間に過ぎて行った

    あなたといられて とても幸せだった

    あなたといたこと 一番大好きだったあなたへ

    ――ありがとう


    ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    大好きな人との時間は永遠に続いてほしいけど、なぜかすぐに時が過ぎてしまう

    こちらの第9回のバクフーンのイラストを見ながら書きました
    http://7iro.raindrop.jp/


      [No.2632] 海辺の崖の小さな家 投稿者:神風紀成   投稿日:2012/09/21(Fri) 20:50:39     107clap [■この記事に拍手する] [Tweet]

    今でも時々夢に見る、あの光景。あれから一度も行ったことはないけど、それでもハッキリ覚えている。
    随分と引っ込み思案だった私を。他人に合わせることしか出来なかった私を。
    ガラリと変えたのは、紛れもない、あの出来事なのだ。

    ――――――――――――――――――
    生まれてから幾度目かの夏が巡って来て、そして終わった。まだ少し蒸し暑い日もあるけど、朝方と夜の冷え込みは秋が少しずつ夏との椅子取りゲームに勝って来ていることを教えてくれる。
    空は高い。雲は時々入道雲、鰯雲。雨は降る時にはしつこく、止むとまた少し涼しさを持ってくる。そんな昼夜の気温が安定しない日々で、私が考えていたことといえば、一匹のツタージャのことだった。
    ツンとした態度と、時折見せる寂しげな表情。ロンリーボーイ……ガールではないと思う。会って少し経ったが、その子の性別は未だはっきりしない。そもそも自分のポケモンとしてポケモンセンターや育て屋に連れて行っていいのか、それが分からなかった。
    生まれて十四年が経過したが、ポケモンを持たせてもらったことは一度もない。両親が海外へ行く前に免許は取ったが、どうしても持つ気になれなかった。持っていた方が何かと便利であることも、市民権をより強く得ることができるのも分かっている。
    だけど……。
    ピンポーン、という音で我に返った。慌ててパスを反対にして翳す。幸いにも後ろに待っている人はいなかった。
    最寄り駅であるライモンシティから少し離れた場所。住宅街に面した、どちらかといえば田舎寄りの土地。同じような家が並び、何処が誰の家なのか見分けがつかない。
    だが、迷うことは無い。何故なら、今から自分が行こうとしている家はそれらからかなり浮いているからだ。

    「趣味が伺えるなあ……」

    アースカラーが似合う家。壁にはめられたステンドグラス。今日はよく晴れていて、青い空がグラスに映っている。光を浴びている彫られたポケモンも、活き活きとしているように見える。
    家と家の間に申し訳無さそうに建っている。写真を撮ろうにも全て同じアングルからしか撮れないだろう、というくらい小さい。まるでシンオウ地方にあるという白い時計台のようだ。ビルとビルの間にあり、たとえタウンマップの表紙を飾っても現地に行けば驚かれてしまうような……
    いつも通りにノックして、ドアを開ける。そして――

    ひっくり返る。頭を打った場所が芝生の上だったことが不幸中の幸いで、ゴチン!という目を覆いたくなるような惨事にはならなかった。
    一応後頭部を撫でる。鈍い痛みはあるが、たんこぶになるような気配はない。一体全体どうしたもんだ、と前に視線をやった私が見た物は……。

    「あ」
    『キュウウ』

    お馴染みの目と目が合う。大きな瞳に、私の間抜けな顔が映りこんでいる。眼鏡がズレているのを直すと、私は立ち上がった。ついでにパンツの埃を払う。
    ツタージャは焦っているようだった。妙にわたわたしていて、いつもの冷静沈着な面は見えない。思わずクスリと笑うと、怒ったらしくつるのムチで頬をペシペシと叩いてきた。
    ごめん、ごめんと謝ると腰に手を当てたままムスッとしている。

    「珍しいね。自ら出てくるなんて」
    『……』
    「どういう風の吹き回し?」

    私のからかいを無視して、そのままてってっと道路の方へ走っていく。予想外の行動に暫し呆然としていたが、慌てて開けっ放しになっていたドアを閉めて、ツタージャの後を追う。
    相手の足の長さが幸いして、私は迷路のような住宅街でもその子を見失わずにすぐに追いつくことができた。
    鉄の焦げる匂いがする。聞きなれた、ノイズ混じりの男性の声。スピーカーから流れる、割れたチャイム。小型ポケモンは料金は無料だということを思い出し、私は再びパスを通して改札口を通った。

    「駅……」

    ついさっき私が通ってきた駅。可愛らしいカフェは付いていないが、海と山、両方に囲まれた土地にあるため比較的通っている路線の数は多い。四番線まである。
    その中の一つ―― 三番線ホームへの入り口である階段前に、ツタージャは立っていた。しきりに上の方を見つめている。見慣れた屋根の裏側。蛍光グリーンの文字盤が、時間を示す。電光掲示板はここからでは見えない。
    そっと足を動かしては、引っ込めるという動作を繰り返すその子に、私はもしや、と思い訪ねた。

    「……足、上がらない?」
    『……』
    「上に行きたいんだね?」

    頷いたのを確認してから、私はそっと彼の腕の下に手を滑らせた。そのまま胸元まで抱き上げ、階段を上がっていく。多少プライドを傷つけられたのか、しばらくそっぽを向いていた。
    変化があったのは五十段目を昇り終えた時。私が油断していたせいもあるけど、昇り終えて気が抜けていた私の手をひょいっと抜け出した。

    「こら!」

    そのままてててと停まっている電車に滑り込んでいく。右側に線路にドンと居座る、シルバーに緑色のラインが入った車体。ちなみに反対側はブルー。
    息を切らして乗り込むと、ツタージャは一番前の座席の端っこにちょこんと座っていた。周りにポケモンを連れた乗客は数人。一人はヨーテリー、一人はドレディア(しかも恋人繋ぎ)、そして最後はツタージャの進化系であるジャローダ。
    彼らの間で見えない火花が散った気がした。厄介ごとになる前に、相手のトレーナーがペシンと頭を叩いたから、大丈夫だったけど。
    いつの間にかアナウンスが流れ、ドアが閉まっていた。ガタン、ゴトンと列車が動き出す。このまま立っているのも危ないので、ミドリはツタージャの隣に腰を下ろした。
    上を見ると、広告と一緒に路線案内図が貼られている。何か書いてあるのは分かるが、両目とも視力0、1のミドリには読めない。
    たとえ、眼鏡をかけていても今は。

    (見えない物、か)

    以前読んだ本に書いてあったフレーズが、ふと頭を過った。
    『大切なものは、目に見えない――』
    周りに付き合うことに疲れていたミドリの心に、それは深く響いた。
    友達は、大切。その関係という物は目には見えない。だけど、人間は目には見える。目に見える物と見えない物が合わさり、この世界は成り立っている。
    それに気付けるかどうかは、彼ら次第なのだと…… 他人に教えてもらうより、自分で気付けるかどうかが大切なのだということに気付いた。

    窓ガラスが黒い画用紙を貼ったように黒くなっていた。そこに自分とツタージャの姿が映る。鏡のようだ。
    その中に映る自分はどんな顔をしているのか。ぼやけてよく見えない。
    いつの間にか周りに立つ人間が増えていた。その中の人集団に目を留める。彼らの格好はほぼ同じ。髪を短く切り、ピアスをしている。この季節には似合わない、よく焼けた肌の色。大荷物。左手首に不思議な形の日焼けの跡。
    それに当てはまる物を考えた瞬間、一気に車内が明るくなった。ツタージャが眩しそうに目を覆う。ミドリも振り返って窓の外を見て―― 答えが出た。
    キラキラ光る線。太陽が丁度世界の中心に上っている。青い波が押し寄せては崩れ、白波へと変わる。
    小さな人影。皆が皆、彼らと同じような格好をしている。波に乗り、風を掴み、どれだけ転んでも立ち上がる。
    周りに迷惑をかけることのないこの時期を選んだのだろう。

    海だ。
    山と崖に囲まれた場所に、海が広がっていた。

    降り立った駅はかなり寂れていた。そもそもこんな駅でもきちんと成立しているのか、と考えてしまうくらいボロボロの建物である。屋根のペンキは剥がれ落ち、かつては赤だったと思わせる色。今では色あせ、その赤色の面影もない。どちらかといえば限りなく白に近いピンクに見える。
    自動販売機があったが、ラベルが色あせていたためしばらく取り替えられていないことが分かる。つまりはドが付くほどの田舎だということだ。

    「ライモンシティとは大違い……」

    流石に呆然としたミドリの耳に、ツタージャの声が届いた。振り向くと改札口を通り過ぎ、そのまま道へ走って行こうとしている。
    またこのパターンか、と思いながらもミドリは好奇心が湧き出てくるのを感じていた。ツタージャが知っている世界を、自分も見てみたい。
    そんな思いを胸に足を動かす。
    車通りは少なく、ツタージャはその短い足を器用に動かして先導していく。途中で寂れた飲食店、未だ現役なコンビニ(駐車場付き)を幾つか通り過ぎた。いかにも、な看板が目に入り、ふと懐かしさを覚える。
    やがて、私の足は海の側にある小さな裏道の入り口で止まった。
    まだ青い木々が行く手を阻む、坂道。『止まれ』の白い文字はハゲかけている。

    「ここを登るの?」
    『キュウ!』

    それだけ言って上っていく。だがなかなか進まない。それでも確実に上がっていく。迷いは無い。
    ……慣れている。
    汗一つかいていないツタージャと反対に、登り始めてたったの五分で息が上がり始めたミドリ。帰ったら運動しよう、と決心する。
    それにしても、かなり長い坂だ。途中で右に曲がり、その後は一方通行。視界に『野生ポケモン出没注意』と書かれた看板があった気がしたが、気のせいだと思いたい。
    携帯電話は圏外だった。

    「あー……」

    登り始めておよそ二十四分と五十三秒。ようやく視界が開けた。緑一色だったのが、青と土色が混ざる。
    柔らかい風が髪を撫でていく。
    まず最初に目に映ったのは、木で作られた家。昔読んだ某医療漫画の主人公の家によく似ている。だがそのシチュレーションがぴったり合って、ミドリはほう……とため息をついた。
    ツタージャがつるのムチでドアノブを回そうとする。だが鍵がかかっているようで開かない。

    「鍵無いの?」

    頷いたのを見て、ミドリは少し下がった。そして――

    「はっ!」

    思いっきり体当たりした。錆び付いていたのだろう。バキッという音がしてドアが倒れる。はずみで地面に転がった。
    舞う埃に咳き込みながら辺りを見回す。内装、家具共にカントリー調だった。しばらく使われていないのだろう、埃が積もりに積もっている。
    ツタージャが遅れて入ってくる。小さな足跡が、床に付く。見れば自分が穿いているスニーカーの跡もくっきり付いていた。
    ……ついでに、転んだ跡も。

    「ここは……」
    『キュウウ!』

    再びつるのムチ。目の前のテーブル横にある引き出しの一つを、必死で開けようとしている。長いこと開けられてなかったせいだろうか。その天然の木で作られた引き出しは染み出る樹液で固まっており、ビクともしない。
    だがツタージャは気付かない。しまいにはタンス本体がガタガタと音を立て始めた。

    「ストップ!」

    不満げな顔をするツタージャを抱き上げ、テーブルの上に乗せる。自分で引っ張ってみたが、やはり動かない。
    仕方ないので持っていたペンケースからカッターナイフを出し、境目に刃を擦り付ける。ガキン、という嫌な音がした。何とか引っかからずに刃が通るようになってから取り出す。
    銀色に輝く刃は、見事にジグザグ状の割れ跡が入っていた。もう使えないだろう。
    幾許かの虚しさを感じ、ミドリは使い物にならなくなったカッターナイフを机の上に置いた。続いて引き出しの取っ手を引っ張る。
    刃を犠牲にしたおかげか、それは先ほどとは比べ物にならないくらいスムーズに開いた。

    「……何だこれ」

    古い、古いノートとスケッチブック。最近雑貨屋に増えてきたアンティーク風にデザインされたノートよりも、よっぽど年季が入っているように見える。色あせ、開いて見た中の文字はかなり薄くなっていた。
    スケッチブックを傍らに寄せ、ノートの文字を見る。ツタージャにも見せようかと思ったが、しきりにスケッチブックを漁っているので放っておく。

    「えー、なになに……って、英語!?」

    日本語ではなかった。授業で習っていない単語のオンパレード。それでも今までの経験値とこの家の雰囲気からヒントをもらい、頑張って分かる単語を組み合わせていく。
    一ページ読むのに五分。その日記は約二十ページあった。×五で百分。一時間と四十分。そういうわけで、ようやく納得できる翻訳を終えた時には既に西日が窓から差し込んでいた。
    立ちっぱなしで棒のようになった足を擦る。埃だらけの椅子を持っていたティッシュで拭い、座る。机に突っ伏して、内容を反芻する。

    「ツタージャのご主人様の、家なんだね」
    『キュウ』
    「ん?」

    ツタージャがスケッチブックから一枚の紙を取り出し、私に見せた。良く見ればそれは紙ではない。いや一応紙の分類に入るのかもしれないけど、色あせた画像のオプション付き。
    今とあまり変わらない服装の男女が立っている。撮影場所は多分この家の前。その真ん中にツタージャ。写真の状態から見て、二十年くらい前のようだ。
    日記の内容と照らし合わせて再び考える。
    その日記は、このツタージャのご主人が、自分が死ぬ前に書き記した物だった。

    時は三十年ほど前。その男は、デザイナーとして世界中を回っていた。カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ。同じ場所に一年留まることなく、まるで風のように居場所を変え続ける。――いや、居場所なんて求めていなかったのかもしれない。新しいデザインのネタとなりそうな噂を嗅ぎ付ければ、たとえどんなに遠い場所でもすぐに向かう。そんな生活をしていた。
    そしてそんな生活の中で、彼はふとしたことから伝説のポケモンに魅入られてしまった。神話や昔話だけに登場し、気まぐれに人間の前に姿を現す、希少な存在。それは何処の地方へ行っても伝わっており、その話をする人間の瞳は輝いていた。どんなに歳を取った者でも、それを口にする時その瞳は子供のように輝く。
    そして、その男もそうだった。
    彼は旅の途中で出会った女性と結婚し、彼女と共に各地の伝承や昔話が書いてある本を求めて回った。理由は一つ。想像図で描かれた伝説のポケモンを、何らかの形で残したいと思ったから。
    その形は、彼の職業によってすぐに成すこととなる。
    それが、ステンドグラスだった。
    想像だけで描かれた物も多く、細部などはなかなか納得のいく物ができず、作っては壊しの繰り返し。それでもやっと、ほとんどのポケモンをモチーフにしたそれを作り上げた。
    さて、少し落ち着いたかと思った彼の耳に飛び込んで来た、新しい情報。それは、イッシュ地方の英雄伝説だった。
    理想と現実。対立した二人。それぞれについた、黒と白のドラゴンポケモン。
    男はすぐさまイッシュに飛んだ。愛する妻と共に。ツタージャとはそこで出会ったようだ。育て屋の主人と知り合い、タマゴを分けてもらったのだという。
    特に戦わせることなく、だが一緒に本を読んだりしたおかげで思考回路だけは発達したようだ。その気になれば仕事を手伝ってくれたりもしたらしい。
    だが、イッシュに来てから三年目の冬に妻が倒れた。長い間連れまわしていたせいで彼女の体には病魔が巣食っていた。
    我慢強い性格ということに気付けなかった男は、仕事を放り出して妻の看病をした。だが妻はステンドグラスの完成を望むと言い残して息を引き取った。
    悲しみに暮れていた男だったが、妻の最期の言葉を思い出して再び英雄伝説を調べ始める。気付けばイッシュに来てから五年が経過していた。
    そして、やっと完成したというところで男は倒れる。彼の体にもまた、病魔が巣食っていた。
    死を予感した男は、一匹で残されてしまうツタージャを思い、死の床で手紙を書いた。それは遺言状だった。
    内容は――

    「『このツタージャが認めた者は、自分の今まで造り上げたステンドグラスの所有権を持つ。その人間が現れるまで、作品は全て何処かの場所に保存しておくこと』」

    昔からの知り合いに頼み、全ての遺産を使って保存しておく場所である小さな家を建てた。
    ツタージャを任せ、彼が素晴らしいパートナーにめぐり合えることを祈った。
    そして、息を引き取った。
    日記に書かれていた文は最後の方が震えていた。おそらく最後までペンを握っていたのだろう。

    「……」

    ツタージャの瞳は綺麗だ。だが、その目が主人の最期を見ていたのかと思うと、何とも言えない気持ちになる。
    明日が分からない世界に、自分は生きている。たとえば家に帰ったら両親の訃報がメールで来ていたり、今こうしている瞬間に巨大な地震が起きて死ぬ―― なんてことも考えられないことではないのだ。
    『ありえない』と言い切れない。
    それが、怖い。

    ――だけど。

    「『ありえない』そんな言葉通りの世界なら、きっと君は私をここに連れて来る事はなかったんだよね」
    『……』
    「ううん。きっと、会うこともなかった。私を垣根の上から見つけて、私が貴方を見つけて、目が合うことも―― そしてここまで発展することも」

    何が起きるか分からない。未来は、何が起きるか予測できない。
    ――だから、面白い。そう思いながら生きれば、きっとアクシデントも乗り越えられる。
    そう、信じたい。

    「……ご主人のこと、好きだった?」
    『キュウ』
    「私は、ご主人にはなれない?」
    『……キュウ』

    予想していた言葉。私だって、この子の『ご主人』になる気はない。だから。

    「じゃあ、私と『友達』になってくれる?」

    そっと右手を差し出す。『友達になってください』なんて言うことはないと思ってた。だって友達は自然に作るものだと思ってたから。
    でも今なら分かる。
    この仕草って、恥ずかしいけど……。

    『キュウウ!』

    なんだか、嬉しい。


    ツタージャの小さな手と、私の人差し指が繋がった。
    ガタガタという音と共に、窓が全開になった。
    驚く私達をよそに、カーテンが海風に煽られて広がる。
    一人と一匹の影が、夕方近くの太陽に照らされていた。

    「――浜辺を散歩してから、帰ろうか」

    私の言葉に、ツタージャは目を閉じて頷いた。


    ――――――――――――――――――――
    『ソラミネ ミドリ』  

    誕生日:12月4日 射手座
    身長:154センチ(中二) 156センチ(高三)
    体重:51キロ        53キロ
    在住:イッシュ地方 ライモンシティ
    主な使用ポケモン:ツタージャ(中二)   ジャローダ、フリージオ、あと何か水タイプ(高三)
    性格:れいせい
    特記事項:両目とも近視。祖父は官房長官。叔父は監査官。父は世界的に有名な科学者。母はフラワーアレンジメント。

    きなりの キャラで かなり しょきから いる。
    めがねをしたり はずしていたり デザインが おちつかない。
    あいぼうは ねいろさんの もちキャラである コクトウさん。
    まさに あいぼう。
    はくしきだが だんじょかんけいには うとい。
    レディ・ファントムが からむと あつくなる。

    めさきのじけんに とらわれて たいせつなものを みおとす タイプ。
    あるいみ しあわせなこである。

    ――――――――――――――――――――
    『紀成』から『神風紀成』になったのと、高校入学の年から卒業の年まで来たので、リメイクしてみた。
    ついでに途中から来た人は知らないであろううちのキャラのプロフィールを載せてみた。
    もう少し続ける予定。


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